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第二部 2章
<16>
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甘すぎる言葉で責められ続けた後、俺はソファに座ったジェラルドの膝の上に乗せられていた。
身体に力が入らず、胸板に頭をもたげて腰を支えられている。
ぼんやりと部屋を照らすオレンジ色のランプを眺めていると、ジェラルドが髪を撫でながら静かに口を開いた。
「ブラックウッド家は俺の婚約者の座をおまえから奪うために、これからもまた何か嫌がらせをしてくるだろう。だが、何があっても惑わされるな。俺を――たちの愛を信じろ」
「はい、ジェラルド様」
「いい返事だ。まあ、これだけ愛し尽くされてもまだ信じられないとしたら、今すぐ俺の部屋に攫っていくだけだがな」
「また、そんなことを……」
焦る俺にジェラルドは小さく笑う。そしてすぐに真剣な表情になった。
「だったらもう揺らぐな、何があっても。それから、もしまた差出人不明の手紙が届いたら、開封せずに魔伝書鳩で俺まで届けるんだ。いいな?」
俺は黙って頷いた。
「つまり――フルール国内で栽培されていたアッシェンタイムをブラックウッド家が購入していたということですね?」
話を聞き終えた俺の呟きが室内に落ちる。ジュリアンはやや苦々しい顔で頷いた。
『夜香会の裏ルートの中でも、ノワール・プルームって呼ばれる一派がいるんだ。そいつらは毒草の流通を牛耳っていて、ブラックウッドも彼らから購入していたよ。取引リスト上ではセドリック・モーンって男が購入した——ってことになっていたんだけど』
『調べてみると、そいつはブラックウッドとは超遠縁の下級貴族だったというわけだ』
ルーイが言葉と続ける。
『セドリック・モーンはギャンブル狂いの救いようのない男で、借金取りに追われていた。だがある日突然現れた、ブラックウッド家の使いを名乗る男に“借金をすべて肩代わりしてやるから命令に従え”と言われそうだ。そいつがノワール・プルームと接触して、アッシェンタイムを入手したんだ』
「すごい……そんなことまで調べてくださったんですか」
驚く俺に、ルーイが妖しく微笑む。
『なに、たいしたことじゃない。モーンには誰かに真実を話したら自死する呪いがかけられていたんだが、解呪して金をチラつかせたら全部ぶちまけた』
さらっととんでもないことを言われた気がする。ジュリアンはルーイを呆れたように見て肩を竦める。
『大丈夫、モーンは五体満足だよ。フルールとクレーニュの国境で、クレーニュに戻ろうとしていたところを毒草所持でうちの国で捕縛したんだ。ルーイにはちょっと遊びに来てもらって、モーンと話をしてもらっただけだから』
「そ、そうなんですか……」
ありがたいけれど有能すぎて怖いくらいだ。今後、何があってもこの二人だけは敵に回すまいと心の中で決意する。
「モーンに接近したブラックウッド家の男っていうのは、もしかして――」
『ああ、おまえの予想通りだろう。セバスチャンの従者、ナサニエルだ』
俺は唇を引き結ぶ。
「ナサニエルは一体、何者なんでしょうか」
『その男に関しては、想像以上に面白いことがわかったぞ』
ルーイが赤い目を細めて微笑む。
「おもしろいこと、ですか?」
『ああ。あの男はただの従者なんかじゃない。叔父上——現クレーニュ国王のご落胤だ。もっとも叔父上はナサニエルが生まれたことすらご存知ないだろうが』
ルーイの話は驚きと衝撃の連続だった。まさかナサニエルが血縁上はジェラルドの兄で――しかも、生まれた順番では王位継承権は一番だったなんて。
『まさか正妃より先に下女が孕むなんてあってはならないことだ。妊娠が発覚してすぐに、女——ナサニエルの母親は僅かばかりの退職金を持たされ、祖国のアウスブルクへ返された。妊娠していたことは国王の耳には入らなかった。なぜかわかるか?』
「国王が、ナサニエルの母親を側妃に迎えることを防ぐため……でしょうか」
『ああ。叔父上は情に厚い。一夜の過ちとはいえ、子を成した女を見捨てることはしまい。だがもしその後、その女が寵愛を受けたら? 正妃に男子が生まれなかったら? それを恐れる有力貴族たちは自らの地位や権力を守るために、一人の女と子どもの人生を捻じ曲げたんだ』
ルーイはそこで言葉を切ると、サイドテーブルからゴブレットを取り上げて飲む。
『ナサニエルの母親はアウスブルクに戻ってすぐに病死した。引き取り手のないナサニエルはアウスブルクの裏社会で活動する”影の牙”という暗殺集団に拾われて育てられたようだ』
ジュリアンが美しい眉を顰める。
『その名前ならフルールでも有名だよ。影の牙に狙われたら、それは死を意味するって言われてる。影の牙は身寄りのない孤児を集めて殺人マシンに育てるって噂も聞いたことはあったけど……本当だったってことか』
