魔王から学ぶ魔王の倒し方

唯野bitter

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修二百十七話 なにわろてんねん

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「勇者が見つかった?」
(そうなんだよ)


 自分の部屋でフランと共にアホと通信をしていると、耳を疑う言葉を聞いた。


「この前までそんな事は言っておらんかったではないか?」
(私だってやれば出来るんだよ?)
「じゃあやれよ。俺がどれだけ準備しても、勇者の魂が無いと話にならないだろうが」
(あははは)
「なに笑ってるんだよ」


 久しぶりに殺意が沸き上がってきながら、俺は詳しい内容を聞く。


「勇者の魂は誰が持ってるんだ?」
(人国の王様の息子だよ)
「人国の王子か」
「良いうわさは聞かぬのう?」


 フランの言う通り、人国の王子はかなり評判が悪い。使用人を顎で使い、気に入らないことがあるとすぐに暴力で解決しようとする。
 権力をかさに着て、街でも好き勝手やっている。恐ろしいのは、これらの噂が全部本当だという事だ。


「面倒な奴じゃのう」
「まったくだ。無駄に強いみたいだし、考えなしに突っ込んでも殺されるだけだ」
(そんなに凄い人なの?)
「権力もある、戦闘力も高い。正直、相手したくないな」
(そんなに強いの?もしかして、まーちゃんよりも強い?)
「そんな訳あるかい」
「流石にフランよりは弱い。だが、現状だとフランの次に強い奴だろうな」


 俺の言葉に、クズが言葉を失う。


(ええ……ホウリ君が戦わないといけないんでしょ?勝てるの?)
「さあな。調べてみて策を考えるさ」
(頼もしいね。それでこそホウリ君だ。じゃあ、任せたよ)
「はいはい。分かってるよ」


 生返事を返すと、クズ野郎からの通信は切れた。


「はぁ、面倒な相手だな」
「わしも何か手伝うか?」
「ああ、頼めるか?」
「意外じゃな?てっきり断ると思ったが?」


 フランが少しだけ目を丸くさせる。


「今回の敵は事前の準備を少しでも怠ると死ぬからな。使える手はなんでも使わせてもらう」
「わしとしては、倒られるのは悪い気がせんな」


 口角が上がり、上機嫌なのが隠しきれてないな。フランの力はあまり借りない様にしている。
 だが、今回は使わないとかなり時間を消費するだろうし、全面的に頼りにしよう。


「して、これからどうする?」
「フランは後3時間後には舞台の稽古だろ?」
「そうじゃな」
「だったら、速攻で行動しないとな」
「お主、無茶苦茶な事をする時の顔をしておるぞ?」
「ははは」
「笑って誤魔化すでない」


 どうせバレてんだ。否定するだけ無駄だろう。


「これから、王子様のストーキングを始める」
「後を付けるという事か。わしのインビジブルとお主の尾行術があれば、見つかる事はありえんじゃろうな」
「そういう事だ」
「肝心の王子様は場所は分かるのか?」
「ある程度の行動パターンは把握してる、今は酒屋で好き勝手してるだろうよ」
「昼間から飲んだくれるなど、ダメ人間の手本じゃな」
「俺を睨みながら言わないでくれるか?」


 フランから冷たい視線を受けつつ、俺は床の隙間に爪を掛けてはがす。
 床の下からは、いつも使っているワイヤー発射装置が出て来た。


「お主の部屋は何もないように見えて、色々と置いてあるのう」
「泥棒対策だ」


 情報や道具を床下やパイプベッドの中、色々な場所に隠してある。かなり巧妙な場所に隠してあるから、知らない奴には一生みつからないだろう。
 俺は発射装置を手首につけて準備を終える。


「じゃあ行くか」
「うむ」


☆   ☆   ☆   ☆


 そんな訳で、俺たちは王子様、よく来る酒場「キューン」までやってきた。
 ここらでは珍しく昼でも酒を飲める店で、酒好きの間で重宝されている。昼間にいるのは夜勤明けの奴がほとんどだが、まれにタダの酒好きもいる。
 窓から中を覗いてみるが、今日は人がいないみたいだな。


「ターゲットはいないようじゃな。どうする?」
「どうせここに来るだろうから待ち伏せしよう。その方が手間が無くていい」
「それもそうじゃな」


 店の扉を開け中に入る。扉に付いていたベルの乾いた音を聞いた店員が、奥からやってきた。


「いらっしゃいませ。二名様でよろしいでしょうか?」
「ああ」
「お席にご案内します」


 店員に奥の席まで通される。内部はカウンター席が10つ、4人座れるテーブル席が5つある。店の広さとしてはそこそこと言ったところか。
 奥のテーブル席に通されて、俺とフランの前にメニューが置かれる。


