【ふたなり百合】月イチ生える牛型巨女が魅了バフ持ち受付ヒーラーと協力してレベルアップ素材(童貞喪失精子)ゲットする【ゲーム系異世界】

春Q

文字の大きさ
69 / 203
急・異種獣人同士で子づくり!?ノァズァークのヒミツ編

38.ポップル記念スタンプ

しおりを挟む
「声が大きい」

 カンに触ったらしい。マリアはピシャッとゴズメルの頬を打った。

「さぁ、どうするの? 払えるの?」

 馬乗りになったマリアからキツい声で詰められ、ゴズメルは目をパチクリさせた。

 叩かれた頬がじんじんと痛むし、値段が天文学的すぎて、頭に入ってこない。

 だが、冷静に考えれば、答えはすぐに出た。

「いや、なにを考えてんだい。副会長さん」

 ゴズメルはきっぱり言った。

「あんたがあたしに何をしたとこで、そんな額になるわけないだろ」

「……なんですって?」

「だから、こんな高そうな部屋でケンカなんてしたかないっつってんだよ。さっ、わかったら早くこの手を放しておくれ。あたしは美人の副会長さんにケガをさせたくないんだ」

 マリアは沈黙した。

 ゴズメルは困ってしまった。

 頭の上で押さえつけられた手がビリビリと痺れて痛痒いうえ、いい考えが何も思い浮かばないのだ。

「今払えって言われても困るけど……そだなぁ、あたしは冒険が得意だよ。今度、ダンジョンでなんか宝物を見つけたらあんたにプレゼントするってのはどうだろう」

「……」

「あー、冒険者協会じゃそういう貢ぎ物はありきたりなんだろうか。じゃっミノタウロスの親戚を勧誘してみるってのは? 実家に手紙を送ってみるよ」

「…………」

「あいつらあたしのこと鼻クソだと思ってるから見ずに焼き捨てると思うけど、副会長さんのお望みとあらば、試してみよう。……おい、聞いてんのかいっ?」

 マリアの顔がゆっくりと近づいてくる。だが、ゴズメルはきょとんと瞬くだけだった。

 バイコーンの角はミノタウロスと違い、額から生えている。だが、頭突きをする速度ではない。

 流血沙汰に持ち込まれるのはなあ、とゴズメルは思った。ミノタウロスは受けたダメージが攻撃力に乗る。今だってマリアを傷つけないように細心の注意を払っているのだ。

 魔物バグ相手ならいざ知らず、冒険者協会の役員を負傷させるわけにもいかない。

 向こうもそのことはわかっているのだろう。

 マリアの角は、ゴズメルの額に軽く触れて止まった。

「私にこうされて、何も感じないと言うの」

「何も、っていうか……」

 顔が近い。ゴズメルは自分の鼻息がマリアの前髪を揺らしているのが、申し訳ないような気がする。

 角に関しては、筆記具の先を当てられているような、嫌な感覚があるだけだ。

「ゴズメル。あなたは今、私に捕食されようとしているのよ」

「ブハッ」

 ゴズメルは思わず吹き出してしまった。

 マリアの腕の力がゆるんだのをいいことに、顔を横向きにして、げらげら笑ってしまう。

 額を角がかすめてベッドのシーツを血で汚したが、笑えて仕方なかった。

「アハハハハ、おっかない副会長さんだなあ。四つ足のバイコーンがミノタウロスを食うって! うわ、いった!」

 マリアの頬に朱が走ったのが見えた、次の瞬間、ゴズメルはガブッと喉に嚙みつかれていた。さすがのゴズメルもこれは笑えない。バイコーン族は肉食で、牙が鋭いのだ。

 べっ、とマリアは血まみれの口を離す。微笑んではいるが、その目は怒りに血走っている。

「ふふっ……そう、他種族を見下すその傲慢。あなたもミノタウロス族ということね。バイコーンは闘争や性愛の対象外というわけ……」

「はぁ!? あたしはただ事実を述べただけ。別に傲慢なわけじゃ」

「お黙りなさい」

 マリアはゆらりとベッドに膝立ちした。

(……えっ)

 自分をまたいだままおもむろにストッキングを脱ぎだす彼女に、ゴズメルは仰天する。

「な、何やってんだい、非常識な。着替えならヨソでやっておくれよ」

「……あなたの顔を、一目見たときから思っていたのよ」

 ゴズメルは蛇の脱皮を見させられている気がした。スカートの裾から、黒いストッキングがずりおろされ、健康的な腿があらわになる。

 ゴズメルはびっくりして声も出せない。

 マリアのストッキングに透ける下着は、なんと純白だった。中央に小さなリボンがあしらわれている。彼女はスカートの裾をぴらっと揺らして笑った。

「あぁ、なんて座りやすそうな顔なのかしら、って……」

「……ハ? え、な、なんて?」

「さあ、雌牛ちゃん。ポップルに来た記念に、顔にスタンプを押してあげるわ……」

「おい待て待て待て! ヤメロッ」

「うふふ。逃げちゃダーメ」

 下手に暴れれば、左右の角でマリアの腿はズタズタに避けてしまうだろう。だが、逡巡している間にも、マリアはずりずりと膝を進めてくる。迫りくる拷問スタンプに、ゴズメルは怒鳴ることしかできない。

「おい、ふざけんなよ! 宿代の話をしてたんじゃなかったのかよっ」

「まぁ、怖ぁい。そんなふうに大きな声で怒鳴られたら、私……」

 ゴズメルは息を飲んだ。ぶるっ、とマリアが形のいい腰を震わせたからだ。

(この、クソバイコーン……!)

