【完結】誰でも持っているはずの7つのスキルの内の1つ、運び屋スキルしか持っていなかったけど、最強になりました

鳥山正人

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5話

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時は流れて10年後
~~~

俺は28歳になっていた。
早い人なら俺くらいの歳になれば冒険者を引退している人もいるくらいだ。

残念な事に2年前ゼウスは突然の病に倒れて帰らぬ人となっていた。
家主であるゼウスが亡くなったため、道具屋も取り壊されて俺は住むところもなくなり、街外れでテント暮らしをしながら俺はテウスからもらった《観察眼》の魔道具で採取クエストをこなしながらなんとか暮らしていた。

稼ぎを増やそうと思って遠出をして価値のある物を採取した事もあったが、《運び屋》以外スキルを持たない俺は盗賊達に狙われて奪われた事もあり、それ以来俺は薬草をひたすら採取していた。

こんなにも弱い俺がなんで生きていられるのかというと《運び屋》と《観察眼》のスキルは魔力を使わないで使えるスキルだからだ。

《運び屋》スキル
レベル1アイテム収納
無限に収納出来るアイテム袋を使用できる
レベル5忍び足
魔物に気付かれなくなるスキル。ただし魔力を使う行動をすれば気付かれる

《観察眼》スキル
レベル1アイテム鑑定
アイテムを鑑定出来る

俺はこの10年でレベル9まで上がっていた。普通の人なら1週間でなるレベル。

こんな俺は人々から蔑んだ目、哀れむ目を向けられながら暮らす日々を送っていた。

だけど今日この採取クエストを終わればレベル10になる。今の生き方に一度区切りをつけようと思い、俺はとりあえずキリのいいレベル10になったら、この街を出て旅に出ようと思っていた。

「誰もいない誰も知らないような土地でひっそりと1人で暮らしていくのもいいかもしれないな」
そんな独り言をつぶやきながらギルドに向かって行った。

ギルドに着くと大きな騒ぎ。近くにいる人に話を伺う。

「何かあったんですか?」

「この街を視察に来る予定だった王女様が途中で盗賊達に会い拐われてしまったんだ。だから今ギルドで上位ランクの冒険者を集めて探索に行くところみたいだぜ」

戦闘能力のない俺には関係ない話だと思い、適当に相槌を打ってギルドの中へ入ると、ただでさえ俺には嫌みな態度をとっていた受付嬢は俺の事を睨めつけながら口を開いた。

「今忙しいから適当に自分で処理しておいて。報酬はこれね」

そう言って俺の事は無視するかのように上位ランクの冒険者達に今回の事件の事を説明し始めた。

仕方なく俺は薬草と依頼書を提出して、報酬を受け取る。

この世界でレベルを上げる方法は魔物から取れる魔石を使う事で経験値がたまりレベルが上がる。
おつかいクエストや採取クエストの報酬には僅かな魔石があり、それでレベルを上げる。


僅かばかりの報酬を受け取った俺はギルドを出て街外れの自分のテントに向かった。

「ようやく俺もレベル10になるんだな。この15年長かったな」
俺は魔石を使いレベルを上げてスキルを確認した。

レベルが上がったため、スキルレベルを5上げる事ができます。

【運び屋】スキル→《運び屋》スキルレベル45
レベル1→アイテム収納
レベル5→忍び足
以降獲得スキルなし

俺は《運び屋》スキルをレベル50まで上げた。
【運び屋】スキル→《運び屋》スキルレベル50

スキルレベルを50に上げた時、頭の中に声が響いてきた。
「一定の条件を満たしたため【特殊】スキル《ヘルメスの達人》を習得しました」

なんだ、なんだ。忍び足以降は獲得スキルはないはずなのでは。

俺はスキルを確認した。
【特殊】スキル→《ヘルメスの達人》
忍び足スキルが強化される→魔物と人間に気付かれなくなる。ただし魔力を使う行動をすれば気付かれる。
『習得条件』○○の達人
他のスキルを5未満の状態で1つのスキルレベルを50にする。

俺以外のみんなはテンプレートのスキル上げをするから、今までこの条件を達成する人はいなかったんだ。

「このスキルがあれば盗賊達から襲われる事もなくなる。そうすればもっと稼ぐ事が出来る。俺にも希望が出てきたぞー」

俺は嬉しさのあまり叫んでいた。
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