美しき狼

献残屋藤吉郎

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森の石松と女渡世人華さくら

森の石松と女渡世人華さくら

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〇森の石松と女渡世人「華さくら」


1)森の石松、、、大酒のみで喧嘩、、女に惚れっぽい。。

三州半原村(遠州森町村)出身きとろうゅと言われている。
石松は孤児で、侠客の森の五郎に育てられ、、、侠客同士の喧嘩で上州で人を斬り、清水次郎長に」かくまわれ、その子分になった。
1800年7月18日に清水次郎長の子分として幕末に活躍した侠客。
その上州にいたころに博打場で知り合った、意気のいい女、、、女渡世人「華さくら」だった。
女渡世人「華さくら」は中国生まれの、日本」人にはいない背の高いいい女だった、、、そんないい女に出会った森の石松は博打の打ち方も気持ちよく,掛けていたし、勝ちっぷりも負けぷりも、胸がスカッとするようないい女なのだ。
もともと、女には惚れっぽい石松なので、、、女渡世人「華さくら」には上せてしまった。
華さくらが「半」とかければ「半」と、、、「丁」とかければ、、その通りに、、
まったくでれでれに。鼻の下を伸ばしているのだった。
結果的には「華さくら」が勝負に勝ったから、石松も勝てたようなものだった。
博打を上がってから、、、石松は、、
「さくらねえさん、、、いっぱい、ご馳走させてくれないかな、、、あんたのお陰で勝てたのでよ、、、ありがとうさんだよ」
と言って、、博打場の近くの縄のれんに誘った。
上州大前田村の冬の空風は体にや、、、けに冷えた。
誘われた、女渡世人「華さくら」も肌身に応える寒さで、一杯飲んだ。
「さくらねんさん、、、強いね、、、恐れ入ったよ、、、ああ、、遅れたけど、おれっちは森の石松っていう、、、風来坊さ、、、一本獨古の無宿者だ。。。
宜しくな、、、」
酒を飲みながら横にらみされた、、、石松はぞくっとした、、、
まるっきり、、、森の石松は惚れたようだ。
「私は無宿人「華さくら」だ、、、宜しくな」
流暢な日本語で返ってきた。
その華さくらは言った、、、「私は中国人です、、、よかったら、宜しく」と、、、、
なんとなかく、石松とさくらは気が合って酒を飲んだ。。。
旅の空の無宿人同士だ、、、明日の行く先のあてのない二人だったが、、上州の夜空はきれいだった。

2)森の石松「無宿人で侠客といわれる男」を斬る

上州大前田一家の賭場で、、女渡世人華さくらと一緒に博打を打っていた、、、石松は博打でのいざこざから、、、
無宿人権蔵を斬ってしまった、、、大前田一家Toulの賭場での喧嘩なので、大前田一家が始末をつけてくれた。
誰が見ても聞いても、、無宿人権蔵が悪く、、、その時に「壺」を振っていた、女渡世人華さくらに文句をつけたので、たまらい、、、同じ博打場にいた、森の石松が、、、
「この野郎、、、表へ出ろ」とばかりに、、lてい
森の石松はケチをつけた「無宿人権蔵」を引っ張り出していた。
そして、誰の止める暇もなく、斬りあいが始まった。
喧嘩をしたら、森の石松は半端でなく、めちゃくちゃ強い。。。あっという間に無宿人権蔵を斬ってしまった。
後は大前田一家の賭場なので、、、
「石松さん、、、この場はひいてください」と言われて石松は引き下がった。清水
この賭場に偶然来ていた、、旅途中の「清水次郎長」が、、、
「役不足ではございますが、、、清水港の次郎長と申します、、、よかったら、この喧嘩を預からしていただけますか」と申し入れて、、、博打場の大前田一家の貸元に承諾を貰った。
「いいでしょう、、、清水の貸元に預けましょう」ということで、、落着したのだった。
森の石松は清水次郎長と一緒に清水港へ向かった。
そして、女渡世人華さくらもついていった。


3)森の石松、清水次郎長の子分になる
上州のちょうは喧嘩で、後始末をしてくれた清水次郎長に借りが出来た森の石松は、清水港までついてきたのだった。
喧嘩の元になった、女渡世人「華さくら」も一緒についてきた。
清水一家に着いた、、、森の石松は、、、
「清水の貸元、、、この度はありがとうございます、、、なんとお礼を言えばいいのか、、、」
と、、困っている石松に次郎長は言った。
「お前さん、、、行くところのない旅がらすだろう、、、俺んちに草鞋を脱いで、、、考えればいい、、」
と、、、謎を掛けてきた。。。
喧嘩は強いが、、、少々、頭が悪い石松は考えた。
石松は、、、「あっーはん、、、謎を掛けてきたな、、、」
「俺んちに子分になれとか花どうしようかな、、安売りはできねぞーー」
と、、、考えた。
石松は考えた振りをして、表へ出た、、、
「少し、外の風に吹かれてきますわ、清水港の海風を嗅ぎながら。。。」
と、言ってから女渡世人華さくらの宿泊している旅籠へ出かけていった。
そして、石松は女渡世人華さくらに相談したのだった。
清水次郎長の子分になるか、、、ならないかと、、、
女渡世人華さくらは、、、
「馬鹿だねー、、、あんたは人を見る目がないようだ、、、次郎長さんなら、、、いい親分だよ、、、」
と、、言ってくれた。