「注文がお決まりになりましたらお呼び下さい」
「分かりました。そういえば、この店に王子様が良く来るって聞いたんですけど、今日はいないんですか?」


 俺の質問に店員さんの笑顔が曇る。


「え、えーっと……」


 引きついた笑いを張り付けながら、店員さんが視線を逸らせる。


「どうしたんですか?」
「確かに来るんですけど、あの人が来ると面倒な事になるんですよね」
「面倒?」


 店員は困ったように頷く。


「金払いはいいんですけど、他のお客さんに絡んだり、酔ったら大声で歌ったり、物を壊したり迷惑ばかりなんですよ」


 そう言って店員は奥のカウンターを指さす。そこには何かに叩きつぶされたように潰された椅子があった。


「昨日、あの椅子を破壊していったんですよ。好き勝手しても王族だからどうしようも無いですし、本当に困っているんです」
「それは酷いですね」
「あの人が来るとお客さんも逃げちゃいますし、どうにかなりませんかね?」
「そうでしたか。憲兵の知り合いがいるので、相談してみますね」
「ありがとうございます」


 店員は頭を軽く下げ、暗い表情のまま奥に引っ込んでいった。憲兵じゃどうしようもないことが分かっているんだろう。俺もなんとかなるとは思っていない。


「大変そうじゃな」
「だな」
「そういえば、王子の名前はなんというのじゃ?」
「ゴオリって名前だ」
「強そうな名前じゃな」
「そうか?」


 店員が去り、俺たちはメニューを開く。


「客として来ている以上、なにか注文するか」
「ワインはあるか?」
「そんな上品な酒はない。ここの主力はビールとかエールだ」
「ビールとエールって何が違うんじゃ?」
「色んな人を敵に回しそうな発言だな」


 フランに酒の説明をしていると、扉のベルの音が店内に響き渡った。
 俺達が扉の方に視線を向けると、日に焼けた大男が乱暴に店内に入ってきた。男は店員に案内される前にカウンター席に座る。
 さっきの店員が嫌そうな顔をして、男の元へと行く。


「いらっしゃいま……」
「ビール。さっさとな」
「かしこまりました」
「あ?なんか嫌そうだな?」
「いえ、そんな事はないです……」


 店員が小さく頭を下げて、奥に引っ込んでいく。巻き込まれたくない感じが丸わかりだ。
 男は気分を害したようだったが、舌打だけしてカウンターに頬杖をついた。
 フランが男に聞こえない様に小声になる。


「なあ、もしかしてあいつがゴオリか?」
「その通りだ」


 見るからにデカい態度だが、まだ大人しいな。


「あいつを観察して情報を得る訳じゃな?」
「そうだ。今回は戦闘に関する情報が欲しいから、誰かが戦ってくれるといいんだが」
「わしが代わりに戦うか?」
「あまりフランに戦って欲しくはないんだがな」


 勇者と魔王が殺しあい、決着がつくと魂が混ざりあう。そうなると、世界の半分が消滅してしまう。流石に殺しはないとは思うが、万が一を考えると決断できない。


「安心せい。わしは手加減の達人じゃ。ロワを100発殴っても生かしておけるぞ」
「殴られるロワが不憫だな」


 確かに峰打ちのスキルもあるし、殺すリスクはかなり低いか。それなら任せても問題ないかもな。


「分かった。ただし、条件がいくつかある」
「なんじゃ?」
「戦闘のタイミングや戦い方は俺が指示する。今回の目的はあくまで情報の収集だからだ」
「うむ、分かった」


 フランは素直に頷く。使ってくるスキルと、戦闘時の癖を把握できればだいぶ有利になるな。
 そう思っていつつ、ゴオリに視線を向ける。すると、店員がビールを持ってきた所だった。


