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第三章 天地をあざむく者たち
第8話 天の頂に鎮座する教会
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偽物の天界に降り続いていた雨は上がり、雲の切れ間から薄日が差す。
雲間から差し込む陽光が僕と2人の少女を照らしていた。
「我が主との契約でここに駆けつけてくれたのか。助かったよ。私はブレイディ。よろしくヴィクトリア」
そう言ってブレイディが差し出した右手をヴィクトリアは握り返した。
「ああ。よろしくな。で、こいつはどうすんだ?」
そう言うとヴィクトリアは凍り付いたまま地面に横たわる痩せ悪魔を爪先でコツンとつついた。
ヴィクトリアが倒した痩せ悪魔は自爆しそうになったけれど、それを未然に防いだのはブレイディの凍結薬だった。
ブレイディはそんな痩せ悪魔の傍にしゃがみ込んで言う。
「解凍してしまうとまた自爆プログラムが再開してしまうかもしれないから、このまま表世界に連れていくよ。下界には転移装置があるから、そこからワタシがこいつを我々のゲーム世界へ送り込む」
ブレイディの話では向こうの世界で待機している運営本部の人間が、誘拐事件に関与しているだろうこの痩せ悪魔を拘束して取り調べるとのことだった。
「でも下界に戻るにはまた鳥にならないといけないよね? そしたらこんな大きな悪魔を運べなくない?」
「小さくすればいいさ」
そう言うとブレイディは凍りついている痩せ悪魔に別の薬液を注射する。
すると痩せ悪魔の体が見る見るうちに小さくなっていき、手の平に乗るようなネズミに変わった。
凍りついたネズミとなった痩せ悪魔をつまみ上げて白衣のポケットに入れると、ブレイディは片目をつぶってみせる。
「さっきワタシたちが教会に入るのに使おうとしていた薬液さ。ここまで来たらもう必要ないし、ちょうどよかった。さあ、堂々と教会を調べよう」
「こ、このままの姿で大丈夫かなぁ。どこかで誰かに見られたりしたら……」
そう言う僕にブレディは気楽な調子で応じる。
「心配ないよ。もしそうなっても今は頼もしい用心棒くんがいるから。ねっ?」
そう言うとブレイディはヴィクトリアの肩をポンポンッと叩く。
だけどヴィクトリアは真顔でブレイディを見ると言った。
「いや、アタシはアルフレッドの用心棒だから、おまえのことまで守りきれる保証はねえぞ」
「そんなぁっ!」
……ま、まあ2人とも互いに言いたいことを言い合えるから、これはこれで意外といいコンビかもしれないな。
「と、とにかく教会に行ってみようか」
痩せ悪魔に傷つけられた僕の両足は、ブレイディが巻いてくれた癒やしの包帯のおかげで、すっかり痛みを感じなくなっていた。
これなら普通に歩けそうだ。
それから僕ら3人は雨上がりの道を歩いて、この天空都市の中心に位置する丘の上の教会に足を踏み入れたんだ。
中に入るときには襲撃に備えてヴィクトリアを先頭に用心深く踏み込んだんだけど、予想に反して教会の中は静かだった。
入り口を入ってすぐの礼拝堂には誰の姿もない。
教会を訪れる人々のための長椅子が整然と並び、奥に祭壇が設けられている。
広さは奥行きが30メートルほどで幅は15メートルくらいだろうか。
広くもなく狭くもなくといった感じだ。
ただ、天井はとても高く吹き抜けのようになっていて、2~3階分くらいの高さがある。
そして壁には窓が一つもない代わりに天井に設けられた天窓から陽の光が差し込んでいた。
この教会のどこかにさっきの天使のように誘拐された人々がいるはずなんだけど……。
僕は以前に砂漠都市ジェルスレイムの地下空洞でキーラとアディソンの双子姉妹に誘拐された人々が、無表情で拘束されていた様子を思い返した。
あの時は被害者の人たちがみんな生気のない顔で、とても嫌な雰囲気だったな。
ここにもそんな人たちがいるんだろうか。
そんなことを思い返しながら、前を行くヴィクトリアの背中を追った。
後ろからはブレイディがついてくる。
礼拝堂の奥に設けられた祭壇の後ろの壁には大きな絵画が飾られていた。
大勢の天使たちが讃美歌を歌っている絵だ。
ここはエラーによって生じた裏の世界だけど、表の世界に同じようにあるはずの教会では、ああして天使たちの讃美歌が鳴り響いているのかな。
そんなことを考える僕の前でヴィクトリアが焦れたように声を上げた。
「おい。まったく人の気配がねえぞ。本当にこんな場所に誰かいるのかよ」
豪気なヴィクトリアの無遠慮な声が礼拝堂に反響し、僕は思わずビクッとしてしまう。
も、もし敵がいたら感付かれるよ。
そんなことを思う僕の表情を見て、ヴィクトリアがニヤリと笑った。
「ビクビクすんなよ。アルフレッド。道場破りは堂々とやるもんだぜ」
「ど、道場破りって……」
「それにしてもおかしいな。確かにワタシたちは見たんだ。この痩せ悪魔が天使をここに運び込んだ様子を。だから最低でも1名の天使がここにいるはずなんだけど……」
そう言ってブレイディは白衣の胸ポケットに手を当てながら首を傾げる。
彼女のポケットの中には凍りついたネズミに変えられた痩せ悪魔が入れられていた。
「とにかく中を全部調べてみようよ。ヴィクトリア。いきなり襲われるかもしれないから、十分に注意してね」
それから僕らは教会内をくまなく調べたんだ。
礼拝堂の奥にはいくつかの別室があるだけで、広い部屋はなかった。
僕らは念のため全ての部屋を確認したけれど、さっき痩せ悪魔に誘拐された天使はどこにも見つからなかった。
教会内は完全に無人だったんだ。
「う~ん。こうなるとどこかに隠し部屋があるか、あるいは別の空間への隠し通路があるのかもしれない」
ブレイディは納得がいかないような表情でそう言う。
釈然としない彼女の気持ちはよく分かる。
一体あの天使はどこに消えちゃったんだろうか。
「ここでこうしていても仕方ない。とにかくこの教会については私が視覚録画で記録したから。このミスター・デビルマウスを連れて戻ろう」
「そうだね。やれることからやっていくしかないね」
僕らはそう言って頷き合うと、礼拝堂の出口へ向かった。
「あれ? あの絵……」
そこで僕らは初めて気が付いた。
礼拝堂の入口上の壁にも大きな絵画が飾られている。
入って来た時には頭の後ろにあったから気付かなかったんだね。
その絵画は祭壇の上の天使たちの絵と向かい合うように飾られている。
そしてその内容は対照的だった。
「悪魔たちの絵だね」
ブレイディの言う通り、絵の中に描かれているのは悪魔たちが生け贄の天使を火あぶりにしながら、その周りを踊り狂っている奇祭の様子だった。
「気持ち悪い絵だな」
ヴィクトリアが顔をしかめてそう言う通り、天使たちの神々しい絵とはまるで正反対で、悪魔たちの絵はおどろおどろしい雰囲気だった。
見ていると気持ちが滅入ってくる。
「何で教会にあんな絵があるんだろう……」
「この教会。ますます怪しいな。人員がもっとそろっていれば徹底的に調べられたのに」
ブレイディが悔しそうにそう言ったその時、開きっぱなしだった礼拝堂の入口の扉が唐突にバタンと閉まった。
ん?
何だ?
僕ら3人は互いに顔を見合わせた。
「風かな?」
「まさか外から誰かに閉められたり……」
そう言って訝しむブレイディは扉に駆け寄って押し開けようとする。
「む。あれ? 何だこれ?」
ブレイディは扉を力一杯押しているみたいだけど、一向に扉は開かない。
僕も駆け寄ってブレイディと一緒に扉を押した。
だけど扉はまるで固まってしまったかのようにビクともしなかった。
そうしているうちに今度は礼拝堂の奥の廊下につながる扉までもがバタンと音を立てて閉まる。
な、何なんだ?
不安に駆られた僕はすぐに礼拝堂奥の扉に駆け寄り、開けようとしたけれど、やっぱりビクともしない。
「と、閉じ込められたんじゃ……」
僕は焦って再び入口に向かうと扉をバンバン叩き、ブレイディも扉に肩をぶつけて押し開けようとしている。
そんな僕らの後方から声がかけられた。
「どいてな。アタシがぶち破ってやる」
後ろを振り返ると、ヴィクトリアが嵐刃戦斧を取り出していた。
そうか。
彼女なら扉を斧で叩き壊せる。
「砕けた破片が飛ぶだろうから椅子の陰に隠れてな」
ヴィクトリアのその言葉にブレイディは急いで扉の前から離れ、僕も礼拝堂の長椅子の陰に身を隠した。
それを見たヴィクトリアは斧を構えて腰を落とす。
その時だった。
閉め切られたはずの礼拝堂の中に急に猛烈な風が吹き荒れたんだ。
それは目も開けていられないようなものすごい突風だった。
雲間から差し込む陽光が僕と2人の少女を照らしていた。
「我が主との契約でここに駆けつけてくれたのか。助かったよ。私はブレイディ。よろしくヴィクトリア」
そう言ってブレイディが差し出した右手をヴィクトリアは握り返した。
「ああ。よろしくな。で、こいつはどうすんだ?」
そう言うとヴィクトリアは凍り付いたまま地面に横たわる痩せ悪魔を爪先でコツンとつついた。
ヴィクトリアが倒した痩せ悪魔は自爆しそうになったけれど、それを未然に防いだのはブレイディの凍結薬だった。
ブレイディはそんな痩せ悪魔の傍にしゃがみ込んで言う。
「解凍してしまうとまた自爆プログラムが再開してしまうかもしれないから、このまま表世界に連れていくよ。下界には転移装置があるから、そこからワタシがこいつを我々のゲーム世界へ送り込む」
ブレイディの話では向こうの世界で待機している運営本部の人間が、誘拐事件に関与しているだろうこの痩せ悪魔を拘束して取り調べるとのことだった。
「でも下界に戻るにはまた鳥にならないといけないよね? そしたらこんな大きな悪魔を運べなくない?」
「小さくすればいいさ」
そう言うとブレイディは凍りついている痩せ悪魔に別の薬液を注射する。
すると痩せ悪魔の体が見る見るうちに小さくなっていき、手の平に乗るようなネズミに変わった。
凍りついたネズミとなった痩せ悪魔をつまみ上げて白衣のポケットに入れると、ブレイディは片目をつぶってみせる。
「さっきワタシたちが教会に入るのに使おうとしていた薬液さ。ここまで来たらもう必要ないし、ちょうどよかった。さあ、堂々と教会を調べよう」
「こ、このままの姿で大丈夫かなぁ。どこかで誰かに見られたりしたら……」
そう言う僕にブレディは気楽な調子で応じる。
「心配ないよ。もしそうなっても今は頼もしい用心棒くんがいるから。ねっ?」
そう言うとブレイディはヴィクトリアの肩をポンポンッと叩く。
だけどヴィクトリアは真顔でブレイディを見ると言った。
「いや、アタシはアルフレッドの用心棒だから、おまえのことまで守りきれる保証はねえぞ」
「そんなぁっ!」
……ま、まあ2人とも互いに言いたいことを言い合えるから、これはこれで意外といいコンビかもしれないな。
「と、とにかく教会に行ってみようか」
痩せ悪魔に傷つけられた僕の両足は、ブレイディが巻いてくれた癒やしの包帯のおかげで、すっかり痛みを感じなくなっていた。
これなら普通に歩けそうだ。
それから僕ら3人は雨上がりの道を歩いて、この天空都市の中心に位置する丘の上の教会に足を踏み入れたんだ。
中に入るときには襲撃に備えてヴィクトリアを先頭に用心深く踏み込んだんだけど、予想に反して教会の中は静かだった。
入り口を入ってすぐの礼拝堂には誰の姿もない。
教会を訪れる人々のための長椅子が整然と並び、奥に祭壇が設けられている。
広さは奥行きが30メートルほどで幅は15メートルくらいだろうか。
広くもなく狭くもなくといった感じだ。
ただ、天井はとても高く吹き抜けのようになっていて、2~3階分くらいの高さがある。
そして壁には窓が一つもない代わりに天井に設けられた天窓から陽の光が差し込んでいた。
この教会のどこかにさっきの天使のように誘拐された人々がいるはずなんだけど……。
僕は以前に砂漠都市ジェルスレイムの地下空洞でキーラとアディソンの双子姉妹に誘拐された人々が、無表情で拘束されていた様子を思い返した。
あの時は被害者の人たちがみんな生気のない顔で、とても嫌な雰囲気だったな。
ここにもそんな人たちがいるんだろうか。
そんなことを思い返しながら、前を行くヴィクトリアの背中を追った。
後ろからはブレイディがついてくる。
礼拝堂の奥に設けられた祭壇の後ろの壁には大きな絵画が飾られていた。
