魔王から学ぶ魔王の倒し方

唯野bitter

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外伝 コマを回して遊びましょ

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 餅つきを終えた俺達はそのまま境内をぶらつくことにした。獲得した餅は家まで送ってもらうように手配しておいた。アイテムボックスがあるとはいえ、あんな大荷物を持って歩く訳にはいかない。


「フランお姉ちゃんは何処にいったの?」
「さあな。ヌカレと劇の宣伝に行ったんじゃないか」
「お正月にも宣伝するんですね。フランさんは真面目ですね」
「そういうのじゃないとは思うけどな」


 察するにヌカレが余計なことをしてフランを怒らせたんだろう。あの様子を見るにフランの怒りが収まるまでは帰ってこないだろうな。


「フランのことは置いておいて、他に何かしたいことは無いか?」
「お参りはどうです?」
「フランが来てからのほうが良いのではないか?」
「それもそうですね」
「ねぇねぇ、あっちの方に出店が出てるみたいだよ?」


 ノエルが指さす方を見ると、神社の出口までの出店が並んでいた。出店は参拝客でごった返している。


「良いのではないか。ああいう出店も初詣の醍醐味だ」
「わーい!」
「ただし、買い物はお小遣いの範囲内でな」
「そうだよ。買いすぎは良くないからね」
「はーい」


 ノエルは笑顔で手を上げる。ちなみに、ノエルのお小遣いは毎月2000G。足りない分はおつかいをすれば追加で渡すようにしている。


「今日はどのくらい持っているの?」
「5000G」
「結構持ってるな?」
「僕より持ってますね」
「小学生に持ち金で負けるのは情けないな」


 そんなことを言い合いながら、俺達は出店を見ていく。


「あ、リンの飴がある」
「500Gか。リンの実を飴にくぐらせただけなのに高いな」
「そういうのは言いっこ無しだぜ」


 俺はリンの飴……地球でいうところのりんご飴の屋台に向かう。屋台には数人が並んでいて、その列の後ろに並ぶ。
 1分の待ち時間のあと、リンの飴を2個買って皆の元へと戻る。


「食う奴いるか?」
「ノエル食べる~」
「じゃあ500Gだ」
「えー、お金取るの?」
「自分の分は自分で買えって言っただろ?」
「うーん、じゃあ買う」


 ノエルから500Gを受け取り、リンの飴を渡す。
 ノエルは受け取ったリンの飴にかじりつくと、花が咲いたような笑顔になった。


「美味し~」
「こういう祭りで食うと、普通よりも美味く感じるよな」


 ノエルは頷いてリンの飴を口いっぱいに頬張る。
 俺は微笑ましく見ながら、食べ終わったリンの飴の串を用意していた袋の中に入れる。


「前々から思っていたんですけど、ホウリさんって食べるのが滅茶苦茶早いですよね」
「食う速度は生存に大きく関わるからな。1人前の食事なら最低でも30秒で食える」
「騎士団でも遠征では食事を手早く済ませる必要があるな」
「僕も早食いの練習をした方が良いんですかね?」
「止めはしないが程ほどにな。あと、練習するときは俺やミエル、フランと一緒にな」


