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第二部 4章
<11>
「こちらです」
戻って来たジュードが小さな木箱をテーブルの上に乗せる。
「だいぶ昔のもののはずだろう。そのわりにずいぶん新しく見えるな」
ユーリが首を傾げる。
確かに木は真新しく、まるで新品のようだった。
「魔法でもかけられているんじゃないか? 中のものが劣化しないように」
レイが腕組みをして呟く。
「触れてみてもいいだろうか」
ジュードがうなずくと、ユーリは胸ポケットから白い手袋を取り出して嵌めて、箱の蓋にそっと手をかけた。
中に入っていたのはなんの変哲もない金属製の鍵だった。
注意深く箱から鍵を持ち上げると、ユーリは俺たちの顔を見回す。
「劣化を防ぐ簡単な魔法以外は感じられない。至って普通の……鍵だな」
「どこの鍵なのかな」
俺が呟くと、ジュードが首を横に振った。
「それについては我々も分からないのです」
「クソ。ここで行き止まりか……」
レイが悔しそうに下唇を噛む。
何か大切なことを忘れている気がする。俺は目を閉じて両親指でこめかみを抑えた。
(そういえば……クロフォード家の当主の私室は、魔法で半永久的に保管され続けているって聞いたことがあるぞ。となると当然、エドワード・クロフォードの部屋も残っているはずだ!)
俺はレイとユーリに父からずっと昔に聞いた話を伝えた。
「たしかに俺もその話は聞いたことがあるな。当主の私室は初代からすべて残されていると」
ユーリがうなずくと、レイが目を丸くして俺を見た。
「初代って……かなり昔だろ? クロフォード家は国が創立して間もない頃から国王を支えてきた貴族の一つだ。
ものすごい数の部屋になるんじゃないのか」
「はい。当主の私室が作られる本邸の最上階にはとても複雑な魔法がかけられていて、迷い込むと戻って来られなくなるかもしれないと言われているんです。だから僕たちも最上階にはむやみに近づかないようにきつく言われていました」
答えると、レイは何かを考えるように顎を擦った。
「なるほどな。この鍵はきっとエドワード・クロフォード卿の部屋に関係しているに違いない。ルイス、クロフォード公爵に連絡を。先々代の私室に入る許可を取ってくれないか」
「はいっ!」
俺はすぐに父との通信を開始した。
状況を聞いた父は、すぐに執事長に連絡を取り俺たちが先々代のクロフォード公爵——エドワード・クロフォード——の私室へ入れるように取り計らってくれた。
(これでようやくアシュリーを救う手がかりが見えてきたぞ……!)
握る拳に力が入る。
俺とレイ、そしてユーリの3人は迎えに来た執事長の後について、エドワード・クロフォードの部屋へと足を急がせた。
「こちらがエドワード様のお部屋でございます」
クロフォード公爵邸の最上階。何重にもかけられた魔法の先にあったのは、庭園がよく見える、日当たりの良い一室だった。
デスクの上には本や開きっぱなしのノートが置かれ、まるでさっきまでここに誰かがいたような気さえする。
「ここがエドワード・クロフォード卿の私室か……すごいな、完璧な保管魔法術が施されている」
レイが感心したように呟く。
「このお部屋に魔法をかけたのは、ひいおじい様ご自身だそうです」
俺は先ほど、父から聞いた話を口にした。
エドワードは魔法の扱いに長けていることで有名だったらしい。
「たしかに完璧な魔法術だ。だが死んだ後も残る魔法ってのは、なんだか薄気味悪い気もするな。さあ、さっさと先代の残留思念が残っていそうなものを探そう。俺はなんだか、あまり長居はしたくない」
ユーリが複雑そうな表情であたりを見回して呟き、俺とレイは頷いた。
戻って来たジュードが小さな木箱をテーブルの上に乗せる。
「だいぶ昔のもののはずだろう。そのわりにずいぶん新しく見えるな」
ユーリが首を傾げる。
確かに木は真新しく、まるで新品のようだった。
「魔法でもかけられているんじゃないか? 中のものが劣化しないように」
レイが腕組みをして呟く。
「触れてみてもいいだろうか」
ジュードがうなずくと、ユーリは胸ポケットから白い手袋を取り出して嵌めて、箱の蓋にそっと手をかけた。
中に入っていたのはなんの変哲もない金属製の鍵だった。
注意深く箱から鍵を持ち上げると、ユーリは俺たちの顔を見回す。
「劣化を防ぐ簡単な魔法以外は感じられない。至って普通の……鍵だな」
「どこの鍵なのかな」
俺が呟くと、ジュードが首を横に振った。
「それについては我々も分からないのです」
「クソ。ここで行き止まりか……」
レイが悔しそうに下唇を噛む。
何か大切なことを忘れている気がする。俺は目を閉じて両親指でこめかみを抑えた。
(そういえば……クロフォード家の当主の私室は、魔法で半永久的に保管され続けているって聞いたことがあるぞ。となると当然、エドワード・クロフォードの部屋も残っているはずだ!)
俺はレイとユーリに父からずっと昔に聞いた話を伝えた。
「たしかに俺もその話は聞いたことがあるな。当主の私室は初代からすべて残されていると」
ユーリがうなずくと、レイが目を丸くして俺を見た。
「初代って……かなり昔だろ? クロフォード家は国が創立して間もない頃から国王を支えてきた貴族の一つだ。
ものすごい数の部屋になるんじゃないのか」
「はい。当主の私室が作られる本邸の最上階にはとても複雑な魔法がかけられていて、迷い込むと戻って来られなくなるかもしれないと言われているんです。だから僕たちも最上階にはむやみに近づかないようにきつく言われていました」
答えると、レイは何かを考えるように顎を擦った。
「なるほどな。この鍵はきっとエドワード・クロフォード卿の部屋に関係しているに違いない。ルイス、クロフォード公爵に連絡を。先々代の私室に入る許可を取ってくれないか」
「はいっ!」
俺はすぐに父との通信を開始した。
状況を聞いた父は、すぐに執事長に連絡を取り俺たちが先々代のクロフォード公爵——エドワード・クロフォード——の私室へ入れるように取り計らってくれた。
(これでようやくアシュリーを救う手がかりが見えてきたぞ……!)
握る拳に力が入る。
俺とレイ、そしてユーリの3人は迎えに来た執事長の後について、エドワード・クロフォードの部屋へと足を急がせた。
「こちらがエドワード様のお部屋でございます」
クロフォード公爵邸の最上階。何重にもかけられた魔法の先にあったのは、庭園がよく見える、日当たりの良い一室だった。
デスクの上には本や開きっぱなしのノートが置かれ、まるでさっきまでここに誰かがいたような気さえする。
「ここがエドワード・クロフォード卿の私室か……すごいな、完璧な保管魔法術が施されている」
レイが感心したように呟く。
「このお部屋に魔法をかけたのは、ひいおじい様ご自身だそうです」
俺は先ほど、父から聞いた話を口にした。
エドワードは魔法の扱いに長けていることで有名だったらしい。
「たしかに完璧な魔法術だ。だが死んだ後も残る魔法ってのは、なんだか薄気味悪い気もするな。さあ、さっさと先代の残留思念が残っていそうなものを探そう。俺はなんだか、あまり長居はしたくない」
ユーリが複雑そうな表情であたりを見回して呟き、俺とレイは頷いた。
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ひのさま
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これからも頑張りますので宜しくお願い致します<(_ _)>🩵😭🐣
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伊波トウナさま
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