25 / 75
第25話
しおりを挟む*
あれから二時間が経過した。
昼の十二時になったのでショッピングモール内にあるファミレスに入っていく。
「おひ~る~! おひるごは~ん! あたしは、すてきな、すてーきにするですよ~!」
萌瑠はノリノリだ。
どんなときでも楽しくできるのは、うらやましい。
ある意味、才能か?
「私はドリアにしようかな……武尊くんは?」
「そうだな……」
正直、女の子ふたりにプレゼントしてしまったから軽く金欠状態なんだよな……。
「……僕もドリアにしようかな」
「あーっ、ダメです! ダメですよ~! せっかくのデートなのに、そんなメニューにするなんて! もっとガツンといきましょう!」
「ガツンってドリアも十分ガツンだと思うんだけどなあ……」
「さっき服を買ってくれたお礼です! ここは、あたしが持ちましょう!」
「えっ、悪いよ」
「せめてドリアにはサラダをつけましょう! そうすれば、おなかにたまるはず……真海奈さんもサラダを追加しますね!」
「……萌瑠ちゃん、ありがとね」
萌瑠が店員さんを呼んでくれている。……注文は完了した。
「メニューを選んだので、少しお話でもしましょうか」
「ああ、うん、いいけど」
萌瑠は、なにか含みを持たせた言い方をするが。
「話ってのは?」
「ズバリ、神憑先輩が、なぜ伝播高校で噂の標的にされているのか、です」
「そんな噂の標的になっていたっけ?」
「なっていましたよ、確実に……あたしの情報は正しいのです」
一年前、ある病院に入院していたのは事実なのだが、僕にも理解できないくらいに脳髄には、その情報がない。
「だから、神憑先輩は何者かに脳の情報操作をされているってことなのです」
「それをするメリットは?」
「メリットがあるから、していると考えることができませんか?」
「僕には、そのメリットが感じられない」
「おそらく伝播町に存在する《機関》が原因かと」
「《機関》?」
《機関》って、なんだよ……?
「その《機関》が伝播町に存在していて、武尊くんは、その《機関》によって情報操作されたってこと?」
「その線が正しいと、あたしは思っています」
「そんな現実離れしたことが、この伝播町にあるって、そんなことがあり得るのか?」
第一、僕は、ただの病人だろ……?
「意味が、わからない」
「問題は、なぜ、神憑先輩が入院していた病院の情報を忘れているのか、ということです」
僕は今、ある小さなクリニックで一ヶ月に一回、通院しているのだが?
「もし、本当に《妄想具現症》であるなら、ですよ……まだ、その入院していた病院に通院していたとしても、おかしくはないですか?」
「別に、おかしくはないと思うけど……萌瑠ちゃんは、なにが言いたいんだ?」
火花萌瑠は言い含める結論を出す。
「実は……あたし、《機関》の人間なのです」
0
あなたにおすすめの小説
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる