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第二章
第25話 解決方法は有るけど無い
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その後、帰ってきた父さんがセレスを見て、当然ながらもの凄く驚いたわけだが、母さんがセレスに頼んで、父さんの少し痛めていた膝を回復魔法で治療。
魔法を目の当たりにした父さんがさらに驚くが、母さんから俺が生き返ったのはセレスのおかげと説明を受けて、あっさり現状を受け入れた。
それからの話は俺を差し置いてトントン拍子に進む。
普段大して使っていない和室がセレスの部屋として割り当てられたのだが……。
「マ、マサヤ、どうしましょう。ご両親からも頼まれてしまいましたし、私は能力を外すために何をすればよいのでしょうか?」
現在、俺は和室でセレスに助けを求められていた。
セレスの部屋が決まると、母さんが俺の加減の利かない馬鹿力について父さんに説明した。今一つピンと来ていない父さんに俺は空き缶潰しを再演。
俺の途方もない力に驚愕した父さんは、セレスに「聖也を元通りにしてくれ」と神妙に頼み込む始末。
しかし、能力を何とかするメドの立たないセレスは思いっきりプレッシャーを感じて、俺に相談してきたわけだ。
「どうしたらいいかなんて聞きたいのは俺の方だ。それに、能力の話までしなければ頼まれなんてしなかっただろうが」
セレスのせいで隠しておきたかった能力を親に知られた上に、当の本人の頼りなさに怒りが湧いてきて俺はぶっきらぼうに返事をする。
「そう……ですよね。申し訳ありません。私が軽率なばっかりに……」
俺の非難に対して、セレスは泣きそうな顔でうなだれた。
何故だろう。こうしていると俺がセレスに酷い仕打ちをしてる気分になってくる。
「いや……セレスに生き返らせてもらったのは感謝しているし、そもそも俺が死ななきゃこうならなかったんだから、言葉を荒げたのは悪かったよ。ただ大爆発を起こして世界中を騒がせたのを父さんや母さんに知られて余計な心配を掛けたくないんだ。だからさ、能力についてこれ以上話すのはやめてくれ。な?」
「はい……分かりました」
セレスへの怒りから一転して自分の行動が急に後ろめたくなり、俺の口調が一気に柔らかくなる。
そうしてセレスが俺の要望に同意した後は沈黙が続いた。
……どうしよう、何か気まずい。
「……ところで、セレスの力を強くする方法って何かあるの?」
空気を変えるために取りあえずセレスに質問してみる。
「力を強くする方法ですか? 私が今までやってきたのは修行をすることですが……」
「へえ、神でも修行ってするものなんだ」
「ええ、元から備わっている力もありますが、多くの力や技術は修行を重ねて身に着けていきました」
「ん? それなら修行を続けていけばそのうち、俺の能力を外せるくらいの力が身に着くんじゃないの?」
俺がそう聞くとセレスが顔を曇らせた。
「それが……この世界では修行をしても、余り効果が出ないようなのです」
「効果が出ない? それってこの世界じゃ力が弱まるのと関係がある?」
「恐らくはそうだと思います」
「じゃあ、それでも修行を重ねたとして、俺の能力を外せるまでにどれくらい時間がかかると思う?」
「どのくらい、ですか」
そう言うと、セレスが額に指を当てて深刻な表情で考え込む。
それから少しして自信なさげに口を開いた。
「百年かけて、多少可能性が出てくるくらい……かと」
「死んでる! それだと俺が確実に寿命で死んでる!!」
それだけ時間がかかるなら、そりゃあセレスだって解決手段があるとは言えないよな。
「ちなみに元の世界に帰れるようになるにはどのくらい時間がかかる?」
「それでも数十年は確実にかかるかと……」
うわ、もしかしたらセレスが数十年単位で家に住むかもしれないっていう、俺の想定がまさかの大当たりかよ。
