回復術師ですが仕事と婚約者候補に追われています!

紗砂

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あれからしばらく経ち、ついに運命のこの日がやってきた。


対抗戦の初めは、学生のトリプルだ。
次にタッグ、そして学生個人、騎士団の個人、総合個人、全体戦となり、5日にかけて行われ、表彰まで入れると計6日間となる。


「いいか、トリプルで優勝することで手の内がバレるくらいならば、捨ててもいい。
手の内は明かすな。
特に、ルーディア様。
あなたが回復術師であることはまだバレたくはありません」

「えぇ、承知しております。
ですから私は援護に専念しようかと思っています」


精々、結界をはるやら相手の邪魔をするやら、その程度に収めるつもりだ。
最悪、シヴァの能力は使っても問題ない。
アルテミスの能力さえ隠せれば。

それぞれの守護神には固有の力がある。
例えばシヴァなら水を自由自在に操ることができる。
ライ先輩の守護神、ペルクナスであれば雷神の名の通り、雷を操れる。
そしてアルテミスはといえば、弓の能力だ。
魔力の量にもよるが、弓矢を出すことができる。
私の今の魔力ならば500程度が限界ではあるが。


「ルー、グラン、準備は大丈夫ですか?」

「おう!
とりあえず、つっこめばいいんだろ!」

「私も、出来うる限りのサポートはさせていただきます」


それぞれが気合いを入れる中、私が目指すのは勿論優勝だ。
何より、カーフィスとの婚約にありつくために。

私は、入場直前チラリとカーフィスを見る。


「ルーディア!
ドジって怪我したりすんなよ」

「しないわよ!
このバカーフィス!」


私はカーフィスを思いきり水で殴りつけ、入場した。

……カーフィスのおかげで変な力は抜けたものの、もう少し別の言葉が欲しかったとも思う。
まぁ、そこがカーフィスらしいけれど。


「ルー、大丈夫ですか?」

「えぇ、大丈夫です。
お二人は……」

「私は、問題ありません」

「準備はバッチリ出来てるぜ!」


二人の自信満々な声を聞き、私は笑みを浮かべた。
この戦い、決して負けるわけにはいかないのだ。


『さあさあ、ついに始まりました!
この対抗戦!
まずは学生トリプル!
記念すべき第一戦めは、レアニール皇国対エストレア王国!』


私たちの相手はレアニール皇国だ。
レアニール皇国は魔術大国と言われる程に魔術の研究が進んでいる。
それもあり、魔術師がかなり厄介ではあるものの、その分近接には弱いため鍵はグランだろう。
そして、私がどれだけ相手の攻撃を防げるかにかかっている。


「レアニール皇国ですか……。
そうですね、グランは好きに突っ込んでください。
ルー、あなたは……」

「分かっています。
開戦直後、結界をはるので相手の攻撃は気にしなくて大丈夫です」


簡単に計画を立てると、それぞれ位置につく。


そして、



『スタートっ!!』


始まった。
瞬間、視界からグランが消える。
既に飛び出したらしい。
ルドはといえば、一歩後ろに下がり、攻撃魔法を唱えている。


『聖なる光よ。
汝が僕たる我が声を聞き届け、何ものをも通さぬ守護の光を授けたまえ。
発動せよ、守護結界』


光が弾け、グランとルド、私を守るように結界が展開される。
それを確認すると、私は次の魔法の準備を始めた。


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