7 / 87
シスコン兄
しおりを挟む早朝、私達兄妹はいつもと同じように早めに起きる。
理由は兄の学校にある。
大学と高等部は距離が離れているのだ。
別々に車を出せばいい、と思うのだが兄がそれを断固として許さなかったのだ。
……そんなわけで、私を先に高等部まで送ってから兄の大学まで車を走らせる事になるため必然的に早起きしなければいけないのだ。
つまりは兄の過保護が原因で早起きをせざるをえないのだ。
まぁ、兄が過保護なのは今に始まった事ではないのだが。
「清水、お父様とお母様は?」
清水というのは私専属の使用人だ。
専属はいらないと言ったのだが何かあればどうする!
と聞いてもらえなかった。
そこで何年か前に清水を私の専属にしてもらったのだ。
清水を選んだのにはとある理由があるのだが……それはまた今度にしよう。
もう1人、専属がいるのだが、それもまた今度にしよう。
「旦那様と奥様は昨夜の疲れが溜まっているのか、まだ起床されてはおりません」
「そう、ありがとう、清水」
「勿体なきお言葉でございます」
そういう固いのは好きじゃないのだが……仕方ないのだろうか?
というか、父は疲れているというよりも二日酔いだろう。
母は…朝が弱いからなぁ……。
つまり、母はいつもの事であり、父は自業自得だ。
「お待たせしてしまい申し訳ありません、お兄様」
「うん、今日も咲夜は可愛いね。
さぁ、行くとしようか」
私は兄のシスコン発言のせいで取得したスルースキルを全力で発動した。
これさえなければ最高の兄なんだけどなぁ……。
フラグが折れた証でもあるのでこのくらいは仕方ないのかもしれないが。
私は兄に婚約者が出来るかが心配だ。
出来たとしてこんな兄が婚約者と上手くやっていけるのかが不安なのだが。
「昼休みは3組に迎えに行くから待っていてくれるかい?」
……ソウデスカ。
やっぱり昼食を一緒にとるのは決定しているんですね。
分かってたよ!
「その事ですが……愛音も一緒によろしいでしょうか……?」
「勿論だよ。
咲夜の大切な友人だからね」
……昨日、私の友人である天也と奏橙の事は悪い虫とか害虫呼ばわりした癖に。
そんな事を思っていたが、決して顔には出すことなく笑顔でお礼を告げた。
すると兄も嬉しそうに表情筋を動かした。
「咲夜様、御到着致しました」
「えぇ、ありがとうございます。
お兄様、行ってまいります」
「行ってらっしゃい、咲夜」
私は車から降りるとまっすぐに教室に向かった。
教室には既に何人かの生徒が登校していて、その中には愛音や、天也と奏橙までいた。
私は自分の席に鞄を置くと3人のところに近づく。
「おはようございます、愛音、天也、奏橙」
「おはようございます、咲夜」
「あぁ、おはよう」
「おはよう、咲夜」
愛音、天也、奏橙の順で私に挨拶を返してくる。
丁度話が一段落ついたところだったらしい。
そこで私は先に忘れそうな要件を伝えておく事にする。
「今日の昼食の事なんですが……」
そう話を切り出すと天也は顔を引き攣らせ、奏橙は苦笑を漏らした。
唯一、愛音だけが2人の表情に戸惑いを隠せずにいた。
「やはりというか……お兄様が来ますわ」
「「だろうな悠人先輩だからな」」
天也…奏橙…あれでも私の兄なんだからそんな嫌そうな顔しないでくれるかな?
分かるけど…。
確かに私が天也や奏橙の立場なら嫌だし……。
そしてやはり2人の表情の意味が分からないのか愛音はえ?え?と、戸惑いを隠せずにいる。
そんな愛音の様子にクスリと笑ってしまう私だった。
「愛音、お兄様は覚えているかしら?」
「は、はい。
恰好いい人ですよね?」
恰好いいか…まぁ確かに恰好いいだろうね。
………外見は。
「お兄様が天也と奏橙に言った言葉があったでしょう?」
「あ……その……。
なんというか、個性的というか…シス……咲夜を大切にしてるんですね?」
分かったらしい。
というか、最後、何故疑問形?
まぁシスコンっていいたいんだろうけどさ。
言い直しても無駄だと思うよ?
