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第七十五話 ロワ第二回戦 『お前なんだか』
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───プラム・チェリモ───
プラム・チェリモとは有名なマジシャンである。その腕はかなり良く、スキルを使っても実現が難しい事をスキルを使わずに行うことが出来る。人国や魔国で公演を行っているがその人気からチケットはプレミアム化している。なお、戦闘の腕も高く冒険者ではないが、実力はS級冒険者に匹敵すると言われている。──────Maoupediaより抜粋
☆ ☆ ☆ ☆
パイナの試合が終わり、会場が再び妙な空気に包まれておる。奴が出場すると分かっておった時点で予想は出来ておったが異様な光景じゃな。
「パイナの事だ。どうせ勝てばよかろうとか考えているんだろう」
シュウマイ弁当のたくあんを摘まみながらミエルが眉をひそめる。ミエルは搦手を嫌う傾向にあるから、パイナの戦い方はあまり良く思っていないのじゃろう。
「でも、ノエル達と戦っている時はあんな感じだよ?」
「あれが普通ではないぞ?」
わしの言葉に口元に米を付けたノエルが不思議そうに首を傾げる。
ダメじゃ、ノエルの普通の基準が大きくズレてきておる。早く何とかせんと。
「そんな事より、ロワは大丈夫かのう?」
「次の試合の事か?」
ミエルの言葉にわしは頷く。ホウリが作戦会議で次の対戦相手である『プラム・チェリモ』はロワと相性が悪いと言っておった。じゃが、もしもロワが勝てば優勝は確定するとも言っておった。ここは大事な試合じゃな。
「ここでロワが勝てば作戦の第一段階は完了する。ロワには頑張っても貰わぬとな」
「ここまでやって第一段階なのか。頭が痛くなってくるな」
本来であれば闘技大会の優勝だけでかなりの偉業なんじゃがな。
食後の茶を飲んでおると魔道具からトレットとチフールの声が聞こえてきた。
『次はロワ選手とプラム選手の試合か。どちらが勝つかな?』
『ロワ様が勝つに決まっているでしょう?引きちぎりますわよ?』
『どこをだ。それに、それじゃ話が進まねえだろうが』
『では、あなたが解説してくださいな』
『ロワ選手は1回戦で矢の軌道操作と高威力の矢を使った。だが、エンチャントを使っていない以上は手札は全部割れていないと見るのがいいだろう』
『さすがロワ様ですわ』
『だがな~、今回は相手が悪いな~』
『は?』
『弓を仕舞え。危ねえだろうが』
こいつらは本当に親子か疑わしいのう。無言で弓を構えているトレットの姿が容易に想像できるわい。
『……解説お願いしますわ』
『1回戦のプラム選手の戦い方は見たな?』
『ええ、金属性のトランプを操って戦ってましたわね』
『矢は切断されるとエンチャントの効果が無くなっちまう。直接矢で攻撃しようにもトランプが矢を弾いちまうしな』
『そんなの簡単ですわ』
『何か作戦でもあるのか?』
『弾けない程の一撃を遠距離からお見舞いすればいいのですわ』
『そう簡単にいくかねえ?』
確かに一番はトリシューラを使うことじゃな。じゃが、相手もそれは警戒しておるじゃろうし簡単には決まらないじゃろう。
つまり、この勝負はトリシューラを使えるかどうかが勝負の分かれ目────
「レディース&ジェントルメーン!」
わしの思考はスピーカーからの大音量で掻き消えた。よく見てみると、戦場の真ん中でシルクハットとタキシードを付けた男……プラムがマイクを持って立っていた。
プラムは会場中を見渡してマイクで話し続ける。
「この度は闘技大会にお越しいただき誠にありがとうございます。ご来場いただいたお客さまへ、ささやかなお礼としてわたくしのマジックショーをお見せいたしましょう」
プラムの言葉に会場が大いに沸き上がる。その様子を見たミエルが不思議そうな表情で袖を引っ張ってきた。
「ねーねー、マジックショーって何をするの?」
「簡単に説明すると、スキルを使わずに物を浮かせたり消したり、トランプの数字を当てたりする事じゃな」
「そんな事ができるの!?」
「仕掛けはあるがな。その仕掛けを客にバレないように出来るかが腕の見せ所だな」
「プラムは有名なマジシャンの1人じゃから期待してて良いと思うぞ」
「凄い!面白そう!」
目をキラキラさせながら戦場を見つめるノエル。