でも今の問答で少しだけ希望が見えた。
「じゃあ、修行の効果が上がればもっと早くに問題が解決できる?」
「ええ、理屈の上ではそうなりますが……」
「ちなみに、セレスは今までやってた修行ってどんなの?」
「精神を集中させて魔力を高めたり、新たな魔法を扱えるように練習したりですね。少しですが模擬戦闘もしました」
「模擬戦闘? 実戦をやったことは?」
「いえ、実戦経験はありませんが……それがどうかしましたか?」
セレスの疑問をよそに、俺はある考えを巡らしていた。
もしかしたらセレスがRPGみたいにモンスターを倒していけばレベル上げができるのではないかと。
幸か不幸か、俺には三浦と召喚儀式をした時に凶悪な化け物を呼び出した実績というか前科がある。
今度は意図的に化け物を呼び出して、それをセレスが撃退する。そうして実戦経験値を積み重ねていけば、普通に修行するよりもはるかに早く元の世界に戻れたり、俺の能力を解除ができるくらいの力を身に着けれるんじゃないだろうか。
「……あれ?」
そこまで考えた所で、セレスが化け物を撃退していく様子を想像しようとしたのだが、撃退するどころか、このポンコツ女神が返り討ちになる光景しか目に浮かばない。
よく考えてみれば、前に倒した化け物よりもさらに強い奴が召喚されて俺にも対処できなかったら、それこそ取り返しがつかない事態になる。
……うん、やめよう。
この方法は危険すぎる。
「マサヤ、どうしました?」
「いや、セレスが力を取り戻すいい案が思いついたと思ったけど、気のせいだっただけ」
これだと能力の問題は当分解決しそうにないな。
やりかけのゲームがまともにできるようになるのもいつになるんだか……。
ん? そういえば。
「そうだ! セレスに能力を渡されてから、ゲームをやると勝手にチート状態になるんだけど、何なんだよあの現象は!!」
「意識をしなくても能力が発動しているのですか? ええと、その人が持っている特技を常時強化する効果も付与しましたので、それによるものかと……」
ってことは俺の特技はゲームかよ!? 否定できないけど!!
魔法を目の当たりにした父さんがさらに驚くが、母さんから俺が生き返ったのはセレスのおかげと説明を受けて、あっさり現状を受け入れた。
それからの話は俺を差し置いてトントン拍子に進む。
普段大して使っていない和室がセレスの部屋として割り当てられたのだが……。
「マ、マサヤ、どうしましょう。ご両親からも頼まれてしまいましたし、私は能力を外すために何をすればよいのでしょうか?」
現在、俺は和室でセレスに助けを求められていた。
セレスの部屋が決まると、母さんが俺の加減の利かない馬鹿力について父さんに説明した。今一つピンと来ていない父さんに俺は空き缶潰しを再演。
俺の途方もない力に驚愕した父さんは、セレスに「聖也を元通りにしてくれ」と神妙に頼み込む始末。
しかし、能力を何とかするメドの立たないセレスは思いっきりプレッシャーを感じて、俺に相談してきたわけだ。
「どうしたらいいかなんて聞きたいのは俺の方だ。それに、能力の話までしなければ頼まれなんてしなかっただろうが」
セレスのせいで隠しておきたかった能力を親に知られた上に、当の本人の頼りなさに怒りが湧いてきて俺はぶっきらぼうに返事をする。
「そう……ですよね。申し訳ありません。私が軽率なばっかりに……」
俺の非難に対して、セレスは泣きそうな顔でうなだれた。
何故だろう。こうしていると俺がセレスに酷い仕打ちをしてる気分になってくる。
「いや……セレスに生き返らせてもらったのは感謝しているし、そもそも俺が死ななきゃこうならなかったんだから、言葉を荒げたのは悪かったよ。ただ大爆発を起こして世界中を騒がせたのを父さんや母さんに知られて余計な心配を掛けたくないんだ。だからさ、能力についてこれ以上話すのはやめてくれ。な?」
