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第3話
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一年前、伝播高校に入学する前、僕はS市立大友中学校で保健室登校していた。
伝播町とは離れた大友町にある中学校で僕は、よく友達にいじられていたんだ。
それが嫌だとも言えずに、僕は保健室登校から、ひきこもりになった。
そのときによく手紙をもらっていたのが、彼女だった。
彼女――筬屋真海奈は僕の中学時代からの同級生だった。
なにかと手紙を送ってきたり、ダビングしたCDをもらったりしていた……けど、僕は特になにもせずに彼女を放置した。
ひきこもりになった僕はSNSに書かれている文字が真実であると勘違いしていた。
僕はSNSの虜になり、それに没頭した。
まるで本物でも見ているかのような感覚だった。
僕は中学の同級生の男友達のアカウントばかり見ていたのだが、それが自分の悪口に見えて仕方なかった。
僕は彼女との交流に時間をかけるべきだったのに、男友達のネット上に書かれた意見ばかり気にして……僕は壊れてしまった。
なぜか、って自分でも今となっては理解できないことかもしれないが、僕は、そのときの友達がすべてだと思っていたのだ。
新しい関係を構築して高校の友達を作ればよかったのに、自分は過去を見てしまった。
そうして自分は高校生になっても、まともに高校に通わなかった。
ある誰もいない教室で天照大神が隠れている天岩戸のような感じで授業にも出ず、電子辞書でひたすら神さまについて調べるのが日常になっていた。
頭のなかにある空想でオリュンポス十二神に関するロボットもののシナリオを考えたりとか、マ○ロスに出てくるバ○キリーのように戦闘機がロボットに変形する空想を思い描いたりとか、ヒルコという日本の神さまに義手義足を装備させて戦うヒーローものの構想を描いたりとか、文字に起こさなくても、そのシナリオは頭のなかにあったんだ。
そして僕は入院した。
なにかしら彼女――筬屋真海奈に対して言うことがあったはずなのに、なにも言えずに一年を終えた。
もしかしたら、おこがましいことなのかもしれないけど、彼女は僕のことが好きだったのかもしれない。
だけど、僕は月子のことが好きだった。
月子が一番だった。
それが彼女――筬屋真海奈への対応が冷たい原因になったのかもしれない。
『わからないことがあったら、なんでも聞いてね』
あのとき彼女から聞いた言葉は僕のなかで罪悪感として残っている。
「どうすれば、よかったんだよ」と月子に冷たくされた僕は小さな声でつぶやいた。
もしかしたら月子は真海奈から話を聞いていたのかもしれないな。
だから、僕に冷たかったんだ!
だけど、わからない。
これから三年間、僕は、うまくやっていけるだろうか、と思うのだった。
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