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⑤秘密会議ですっ!
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地下十三階の会議室では、暗号解読課と情報部が非公式な連絡会議を開催中である。フリーズしたガレスの頭を叩いてなおしながら、ジュリアンは本題に入ることにする。
「フォルモール女史は総力戦研究所の演習報告書をご覧になったことは?」
「公式には、いいえ、拝見したことがございませんわ」
後宮占星班から来た女は、非公式には閲覧したと告げる。アリアンヌ・フォルモール、そのメガネは伊達だが、『魔眼乙女』の二つ名は伊達ではない。
ジュリアンが眼で合図すると、軽くうなずいてガレスが話しはじめる。
「死霊計算の開発で王国が築いた演算優位は、十年以内に逆転される。王国の演算能力の向上が術者の職人技に依存しているのに対し、帝国の演算ゴーレムは大量生産が可能だからである。こんなところでどうかな?」
「要約をありがとう、ガレス。帝国め、まったくたいした戦略じゃないか。演算戦を総力戦にする。国力勝負に持ちこまれたら、王国に勝ち目はない」
ジュリアンはコーヒーをすすって続ける。
「とはいえ、俺のような凡人は目先の問題にかかずりあわねばならん。十年後のことは頭の良い奴にまかせてな。それこそ、貴様が大好きなクリス・セレスティアル氏のような」
「うん。クリス氏の理論が実用化されれば、それこそ国力の定義が変わる。ゲームの盤面を引っくり返してルール自体を変えるんだ。これぞ必勝法だよ」
(言いたい放題おっしゃいますねえ。十年で実用化に辿り着くのはなかなか難しいと思いますわよ。潤沢な資金と優秀な共同研究者がそろって五分といったところかしら……)
話題のクリス・セレスティアルは、アリーの研究用の偽名である。苦笑いを噛み殺しながらアリーは男たちに尋ねる。
「私ならニューメ様を推しますけれど……それはさておき、目先の問題とやらをおうかがいしてもよろしいですこと?」
「端的に言うと、ですな……王国の通信傍受能力が飽和寸前なのです。ラグナアリアの秘密施設を可及的速やかに実働状態に持っていかねばならない」
ラグナアリアは風光明媚な港湾都市国家である。帝国にも王国にも属さない中立国である。当然のごとく両陣営の諜報員が跳梁跋扈している。
港町ラグナアリアの郊外のビーチに、王国資本がリゾートホテルを建設した。実はこのホテルの外壁にミスリル線が張り巡らされている。建物自体が巨大な魔導アンテナなのだ。
帝国無敵艦隊を丸裸にするために建造された極秘諜報施設、通称『死霊リゾート』はしかしまだ完成していない。
地下施設への演算屍の入居、もとい配備が遅れているのである。ちなみに地上部のホテルはすでに営業を開始している。
「ラグナアリアはノクト爺の担当か……」
ガレスがつぶやく。
「ああ、アリーさん……ノクタヴィウス・モルタスという死霊術師の爺さんがいてですね。業界の重鎮なんですが、なにしろ歳が歳なもので魔力も衰えてきていまして……」
「というわけで、ガレス、貴様におはちが回ってくる。正式決定はまだだが、余力がある死霊術師は他にいないからな」
「僕だってかつかつだよ。素体ならともかく魔導演算回路が間に合わない。だいたい納期は?」
「一ヶ月以内に基幹計算中隊の配備。年明けに本格稼働だな」
「いや、莫迦なの?それ考えた奴連れてきてくれる?ズィーさんにゾンビビンタしてもらうから」
「王弟殿下だ。帝国の演習に間に合わせろって御指導を賜ったのさ」
ジュリアンはアリーに視線を向けて告げる。
「あるいは余程根にお持ちなのかもしれませんな」
アリーはすました顔で答える。
「あいかわらずお尻の穴のちいさい方ですわね」
「過労死しちゃう……リッチになって世界滅ぼしちゃおうかな……うひ、うひひ……」
「ガレスさん!しっかりしてくださいまし!炎上プロジェクトの火消しなんかに命を懸けてはいけませんわ」
かちゃり。
わざと音を立てて、アリーはコーヒーカップを皿に置いた。数理淑女礼則に反する所作である。
それゆえに効果があった。
泣き言を言いかけたガレスの顔が引き締まる。
ジュリアンの顔からにやにや笑いが消える。
会議室の空気がぴんと張り詰めた。
ちいさく手を挙げて、
「あの、素人質問で恐縮なのですが……」
反射的にガレスとジュリアンの背筋が伸びる。『魔眼乙女』アリアンヌ・フォルモールの素人質問である。身体が自然に傾聴姿勢を取ってしまうのだ。
