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剣客
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しおりを挟むゴリ男は蹴られた顔面を押さえ、ふらつきながら笑う
「ふふふ…ふはははははっ!!!」
流血した顔面から覗く 狂気に満ちた眼はギラリと光り、楓を映す。
「お前!絶対殺すっ…………!!!!」
凄い形相でそう口にした瞬間
いつの間にかゴリ男の懐に入っていた楓の持つ竹刀の剣先が下顎を突き上げた。
ゴリ男は少し浮いた後、重い身体を地面に叩きつけられるように倒れ込んだ
「………うぅ」
うめき声を上げるゴリ男を見下ろし、冷たい目で言い放つ。
「気を失う前に教えてあげます
貴方の敗因は、自分の力を過信した事です。
どんな相手でも気を抜かない事ですね…」
「まぁ、師匠の受け売りですけど…」と付け足した後
竹刀を構え、ゴリ男に目を向けたまま役人に問う。
「まだ、続けた方がいいですか?」
目の前の出来事に言葉を失っていた役人は、楓の声に勝敗を告げる。
「こ、この試合、桜蘭 楓の勝利とする!」
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