「おまたせいたしました」


 店員がゴオリにビールを持ってきた。瞬間、


「遅ぇんだよ!」


 ゴオリが怒りだしてカウンターを叩き壊す。店員は怖がってビールを取り落としそうになる。しかし、なんとか堪えてカウンターに置く。


「も、申し訳ございませんでした」
「謝って済むか!なめてんのか!」
「ひぃ!」


 涙目の店員を怒鳴りつけるゴオリ。その様子を見ていたフランが俺を見てくる。


「ホウリ」
「まだダメだ」


 ゴオリはまだ手を出していない。ここで俺たちが手を出したら、面倒なことになる。
 俺が観察を続けていると、ゴオリが店員の胸倉を掴み上げた。


「俺を誰だと思ってる?第50第国王の息子だぞ?お前なんか、いつでも処刑出来るんだからな?」
「ごごごごごめんなさい!」


 涙目で必死に謝る店員。だが、ゴオリの怒りが収まる事はなく、拳を振り上げた。


「痛い目に合わないと分からないみたいだな?」
「ひぃぃぃぃ!」


 振り上げた拳が店員に向かう。


「フラン」
「わかった」


 拳が店員に当たると思った瞬間、フランが割って入りゴオリの拳を受け止めた。
 ゴオリの手からフランが店員を無理やり引き離し跳ね飛ばす。


「お主は奥にでも引っ込んでおれ」
「あ、ありがとうございます」


 店員はわき目も振らずに店の奥に駆け込んだ。
 ゴオリは怒りの籠った眼でフランを睨みつける。


「あ?誰だお前は?」
「通りすがりの正義の味方と言ったところじゃな」
「あ?舐めてんのか?」
「その通りじゃが?」
「テメェ……」


 怒りでゴオリの顔が真っ赤に染まる。


「死ぬの覚悟で俺の前に立っているんだな?」
「お主はスライム相手に命の覚悟をするのか?変わっておるな?」
「分かった。お前は骨も残さない」


 拳を鳴らしながらゴオリはフランに近づいていく。すると、俺の頭にフランの声が響いてきた。


『して、これからどうすればよい??』
『まずは相手の攻撃を躱してくれ』
『分かった』


 ゴオリが目を血走らせてフランに近づいてくる。巻き込まれない様に気を付けないとな。


「オラァ!」



 ゴオリが残像が見えるほどの速さで突きを繰り出す。正直、今までみた中でフランの次に早い突きだ。
 ラビでさえこんなに早く動くことは出来ないだろう。だが、


「ほう?中々やるのう?」


 フランの次に早いという事は、フランにはかなわないという事だ。フランに難なく躱されている。
 当たらないことに更に腹を立てたのか、ゴオリの突きにさらに力がこもっていく。


「ぐがああああ!」
「そう吠えるでない。近所迷惑じゃぞ?」


 フランの挑発にゴオリの顔から理性が無くなっていく。
 滅茶苦茶に拳を繰り出すが、フランにはすべて見切られている。これは勝負にならないな……うん?
 俺は一つ気になる点を見つけ、フランとの念話を再開する。


「フラン、俺が指示したタイミングで奴の攻撃を受けてくれ」
「うむ?分かった」


 フランとゴオリの戦いを観察する。
 ……ここだな。


『フラン』
『了解じゃ』


 フランがゴオリの拳を腕で受ける。瞬間、こちらまで届くほどの衝撃破が巻き起こった。あんなの受けたら、マジで肉片すら残らねえな。
 対するフランもあれだけの攻撃を受けながらもケロッとしている。本当に化け物だ。


「くそが!」


 拳を止められたゴオリが後ろに下がる。そして、フランに向かって人差し指を向けた。


『気を付けろ、何か仕掛けてくるぞ』
『分かっておる』


 フランはスキルで防御力を高めて身構える。
 ゴオリはフランを鋭く見据えると、人差し指から光の線を発射しフランの胸に命中する。


「むう?」


 フランの服が一瞬にして焼ききれ、焦げ跡と共に穴が開いた。だが、フランはダメージを受けている様子はない。


「かなり妙な技を使うのう?出が早く、威力も高い。しかも射程もかなりの物と見た」
「な、なんでこれが聞かねえんだ……」


 ゴオリが予想外の光景に顔を引きつらせる。フランが服の胸元をスキルで直しつつ、ゴオリに近づく。


「今ので終わりか?」
「まだに決まってるだろ!」


 ゴオリが再びフランに殴り掛かる。しかし、フランにはカスリすらしない。


『次はどうする?』
『もう一度攻撃を受けて欲しい。タイミングは指示する』
『了解じゃ』


 指示通り、フランは再び回避に専念する。
 1分、2分、3分……ここか?


『フラン』
『うむ』


 フランは再び拳を腕で受ける。だが、先ほどのような衝撃は起こなかった。
 フランも不思議に思ったのか、首を小さくかしげる。


『先ほどよりも弱いぞ?』
『やっぱりか。フラン次は100くらいの攻撃を連続で繰りだしてくれ』
『ああ』


 俺の指示通り、フランはゴオリに向かって乱撃を繰り出す。速さはゴオリとはくらべものにならに程で、ゴオリは全く躱せていない。


「くう……だが、この程度の攻撃なんていくら食らっても……」


 確かに、ゴオリにダメージが通っている様子はない。しかし、額に汗を浮かべつつ徐々に後退していく。
 それが数分続き、ついにゴオリの後ろは壁になってしまった。


「くう……ふざけやがって……」
「憎まれ口を叩くより、どうにかした方が良いのではないか?」


 楽勝そうなフランに対し、焦りの表情を見せるゴオリ。


「はっはー!無駄無駄無駄無駄!」
「ぐう……」


 ゴオリも負けずに拳を繰り出すがフランには当たらず、1度殴るまでに数発の拳を受けている。


「うう……うぐっ!」


 瞬間、ゴオリが顔を歪めた。なるほどな。


『フラン、もういいぞ』
『わかった』


 フランが後ろに大きく跳んで、構えを解く。


「まだやるか?それとも、もっと遊ぶか?」
「くぅぅぅぅ調子に乗りやがって!覚えてろよ!お前なんか刑務所にぶち込んでやる!」


 そう捨て台詞を吐きながら、ゴオリは店を飛び出した。


「戦闘面で勝つ気が無いのが哀れじゃな」
「あれだけボコボコにされて心が折れない方が無茶だろ。というか、時間は大丈夫か?」
「……わしはここで失礼する」


 そう言ってフランは残像を残して、店を飛び出した。忙しない奴らだな。
 俺はそう思いつつ、テーブル席に戻った。そして、あいつを倒すための方法を思案するのだった
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