「そもそも死霊術師の方たちは、なにに魔力を使ってらっしゃるのですか?演算それ自体ではないですよね?」
ガレスは一瞬考えこんでから答える。
「屍体を起動するときが一番魔力を消費します」
「初期コストですね。では、継続的なコストは?」
「素体や魔導回路の保守に魔力が必要です」
「……なるほど」
アリーは一点を見つめて口をつぐむ。
男たちはアリーの言葉を静かに待った。
「最初に確認ですが、死霊術師以外の者が屍体に組み込まれた魔導回路の保守を行うことに法的・倫理的な問題はありますか?」
「ないんじゃないかな……死霊術師の業務独占は魂の取り扱いだけだったはずです」
「おそらく問題ないと思うが、法務と教会に確認させよう」
「次に、魔導演算回路のメンテナンスに特化して即成教育を実施するとしたら、どれくらいの期間を要しますか?そうですね、私に教えると考えてみてください」
「アリーさんなら一週間……魔眼を使えば一日かからないかもしれません」
「計算メイド一般だったらどうでしょうか?」
「なるほど、そういうことですか……魔力量にもよりますが、詰め込んで一ヶ月というところでしょうか。課程として考えるならば半年ですね」
「つまり、潜在的にすべての計算メイドを計算屍の保守要員として活用できるわけですね。さらにメンテナンス拠点を設けて、計算屍には自力でそこまで歩いてきてもらいましょう。死霊術師による修理が必要な場合は後送して対応するのはどうかしら」
「さすがアリーさん!……革命的な運用思想です!これなら計算屍の使役上限は二倍、いや三倍に跳ね上がります!」
「お褒めいただいて光栄ですわ。けれど、この施策は中期的な計画です。手堅いのですが、面白みにかけます。そして、この計画だけでは最終的に敗北します」
「どういうことです、フォルモール女史?その計画なら王国は演算優位を維持できるのでは?」
「最終的には、いいえ。総力戦研究所の演習でも見過ごされていましたが、死霊計算の本質的な弱点は資源の有限性です。アンデッドを作るには屍体が必要なのに、ゴーレムは砂さえあれば作れてしまうのです。演算戦が加速すれば三十年以内に利用可能な屍体が枯渇するはずです」
「……なんてこった。そうなのか、ガレス?」
「実際には先にレイスの数が足りなくなる。レイスは自然発生に頼るしかないからね。しかし、ジュリアン、悲観するのはまだ早いよ。アリーさんの頭のなかにはもっとやばい計画があるにちがいない」
「長期的な計画は単純です。稼いだ時間と余剰演算力を注ぎ込んで、次世代の計算方式をブートストラップするのです。ニューメ様ならきっと可能でしょう……」
恋する乙女のように手を組み、うっとりとした表情で語るアリーである。
「……ということだそうだが、どう思う?」
「余剰演算力を効率的に使えるかどうかだろうね。しかし、計算臨界に到達可能なアルゴリズムをニューメ・ロマンサーが考案できるかなあ」
「……できるに決まっています!」
推し数理学者を疑う発言にアリーが噛みつく。
「はいっ、そうですよね!鋭意努力しますっ!申し訳ありませんでした!」
ガレスは謝罪した。
「……フォルモール嬢、短期的な計画のほうもお聞かせ願いたいのですが……?」
ジュリアンが問う。
「そうですね……どこからお話ししましょうか……ゾンビさんたちの魔導演算回路、設計しているのはズィーさんじゃなくてガレスさんですわよね?」
「はいっ、そうです!ズィーさん、そういう細かい作業は苦手で……」
「死霊術師の間で設計を共有するのは禁忌ではないと理解してよろしいでしょうか?そこらへんの勘所を教えてくださいませ」
「ズィーさんを死霊術師と呼んで良いかどうかわかりませんが……少なくとも、僕は抵抗がありませんね。良い設計ができたら使ってもらいたいし、使わせてもらいたい」
「よろしゅうございます。それでは、このアリアンヌ・フォルモール、微力ながらお手伝いさせていただきますわ。二週間で魔導演算回路の再設計を行いましょう。目標は魔力消費量の二割低減。残り二週間は試作と改善に充てます。ぎりぎりで定数を充たせるはずですわ」
「さ、再設計?二割?えっ!?ええー!?」
「そ、そんなことが可能なのか……?いや、フォルモール嬢ならできても不思議でもないのか……?」
「いやいやいや、アリーさんがうちに来たのは昨日だよ!?これほどの偉才が王国にいたなんて!クリス氏以外には負けないなんて思い上がっていた自分が恥ずかしい……!」
「……うん……まあ、がんばれよ。ガレス」