しかし、この大会でプラムのマジックを見られるとはのう。色んな劇場から引っ張りだこで中々見られる機会がないからラッキーじゃな。
会場の視線を一身に受けながらプラムは大きく手を広げる。
「まずは簡単なマジックから披露しましょう」
プラムは懐から黒のステッキを取り出すと上へと放り投げた。ステッキは当然重力にしたがって地面へと落ちて……来なかった。
ステッキはプラムの頭上で停止したかと思うとプラムの指に合わせて右へ左へと動く。まるで飛行機のラジコンを操作しているみたいじゃ。
「凄い!凄いよお姉ちゃん!」
「これこれ、席に着かんか。後ろの人に迷惑じゃろう」
席を立ってピョンピョンと跳ねているノエルを席へと座らせる。その横でミエルがしかめ面でプラムのマジックを眺めていた。
「私ってマジックを見るといつも思うんだが、本当にスキル使ってないのだろうか?」
「わしが見るに使っておらぬのう。しかも、糸の類も使っておらぬようじゃ」
「糸も使っていないのか!?」
わしの言葉でミエルの表情が驚愕の物へと変わる。正直な所、タネを暴こうと思えば出来るんじゃが、野暮な事は止めておこう。
しばらくステッキを動かしていたプラムは会場中を見渡し始めた。そして、ノエルの方へ視線を向けると再びマイクで話し始めた。
「そこの銀髪のお嬢ちゃん」
ノエルが自分を指さして小首をかしげるとプラムは笑顔で頷く。
「お名前を教えてくれるかな?」
「ノエルでーす!」
「了解」
名前を聞いたプラムは杖を一撫でしてステッキを再び浮かせる。そして、指をこちらへと向けるとステッキがゆっくりとノエルへと飛んできた。
ノエルがびっくりした表情でステッキを掴む。ステッキにはプラムのサインと共に「ノエルちゃんへ」と書いてある。
「プレゼントだよ。大切にしてね」
「ありがとー!」
貰ったばかりのステッキを振り回しながら感謝を伝えるノエル。プラムは手を振り返すことでそれに応えた。
「よかったな」
「うん!とっても嬉しい!」
「わしにも見せてくれんか?」
「いいよ!」
ノエルからステッキを受け取り詳しく観察してみる。文字は手書きみたいじゃな。しかし、奴はノエルから名前を聞いてから文字を書く素振りを見せていなかった。一体いつ書いたんじゃろうか?
「……とりあえず、このステッキはわしが預かっておこう」
「ええー!なんでー!」
「興奮したらステッキ振り回すじゃろ?返すのは試合が終わってからじゃ」
「ぶー!」
ノエルが頬を膨らませて抗議するが、気にせずにアイテムボックスに杖をしまう。ノエルはわしにもっと抗議したかったみたいじゃが、プラムのマジックが気になるのかそれ以上は何も言わずに戦場へと視線を向け直す。
こうしてプラムのマジックショーは会場を沸かせたのじゃった。
☆ ☆ ☆ ☆
『皆さん、試合開始の時間になりました!』
プラムのマジックショーが一通り終わった後、スピーカーから試合開始の知らせが鳴り響く。なんだか名残惜しいが、パイナのせいで冷え切った会場の空気が再び上がったのじゃから良しとするか。
『白虎の方向からはこいつだ!その強さに種も仕掛けも無し!武闘派マジシャンとは俺の事だ!プラム・チェリモ!』
(わあああああ!)
戦場の真ん中に突っ立っていたプラムがシルクハットを振りながら歓声に応える。
『青龍の方向からはこいつだ!どんな奴でも俺の矢が貫く!百発百中の戦士!ロワ・タタン!』
(わあああああ!)
ロワの登場に会場の歓声が一際大きくなる。これは見逃せない一戦じゃろう。
ロワが立ち位置に着くとプラムが笑顔で近いて手を差し出した。ロワは笑顔でこれに応じると、何かを話し始めた。この距離では遠すぎるのう。スキルでこっそり聞いてみるか。
「────こちらこそよろしくお願いします」
「ところで、このトランプから1枚引いてみてくれないかい?」
プラムが紙のトランプの束を扇状に広げてロワに差し出す。ロワは何の疑いもなくトランプを1枚引く。
「これは……ジョーカーですね」
「おっと、運が悪いね。試合前にジョーカーを引いてしまうなんて」
いじわるそうに笑うプラムにトランプを返しながらロワも笑う。
「どうでしょう?もしかしたらジョーカーを引いたのかもしれませんよ?」
「……ははは、そうかもしれないね。お互いベストを尽くそう」
「はい、負けませんよ?」
「俺だって」
和やかな雰囲気のままプラムは自分の定位置へと向かう。
『それでは、試合開始ぃぃぃぃ!』
(わああああああ!)