4)森の石松、「いい子分で売り込む」

森の石松が女渡世人華さくらのところから戻った。
「清水の貸元、、、俺な、、、あんたの子分になってやるわ」
この会話を聞いていた、大政と小政と桶屋のお仁吉が、、、、
「あの野郎、、、いい気になって、、、子分になってやるわだって、、、ふざけやがって。。。」
そしたら、、、大政が「親分、なんていうかな、、、ちょっと気になるな」
といった、、、小政も「そうだ、、、そうだよ、、、聞こうじゃないか、、、面白や」
などと、、ふすま越しに話していた。
清水次郎長は答えた、、、
「石松、、、おめえっちみたいな半端野郎は、、、、、、俺の子分が丁度いいんだよ、、、」と、
笑いとばした。
「石松、、、俺も半端者だ、、、だから、お前と俺は、親分子分で釣り合いが垂れるんだよ」
と、言われてみればな、それもそうだと納得した。、
森の石松も、、、理屈はどうでも、、いいや、、、えーい、、めんどうくさいや、、、、
兎に角、あんたの子分な成るわ、、、盃出してや、、」
ということで子分になった。
襖の陰の三人が顔を出した、、、、、、
「へえー、、、今度子分になった石松か、、、俺たちより後から子分に成ったから、弟分だな。。」
「おい。。。石松宜しくな、、、」
「俺が大政、、、俺が小政だ」
そして「俺が桶屋のお仁吉だ」と、、、、
清水一家はまだまだ、子分が少なかった。
三人の紹介があったら。。。「槍を持っら大政で、一番の兄貴分っだった」
「居合斬りの小政、、、山椒小粒はピリッと辛い」
「鬼より怖い桶屋のお仁吉だ」と、、、喧嘩の時には棺桶を担いでいくという覚悟での殴り込み。
そんな威勢のいい、仲間が出来た。
石松は「喧嘩は誰にも負けないぜ、、、ドスを持てば怖いものなしだよ、、、」
そこへ、女渡世人華さくらが入ってきて、、、
「大酒のみの、お人好し、、しかし、馬鹿は死んでも治らないほど、、、女に惚れっぽい喧嘩好きな男だよ、、」
と、、付け足した。


5)武井のども安「武井安五郎との因縁、、、清水次郎長」

武井安五郎は甲州一円から駿河に掛けての大親分であり、。その子分数も3000人をくだらなかった。子分のなかには弟分で「黒駒の勝蔵」がいた、、、武井安五郎の死後は、その縄針を継承している。また、武井安五郎と清水次郎長は富士川の水運利権でぶつかり、抗争を切り返している、、安五郎の死後も黒駒の勝蔵とぶつかっている。
「武井のども安、鬼より怖い.どどっとどもれば人を斬る」と、、、
「甲州は御坂のふもと、、右に大菩薩、左に登って一里二里、、、」と言われた武井安五郎であった。言葉にどもりがある、、、「武井のども安」とも言われている。
生まれは甲斐の国東八代群武井村で、、生家は名主の家柄であった。
その後、武井村で博徒一家阿賀を構えたが、、、津向文吉と抗争を繰りかえして、、捕縛になった。
そして、流刑になり、伊豆新島に流された
黒船来航のどさくさに紛れて,仲間7人で島抜けをする、、、、
その後、故郷に帰り博打として復帰するが、関東取り締まり出役や石和代官所に追われ捕縛される。そして、牢内で病死している、、、52歳であった。
武井の安五郎の死後は、その縄張りをそっくり、黒駒勝蔵が引き継いでいる、、、
黒駒の勝蔵が納めても、、、富士川の水利権利で清水次郎長と争いが続いていた。
武井の安五郎が甲州一円を縄張りとしていた頃に,、、その縄張りの内の「遠州秋葉の火祭り」が行われ、、、その時に勧進賭場が開かれるのであった。
その勧進賭場に増川仙右衛門の父の仇である、、伊豆の金平の子分である,竹之助、民五郎、力松ら17人に父が切り殺されたのであった、、、そのうちの竹之助、民五郎が武井の安五郎にまぬかれていたである。
そこで計って、、清水次郎長が味方して、、、増川仙右衛門の父の仇を討つことにしたのであった。次郎長の計が旨くいって、仇を討てたのであった。
そのころに、甲州三井,祐天、国分の博徒連合と、、、甲斐駿河の博徒連合の抗争が起きて、、、
甲州の三井卯吉が甲州代官の十手持ちであったため、清水次郎長が捕縛の対象となり、、追われる身となった。
そこで次郎長はお蝶を連れて逃亡の旅に出た、、、付き添うものは「森の石松」ただ一人であった。
























































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