 ロワのことだし、急いで食べて喉に詰まらせそうだしな。


「美味しかったー!」
「ゴミはここに入れてくれ」
「手はこれで拭こうね」


 リンの飴を食べ終えた俺達は更に人混みの中を歩いていく。すると、その中でも人で賑わっている屋台があった。


「なんでしょうか」
「行ってみよ」
「だな」


 皆で人混みまで言っていると、そこでは台を挟んで男同士が睨みあっていた。手にはコマを持っているから、コマ回しの最中なんだろう。


「行くぞ、3、2、1!」


 メガネの男の掛け声とともに、同時にコマを台に投げ込む。
 コマは5回衝突したあと、メガネの男のコマが対戦相手のコマを弾き飛ばした。


「はっはー!また俺の勝ちだ!」
「くっ……今年こそは勝てると思ったんだが……」


 負けた男は肩を落としながら、人混みに紛れていった。


「何してるんでしょうか?」
「どうやらコマ名人に勝てば商品があるらしいぞ」


 俺が視線を向けた先に『コマ名人と勝負!』という看板がある。看板には『勝てば豪華賞品!1回500G』とも書いてある。


「なるほど、あの人はコマ名人なんですね」
「戦ってみるか?」
「そうですね。やってみます」
「ロワお兄ちゃんってコマ回し得意なの?」
「こう見えても得意だよ。負ける気はしないね」
「意外だな」


 ロワは鼻息荒くコマ名人の元へと向かう。


「次は僕が相手ですよ」
「お、威勢がいいな。コマはこれを使いな」
「ありがとうございます」


 ロワは肩を回しながらコマを受け取る。やる気満々と言った様子だ。


「あれはダメだな」
「そうだな」
「え?ロワお兄ちゃん勝てないの?」


 俺とミエルの言葉にノエルが心配そうに裾を引っ張ってくる。


「あいつは俺達に良いところを見せようとしている。ああいう時のロワは必ず負ける」
「あまり言いたくないが、私も同意見だ」


 ミエルも俺の意見に賛成してくれる。ロワの腕前はある程度しか分からないが、コマ名人は遠く及ばない。
 油断してなくても勝つのは難しいだろうな。
 ロワとコマ名人がコマに紐を巻きつけて構える。


「行くぞ、3、2、1!」


 掛け声とともにロワとコマ名人がコマを同時に台に投げる。


「いっけー!」


 ロワが腕を振り回しながらコマに熱烈な視線を送る。だが、その熱意は届かず、呆気なくコマ名人のコマに弾き飛ばされた。


「ええ!?」
「俺の勝ちだな。また腕を磨いて出直してきな」


 ロワは意気消沈しながら、俺達の元へ戻って来た。


「すみません。負けてしまいました」
「安心しろ。最初から勝つなんて思ってない」
「流石に酷くないですか!?」
「ねぇねぇ、ノエルもコマ回ししてみたい」


 ノエルが裾を引いてきながらそんな事を言ってきた。


「ノエルはコマ回ししたこと無いのか?」
「うん。初めて」
「初めてなら勝つのは難しくないかな?」
「やるにしても家に帰ってからだな。コマくらいならフランが持っている筈だ」


 持ってないにしても、正月だし買うのは難しくない筈だ。


「そっか。だったらお家に帰ってからコマ回ししようかな」
「それが良いだろう」
「ミエルさんは挑戦します?」
「私は止めておこう。コマ回しは数回程度しかやった事が無いし、勝てるとは思えない」
「懸命だな」
「なんじゃ?面白そうなことをしておるのう?」


 そんな事を話していると、背後から聞き覚えのある声がした。振り向くと、振袖に着替えたフランがいた。


「よお、早かったな。ヌカレはどうした?」
「劇場の上で宣伝を頑張っておる」


 劇場の上ね。入口の上に張りつけにでもしてあるんだな。


「それで、今は何をしておるんじゃ?」
「あのコマ名人に勝てば豪華景品がもらえるらしい」
「僕は負けちゃいました」
「ノエルやミエルは挑戦したのか?」
「ノエルはやってないよ」
「私もだ。私達はコマ回しの経験があまり無いからな」
「なるほどのう。ならば、話は早い」


 そう言うと、フランはニヤリと笑ってアイテムボックスに手を突っ込む。


「わしがロワの仇を取ってやろう」


 コマを取り出してフランが高々に宣言する。そんなフランを周りの参拝客も視線を向けてくる。


(ざわざわ……)
「ぬ……す、すまぬ……」


 周りに軽く頭を下げて、フランは腕を引っ込める。


「むう、ついつい熱くなってしまったわい」
「フランお姉ちゃんってコマ回し得意なの?」
「技術的には人並みじゃよ。じゃが、わしの力を持ってすれば、どんなコマでも弾き出してやるわい」
「なるほど。それなら勝てそうですね」