「ハッ!」
試合開始と同時にロワがプラムに向かって矢を放つ。矢は真っすぐにプラムに向かっていく。だが
「おっと、危ない」
何かが矢を切断しプラムに届くことは無かった。
ロワは立て続けに矢を放つが全て切断されて地面に転がる。プラムの周りには複数の何かが回っており、このままではロワの攻撃が届かない事が分かる。
『出たな、プラム選手のマジックトランプ』
『物体を操作するスキルと金属製のトランプを組み合わせた戦法ですわね』
『ロワ選手の操作系スキルであるスネッグアローと似ているな』
『あんなのロワ様の足元にも及びませんわ』
『操作が難しいのは確かだけどな。ただ、ロワ選手は軌道操作だがプラム選手は念動力で動かしているという違いがある。簡単に言えば静止した物体でも動かせるって感じか』
『トランプを回転させて切断力を上げているんでしたっけ?小賢しい真似を……』
『そういうのは思ってても言わないでおこうな』
プラムが操作しているトランプは6枚。ロワが矢を撃ち続けても攻撃は通りそうにない。
ロワもそれが分かっておるのか、プラムに直接打ち込むことはせずに離れた所を狙う。エンチャントした矢をばら撒いて有利にするつもりなんじゃろう。
それを見たプラムは変わらぬ笑顔で納得したように頷く。
「まあ、そう来るよね。けど、それはゆるさないよ」
プラムもそれが分かっているのかロワが撃ち込んだ矢をすぐさま切断する。
ユミリンピックに出たロワも手の内が割れておるのう。分かっておったが、これは厳しい戦いになりそうじゃ。
じゃが、ロワは慌てた様子も見せずに矢を放ち続ける。しかし、矢はプラムとはかなり離れた所に刺さる。
『おっと、ロワ選手は狙いがズレたか?』
『ロワさまに限ってそんな訳は無いでしょう?顎を砕きますわよ?』
『何か考えがあるって事か?』
『そういう事ですわ』
矢の間に効果があるエンチャントは矢同士の距離が離れていると効果が薄くなる。何か考えておるんじゃろう。
「何考えてるか分からないけど、準備する時間を与える訳にはいかないね」
「させませんよ!」
ロワがトランプを放とうとしたプラムに向かってクラウドショットを放つ。
笑顔で絶え間なく向かってくる矢を捌くプラム。じゃが、その頬には冷や汗が流れておる。これは相当きついんじゃろう。
「なあ、もしかしてプラムは動けんのか?」
「ホウリ曰く、トランプの操作がかなり難しくて移動できないらしい。しかも、操作するトランプの数が増えたり、操作する距離がプラムよりも離れたりすると更に難しくなるみたいだ」
数を増やしたり遠くで操作すると難しいのか。つまり、トランプを沢山操作させておけば移動や反撃されることは無いという事か。ロワのやっている事は理にかなっている訳じゃな。
「くっ……」
ミエルの言葉通り、プラムは一歩も動けずに矢を捌く事に専念しておる。
プラムに矢を放っている間にもロワはエンチャントの矢を地面に放ち続ける。
結果的に地面にはロワが放った矢が何本も刺さっておる。じゃが、このままではエンチャントは碌に効果がないじゃろう。ここからどうするかのう?
どうするかを見守っておると、ロワは青く輝く矢を取り出した。ここで決めるつもりか?