「悠人先輩はシスコンだからな。
それは咲夜も認めてるし、悠人先輩の周りの人なら悠人先輩の印象を聞かれたら大抵、親しい人ならシスコンって答えるくらいだしな」
「悠人先輩がシスコン発言連発してるせいか先輩方は咲夜の事知ってるしね」
笑いながら言っているが私にとっては全くもって笑えないんだけど!?
それどころか死活問題なんだけど!?
「そ、そうなんですか?
ってあれ?
来るって事は3人共いないんですか……」
あれ?
いなくなるって……もしかして自分は一緒じゃないとか思ってる?
そんなわけないのに……。
「愛音も一緒ですわよ?
今朝、お兄様に愛音も一緒に、と言っておきましたから大丈夫ですわ」
「え!?
で、でも……迷惑じゃ…」
迷惑って……。
そんな事あるわけないのに……。
「迷惑なわけありませんわ。
それともやはり私と一緒にというのは……」
「そ、そんな事ありません!
嬉しいです!」
「なら良かったですわ」
本当に良かった。
私の数少ない友人だし。
「そうでしたわ…。
お兄様の事なんですが……クラスまで迎えに来るそうですの」
「「だろうな」」
まぁこれもいつも通りだからね。
問題ない。
ただクラスが騒がしくなるのだが。
そして時間は流れ、昼休みとなった。
昼休みとなってすぐに天也と奏橙は女子の軍団に囲まれる。
これもいつも通りだ。
ただ、いつも通りではないとすれば愛音といた私まで男子達に囲まれている事くらい。
愛音はヒロインだし…と思っていたのはつかの間、私にも誘いがかかってきたのだ。
「海野さん!
良かったら御一緒しませんか?」
「咲夜さん、俺と一緒に昼食を…」
「海野さん、よろしければ2人で昼食を……」
「海野さん、昼食…」
と、私にも誘いが来たときはびっくりした。
そしてその隣では愛音まで誘いを受けている。
どう処理しようかと考えている時のことだった。
教室の扉が開いた。
……兄が来たのだ。
兄は囲まれている私を見て優しい笑顔を浮かべた後、周りの男子達をみて冷たい笑みに変貌した。
口元は笑みを浮かべているのに目元は笑っていない。
器用な兄だ。
そして、いつもよりも数段低い声で問いかけた。
「……何をしているんだい?
僕の可愛い可愛い天使である咲夜に群がらないでくれるかな?
その声で僕の天使の鼓膜を汚さないでくれるかな?
それと…世界一可愛い天使である咲夜の友人の黒崎さんにも近付くのはやめてもらえるかい?
先約しているのは僕なんだ。
最後に…僕の天使に触れた奴はいるかい?
髪の毛一本でも触れた奴は名乗り出ろ」
笑顔でスラスラと述べた兄の怒りのオーラに晒された男子達はすぐに私と愛音の傍から離れていった。
兄よ……最後暴言になってるぞ……。
それを確認すると兄は私のそばへ来て暖かな笑みを浮かべた。
「咲夜、害虫に触れられたところはないかい?
ごめんね、僕が遅くなったせいでこんな害虫達に囲まれるだなんて…。
こんな可愛い可愛い天使である咲夜に群がらないはずがないのに…本当に済まなかったね。
さぁ、行こうか」
「…お兄様!!
私は可愛いくも無ければ天使でもありません!
そんなに連呼するのはやめてください!
それと大切なクラスメイトの事を害虫呼ばわりするのはやめてください!」
私は兄が来てから今まで何も発しなかったが遂に羞恥が勝ち、兄を咎める。
…が、私がそこまで怒りを顕にしても兄は笑顔だった。
それどころか…
「咲夜は優しいね。
でも、怒っている咲夜もやっぱり可愛いけど笑顔の咲夜の方が倍以上可愛いよ」
「お兄様!!
お兄様がそんなだから先輩方に同情のような目で見られるんです!
大体ですね、私も高等部に上がったのですからいつまでも子供扱いするのはやめてください!
それと、いい加減天也と奏橙に対して大人気ない対応をするのはどうかと思いますわ!
助けてもらった事には感謝しますがお兄様は言い過ぎです!」
私がまくし立てても兄は笑顔を崩す事は無かった。
「咲夜、同情の目で見た奴の名前は分かるかい?