ジュリアンは残念なものを見る眼で親友の肩を叩いた。
「短期的な計画はもうひとつございます」
アリーはにっこり笑って言った。
「私、ラグナアリアって興味があったんです。一度、観光してみたいなって」
「フォルモール女史は総力戦研究所の演習報告書をご覧になったことは?」
「公式には、いいえ、拝見したことがございませんわ」
後宮占星班から来た女は、非公式には閲覧したと告げる。アリアンヌ・フォルモール、そのメガネは伊達だが、『魔眼乙女』の二つ名は伊達ではない。
ジュリアンが眼で合図すると、軽くうなずいてガレスが話しはじめる。
「死霊計算の開発で王国が築いた演算優位は、十年以内に逆転される。王国の演算能力の向上が術者の職人技に依存しているのに対し、帝国の演算ゴーレムは大量生産が可能だからである。こんなところでどうかな?」
「要約をありがとう、ガレス。帝国め、まったくたいした戦略じゃないか。演算戦を総力戦にする。国力勝負に持ちこまれたら、王国に勝ち目はない」
ジュリアンはコーヒーをすすって続ける。
「とはいえ、俺のような凡人は目先の問題にかかずりあわねばならん。十年後のことは頭の良い奴にまかせてな。それこそ、貴様が大好きなクリス・セレスティアル氏のような」
「うん。クリス氏の理論が実用化されれば、それこそ国力の定義が変わる。ゲームの盤面を引っくり返してルール自体を変えるんだ。これぞ必勝法だよ」
(言いたい放題おっしゃいますねえ。十年で実用化に辿り着くのはなかなか難しいと思いますわよ。潤沢な資金と優秀な共同研究者がそろって五分といったところかしら……)
話題のクリス・セレスティアルは、アリーの研究用の偽名である。苦笑いを噛み殺しながらアリーは男たちに尋ねる。
「私ならニューメ様を推しますけれど……それはさておき、目先の問題とやらをおうかがいしてもよろしいですこと?」
「端的に言うと、ですな……王国の通信傍受能力が飽和寸前なのです。ラグナアリアの秘密施設を可及的速やかに実働状態に持っていかねばならない」
ラグナアリアは風光明媚な港湾都市国家である。帝国にも王国にも属さない中立国である。当然のごとく両陣営の諜報員が跳梁跋扈している。
港町ラグナアリアの郊外のビーチに、王国資本がリゾートホテルを建設した。実はこのホテルの外壁にミスリル線が張り巡らされている。建物自体が巨大な魔導アンテナなのだ。
帝国無敵艦隊を丸裸にするために建造された極秘諜報施設、通称『死霊リゾート』はしかしまだ完成していない。
地下施設への演算屍の入居、もとい配備が遅れているのである。ちなみに地上部のホテルはすでに営業を開始している。
「ラグナアリアはノクト爺の担当か……」
ガレスがつぶやく。
「ああ、アリーさん……ノクタヴィウス・モルタスという死霊術師の爺さんがいてですね。業界の重鎮なんですが、なにしろ歳が歳なもので魔力も衰えてきていまして……」
「というわけで、ガレス、貴様におはちが回ってくる。正式決定はまだだが、余力がある死霊術師は他にいないからな」
「僕だってかつかつだよ。素体ならともかく魔導演算回路が間に合わない。だいたい納期は?」
「一ヶ月以内に基幹計算中隊の配備。年明けに本格稼働だな」
「いや、莫迦なの?それ考えた奴連れてきてくれる?ズィーさんにゾンビビンタしてもらうから」
「王弟殿下だ。帝国の演習に間に合わせろって御指導を賜ったのさ」
ジュリアンはアリーに視線を向けて告げる。
「あるいは余程根にお持ちなのかもしれませんな」
アリーはすました顔で答える。
「あいかわらずお尻の穴のちいさい方ですわね」
「過労死しちゃう……リッチになって世界滅ぼしちゃおうかな……うひ、うひひ……」
「ガレスさん!しっかりしてくださいまし!炎上プロジェクトの火消しなんかに命を懸けてはいけませんわ」
かちゃり。
わざと音を立てて、アリーはコーヒーカップを皿に置いた。数理淑女礼則に反する所作である。
それゆえに効果があった。
泣き言を言いかけたガレスの顔が引き締まる。
ジュリアンの顔からにやにや笑いが消える。
会議室の空気がぴんと張り詰めた。
ちいさく手を挙げて、
「あの、素人質問で恐縮なのですが……」
反射的にガレスとジュリアンの背筋が伸びる。『魔眼乙女』アリアンヌ・フォルモールの素人質問である。身体が自然に傾聴姿勢を取ってしまうのだ。
「そもそも死霊術師の方たちは、なにに魔力を使ってらっしゃるのですか?演算それ自体ではないですよね?」
ガレスは一瞬考えこんでから答える。
「屍体を起動するときが一番魔力を消費します」
「初期コストですね。では、継続的なコストは?」
「素体や魔導回路の保守に魔力が必要です」
「……なるほど」
アリーは一点を見つめて口をつぐむ。
男たちはアリーの言葉を静かに待った。
「最初に確認ですが、死霊術師以外の者が屍体に組み込まれた魔導回路の保守を行うことに法的・倫理的な問題はありますか?」
「ないんじゃないかな……死霊術師の業務独占は魂の取り扱いだけだったはずです」
「おそらく問題ないと思うが、法務と教会に確認させよう」
「次に、魔導演算回路のメンテナンスに特化して即成教育を実施するとしたら、どれくらいの期間を要しますか?そうですね、私に教えると考えてみてください」
「アリーさんなら一週間……魔眼を使えば一日かからないかもしれません」
「計算メイド一般だったらどうでしょうか?」
「なるほど、そういうことですか……魔力量にもよりますが、詰め込んで一ヶ月というところでしょうか。課程として考えるならば半年ですね」
「つまり、潜在的にすべての計算メイドを計算屍の保守要員として活用できるわけですね。さらにメンテナンス拠点を設けて、計算屍には自力でそこまで歩いてきてもらいましょう。死霊術師による修理が必要な場合は後送して対応するのはどうかしら」
「さすがアリーさん!……革命的な運用思想です!これなら計算屍の使役上限は二倍、いや三倍に跳ね上がります!」
「お褒めいただいて光栄ですわ。けれど、この施策は中期的な計画です。手堅いのですが、面白みにかけます。そして、この計画だけでは最終的に敗北します」
「どういうことです、フォルモール女史?その計画なら王国は演算優位を維持できるのでは?」
「最終的には、いいえ。総力戦研究所の演習でも見過ごされていましたが、死霊計算の本質的な弱点は資源の有限性です。アンデッドを作るには屍体が必要なのに、ゴーレムは砂さえあれば作れてしまうのです。演算戦が加速すれば三十年以内に利用可能な屍体が枯渇するはずです」
「……なんてこった。そうなのか、ガレス?」
「実際には先にレイスの数が足りなくなる。レイスは自然発生に頼るしかないからね。しかし、ジュリアン、悲観するのはまだ早いよ。アリーさんの頭のなかにはもっとやばい計画があるにちがいない」
「長期的な計画は単純です。稼いだ時間と余剰演算力を注ぎ込んで、次世代の計算方式をブートストラップするのです。ニューメ様ならきっと可能でしょう……」
恋する乙女のように手を組み、うっとりとした表情で語るアリーである。
「……ということだそうだが、どう思う?」
「余剰演算力を効率的に使えるかどうかだろうね。しかし、計算臨界に到達可能なアルゴリズムをニューメ・ロマンサーが考案できるかなあ」
「……できるに決まっています!」
推し数理学者を疑う発言にアリーが噛みつく。
「はいっ、そうですよね!鋭意努力しますっ!申し訳ありませんでした!」
ガレスは謝罪した。
「……フォルモール嬢、短期的な計画のほうもお聞かせ願いたいのですが……?」
ジュリアンが問う。
「そうですね……どこからお話ししましょうか……ゾンビさんたちの魔導演算回路、設計しているのはズィーさんじゃなくてガレスさんですわよね?」
「はいっ、そうです!ズィーさん、そういう細かい作業は苦手で……」
「死霊術師の間で設計を共有するのは禁忌ではないと理解してよろしいでしょうか?そこらへんの勘所を教えてくださいませ」
「ズィーさんを死霊術師と呼んで良いかどうかわかりませんが……少なくとも、僕は抵抗がありませんね。良い設計ができたら使ってもらいたいし、使わせてもらいたい」
「よろしゅうございます。それでは、このアリアンヌ・フォルモール、微力ながらお手伝いさせていただきますわ。二週間で魔導演算回路の再設計を行いましょう。目標は魔力消費量の二割低減。残り二週間は試作と改善に充てます。ぎりぎりで定数を充たせるはずですわ」
「さ、再設計?二割?えっ!?ええー!?」
「そ、そんなことが可能なのか……?いや、フォルモール嬢ならできても不思議でもないのか……?」
「いやいやいや、アリーさんがうちに来たのは昨日だよ!?これほどの偉才が王国にいたなんて!クリス氏以外には負けないなんて思い上がっていた自分が恥ずかしい……!」
「……うん……まあ、がんばれよ。ガレス」
ジュリアンは残念なものを見る眼で親友の肩を叩いた。
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