『おっと、ロワ選手もう大技か?流石にまだ当たらないだろ?』
『はあ、これだから素人は……』
『何の素人かは置いておいて、ロワ選手の考えが分かるのか?』
『ふふん、教えて欲しいですか?ならば、額を地面に擦りつけながら教えを乞いなさい』
『じゃあいい』
『……特別に普通に教えてあげても良いですわよ?』
『すぐに分かるだろうから言わなくていいぞ』
『……私だって解説したいんですのよ。お願いだから解説させて下さいませ』
『面倒な奴だな。解説がしたいならすればいいじゃねえか』
『ふふん、では解説しますわ』
泣き声のチフールに折れるような形でトレットが解説を許可する。解説が許されたトレットは機嫌が良さそうなな声でチフールが解説を始める。
『秘密は矢の配置ですわ』
『矢の配置?闘技場の外周に沿うように矢が刺さってるな。……ああ、なるほど。つまりは────』
『私の解説の邪魔をしたら殺しますわよ?』
『分かった黙ってればいいんだろ』
トレットとチフールがコントをしている間にも試合は進んでいく。
トリシューラの複製にMPを込め始めたロワを見てプラムは全てのトランプを仕舞う。
「昨日の試合でその矢は当たっちゃダメだって分かったからね。全力で回避させてもらうよ」
プラムは走って距離を取ろうと足を踏み出す。瞬間、
「な!?」
プラムが動く事はなく膝をついてうずくまってしまう。
「か、体が重い?」
体が重いという事はヘビーウェイトじゃな。じゃが、矢の距離は離れておって体が動かせなくなる程の効果はないはずじゃ。一体どうなってるんじゃ?
『アー、ナンデヤガハナレテイルノニカラダガオモクナッテイルンダロウナー』
『ふふん、それはですね矢の配置に秘密がありますわ』
『ヒミツトハナンナンダー』
『矢は戦場の壁に添うように刺さってますわ。それぞれの矢を対角線上の矢と結んでいくと?』
『ワーコレハオドロイタ』
『そう、全ての線が交わる場所にプラム選手が居ますわ。つまり、弱くなったエンチャントを何度も重ねて掛ける事で強力にしたのですわ』
『……これで満足か?』
『私とっても清々しいですわ』
お主はそれでよいのかという気持ちは置いておいて、成程のう。何度もエンチャントを重ねることで効果を強くしたか。考えたのう。
動けずにうずくまっているプラムに向かってロワはトリシューラの複製を構える。トリシューラの複製はどんどんと輝きを増していき威力が増していくのが分かる。
「これで……決まりです!」
ロワは強く輝きを放つトリシューラの複製を放つ。トリシューラの複製は一筋の青いとなってプラムに迫る。
誰もがロワの勝ちを確信した。たった一人を除いて。
「な!?」
青い光が突如現れた金色の光に切断された。予想外の光景にロワが呆然としていると金色の光が戦場に刺さっている矢を次々と切断し始めた。
ヘビーウェイトが無くなって立ち上がったプラムが向かってきた金色の光を受け止めた。その手には金色に輝くトランプのジョーカーが握られていた。
「危なかったー、まさかジョーカーを見せる事になるとはね」
プラムが笑顔で金色のトランプをかざす。よく見てみるとトランプには道化師の絵とjokerという文字が見える。
「このジョーカーはね、俺用に作った特注品でね。動かしやすさや威力が他のトランプと比べてかなり高いんだ。文字通りジョーカーだね」
プラムの言葉を聞きながらもロワは次の矢を取り出している。その様子を見たプラムはジョーカーを振り被る。
「君の最高の一撃を見せてもらったからね。僕も全力をお見せしよう」
そう言うとロワに向かってジョーカーを思いっきり投げつけた。ジョーカーは金色の光となってロワに襲い掛かる。
だが、避けられぬ速度ではない。回避した後に反撃すればまだ勝ち筋がある。
ロワも同じ考えなのか矢を握りしめながら回避しようと走り出す。じゃが、
「な!?」
今度はロワの右足が折れ膝をついた。右足を見てみると、1枚のトランプが深々と突き刺さっているのが分かる。
「な、なんで……」
「俺ってさ、遠くのトランプでも動かせるんだよね。君の足元にコッソリとトランプを置いておいて、足に向かって飛ばしたって事」
「くっ……」
動くことをあきらめたロワはジョーカーに向かって矢を放ち続ける。じゃが、普通の矢では歯が立つはずが無くジョーカーが迫ってくる。
「終わりだ!」
「ぐあっ!」
ジョーカーはロワの腹から肩にかけてを切り裂き、鮮血が飛び散る。ロワは力が抜けたように倒れこみ、そのまま起き上がることは無かった。
『勝者、プラム・チェリモ!』
(わああああああ!)