僕がそんな目で見ないように目を潰してこよう。
それと、あの悪い虫は追い払わないといけないんだ」
「…悠人先輩、本人がここにいるんですが……」
「……俺、そこまで何かやったか?」
そんな奏橙と天也の2人をスルーして兄は私に言い聞かせるようにゆっくりと言っていく。
「大体ね、僕の咲夜が可愛い過ぎるのがいけないんだよ。
咲夜が可愛いすぎる天使だからあんなにも害虫が寄ってくるんだ。
害虫共は追い払わないとますます寄って来るんだからこれでも生温いくらいなんだよ。
ずっと一緒に居れたらいいんだけど……流石にそうも出来ないからね」
あぁ、この兄を矯正するのは私じゃあ無理だね。
この神を崇めるかのような心酔ぶりじゃ無理無理。
よし、兄は放って置くことにしよう。
「如月さんも待っているからね、早く行こうか」
「皐月先輩が!?
お兄様、急ぎましょう!
天也、奏橙、急がなければ置いていきますわよ。
愛音、行きましょう」
「なっ…おい!?
済まない、咲夜と約束が…」
「悪いけど先輩方と約束があるんだ。
だから、通してくれるかな?」
2人共無事に抜け出せたようだ。
奏橙は大分なれたが天也は断るのは向いてないようだ。
もしくは、それ程までに天也が人気なのか、天也がお人好しなのか……。
ま、私には関係ないからいいけど。
食堂につくと5席だけ空いている席があった。
勿論、皐月先輩達がとっておいてくれていた席だ。
「皐月先輩!
お待たせしてしまい申し訳ありません」
「咲夜さん、気にしないでくださいな。
どうせそこのシスコン馬鹿が何かやらかしたのでしょう?」
皐月先輩はこの9年間で兄の事に限り随分と辛辣になった。
9年前であれば兄の前では決してシスコン発言はしなかったが今ではサラッと口に出している。
「そうなんです!
お兄様がクラスの男子のことを害虫呼ばわりしたんですの!」
「あら…悠人さん、後輩を害虫扱いするとは……どういう事ですの?
勿論、詳しく説明してくださりますよね?」
皐月先輩は後輩想いの優しい先輩だ。
だからこそ、こういうのは許さないだろうと判断していた。
「僕の可愛い咲夜に群がる虫共なんて害虫で充分だと思わないかい?
咲夜は優しいから断りづらくて困っているのを知っている癖にああやって群がってくるんだよ?
そんな奴らは後輩というよりも害虫でしかないだろう?
僕の咲夜に近付く奴は殲め……しっかりと潰さないとね」
兄は笑顔で言い切った!!
……本当、うちの兄がすいません……。
ご迷惑をおかけしています……。
というか、今殲滅って言いかけたよね?
言い直したけど絶対、殲滅って言おうとしたよね?
マジで穴があったら入りたいくらいだ。
「そういえば咲夜さん、その方は?」
「あ…紹介致します。
昨日会ったばかりですが…私の友人の…」
「黒崎愛音といいます!
よ、よろしくお願いします!」
愛音の慣れていない様子に皐月先輩はふふっと優しく微笑んだ。
やっぱり皐月先輩は可愛いなぁ……。
可愛いし、恰好いいし…勉強も出来るし、運動神経もいいし……いつまでたっても私の憧れの先輩だ。
兄と違って。
「私は、如月皐月と申します。
そこのシスコ……悠人さんと同じ大学の1年ですの。
咲夜さんとは初等部の頃からの付き合いですわ。
これから顔を合わせる事もあると思いますし…よろしくお願い致します」
「あ、皐月先輩は今年も光隆会のメンバーですか?」
「えぇ、今年は1年からは私と、悠人さん、涼太さんと八神さんがメンバーよ。
会長は和希先輩ですわ」
あぁ……またか。
やっぱり鬼龍院先輩もメンバーなんだ…。
あんな巫山戯た様子でよく……。
って…そういえば鬼龍院先輩がいない気がする。
「鬼龍院先輩は今日は来られないんですか?」
「あぁ……先輩は…その、なんていうか……悠人が仕事を押し付けておきながら『遅い!』って言って置いてきたんだ……」
……まさかの兄のせいでしたか。
重ね重ね申し訳ない……。
「…お兄様、仕事を押し付けたとはどういう事ですか?」
「仕事が多くて咲夜と会える時間が減ってしまうからね。
頼んできたんだよ」
「お兄様!
私とお仕事とどちらか大切か分かっているんですか!?」
絶対分かってないだろうけど。
「そんなの当たり前じゃないか。
大切なのは咲夜に決まっているだろう?」
駄目だ……。
そこは普通、仕事と答えないといけない場面だと思うんだ。
なのになんで『私』で決定しているのだろうか?
