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第2章・のんびりまったりスローライフ?
一人で行かせるわけがない①
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熊の魔物討伐の依頼を受けた私たちは、一度宿に戻って、装備を整える事にした。
装備って言っても、私はハロン商会で買った、よく切れるナイフを腰のベルトに装備したくらいなんだけど。
このナイフ、よく切れるから、獲物の解体やアウトドア時にとても役に立っている。
だけど、実戦では使った事はないんだよなぁ。
私の場合、杖とかロッド系を買った方がいいのだろうか。
それとも、ショートソードとか、弓?
商都ビジードに着いたら、いろいろと見てみようと思っていたら、サーチートが私の服をつんつんと引っ張った。
「なぁに、どうしたの?」
と聞くと、サーチートは嬉しそうに笑い、言う。
「どんなところに行ったとしても、オリエちゃんはぼくが居たら、無敵だからね!」
つまり、私の装備武器? は、サーチートという事か。
そうだね、と言って小さな体を抱き締める。
確かに、サーチートが居れば、私は無敵かもしれない。
サーチートは私に、いろんな事を教えてくれるから。
「ユリウスは、今日は剣を持っていくんだね」
ユリウスは、腰に二本のロングソードを下げ、ベルトに私と同じようにナイフを装備していた。
これは、以前シルヴィーク村でユリウスがハロン商店で買ったものだった。
「さすがにいつもみたいに丸腰で向かったら、この村の人たちが心配するだろうからさ」
どうやらスモル村の人たちのための、見せ武器というわけらしい。
確かに、丸腰で魔物退治に出かけたら、村の人たちがびっくりしちゃうよね。
「ところでさ、オリエ……」
「何?」
「もしかして、なんだけど……ベルトにナイフを装備して、オリエも一緒に来るつもり?」
「え? そうだけど、どうして?」
「危ないかもしれないから、オリエはここに居てよ。どうやら、シルヴィーク村の周りの森とは違うみたいだし」
何を言っているのだ、この人は、と私は思った。
「危ないって言うのなら、そんなところにユリウス一人を行かせるわけにはいかないよ。だから、私もついていく。ユリウスみたいに強くないかもしれないけれど、何かできる事があると思う。ほら、回復とか」
だから絶対について行くと言ったら、渋々という感じではあったけれど、絶対に危ない事はしないで、と念を押した上で、ユリウスは頷いてくれた。
でも、危ない事は、ユリウスだってしないでほしい。
「大丈夫だよ、ユリウスくん。ぼくが一緒のオリエちゃんは無敵なんだよ。なんてったって、オリエちゃんは大聖女なんだから」
「そう、かぁ……無敵かぁ……」
サーチートは、私の事をまだ大聖女って思っているんだね。
私、それから二つくらいランクアップしているみたいなんだけど……うん、多分、知らせなくてもいいよね。
多分、ユリウスもその事に気付いたんだと思う。金色の瞳を細めて、サーチートを優しく見つめた。
「大丈夫だよ、ユリウスくん。アルバトス先生からいろいろ教えてもらったぼくに任せてよ!」
「あぁ、ありがとう」
サーチートって、お調子者なんだけど、やっぱり健気なんだよね。
装備って言っても、私はハロン商会で買った、よく切れるナイフを腰のベルトに装備したくらいなんだけど。
このナイフ、よく切れるから、獲物の解体やアウトドア時にとても役に立っている。
だけど、実戦では使った事はないんだよなぁ。
私の場合、杖とかロッド系を買った方がいいのだろうか。
それとも、ショートソードとか、弓?
商都ビジードに着いたら、いろいろと見てみようと思っていたら、サーチートが私の服をつんつんと引っ張った。
「なぁに、どうしたの?」
と聞くと、サーチートは嬉しそうに笑い、言う。
「どんなところに行ったとしても、オリエちゃんはぼくが居たら、無敵だからね!」
つまり、私の装備武器? は、サーチートという事か。
そうだね、と言って小さな体を抱き締める。
確かに、サーチートが居れば、私は無敵かもしれない。
サーチートは私に、いろんな事を教えてくれるから。
「ユリウスは、今日は剣を持っていくんだね」
ユリウスは、腰に二本のロングソードを下げ、ベルトに私と同じようにナイフを装備していた。
これは、以前シルヴィーク村でユリウスがハロン商店で買ったものだった。
「さすがにいつもみたいに丸腰で向かったら、この村の人たちが心配するだろうからさ」
どうやらスモル村の人たちのための、見せ武器というわけらしい。
確かに、丸腰で魔物退治に出かけたら、村の人たちがびっくりしちゃうよね。
「ところでさ、オリエ……」
「何?」
「もしかして、なんだけど……ベルトにナイフを装備して、オリエも一緒に来るつもり?」
「え? そうだけど、どうして?」
「危ないかもしれないから、オリエはここに居てよ。どうやら、シルヴィーク村の周りの森とは違うみたいだし」
何を言っているのだ、この人は、と私は思った。
「危ないって言うのなら、そんなところにユリウス一人を行かせるわけにはいかないよ。だから、私もついていく。ユリウスみたいに強くないかもしれないけれど、何かできる事があると思う。ほら、回復とか」
だから絶対について行くと言ったら、渋々という感じではあったけれど、絶対に危ない事はしないで、と念を押した上で、ユリウスは頷いてくれた。
でも、危ない事は、ユリウスだってしないでほしい。
「大丈夫だよ、ユリウスくん。ぼくが一緒のオリエちゃんは無敵なんだよ。なんてったって、オリエちゃんは大聖女なんだから」
「そう、かぁ……無敵かぁ……」
サーチートは、私の事をまだ大聖女って思っているんだね。
私、それから二つくらいランクアップしているみたいなんだけど……うん、多分、知らせなくてもいいよね。
多分、ユリウスもその事に気付いたんだと思う。金色の瞳を細めて、サーチートを優しく見つめた。
「大丈夫だよ、ユリウスくん。アルバトス先生からいろいろ教えてもらったぼくに任せてよ!」
「あぁ、ありがとう」
サーチートって、お調子者なんだけど、やっぱり健気なんだよね。
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