シルクハットを振りながら歓声に応えつつ、プラムは戦場を去っていった。
プラム・チェリモとは有名なマジシャンである。その腕はかなり良く、スキルを使っても実現が難しい事をスキルを使わずに行うことが出来る。人国や魔国で公演を行っているがその人気からチケットはプレミアム化している。なお、戦闘の腕も高く冒険者ではないが、実力はS級冒険者に匹敵すると言われている。──────Maoupediaより抜粋
☆ ☆ ☆ ☆
パイナの試合が終わり、会場が再び妙な空気に包まれておる。奴が出場すると分かっておった時点で予想は出来ておったが異様な光景じゃな。
「パイナの事だ。どうせ勝てばよかろうとか考えているんだろう」
シュウマイ弁当のたくあんを摘まみながらミエルが眉をひそめる。ミエルは搦手を嫌う傾向にあるから、パイナの戦い方はあまり良く思っていないのじゃろう。
「でも、ノエル達と戦っている時はあんな感じだよ?」
「あれが普通ではないぞ?」
わしの言葉に口元に米を付けたノエルが不思議そうに首を傾げる。
ダメじゃ、ノエルの普通の基準が大きくズレてきておる。早く何とかせんと。
「そんな事より、ロワは大丈夫かのう?」
「次の試合の事か?」
ミエルの言葉にわしは頷く。ホウリが作戦会議で次の対戦相手である『プラム・チェリモ』はロワと相性が悪いと言っておった。じゃが、もしもロワが勝てば優勝は確定するとも言っておった。ここは大事な試合じゃな。
「ここでロワが勝てば作戦の第一段階は完了する。ロワには頑張っても貰わぬとな」
「ここまでやって第一段階なのか。頭が痛くなってくるな」
本来であれば闘技大会の優勝だけでかなりの偉業なんじゃがな。
食後の茶を飲んでおると魔道具からトレットとチフールの声が聞こえてきた。
『次はロワ選手とプラム選手の試合か。どちらが勝つかな?』
『ロワ様が勝つに決まっているでしょう?引きちぎりますわよ?』
『どこをだ。それに、それじゃ話が進まねえだろうが』
『では、あなたが解説してくださいな』
『ロワ選手は1回戦で矢の軌道操作と高威力の矢を使った。だが、エンチャントを使っていない以上は手札は全部割れていないと見るのがいいだろう』
『さすがロワ様ですわ』
『だがな~、今回は相手が悪いな~』
『は?』
『弓を仕舞え。危ねえだろうが』
こいつらは本当に親子か疑わしいのう。無言で弓を構えているトレットの姿が容易に想像できるわい。
『……解説お願いしますわ』
『1回戦のプラム選手の戦い方は見たな?』
『ええ、金属性のトランプを操って戦ってましたわね』
『矢は切断されるとエンチャントの効果が無くなっちまう。直接矢で攻撃しようにもトランプが矢を弾いちまうしな』
『そんなの簡単ですわ』
『何か作戦でもあるのか?』
『弾けない程の一撃を遠距離からお見舞いすればいいのですわ』
『そう簡単にいくかねえ?』
確かに一番はトリシューラを使うことじゃな。じゃが、相手もそれは警戒しておるじゃろうし簡単には決まらないじゃろう。
つまり、この勝負はトリシューラを使えるかどうかが勝負の分かれ目────
「レディース&ジェントルメーン!」
わしの思考はスピーカーからの大音量で掻き消えた。よく見てみると、戦場の真ん中でシルクハットとタキシードを付けた男……プラムがマイクを持って立っていた。
プラムは会場中を見渡してマイクで話し続ける。
「この度は闘技大会にお越しいただき誠にありがとうございます。ご来場いただいたお客さまへ、ささやかなお礼としてわたくしのマジックショーをお見せいたしましょう」
プラムの言葉に会場が大いに沸き上がる。その様子を見たミエルが不思議そうな表情で袖を引っ張ってきた。
「ねーねー、マジックショーって何をするの?」
「簡単に説明すると、スキルを使わずに物を浮かせたり消したり、トランプの数字を当てたりする事じゃな」
「そんな事ができるの!?」
「仕掛けはあるがな。その仕掛けを客にバレないように出来るかが腕の見せ所だな」
「プラムは有名なマジシャンの1人じゃから期待してて良いと思うぞ」
「凄い!面白そう!」
目をキラキラさせながら戦場を見つめるノエル。
しかし、この大会でプラムのマジックを見られるとはのう。色んな劇場から引っ張りだこで中々見られる機会がないからラッキーじゃな。