大勢の天使たちが讃美歌を歌っている絵だ。
ここはエラーによって生じた裏の世界だけど、表の世界に同じようにあるはずの教会では、ああして天使たちの讃美歌が鳴り響いているのかな。
そんなことを考える僕の前でヴィクトリアが焦れたように声を上げた。
「おい。まったく人の気配がねえぞ。本当にこんな場所に誰かいるのかよ」
豪気なヴィクトリアの無遠慮な声が礼拝堂に反響し、僕は思わずビクッとしてしまう。
も、もし敵がいたら感付かれるよ。
そんなことを思う僕の表情を見て、ヴィクトリアがニヤリと笑った。
「ビクビクすんなよ。アルフレッド。道場破りは堂々とやるもんだぜ」
「ど、道場破りって……」
「それにしてもおかしいな。確かにワタシたちは見たんだ。この痩せ悪魔が天使をここに運び込んだ様子を。だから最低でも1名の天使がここにいるはずなんだけど……」
そう言ってブレイディは白衣の胸ポケットに手を当てながら首を傾げる。
彼女のポケットの中には凍りついたネズミに変えられた痩せ悪魔が入れられていた。
「とにかく中を全部調べてみようよ。ヴィクトリア。いきなり襲われるかもしれないから、十分に注意してね」
それから僕らは教会内をくまなく調べたんだ。
礼拝堂の奥にはいくつかの別室があるだけで、広い部屋はなかった。
僕らは念のため全ての部屋を確認したけれど、さっき痩せ悪魔に誘拐された天使はどこにも見つからなかった。
教会内は完全に無人だったんだ。
「う~ん。こうなるとどこかに隠し部屋があるか、あるいは別の空間への隠し通路があるのかもしれない」
ブレイディは納得がいかないような表情でそう言う。
釈然としない彼女の気持ちはよく分かる。
一体あの天使はどこに消えちゃったんだろうか。
「ここでこうしていても仕方ない。とにかくこの教会については私が視覚録画で記録したから。このミスター・デビルマウスを連れて戻ろう」
「そうだね。やれることからやっていくしかないね」
僕らはそう言って頷き合うと、礼拝堂の出口へ向かった。
「あれ? あの絵……」
そこで僕らは初めて気が付いた。
礼拝堂の入口上の壁にも大きな絵画が飾られている。
入って来た時には頭の後ろにあったから気付かなかったんだね。
その絵画は祭壇の上の天使たちの絵と向かい合うように飾られている。
そしてその内容は対照的だった。
「悪魔たちの絵だね」
ブレイディの言う通り、絵の中に描かれているのは悪魔たちが生け贄の天使を火あぶりにしながら、その周りを踊り狂っている奇祭の様子だった。
「気持ち悪い絵だな」
ヴィクトリアが顔をしかめてそう言う通り、天使たちの神々しい絵とはまるで正反対で、悪魔たちの絵はおどろおどろしい雰囲気だった。
見ていると気持ちが滅入ってくる。
「何で教会にあんな絵があるんだろう……」
「この教会。ますます怪しいな。人員がもっとそろっていれば徹底的に調べられたのに」
ブレイディが悔しそうにそう言ったその時、開きっぱなしだった礼拝堂の入口の扉が唐突にバタンと閉まった。
ん?
何だ?
僕ら3人は互いに顔を見合わせた。
「風かな?」
「まさか外から誰かに閉められたり……」
そう言って訝しむブレイディは扉に駆け寄って押し開けようとする。
「む。あれ? 何だこれ?」
ブレイディは扉を力一杯押しているみたいだけど、一向に扉は開かない。
僕も駆け寄ってブレイディと一緒に扉を押した。
だけど扉はまるで固まってしまったかのようにビクともしなかった。
そうしているうちに今度は礼拝堂の奥の廊下につながる扉までもがバタンと音を立てて閉まる。
な、何なんだ?
不安に駆られた僕はすぐに礼拝堂奥の扉に駆け寄り、開けようとしたけれど、やっぱりビクともしない。
「と、閉じ込められたんじゃ……」
僕は焦って再び入口に向かうと扉をバンバン叩き、ブレイディも扉に肩をぶつけて押し開けようとしている。
そんな僕らの後方から声がかけられた。
「どいてな。アタシがぶち破ってやる」
後ろを振り返ると、ヴィクトリアが嵐刃戦斧を取り出していた。
そうか。
彼女なら扉を斧で叩き壊せる。
「砕けた破片が飛ぶだろうから椅子の陰に隠れてな」
ヴィクトリアのその言葉にブレイディは急いで扉の前から離れ、僕も礼拝堂の長椅子の陰に身を隠した。
それを見たヴィクトリアは斧を構えて腰を落とす。
その時だった。
閉め切られたはずの礼拝堂の中に急に猛烈な風が吹き荒れたんだ。
それは目も開けていられないようなものすごい突風だった。
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