息子が悪役令嬢だった件

知花虹花

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小説の世界 再び 匠 その12

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 さてと、お説教を始めるか。

 俺は、彼女からもらった軽食を受け取って、食べながら話す。

「俺は、君を愛しているから、キスもするし、抱きしめるし、正直に言うと、Hもしたい。もちろん親にも喜んで挨拶に行く。でも君は、なんか自棄になっているというか、焦ってるよね、俺、何か不安にさせている?」

 彼女は首を振る。

「年下だから頼りない?」

 すると、慌てて、

「年下だなんて思ったことないけど・・・ごめんなさい。」

「何か、焦っている理由があるんでしょ?」

 彼女は言いにくそうに、

「私、また一つ年上になっちゃうの。」

 知ってたけど。

「誕生日はいつ?」

 下を向いて答える。

「ごめんなさい、今日です。」

 だろうな・・・今日は、ものすごく気合が入ってるのがわかった。

 ものすごい綺麗だったから・・・待ち合わせしている間、何人かに声かけられていて、本当は、俺の方が自信喪失するところだった。

「なんで言ってくれなかったの?」

「自分が、ものすごくガッカリするのが嫌だったから・・・」

「ガッカリってなに?」

 彼女がため息をついて、

「正直に言うと、この年齢で振られた時の心の準備しないと、ものすごく大変なのよ。振られる前に何とかしなくちゃって思いつつ、でも、私、今すごく幸せだから、これ以上もとめるのはなんか、罰が当たりそうと思った。でも、誕生日を迎えてしまうから、周りがものすごくうるさくて、どうにもならなくて、結婚すれば少しは静かになるのかな?なんて、でも、そんなことで結婚という形であなたを縛りたくないと思っているのに・・・」

「なんで縛らせてくれないの?」

「えっ?」

「俺は縛りたい、むしろガチガチに。」

「ええと、まさか、縄?」

「違う。誤魔化さないで、わかってるだろ、君を愛してるって。」

「でも・・・」

「でもじゃないよ、逃がさないから、ほら、」

 指輪を取り出す。

「えっ、これってパライバトルマリンじゃ・・・まさか、覚えてたの?」

「好きな子の会話は、覚えてるものだろ。それに、どちらかと言ったら、俺の愛の方がものすごく、重いと思うよ。それでもいいなら、一緒になってくれる?」

「絶対、解けないように縛ってくれる?」

「嫌だといっても、解かないでいいなら」

 多分、彼女は俺が本当にガチガチに縛ると思ってないんだろうな。

 本当に花が咲いたような笑顔になって、

「お願いします」

 と言ってくれた。

 後に、本当にガチガチに束縛するもんだから、子供たちにドン引きされた俺だったが、それはちゃんと約束はしてたからだと言いたい。
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