会場の視線を一身に受けながらプラムは大きく手を広げる。
「まずは簡単なマジックから披露しましょう」
プラムは懐から黒のステッキを取り出すと上へと放り投げた。ステッキは当然重力にしたがって地面へと落ちて……来なかった。
ステッキはプラムの頭上で停止したかと思うとプラムの指に合わせて右へ左へと動く。まるで飛行機のラジコンを操作しているみたいじゃ。
「凄い!凄いよお姉ちゃん!」
「これこれ、席に着かんか。後ろの人に迷惑じゃろう」
席を立ってピョンピョンと跳ねているノエルを席へと座らせる。その横でミエルがしかめ面でプラムのマジックを眺めていた。
「私ってマジックを見るといつも思うんだが、本当にスキル使ってないのだろうか?」
「わしが見るに使っておらぬのう。しかも、糸の類も使っておらぬようじゃ」
「糸も使っていないのか!?」
わしの言葉でミエルの表情が驚愕の物へと変わる。正直な所、タネを暴こうと思えば出来るんじゃが、野暮な事は止めておこう。
しばらくステッキを動かしていたプラムは会場中を見渡し始めた。そして、ノエルの方へ視線を向けると再びマイクで話し始めた。
「そこの銀髪のお嬢ちゃん」
ノエルが自分を指さして小首をかしげるとプラムは笑顔で頷く。
「お名前を教えてくれるかな?」
「ノエルでーす!」
「了解」
名前を聞いたプラムは杖を一撫でしてステッキを再び浮かせる。そして、指をこちらへと向けるとステッキがゆっくりとノエルへと飛んできた。
ノエルがびっくりした表情でステッキを掴む。ステッキにはプラムのサインと共に「ノエルちゃんへ」と書いてある。
「プレゼントだよ。大切にしてね」
「ありがとー!」
貰ったばかりのステッキを振り回しながら感謝を伝えるノエル。プラムは手を振り返すことでそれに応えた。
「よかったな」
「うん!とっても嬉しい!」
「わしにも見せてくれんか?」
「いいよ!」
ノエルからステッキを受け取り詳しく観察してみる。文字は手書きみたいじゃな。しかし、奴はノエルから名前を聞いてから文字を書く素振りを見せていなかった。一体いつ書いたんじゃろうか?
「……とりあえず、このステッキはわしが預かっておこう」
「ええー!なんでー!」
「興奮したらステッキ振り回すじゃろ?返すのは試合が終わってからじゃ」
「ぶー!」
ノエルが頬を膨らませて抗議するが、気にせずにアイテムボックスに杖をしまう。ノエルはわしにもっと抗議したかったみたいじゃが、プラムのマジックが気になるのかそれ以上は何も言わずに戦場へと視線を向け直す。
こうしてプラムのマジックショーは会場を沸かせたのじゃった。
☆ ☆ ☆ ☆
『皆さん、試合開始の時間になりました!』
プラムのマジックショーが一通り終わった後、スピーカーから試合開始の知らせが鳴り響く。なんだか名残惜しいが、パイナのせいで冷え切った会場の空気が再び上がったのじゃから良しとするか。
『白虎の方向からはこいつだ!その強さに種も仕掛けも無し!武闘派マジシャンとは俺の事だ!プラム・チェリモ!』
(わあああああ!)
戦場の真ん中に突っ立っていたプラムがシルクハットを振りながら歓声に応える。
『青龍の方向からはこいつだ!どんな奴でも俺の矢が貫く!百発百中の戦士!ロワ・タタン!』
(わあああああ!)
ロワの登場に会場の歓声が一際大きくなる。これは見逃せない一戦じゃろう。
ロワが立ち位置に着くとプラムが笑顔で近いて手を差し出した。ロワは笑顔でこれに応じると、何かを話し始めた。この距離では遠すぎるのう。スキルでこっそり聞いてみるか。
「────こちらこそよろしくお願いします」
「ところで、このトランプから1枚引いてみてくれないかい?」
プラムが紙のトランプの束を扇状に広げてロワに差し出す。ロワは何の疑いもなくトランプを1枚引く。
「これは……ジョーカーですね」
「おっと、運が悪いね。試合前にジョーカーを引いてしまうなんて」
いじわるそうに笑うプラムにトランプを返しながらロワも笑う。
「どうでしょう?もしかしたらジョーカーを引いたのかもしれませんよ?」
「……ははは、そうかもしれないね。お互いベストを尽くそう」
「はい、負けませんよ?」
「俺だって」
和やかな雰囲気のままプラムは自分の定位置へと向かう。
『それでは、試合開始ぃぃぃぃ!』
(わああああああ!)
