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【第二章】――大魔王のおしごと――
ミラ
「およびですか、だいまおうさま?」
隣の部屋から、髪も、服も、何もかも、真っ白な装いの少女が姿を現す。
別に呼んではいないけど、『ミラ』と行く、と言ったこと。
身支度すると言ったこと。
それが聞こえて出てきたに違いない。
表情を作るのが下手くそな娘だから、一見してクールではあるが。
最近、やっと名前を付けたから、名前を呼ばれるのが嬉しいのだろうか?
その少女は、それから少し名前が聞こえただけで、やってきてしまう。
そう、その真っ白な娘には、『ミラ』という名がある。
ミラは、元々は私の持っていた『鏡』だった。
それが長い年月の間に魂を宿し、いわゆる、精霊の幼体のような存在になったのだ。
私はそれに、主に錬金術で作り出した実体を与え、魂を移した。
今のミラは、おそらくホムンクルスという物に近い代物だろう。
そしてミラは、私の助手というか付き人のような事をしている。
ミラは既に、魔法で作り出した大きな姿見を抱えている。
私の身だしなみを整えるのに、鏡が必要だからだ。
大きな宝石を設えた変わった形の魔術帽子に、ケープ付きのローブ。
全身真っ黒な出で立ちは、私の勝負服のようなもの。
それに着替えた私は、銀色の長い髪を梳かし、ツーサイドアップに結び直した。
鏡に映る140センチに満たない身長は、産まれた時から解っていない。
顔も、姿も肌の色も、何もかもが生まれた時のままだ。
だって仕方がない。
私は、人族では無く、世界樹の化身なのだから。
ほどなくして。
身だしなみは整え終えた。
「ミラ、もう仕舞っていいわ。行きましょう」
「はい」
「それと、大魔王様、はやめて。いつも言ってるでしょう」
「はい。すいません、マナ様」
「よろしい」
そうして、私達は部屋を出て行く。
皆の待つという、広間へ向かうために。
隣の部屋から、髪も、服も、何もかも、真っ白な装いの少女が姿を現す。
別に呼んではいないけど、『ミラ』と行く、と言ったこと。
身支度すると言ったこと。
それが聞こえて出てきたに違いない。
表情を作るのが下手くそな娘だから、一見してクールではあるが。
最近、やっと名前を付けたから、名前を呼ばれるのが嬉しいのだろうか?
その少女は、それから少し名前が聞こえただけで、やってきてしまう。
そう、その真っ白な娘には、『ミラ』という名がある。
ミラは、元々は私の持っていた『鏡』だった。
それが長い年月の間に魂を宿し、いわゆる、精霊の幼体のような存在になったのだ。
私はそれに、主に錬金術で作り出した実体を与え、魂を移した。
今のミラは、おそらくホムンクルスという物に近い代物だろう。
そしてミラは、私の助手というか付き人のような事をしている。
ミラは既に、魔法で作り出した大きな姿見を抱えている。
私の身だしなみを整えるのに、鏡が必要だからだ。
大きな宝石を設えた変わった形の魔術帽子に、ケープ付きのローブ。
全身真っ黒な出で立ちは、私の勝負服のようなもの。
それに着替えた私は、銀色の長い髪を梳かし、ツーサイドアップに結び直した。
鏡に映る140センチに満たない身長は、産まれた時から解っていない。
顔も、姿も肌の色も、何もかもが生まれた時のままだ。
だって仕方がない。
私は、人族では無く、世界樹の化身なのだから。
ほどなくして。
身だしなみは整え終えた。
「ミラ、もう仕舞っていいわ。行きましょう」
「はい」
「それと、大魔王様、はやめて。いつも言ってるでしょう」
「はい。すいません、マナ様」
「よろしい」
そうして、私達は部屋を出て行く。
皆の待つという、広間へ向かうために。
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