上 下
17 / 47
第5章 嘘吐きの森

誓いの言葉

しおりを挟む
ロフウ
「我が身が滅ぼうと死を恐れず彼らを力の限り守り抜く事を誓います。
我が奴隷はオウヨウ様の命令に従い命をも賭けます。」

メロン「なんだよそれ…。」
カユウ「お前自身どうなってもいいってか!?」

カユウがロフウに掴みかかる。

リンク「やめて下さい!」
メロン「カユウ!落ち着け!」
カユウ「俺はっ!」
ロフウ「………。」
カユウ「簡単に命捨てて欲しくないっ…。」

悲しさと怒りの顔をするカユウ。
心配そうな不安な顔をするメロン。
今にも泣き出しそうなのをぐっとこらえるリンク。

レイト「……奴隷ってどーいう事?」
ロフウ「………もうすぐ森を抜けますよ。」
レイト「召使いじゃないの?」
ロフウ「同じようなものですよ。」
レイト「そう簡単に命を賭けるなんて言うなよ…。」
ロフウ「………。」
レイト「なぁ…。聞いてるのか?」
ロフウ「この世界では力が全て。力のない者は無力と同じ。」
レイト「…?」
ロフウ「貴方達に僕の何が分かる!?」

ロフウの目から大粒の涙がこぼれ落ちる。

ロフウ
「圧倒魔法はそれなりにレベルの高い魔法だった。
通常魔法が圧倒的多数を占めており、レベルの高い魔法程人数は少なく貴重な魔法になってゆく。
しかし、レベルが高くても上手く扱えない場合の多いのが圧倒魔法。チート魔法は天才ですからね。そんな圧倒魔法を使いこなせない僕は通常魔法使い達のストレス解消奴隷になりずっと…ずっと…。
圧倒魔法は通常魔法より扱いが難しいから通常魔法の方が強いことも多い…それで…。」

カユウ「もういい!」

カユウが叫ぶ。

カユウ「お前は勘違いしてる。」
ロフウ「…勘違い?」
カユウ「お前は俺達の奴隷じゃない。」
ロフウ「???」
メロン「なんでこーいうところで急にポンコツになるかなぁ~。」
カユウ「お前は俺達の仲間だ!」
リンク「これからも、助け合っていきましょう。」
ロフウ「…仲間…。」
レイト「もうすぐ森を抜けるよ。」


『最後に質問だ。
全員にだ。

お前らはこの先、不安はあるか?』




-----
次回・合言葉

リンク「不安ですよ。不安に決まってるじゃないですか。」

メロン「それでも、前に進むって決めたからな。」


ロフウ「本当は少し怖いけど、今は…信じてみるのもいいかなと思ってます。」

カユウ「ここまで来たら引き下がれないしな。」
しおりを挟む

処理中です...