「ハッ!」
試合開始と同時にロワがプラムに向かって矢を放つ。矢は真っすぐにプラムに向かっていく。だが
「おっと、危ない」
何かが矢を切断しプラムに届くことは無かった。
ロワは立て続けに矢を放つが全て切断されて地面に転がる。プラムの周りには複数の何かが回っており、このままではロワの攻撃が届かない事が分かる。
『出たな、プラム選手のマジックトランプ』
『物体を操作するスキルと金属製のトランプを組み合わせた戦法ですわね』
『ロワ選手の操作系スキルであるスネッグアローと似ているな』
『あんなのロワ様の足元にも及びませんわ』
『操作が難しいのは確かだけどな。ただ、ロワ選手は軌道操作だがプラム選手は念動力で動かしているという違いがある。簡単に言えば静止した物体でも動かせるって感じか』
『トランプを回転させて切断力を上げているんでしたっけ?小賢しい真似を……』
『そういうのは思ってても言わないでおこうな』
プラムが操作しているトランプは6枚。ロワが矢を撃ち続けても攻撃は通りそうにない。
ロワもそれが分かっておるのか、プラムに直接打ち込むことはせずに離れた所を狙う。エンチャントした矢をばら撒いて有利にするつもりなんじゃろう。
それを見たプラムは変わらぬ笑顔で納得したように頷く。
「まあ、そう来るよね。けど、それはゆるさないよ」
プラムもそれが分かっているのかロワが撃ち込んだ矢をすぐさま切断する。
ユミリンピックに出たロワも手の内が割れておるのう。分かっておったが、これは厳しい戦いになりそうじゃ。
じゃが、ロワは慌てた様子も見せずに矢を放ち続ける。しかし、矢はプラムとはかなり離れた所に刺さる。
『おっと、ロワ選手は狙いがズレたか?』
『ロワさまに限ってそんな訳は無いでしょう?顎を砕きますわよ?』
『何か考えがあるって事か?』
『そういう事ですわ』
矢の間に効果があるエンチャントは矢同士の距離が離れていると効果が薄くなる。何か考えておるんじゃろう。
「何考えてるか分からないけど、準備する時間を与える訳にはいかないね」
「させませんよ!」
ロワがトランプを放とうとしたプラムに向かってクラウドショットを放つ。
笑顔で絶え間なく向かってくる矢を捌くプラム。じゃが、その頬には冷や汗が流れておる。これは相当きついんじゃろう。
「なあ、もしかしてプラムは動けんのか?」
「ホウリ曰く、トランプの操作がかなり難しくて移動できないらしい。しかも、操作するトランプの数が増えたり、操作する距離がプラムよりも離れたりすると更に難しくなるみたいだ」
数を増やしたり遠くで操作すると難しいのか。つまり、トランプを沢山操作させておけば移動や反撃されることは無いという事か。ロワのやっている事は理にかなっている訳じゃな。
「くっ……」
ミエルの言葉通り、プラムは一歩も動けずに矢を捌く事に専念しておる。
プラムに矢を放っている間にもロワはエンチャントの矢を地面に放ち続ける。
結果的に地面にはロワが放った矢が何本も刺さっておる。じゃが、このままではエンチャントは碌に効果がないじゃろう。ここからどうするかのう?
どうするかを見守っておると、ロワは青く輝く矢を取り出した。ここで決めるつもりか?
