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第3章
頭に血がのぼると人格変わるよね
しおりを挟む「ごめんなざいー...!」
家に帰って龍希と郁が泣いてるので話を聞いてみたら...
「なんで井戸で遊んじゃったの?ねーちゃんだめっていったよね?」
「かくれんぼ、しでで、そんなかなら郁探さないって、思っ、で」
「...わかった。もう泣かないの」
どうやら、かくれんぼをしていて龍希と希美が一緒に井戸に隠れて、希美がいなくなってしまったらしい。
希美はまだ小さいから遠くに行くといっても限度がある。周辺を探してみつからないようなら...
考えたくはないけれど、向こうにいってる可能性が高い。
「ばーちゃん、私が希美探してくるから、チビたち頼んで良い?」
「警察へ連絡したほうがいいんじゃないかい?危ないよ唯ちゃん...」
「私が一時間以上帰ってこなかったら、警察に連絡してもらってもいい?おねがい。」
ばーちゃんを説得して自分の竹刀を持って井戸へ向かう。
チビたちは未だギャン泣きだったがまずは希美の救出が第一なので悪いがスルーしてハシゴをかけて急いで降りる。
半分ほど降りたところで、下を見てみると真っ暗で、なにも見えない。
やっぱりまだ繋がってるのかな...
でもなんで龍希だけ無事だったんだろ...
不思議ではあったが、今はそんなことより希美が心配だったので目をつぶってハシゴから飛び降りた。
「...ん?」
飛び降りてあたりが明るくなった感覚があったので目を開けてみると前に来た時の庭ではなかった。
木が生い茂っているのをみると森だ。
まさかこっちの場所はランダムなのだろうか。だとしたら希美はどこに...
焦ってひたすら希美を探しながら走った。
とにかく人のいる場所まででてくれれば、迷い人として保護してくれるはず....!
ひさすら走るとひらけた草原の丘のような場所に出た。
その丘には数十名の武装をした男性が丘から何かを見下ろしていた。
「あ、あの!」
「ん...?なんだ貴様止まれ!」
「、怪しいものじゃないです!あの、ここに迷って来てしまって、妹を探してるんです!」
「なんだ迷い人か...タイミングの悪い女だな。俺たちは今お前にかまってる暇はないし、お前が縋るべき町をこれから消すところだ。」
人がいたから走り寄って助けを求めたけど、なんだかそんな空気じゃないのに気づいた。
彼らが丘から見下ろしていたのは、小さな町。
彼らは町を消すといった。
「つまりみなさんは私へ協力もしてくださらないし町を消すとかおっしゃってるってことはいい人じゃないですよね。」
「なんだと?我らは革命を起こすのだ。この地からな。この世界をより良くすることを誓っ「もういいです」
私は急いでいる。
革命とかほざいてたけど人へ協力もしてくれないような世界を作ろうとしているようなので私の邪魔になるので排除しよう。
竹刀を構える。
ざっと数えて二十五...とっとと倒して町で助けを求めよう。まともな人なら保護してくれるはず。
「迷い人が...我らの邪魔をしようと言うのか!」
その声と同時に数人一気に斬りかかって来た。視える。これならやれる。
「トロいんだよノロマ!全員一気に来い!!」
「...この女!殺せ!!」
向こうはマジモンの刃物で斬りかかってくるので竹刀でまともに受けたら切れる。正直怖い。怖いけど、希美がいなくなるより怖くない。
全て避けてから隙ができたところに打ち込まないと竹刀がだめになる。
地味に時間がかかる。
舌打ちをして胴へ思いっきり一本入れる。
希美、どうか町で保護されてますように。
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