 なんてことだ。このままではスタンプ帳どころか便座にされてしまう。

 だが、どうすれば逃れられるのか、ゴズメルには見当もつかなかった。

 ああ、もうダメだ。ゴズメルの顔面が、マリアのポップルにようこそされてしまう――!

 その時、セルフォンの着信音が高らかに鳴り響いた

 マリアが舌打ちした。胸にベッタリ座られたゴズメルは(うへぇ)と思ったが、顔よりはマシだ。

 セルフォンはいわゆる音声連絡ツールだ。糸電話程度の距離でしか使えないためアルティカではほとんど使われていないが、ポップルでは声を遠くに届かせるため町中に特殊な鉱石を設置している。必然的に普及率は高かった。

 仕事の連絡らしい。マリアは耳にセルフォンを当てながら「ええ、何も問題ありませんわ。審査は順調に進んでいます」とうなずいた。

「今ですか? ふふ……太りすぎた駄獣を馴らしていたところですの」

「誰がデブだっ!」

 胸や体が大きいからといって太っていると思われるのは、牛扱いされるより心外だ。

 キレたゴズメルの鼻を、マリアはうるさいと言わんばかりにつまんでしまった。

「まぁ、本当ですの?」

 フガフガとしか文句を言えないゴズメルをよそに、マリアは電話の相手と喋り続けた。

「アルティカ支部に妖精族の生き残りが? ええ、すぐ引き取りに伺います。死にかけているならなおのこと、種の保存にとりかからなければ。……ええ、承知しておりますわ。会長」

 ゴズメルは、マリアの酷薄な笑みに、息を呑んだ。

「すべては世界ノァズァークを守るために」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。 カレンと晴人はその後、どうなる?

白雪様とふたりぐらし

南條 綾
恋愛
高校1年生の紫微綾は、生きることに疲れ、雪の山で自らの命を終えようとしたその瞬間―― 美しい御小女郎姿の少女・白雪が現れ、優しく彼女を救う。 白雪は実は古の仏神・ダキニ天の化身。暇つぶしに人間界に降りた彼女は、綾に「一緒に暮らそう」と提案し……? 銀髪の少女と神様の、甘く温かなふたりぐらしが始まる。 【注意事項】 本作はフィクションです。 実在の人物・団体・宗教・儀礼・場所・出来事とは一切関係ありません。 作中で登場する神仏や信仰に関する表現は、物語の雰囲気づくりを目的とした創作によるものであり、特定の宗教や思想を推進・否定する意図は一切ございません。 純粋なエンターテイメントとしてお楽しみいただければ幸いです。

さくらと遥香(ショートストーリー)

youmery
恋愛
「さくらと遥香」46時間TV編で両想いになり、周りには内緒で付き合い始めたさくちゃんとかっきー。 その後のメインストーリーとはあまり関係してこない、単発で読めるショートストーリー集です。 ※さくちゃん目線です。 ※さくちゃんとかっきーは周りに内緒で付き合っています。メンバーにも事務所にも秘密にしています。 ※メインストーリーの長編「さくらと遥香」を未読でも楽しめますが、46時間TV編だけでも読んでからお読みいただくことをおすすめします。 ※ショートストーリーはpixivでもほぼ同内容で公開中です。

せんせいとおばさん

悠生ゆう
恋愛
創作百合 樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。 ※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。

百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話

釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。 文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。 そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。 工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。 むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。 “特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。 工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。 兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。 工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。 スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。 二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。 零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。 かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。 ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

さくらと遥香

youmery
恋愛
国民的な人気を誇る女性アイドルグループの4期生として活動する、さくらと遥香(=かっきー)。 さくら視点で描かれる、かっきーとの百合恋愛ストーリーです。 ◆あらすじ さくらと遥香は、同じアイドルグループで活動する同期の2人。 さくらは"さくちゃん"、 遥香は名字にちなんで"かっきー"の愛称でメンバーやファンから愛されている。 同期の中で、加入当時から選抜メンバーに選ばれ続けているのはさくらと遥香だけ。 ときに"4期生のダブルエース"とも呼ばれる2人は、お互いに支え合いながら数々の試練を乗り越えてきた。 同期、仲間、戦友、コンビ。 2人の関係を表すにはどんな言葉がふさわしいか。それは2人にしか分からない。 そんな2人の関係に大きな変化が訪れたのは2022年2月、46時間の生配信番組の最中。 イラストを描くのが得意な遥香は、生配信中にメンバー全員の似顔絵を描き上げる企画に挑戦していた。 配信スタジオの一角を使って、休む間も惜しんで似顔絵を描き続ける遥香。 さくらは、眠そうな顔で頑張る遥香の姿を心配そうに見つめていた。 2日目の配信が終わった夜、さくらが遥香の様子を見に行くと誰もいないスタジオで2人きりに。 遥香の力になりたいさくらは、 「私に出来ることがあればなんでも言ってほしい」 と申し出る。 そこで、遥香から目をつむるように言われて待っていると、さくらは唇に柔らかい感触を感じて… ◆章構成と主な展開 ・46時間TV編[完結] (初キス、告白、両想い) ・付き合い始めた2人編[完結] (交際スタート、グループ内での距離感の変化) ・かっきー1st写真集編[完結] (少し大人なキス、肌と肌の触れ合い) ・お泊まり温泉旅行編[完結] (お風呂、もう少し大人な関係へ) ・かっきー2回目のセンター編[完結] (かっきーの誕生日お祝い) ・飛鳥さん卒コン編[完結] (大好きな先輩に2人の関係を伝える) ・さくら1st写真集編[完結] (お風呂で♡♡) ・Wセンター編[完結] (支え合う2人) ※女の子同士のキスやハグといった百合要素があります。抵抗のない方だけお楽しみください。

処理中です...