夏、蝉時雨と恋の青

みうら槙

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エピローグ

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 私は、呆然とその場に立ち尽くしていた。

 目の前で起きたことに、頭の理解が追い付かない。
 ただ、いつかはこうなるんじゃないかと、頭の中で思ってた。思ってたけど、考えないようにしてた。
 そんなことあるはずがないと、私の理性的で、知的な脳で、その考えを無理矢理押し潰していた。
 
 ……彼のあんな、不安そうな顔。悲しそうな顔。私を哀れむような顔。全てが今繋がる。
 ごめん、と呟いた言葉の意味も。その重さも。

 こんなことになるなら、始めから出会わなければ良かった。そう考えるのは、いけないことだろうか。
 ──ううん。彼ならきっと、それを望む。私が悲しむくらいならと。

 じゃあどうして、全てを知ってて、受け入れてて、私を突き放したりしなかったの?

 
 私は彼の残していった首飾りを握りしめながら、大粒の涙を垂れ流し続けた。
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