ゲスいお嬢様的日常(仮)

胸の轟

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気の迷いってやつ≪波多野≫【1】

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1000人ほど収容出来るホールの天井はガラス張りになっているが、今は夜のため隠されてシャンデリアが煌めいている。

明るい時間に訪れた時は光が降り注ぎ、まるで何かのワンシーンみたいだった。


室内には5名の若者の奏でる音楽が、BGMとして流されている。


前途ある有能な若者にチャンスをってのが親父の口癖だ。そんな親父だから、パーティーは勿論のこと、いろいろな場所に有能だと思う若者を招いては、才能を披露する場を与えてやってる。


今日のパーティーは取引先との親睦を深めるための立食パーティーだ。

事業も順調で業績も伸びてるし、まぁ、パーティーすんのもいいんじゃねぇのとは思うが、大勢が挨拶に来るのとか、少しでも取り入ろうと話し掛けてくるのが煩わしい。


「今はええと…?」
「18になりました。」

「おお!もうそんな年齢に?いや~、私も年を取るわけですな!ハッハッハ」


お前は会う度同じこと言ってんぞ。耄碌ジジィが。──ああ、マジうぜぇ。取引先のジジィ共に愛想笑い浮かべながら喋るの超めんでぃ。俺の笑顔はジジィのためじゃなく、女のためのもんなんだよ!

この耄碌ジジィ話長いんだよな。しかも同じ話繰返しとかマジ勘弁しろよ。


「そうそう、今思い出したことですが───」


ああ、腹減った。今日の料理って何があったかな?確か──


オレンジソースの合鴨カルパッチョ、オマール海老のサラダ仕立て、牛肉タリアータ、トリュフ香る赤ワインソースのローストビーフ。

鮮魚の香草焼きに、フォアグラのタリアテッレ。手長海老のカッペリーニ。──他にも何かいろいろあったと思うが、今思い出せるのはそれくらいか。


料理の提供元は最近俺の一押しでもある、美味い料理と予約を取るのが困難なことで評判のレストランだ。──まぁ、いくら予約が困難でも、俺クラスになれば関係ないけどな。


「ちょっと失礼します。」


誰かに呼ばれた的態度でさっさとジジィから離脱。



ドルチェのテーブルから近い場所で食べている3人組が目に入れば、向こうも俺に気づいた。


「「「波多野君!」」」

結花理、彩夏、梨々香が笑顔を振り撒く。


コイツらは取引先の社長の娘たちで、俺の婚約者候補でもある。──社長とは言っても俺のとこに比べたらどいつも格下の会社だけどな。

俺と結婚すれば今より上の暮らしが約束されるとあって、コイツら取り入ろうと必死なのが見え見えで非常に醜いし、性格も悪い。──見た目だけは最高だけどな。


同じ学校じゃなくてマジで良かったわ。そんなことになってたら、最悪な学生生活を送ることに。


親父には結婚するまで手を出すなって言われてるから、学校の女と遊んでるのに、コイツらが居たら発散出来やしねぇ。結婚までヤれないとか冗談じゃない。




暫く相手してやったし義務は果たせたよな。ってことで然り気に撒いて外で休憩でもしますかね。
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