『ああ。ナサニエルは五年ほど前からブラックウッドの息子の側仕えに入った。表では従者、裏ではもちろん暗殺者としての雇用だろう』
身寄りのない孤児と聞いて、『陽だまりの家』の子どもたちの顔が目に浮かぶ。
「子どもたちをそんな風に扱うなんて……」
呟く俺にジュリアンがチラリと視線を向け、ため息を吐く。
『うちの国でもアウスブルクでもあり得なくはない話だよ。王族や貴族の中で、本当に国民のことを想って生きている奴なんて片手で数えられるくらいしかいない……俺だってユージンに出会う前は自分のことしか考えてなかったしね』
「俺は何もしてないです。ジュリアン先輩は、本来の姿に戻っただけだと思います」
変わらずおしゃれで色気たっぷりではあるが、学院にいた頃のように遊び歩いたり浪費したりするような生活はしていないらしい。
持ち前のセンスと社交力を活かした活動で、国民からの人気も高いとジェラルドから聞いた。それを伝えると、ジュリアンの顔がうっすらと赤くなる。
『それより、ジェラルドに俺たちと話してることまだ言ってないの?』
「あ、実は……まだ……」
『おまえから連絡を受けた少し後に、ジェラルドから俺たちにも連絡があった。魔法通信で話しているが、おまえの義弟と俺の愚従弟も同席していた』
「エディとウォルターが⁉」
驚きで椅子から立ち上がってしまう。
『なんだ、おまえたちはお互い相手には何も言わずに調査をしていたのか』
『このままだと厄介なことになりそうだし、早めにジェラルドに言いなよ? 俺たちから話してもいいけど、そんなことしたらアイツ、激怒して大変なことになりそうだし』
「そ、そうですね……」
この前もお仕置きされたばかりだと言うのにこんな重大なことを黙っていたと知ったら、何をされるかわからない。それに気になることもある。俺は思いきってルーイに問いかけた。
「ルーイ先輩。ナサニエルのこと、ジェラルド様はご存知なのですか」
『奴の出自については俺の愚従弟がある程度、調査済みだった。ジェラルドはとっくに知ってる』
「そうですか……」
自分にもう一人、異母兄がいたなんて。きっとジェラルドも驚いただろうし、ショックも受けただろう。
(俺に言ってくれてもよかったのに……一人で抱え込んでないで。誰に言わなくても、俺にだけは話してほしかったな。ていうかエディたちは知ってたのに、俺だけ知らないなんて……)
そう思った途端にハッとする。俺が黙って単独行動するたびに、きっとジェラルドはこんな気持ちになっていたのかもしれない。
(でも、もうそろそろちゃんと言わないと……)
次に会ったときには必ず話そうと胸裏で決意した。
だが懲りない俺は数日も経たないうちに、突発的にまたしても単独行動を起こしてしまったのである。
身体に力が入らず、胸板に頭をもたげて腰を支えられている。
ぼんやりと部屋を照らすオレンジ色のランプを眺めていると、ジェラルドが髪を撫でながら静かに口を開いた。
「ブラックウッド家は俺の婚約者の座をおまえから奪うために、これからもまた何か嫌がらせをしてくるだろう。だが、何があっても惑わされるな。俺を――たちの愛を信じろ」
「はい、ジェラルド様」
「いい返事だ。まあ、これだけ愛し尽くされてもまだ信じられないとしたら、今すぐ俺の部屋に攫っていくだけだがな」
「また、そんなことを……」
焦る俺にジェラルドは小さく笑う。そしてすぐに真剣な表情になった。
「だったらもう揺らぐな、何があっても。それから、もしまた差出人不明の手紙が届いたら、開封せずに魔伝書鳩で俺まで届けるんだ。いいな?」
俺は黙って頷いた。
「つまり――フルール国内で栽培されていたアッシェンタイムをブラックウッド家が購入していたということですね?」
話を聞き終えた俺の呟きが室内に落ちる。ジュリアンはやや苦々しい顔で頷いた。
『夜香会の裏ルートの中でも、ノワール・プルームって呼ばれる一派がいるんだ。そいつらは毒草の流通を牛耳っていて、ブラックウッドも彼らから購入していたよ。取引リスト上ではセドリック・モーンって男が購入した——ってことになっていたんだけど』
『調べてみると、そいつはブラックウッドとは超遠縁の下級貴族だったというわけだ』
ルーイが言葉と続ける。
『セドリック・モーンはギャンブル狂いの救いようのない男で、借金取りに追われていた。だがある日突然現れた、ブラックウッド家の使いを名乗る男に“借金をすべて肩代わりしてやるから命令に従え”と言われそうだ。そいつがノワール・プルームと接触して、アッシェンタイムを入手したんだ』
「すごい……そんなことまで調べてくださったんですか」
驚く俺に、ルーイが妖しく微笑む。
『なに、たいしたことじゃない。モーンには誰かに真実を話したら自死する呪いがかけられていたんだが、解呪して金をチラつかせたら全部ぶちまけた』
さらっととんでもないことを言われた気がする。ジュリアンはルーイを呆れたように見て肩を竦める。
『大丈夫、モーンは五体満足だよ。フルールとクレーニュの国境で、クレーニュに戻ろうとしていたところを毒草所持でうちの国で捕縛したんだ。ルーイにはちょっと遊びに来てもらって、モーンと話をしてもらっただけだから』
「そ、そうなんですか……」
ありがたいけれど有能すぎて怖いくらいだ。今後、何があってもこの二人だけは敵に回すまいと心の中で決意する。
「モーンに接近したブラックウッド家の男っていうのは、もしかして――」
『ああ、おまえの予想通りだろう。セバスチャンの従者、ナサニエルだ』
俺は唇を引き結ぶ。
「ナサニエルは一体、何者なんでしょうか」
『その男に関しては、想像以上に面白いことがわかったぞ』
ルーイが赤い目を細めて微笑む。
「おもしろいこと、ですか?」
『ああ。あの男はただの従者なんかじゃない。叔父上——現クレーニュ国王のご落胤だ。もっとも叔父上はナサニエルが生まれたことすらご存知ないだろうが』
ルーイの話は驚きと衝撃の連続だった。まさかナサニエルが血縁上はジェラルドの兄で――しかも、生まれた順番では王位継承権は一番だったなんて。
『まさか正妃より先に下女が孕むなんてあってはならないことだ。妊娠が発覚してすぐに、女——ナサニエルの母親は僅かばかりの退職金を持たされ、祖国のアウスブルクへ返された。妊娠していたことは国王の耳には入らなかった。なぜかわかるか?』
「国王が、ナサニエルの母親を側妃に迎えることを防ぐため……でしょうか」
『ああ。叔父上は情に厚い。一夜の過ちとはいえ、子を成した女を見捨てることはしまい。だがもしその後、その女が寵愛を受けたら? 正妃に男子が生まれなかったら? それを恐れる有力貴族たちは自らの地位や権力を守るために、一人の女と子どもの人生を捻じ曲げたんだ』
ルーイはそこで言葉を切ると、サイドテーブルからゴブレットを取り上げて飲む。
『ナサニエルの母親はアウスブルクに戻ってすぐに病死した。引き取り手のないナサニエルはアウスブルクの裏社会で活動する”影の牙”という暗殺集団に拾われて育てられたようだ』
ジュリアンが美しい眉を顰める。
『その名前ならフルールでも有名だよ。影の牙に狙われたら、それは死を意味するって言われてる。影の牙は身寄りのない孤児を集めて殺人マシンに育てるって噂も聞いたことはあったけど……本当だったってことか』
『ああ。ナサニエルは五年ほど前からブラックウッドの息子の側仕えに入った。表では従者、裏ではもちろん暗殺者としての雇用だろう』
身寄りのない孤児と聞いて、『陽だまりの家』の子どもたちの顔が目に浮かぶ。
「子どもたちをそんな風に扱うなんて……」
呟く俺にジュリアンがチラリと視線を向け、ため息を吐く。
『うちの国でもアウスブルクでもあり得なくはない話だよ。王族や貴族の中で、本当に国民のことを想って生きている奴なんて片手で数えられるくらいしかいない……俺だってユージンに出会う前は自分のことしか考えてなかったしね』
「俺は何もしてないです。ジュリアン先輩は、本来の姿に戻っただけだと思います」
変わらずおしゃれで色気たっぷりではあるが、学院にいた頃のように遊び歩いたり浪費したりするような生活はしていないらしい。
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「あ、実は……まだ……」
『おまえから連絡を受けた少し後に、ジェラルドから俺たちにも連絡があった。魔法通信で話しているが、おまえの義弟と俺の愚従弟も同席していた』
「エディとウォルターが⁉」
驚きで椅子から立ち上がってしまう。
『なんだ、おまえたちはお互い相手には何も言わずに調査をしていたのか』
『このままだと厄介なことになりそうだし、早めにジェラルドに言いなよ? 俺たちから話してもいいけど、そんなことしたらアイツ、激怒して大変なことになりそうだし』
「そ、そうですね……」
この前もお仕置きされたばかりだと言うのにこんな重大なことを黙っていたと知ったら、何をされるかわからない。それに気になることもある。俺は思いきってルーイに問いかけた。
「ルーイ先輩。ナサニエルのこと、ジェラルド様はご存知なのですか」
『奴の出自については俺の愚従弟がある程度、調査済みだった。ジェラルドはとっくに知ってる』
「そうですか……」
自分にもう一人、異母兄がいたなんて。きっとジェラルドも驚いただろうし、ショックも受けただろう。
(俺に言ってくれてもよかったのに……一人で抱え込んでないで。誰に言わなくても、俺にだけは話してほしかったな。ていうかエディたちは知ってたのに、俺だけ知らないなんて……)
そう思った途端にハッとする。俺が黙って単独行動するたびに、きっとジェラルドはこんな気持ちになっていたのかもしれない。
(でも、もうそろそろちゃんと言わないと……)
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