頭が痛くなるよ、本当に。
そんな事をしているうちに愛音は他の先輩方と挨拶を終えたらしい。
そんな時だった。
何故か外が騒がしく感じた。
嫌な予感がして振り向いてみると案の定、鬼龍院先輩だった。
「おいこらテメェら!!
何普通に俺に仕事押し付けて昼メシ食ってんだよ!?
普通逆だろうが!!
後輩が仕事して先輩がメシだろうが!!
お前らも止めろや!!
1年で会に顔出したのは仕事を押し付けにきた悠人と仕事を断りに来た皐月だけだぞ!?
八神は初日から学校休むし!!
白鳥、オメェはまず会に顔出せや!!
何お前らだけいい思いしてんだ!
俺も混ぜやがれ!!」
先輩がまくし立てたところで私は箸をおいた。
そして周りの高等部の生徒が見ている中、大声でまくし立てる先輩をみてまたか、とため息をつく。
「鬼龍院先輩、お仕事お疲れ様です。
私がお兄様達に我儘を言ったせいで鬼龍院先輩にご迷惑をおかけしたようで申し訳ありません……。
鬼龍院先輩も何も食べていないようですし今からでも一緒に食事をとりませんか?」
上目遣いで自分の持つ武器を最大限まで引き上げ似合わない事をしていると感じつつもやり遂げる。
すると、鬼龍院先輩はたちまち上機嫌に戻った。
「……咲夜がそう言うなら仕方ねぇ…。
まぁ、仕事放り出した悠人が悪ぃんだから咲夜は気にすんなよ」
鬼龍院先輩はそう言って私の頭をぐしゃぐしゃに撫で回す。
そんな私を兄がすかさず抱きしめると鬼龍院先輩から引き離した。
「……先輩、先輩の変人オーラが咲夜に伝染ったらどうしてくれるんですか?
分かったらさっさと僕の天使から離れてください。
咲夜の半径10km以内に入らないでください。
咲夜と同じ空気を吸わないでください。
天使である咲夜の事をその目で見ないでください。
咲夜の視界に入らないように心がけてください。
髪の毛1本でも、先輩がおこした風すらも咲夜に触れたら容赦しませんからそのおつもりで」
……兄よ。
さすがにそれは私ですらドン引きするからね?
ほら、皆も顔を引き攣らせてるし…。
はぁ……何で兄はこうシスコンなんだろう?
というか、シスコンの域を通り越していないだろうか。
これがいつかヒロインである愛音に向いてくれるのかな?
それなら嬉しいんだけどなぁ……。
「なぁ、咲夜、お前からも何か言ってやってくれねぇ?」
なんて先輩が言うので仕方なく兄を注意する。
「お兄様、鬼龍院先輩で遊ぶのはおやめください」
「咲夜がそう言うなら」
兄はすぐに了承をかえしてくれた。
「おい!
悠人、テメェはいい加減にしろよ!?」
鬼龍院先輩の言葉を華麗にスルーした兄はニコニコと人の良さそうな笑みを浮かべていた。
それから暫くたわいもない話をしてお開きとなった。
「咲夜、帰りは迎えに行くよ」
「…仕事、終わらせてからですよ?」
と言うと兄は一瞬固まってから笑顔で
「あぁ、分かってるよ。
(咲夜に付きまとう虫の駆除をしないとね)」
などと少しニュアンスが違うようなするがきっと気の所為だろう。
私にがいがないのなら問題ないが。
念の為天也と奏橙には注意していてもらおう。
10
あなたにおすすめの小説
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。
公爵様のバッドエンドを回避したいだけだったのに、なぜか溺愛されています
六花心碧
恋愛
お気に入り小説の世界で名前すら出てこないモブキャラに転生してしまった!
『推しのバッドエンドを阻止したい』
そう思っただけなのに、悪女からは脅されるし、小説の展開はどんどん変わっていっちゃうし……。
推しキャラである公爵様の反逆を防いで、見事バッドエンドを回避できるのか……?!
ゆるくて、甘くて、ふわっとした溺愛ストーリーです➴⡱
◇2025.3 日間・週間1位いただきました!HOTランキングは最高3位いただきました!
皆様のおかげです、本当にありがとうございました(ˊᗜˋ*)
(外部URLで登録していたものを改めて登録しました! ◇他サイト様でも公開中です)
美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ
さくら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。
絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。
荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。
優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。
華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です
山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」
ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる