【完結】誰でも持っているはずの7つのスキルの内の1つ、運び屋スキルしか持っていなかったけど、最強になりました

鳥山正人

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71話

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白金の拳と闇の拳は激しくぶつかり合っていた。

「トリス、だいぶ動きが鈍くなってきているぞ」

「お前に言われなくてもわかっているさ」

俺は素早く『サイカのリンゴポーション』をアイテム収納から取り出し飲んだ。

みるみる内に体力は回復し、動きは精細さを増してきた。

「ベルゼ、お前は俺の動きについてこれるかな」

再び、白金の拳と闇の拳は激しくぶつかり合い始める。

『サイカのリンゴポーション』を飲み、身体強化されたトリスの動きに、ついてこれなくなってきたベルゼは、徐々に傷を負い始め、ついにトリスの白金の爪はベルゼの左腕を捉え、切り落とした。

「ウッ!」

空間を切り裂く白金の爪。その爪で切り落とされた左腕はボロボロになっており、一目で治せない事は明白だった。

「まだだ、まだやられはせぬ!夜の帝王サタン様から授けられた新たな力を見るがいい」

「闇魔法・究極奥義・完全霊者融合」

ベルゼの身体は激しい闇のオーラに覆われ、切り落とした左腕も闇の腕となっていた。

「死ねーー!!」

わずかにでも触れれば即死する禍々しい闇のオーラを全身に覆ったベルゼが襲いかかったきた。

「このままではマズいな。俺も新しい力を見せてやる」

俺はアイテム収納から『金剛石』を取り出した。

「これは戦いの前にゲンブから授けられた物だ」

~~~
戦いの前にトリスはゲンブと話をしていた。

「トリス、お前は『ディオの力』を使うそうだな」

「はい。岩イノシシのいる不死の山で『ジョナ・ゴールド』を手にしてから『ディオの力』に目覚めました」

「それは天悟空が岩イノシシのハッカイに授けた『ディオの力』。私も同じく、天悟空から『ディオの力』を使いこなす者が現れたら渡して欲しいと頼まれているモノがある。お前に渡しておこう」

~~~
俺は『金剛石』に魔力を込め始める。

「ディオの力・金剛」

金のオーラを纏っていた身体はさらに激しい金のオーラに包まれた。

「金剛石は砕けない!行くぞ!」

激しさを増した金のオーラは闇を打ち消しベルゼの闇と互角に戦いを始める。

『金剛石』の力でパワーアップしたトリスはベルゼを徐々に追い込み始め、ベルゼは防戦一方になり始めていた。

「このままやられはしない」

ベルゼは一旦距離を取り、目の前にダークホールを開いた。

そして中からは行方不明になっていた道具屋の親父、フワドーが現れた。

「トリス、すまない捕まってしまった」

お、親父さん!!

道具屋の親父さんに気を取られた瞬間、背後からこの世の者とは思えぬ無機質な声が聞こえてきた。

「私、メリーさん。今あなたの後ろにいるの」

その声に気付いた時には俺の身体はメリーさんの闇の手に貫かれ、俺の心臓の鼓動は止まってしまった。

「トリス、隙を見せてしまったな。そいつは眠らない羊の特殊個体『メリーさん』だ!覚えておくがいい。と言っても、お前はもう死んだけどな。ハッハッハッハッ!!!」
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