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子轩の願いで春蕾も一緒に修練することになった。
久しぶりの修練場だ、後継から外れ、花嫁修行というなの立ち入り禁止になってから入っていない。弟子達も笑顔で迎えてくれる様子にほっとしていた。
武器の前に並べば、子轩は子供用の木刀をもって、春蕾は練習用の剣をもった。
剣術の稽古だが、これからやるのは剣を持ってゆっくりと動作しながら、技を覚えるのだ。
見た目はゆったりとしていて簡単に見えるが、遠心力で剣を薙ぐことが出来ないため、腕の筋肉や腹筋を鍛えていないとプルプルと剣先が揺れてしまう。
練習では優雅に動けるまで続く。優雅に動けるようになれば、次は早く動くだけで技を的確に出せるようになるのだ。
子轩はまだ剣先が震えている状態だ。春蕾も難しい体制の時は剣先が震えてしまう。
姉弟で一緒の修練は初めてで、春蕾は姉の威厳を見せたくて、優雅な顔を崩さないように必死だ。サボっていたわけではないが、しばらくぶりに剣を持っているため、今まで平気だった体勢で筋肉が震えてしまっているのだ。
「姐姐すごぃ」
子轩の呟きに、腕が落ちそうになっていたのを必死に耐えた。それは教師役である男性にもバレていて、直しに来る前に、必死で春蕾は戻していた。子轩は竹の棒で体勢を直され、必死な顔だ。
「では、最後に早い動きをしましょうか」
教師の男性の言葉で、子轩は嬉しそうに素早く動くも、まだ筋肉が足りない子轩では持っていた剣がすっ飛んでしまった。
「ぁ!!」
「しっかりと握らなければダメですよ公子」
「はい……」
「では、お嬢様どうぞ」
春蕾はかっこいい姿を見せるべく、一つ深呼吸をしてから動作を始めた。空気を切る音が心地よく広がり、疲れて悲鳴をあげる筋肉の声を無視して最後まで踊るように技をこなした。
額には汗が流れ、息も荒くなってしまった。
震える手は剣を握るのも限界だ。離したら掴める気がしない。
「お見事ですお嬢様」
姉の威厳を見せれましたねっと小声で言われ、教師にはバレていた。一部の動きは見るものが見れば、アラがあるのがバレる出来ばえだったのだ。
だが、まだわからない子轩は手を叩いて喜んでいた。
「姐姐すごぃ! 姐姐すごぃ! 素敵です!!」
目をキラキラさせて見つめてくる子轩に春蕾は誇らしげな気分になった。
弟に尊敬されるは気持ちが良いものだと再認識してしまった。姜浩然が兄を尊敬の眼差しで見ていたのを思い出し、あのような兄弟になりたいと思ったものだった。
薛皓轩は兄弟仲がよくないので、弟が皓轩のような態度を取られてしまった春蕾は泣いてしまうと思ってしまった。
「子轩も上手だったよ。剣を飛ばさなければ完璧ね!」
「もうおててがプルプルして握れないです」
そう言いながら抱きついて甘えてくる子轩に、春蕾はもう自分も腕が筋肉痛で疲れていると言うのに、抱き上げてしまった。
「もう子轩の甘えんぼさん。お部屋まで一緒にもどろうか」
「やった! はい姐姐!」
ついつい甘やかしてしまうと思いながら、部屋に戻っていった。
久しぶりの修練場だ、後継から外れ、花嫁修行というなの立ち入り禁止になってから入っていない。弟子達も笑顔で迎えてくれる様子にほっとしていた。
武器の前に並べば、子轩は子供用の木刀をもって、春蕾は練習用の剣をもった。
剣術の稽古だが、これからやるのは剣を持ってゆっくりと動作しながら、技を覚えるのだ。
見た目はゆったりとしていて簡単に見えるが、遠心力で剣を薙ぐことが出来ないため、腕の筋肉や腹筋を鍛えていないとプルプルと剣先が揺れてしまう。
練習では優雅に動けるまで続く。優雅に動けるようになれば、次は早く動くだけで技を的確に出せるようになるのだ。
子轩はまだ剣先が震えている状態だ。春蕾も難しい体制の時は剣先が震えてしまう。
姉弟で一緒の修練は初めてで、春蕾は姉の威厳を見せたくて、優雅な顔を崩さないように必死だ。サボっていたわけではないが、しばらくぶりに剣を持っているため、今まで平気だった体勢で筋肉が震えてしまっているのだ。
「姐姐すごぃ」
子轩の呟きに、腕が落ちそうになっていたのを必死に耐えた。それは教師役である男性にもバレていて、直しに来る前に、必死で春蕾は戻していた。子轩は竹の棒で体勢を直され、必死な顔だ。
「では、最後に早い動きをしましょうか」
教師の男性の言葉で、子轩は嬉しそうに素早く動くも、まだ筋肉が足りない子轩では持っていた剣がすっ飛んでしまった。
「ぁ!!」
「しっかりと握らなければダメですよ公子」
「はい……」
「では、お嬢様どうぞ」
春蕾はかっこいい姿を見せるべく、一つ深呼吸をしてから動作を始めた。空気を切る音が心地よく広がり、疲れて悲鳴をあげる筋肉の声を無視して最後まで踊るように技をこなした。
額には汗が流れ、息も荒くなってしまった。
震える手は剣を握るのも限界だ。離したら掴める気がしない。
「お見事ですお嬢様」
姉の威厳を見せれましたねっと小声で言われ、教師にはバレていた。一部の動きは見るものが見れば、アラがあるのがバレる出来ばえだったのだ。
だが、まだわからない子轩は手を叩いて喜んでいた。
「姐姐すごぃ! 姐姐すごぃ! 素敵です!!」
目をキラキラさせて見つめてくる子轩に春蕾は誇らしげな気分になった。
弟に尊敬されるは気持ちが良いものだと再認識してしまった。姜浩然が兄を尊敬の眼差しで見ていたのを思い出し、あのような兄弟になりたいと思ったものだった。
薛皓轩は兄弟仲がよくないので、弟が皓轩のような態度を取られてしまった春蕾は泣いてしまうと思ってしまった。
「子轩も上手だったよ。剣を飛ばさなければ完璧ね!」
「もうおててがプルプルして握れないです」
そう言いながら抱きついて甘えてくる子轩に、春蕾はもう自分も腕が筋肉痛で疲れていると言うのに、抱き上げてしまった。
「もう子轩の甘えんぼさん。お部屋まで一緒にもどろうか」
「やった! はい姐姐!」
ついつい甘やかしてしまうと思いながら、部屋に戻っていった。
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