「はい……分かりました」
セレスへの怒りから一転して自分の行動が急に後ろめたくなり、俺の口調が一気に柔らかくなる。
そうしてセレスが俺の要望に同意した後は沈黙が続いた。
……どうしよう、何か気まずい。
「……ところで、セレスの力を強くする方法って何かあるの?」
空気を変えるために取りあえずセレスに質問してみる。
「力を強くする方法ですか? 私が今までやってきたのは修行をすることですが……」
「へえ、神でも修行ってするものなんだ」
「ええ、元から備わっている力もありますが、多くの力や技術は修行を重ねて身に着けていきました」
「ん? それなら修行を続けていけばそのうち、俺の能力を外せるくらいの力が身に着くんじゃないの?」
俺がそう聞くとセレスが顔を曇らせた。
「それが……この世界では修行をしても、余り効果が出ないようなのです」
「効果が出ない? それってこの世界じゃ力が弱まるのと関係がある?」
「恐らくはそうだと思います」
「じゃあ、それでも修行を重ねたとして、俺の能力を外せるまでにどれくらい時間がかかると思う?」
「どのくらい、ですか」
そう言うと、セレスが額に指を当てて深刻な表情で考え込む。
それから少しして自信なさげに口を開いた。
「百年かけて、多少可能性が出てくるくらい……かと」
「死んでる! それだと俺が確実に寿命で死んでる!!」
それだけ時間がかかるなら、そりゃあセレスだって解決手段があるとは言えないよな。
「ちなみに元の世界に帰れるようになるにはどのくらい時間がかかる?」
「それでも数十年は確実にかかるかと……」
うわ、もしかしたらセレスが数十年単位で家に住むかもしれないっていう、俺の想定がまさかの大当たりかよ。
でも今の問答で少しだけ希望が見えた。
「じゃあ、修行の効果が上がればもっと早くに問題が解決できる?」
「ええ、理屈の上ではそうなりますが……」
「ちなみに、セレスは今までやってた修行ってどんなの?」
「精神を集中させて魔力を高めたり、新たな魔法を扱えるように練習したりですね。少しですが模擬戦闘もしました」
「模擬戦闘? 実戦をやったことは?」
「いえ、実戦経験はありませんが……それがどうかしましたか?」
セレスの疑問をよそに、俺はある考えを巡らしていた。
もしかしたらセレスがRPGみたいにモンスターを倒していけばレベル上げができるのではないかと。
幸か不幸か、俺には三浦と召喚儀式をした時に凶悪な化け物を呼び出した実績というか前科がある。
今度は意図的に化け物を呼び出して、それをセレスが撃退する。そうして実戦経験値を積み重ねていけば、普通に修行するよりもはるかに早く元の世界に戻れたり、俺の能力を解除ができるくらいの力を身に着けれるんじゃないだろうか。
「……あれ?」
そこまで考えた所で、セレスが化け物を撃退していく様子を想像しようとしたのだが、撃退するどころか、このポンコツ女神が返り討ちになる光景しか目に浮かばない。
よく考えてみれば、前に倒した化け物よりもさらに強い奴が召喚されて俺にも対処できなかったら、それこそ取り返しがつかない事態になる。
……うん、やめよう。
この方法は危険すぎる。
「マサヤ、どうしました?」
「いや、セレスが力を取り戻すいい案が思いついたと思ったけど、気のせいだっただけ」
これだと能力の問題は当分解決しそうにないな。
やりかけのゲームがまともにできるようになるのもいつになるんだか……。
ん? そういえば。
「そうだ! セレスに能力を渡されてから、ゲームをやると勝手にチート状態になるんだけど、何なんだよあの現象は!!」
「意識をしなくても能力が発動しているのですか? ええと、その人が持っている特技を常時強化する効果も付与しましたので、それによるものかと……」
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