 どうやらフランは力押しで勝つつもりみたいだ。どうりで自信満々な訳だ。


「という訳で、さっくりと勝ってやるわい。豪華賞品はわしの物じゃ!」


 大笑いをしながらフランがコマ名人の元へと向かう。


「今度は嬢ちゃんが相手かい?」
「うむ、そうじゃ」


 フランがコマに紐を巻きつける様子を見て、コマ名人が笑顔でコマに紐を巻きつけ始めた。


「フランさんなら勝てそうですね」
「それはどうかな」
「え?」
「コマ名人は強者を相手にする時の目をしている。フランが強敵だって認識したんだろうよ」


 ああなったらコマ名人に勝つのは難しくなる。フランの実力を一目で見抜くなんて、かなりやるな。


「いくぞ。一撃で決着をつけてやるわい」
「それはどうでしょうか」


 フランの言葉にコマ名人が笑顔で返す。


「行くぞ、3、2、1!」


 掛け声と同時に2人がコマを台へ投げ入れる。
 フランのコマは持ち前の剛腕を生かして、物凄い回転力で台の中央で回っている。対するコマ名人のコマはフランのコマの周りをグルグルと回っている。


「一度かち合えば勝負ありじゃ。これはわしの勝ちじゃな」


 フランが勝ち誇りながらコマの行く末を見守る。対するコマ名人はというと、フランの方を一切見ずに台に集中している。


「これはフランの負けだな」
「え?なんで?フランお姉ちゃんのほうが凄い回っているんでしょ?」
「それがフランの敗因だ」
「どういうことですか?」
「口で説明するよりも見た方が分かりやすいだろう」


 フランのコマは台の中央で回り続けている。すると、コマの下から白い煙が上がって来た。


「あれは何だ?」
「摩擦で台に穴が空き始めたんだ」
「穴が空くとどうなるの?」
「コマが陥没していって……」


 フランのコマはどんどん台に穴を開けていき、遂には摩擦で動きを止めてしまった。


「な……なんじゃと!?」
「コマは力任せななら勝てるって訳じゃないのさ。また来年挑戦しにきな」


 台の外側を回るコマを手に取りつつコマ名人が笑う。


「くっそー!次は絶対に勝つからな!」
「おう、楽しみにしてるぜ」


 穴が空いてしまった台を取り換えながら、コマ名人がサムズアップで応える。


「すまぬロワ、仇を取る事ができなかった……」
「あれはしょうがないですよ」
「名人に勝つには生半可な強さじゃ無理って事だな」


 中々面白い屋台だったな。次はどの屋台を見てみるか。
 そう考えていると、スターダストの皆が俺をジッと見つめてきた。
 皆が何を言いたいのか察した俺は他の屋台に視線を向ける。


「あそこに甘酒の屋台があるみたいだな。3リットルくらい買っていくか」
「なあホウリ」
「ダメだ」
「まだ何も言っておらん」
「どうせコマ名人と戦えって言うんだろ?」
「話が早いのう」
「僕たちの仇を取ってください!」
「断る」
「何故だ?」


 俺はコマ名人の屋台から離れながら答える。


「確かに俺なら勝てるが、ズルみたいなものだしな。あんまり気が進まない」
「何がズルじゃ。自分の実力を出しておるだけじゃろ」
「そうですよ。いい勝負したら参拝客の皆さんも盛り上がりますよ」
「だとしても断る」


 俺は自分の力を私利私欲には極力使わないようにしている。
 え?スイーツを食べるための行動は私利私欲じゃないのかだって?あれは高度の考えの元の行動であり、決して私利私欲の為ではない。結果的に役得って感じになっているだけだ。嘘じゃないよ、ほんとほんと。


