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2-新型
しおりを挟む「いらっしゃ~い!
いつもの奥の席、
ロレアちゃんもう来てるよ~。」
ぶりぶりのフリルいっぱいの服を
着こなすのは、メイドのマキさん。
スタイルバッチリで、
ピンクの口紅が印象的。
特に男性には大人気!
カウンター席にはマキさんのいかにも!みたいなファンがずらっと席を埋めつくして、みんな口が半開きですよ~っと。
「おはよ!遅くなっちゃった。」
「おはよ~!大丈夫。私もさっき来たところだよ。」
あくびしながら
カバンからゴソゴソ何かを探しだす。
「はい!これ私からプレゼント!
大事に使ってよね~ふふ。」
差し出したのは、
真っ赤なリボンに包まれた
手より少し大きめの黒い箱。
「この箱ってもしかして…!
開けても……いい?」
ロレアは大きく縦にうなずく。
ゆっくりとリボンを外し、
ちょっと重ためのフタを開けると、
紋章入りの小さな箱1つと
新型のファタールが入っていた。
「その新型ちゃん、こんな田舎じゃ
出回ってないから手に入れるの大変だったんだからね~。大事に使わないと
ロレアちゃん呪っちゃうからぁ~!」
ちょっと恥ずかしそうに笑いながら話す。
「も~ほんっと最高!ありがとう。
言葉がでないよ~。」
キラキラした目でファタールを見つめる。
「ほらっ、見つめてないで
起動してみてよ!」
「う…うん!」
そっと手に持ち耳にかけ、
「リンク」とつぶやく。
すると透明のレンズ映像が両目にかかる。
------------------Hello
ファタールは、一言で言うと
装着型バーチャルディスプレイである。
朝の通勤時間や距離を
歩行速度で計算してくれたり、
食べ物に入っている砂糖の量まで表示してくれる。
通話やメールも声で反応して送ってくれたり、
時には、ディスプレイにリンクすると
バーチャルMMORPGなる
リアルな異世界ゲームも
楽しめちゃうって訳。
ファタール1つ1つには
人工知能RDがついており、
文章読み上げ、簡単な魔法と
リアル世界でアバターとなって現れ
家事までこなしてしまうという
なんでもできちゃう優れものだ。
と、まあ古代魔法や箒が行き交う
この世界には必需品となっている。
---旧型のデータ読み込み完了しました。
---人工知能RD---リザ起動。
「あ、もうそろそろ時間じゃないの?
急がないと間に合わなくなるよ!
お代はいいからいってきな!」
マキさんがパタパタと席にやってくる。
「ロレア、
私今日の事忘れないからね。」
「うん!落ちついたら連絡してね。」
ぐっと泣くのをこらえて、
和やかなよつばカフェを出た。
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