『おっと、ロワ選手もう大技か?流石にまだ当たらないだろ?』
『はあ、これだから素人は……』
『何の素人かは置いておいて、ロワ選手の考えが分かるのか?』
『ふふん、教えて欲しいですか?ならば、額を地面に擦りつけながら教えを乞いなさい』
『じゃあいい』
『……特別に普通に教えてあげても良いですわよ?』
『すぐに分かるだろうから言わなくていいぞ』
『……私だって解説したいんですのよ。お願いだから解説させて下さいませ』
『面倒な奴だな。解説がしたいならすればいいじゃねえか』
『ふふん、では解説しますわ』
泣き声のチフールに折れるような形でトレットが解説を許可する。解説が許されたトレットは機嫌が良さそうなな声でチフールが解説を始める。
『秘密は矢の配置ですわ』
『矢の配置?闘技場の外周に沿うように矢が刺さってるな。……ああ、なるほど。つまりは────』
『私の解説の邪魔をしたら殺しますわよ?』
『分かった黙ってればいいんだろ』
トレットとチフールがコントをしている間にも試合は進んでいく。
トリシューラの複製にMPを込め始めたロワを見てプラムは全てのトランプを仕舞う。
「昨日の試合でその矢は当たっちゃダメだって分かったからね。全力で回避させてもらうよ」
プラムは走って距離を取ろうと足を踏み出す。瞬間、
「な!?」
プラムが動く事はなく膝をついてうずくまってしまう。
「か、体が重い?」
体が重いという事はヘビーウェイトじゃな。じゃが、矢の距離は離れておって体が動かせなくなる程の効果はないはずじゃ。一体どうなってるんじゃ?
『アー、ナンデヤガハナレテイルノニカラダガオモクナッテイルンダロウナー』
『ふふん、それはですね矢の配置に秘密がありますわ』
『ヒミツトハナンナンダー』
『矢は戦場の壁に添うように刺さってますわ。それぞれの矢を対角線上の矢と結んでいくと?』
『ワーコレハオドロイタ』
『そう、全ての線が交わる場所にプラム選手が居ますわ。つまり、弱くなったエンチャントを何度も重ねて掛ける事で強力にしたのですわ』
『……これで満足か?』
『私とっても清々しいですわ』
お主はそれでよいのかという気持ちは置いておいて、成程のう。何度もエンチャントを重ねることで効果を強くしたか。考えたのう。
動けずにうずくまっているプラムに向かってロワはトリシューラの複製を構える。トリシューラの複製はどんどんと輝きを増していき威力が増していくのが分かる。
「これで……決まりです!」
ロワは強く輝きを放つトリシューラの複製を放つ。トリシューラの複製は一筋の青いとなってプラムに迫る。
誰もがロワの勝ちを確信した。たった一人を除いて。
「な!?」
青い光が突如現れた金色の光に切断された。予想外の光景にロワが呆然としていると金色の光が戦場に刺さっている矢を次々と切断し始めた。
ヘビーウェイトが無くなって立ち上がったプラムが向かってきた金色の光を受け止めた。その手には金色に輝くトランプのジョーカーが握られていた。
「危なかったー、まさかジョーカーを見せる事になるとはね」
プラムが笑顔で金色のトランプをかざす。よく見てみるとトランプには道化師の絵とjokerという文字が見える。
「このジョーカーはね、俺用に作った特注品でね。動かしやすさや威力が他のトランプと比べてかなり高いんだ。文字通りジョーカーだね」
プラムの言葉を聞きながらもロワは次の矢を取り出している。その様子を見たプラムはジョーカーを振り被る。
「君の最高の一撃を見せてもらったからね。僕も全力をお見せしよう」
そう言うとロワに向かってジョーカーを思いっきり投げつけた。ジョーカーは金色の光となってロワに襲い掛かる。
だが、避けられぬ速度ではない。回避した後に反撃すればまだ勝ち筋がある。
ロワも同じ考えなのか矢を握りしめながら回避しようと走り出す。じゃが、
「な!?」
今度はロワの右足が折れ膝をついた。右足を見てみると、1枚のトランプが深々と突き刺さっているのが分かる。
「な、なんで……」
「俺ってさ、遠くのトランプでも動かせるんだよね。君の足元にコッソリとトランプを置いておいて、足に向かって飛ばしたって事」
「くっ……」
動くことをあきらめたロワはジョーカーに向かって矢を放ち続ける。じゃが、普通の矢では歯が立つはずが無くジョーカーが迫ってくる。
「終わりだ!」
「ぐあっ!」
ジョーカーはロワの腹から肩にかけてを切り裂き、鮮血が飛び散る。ロワは力が抜けたように倒れこみ、そのまま起き上がることは無かった。
『勝者、プラム・チェリモ!』
(わああああああ!)
シルクハットを振りながら歓声に応えつつ、プラムは戦場を去っていった。
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