「仕方ないのう。こうなったらお主をやる気にさせるセリフを言うとするか」
「俺をやる気にさせるセリフ?」


 フランには悪いが俺は自信の信念は曲げることは無い。どんなことを言われても戦うつもりは


「お主が勝ったら魔国の会員制のスイーツ店『スクランブル』の会員証をやる」
「っしゃあ!コマ名人をぶっ潰すぞ!」


 参拝客を盛り上げるためなら仕方ないね。


「それで良い。というか、今のやりとりを何処かでしたような?」
「細かい事は気にするな。フラン、お前のコマを貸してくれ」
「良いぞ」


 フランからコマを受け取って軽く観察してみる。
 重心、質量、大きさ、その他もろもろを確認し、コマ名人に勝つ算段をつける。


「良いコマだな」
「じゃろ?オダリムを出たときのプレゼントで貰ったんじゃ」
「あの時か」


 何を考えてコマなんてプレゼントしたんだろうか。


「まあいい。これであいつをぶっ潰してくる」


 フランから受け取ったコマを持ちつつ、コマ名人の元へと向かう。


「お、次の挑戦者は……まさか、キムラ・ホウリか?」
「ああ」
「なんだ、知り合いなのか?」
「知り合いというよりも、一方的に知っているだけだ」


 コマ名人は笑みを消して俺を見据えて来る。


「コマ四天王を打倒したってコマ界隈で噂になってる。写真も出回っているくらいだ」
「四天王ってなんじゃい」
「コマ界隈?」
「というか、既にコマで殴り込みいっているのか」
「さっきのやり取りはなんだったんですか」


 スターダストの皆が思い思いの感想を口にする。
 俺は皆の言葉を無視してコマを構える。


「知っているなら話は早いな。どちらが最強なのか、試してみたくないか?」
「……望むところだ」


 コマ名人は再び笑顔を浮かべる。しかし、先ほどとは違い強敵を前にして殺気を帯びた目だ。
 俺は体から力を抜いてコマを構える。


「行くぞ、3、2、1!」


 コマ名人の掛け声とともに、俺達は台にコマを投げ入れる。
 コマは共にぶつかることも無く外周を回り続ける。だが、徐々にコマ同士の距離が詰まっていく。このままではあと少しで衝突するだろう。


「…………」


 コマ名人は額に脂汗を浮かばせながらコマの行く末を見守っている。あれは自分の敗北が見えている顔だ。コマ名人と自称するだけはあって先を見る力は高いみたいだ。
 コマは台の端ギリギリで衝突すると、お互いに反対の方向へ吹き飛んでいった。
 俺のコマは台の外周から中央に、コマ名人のコマはそのまま台の外側へと吹き飛んでいった。


「俺の勝ちだな」


 茫然としているコマ名人話しかけるが、返事は返ってこない。


「余程ショックだったんでしょうか?」


 ロワが心配そうに見ていると、コマ名人は肩を震わせ始めた。


「……はは」
「ん?なんじゃ?」
「あーっはっはっは!」


 コマ名人は天を仰ぐと、思いっきり笑い始めた。


「いやー、久々に負けたよ。君は強いね」
「まあな」
「君にならこれを託せるね」


 そう言うと、コマ名人は桐の箱を取り出した。


「これは?」
「開けてみてくれ」


 桐の箱を開けると、そこには古びたコマが入っていた。


「これは?」
「伝説のコマ。これでコマ魔人を倒して欲しい」
「待て待て、コマ魔人ってなんじゃい」


 フランの発言を無視して、俺は桐の箱を閉じる。


「分かった。こいつでコマ魔人を倒してやる。世界を救ってやるよ!」
「おーい、わしが知らぬ物語を始めんでくれんか?」


 こうして、俺はコマ魔人へ対抗する武器を手に入れたのだった。
 ちなみに、伝説のコマはノエルの練習用のコマとなった。
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