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第三章 ~改めてゲームを見守ろうとしてから自分の名前を思い出すまで~
リオとリッカ
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「ふぅん、意外~。涼しい顔してたから、慣れてるんだって思った。……あの、さ? カッコ良かったぞ?」
やっと緊張が解れて来たオレに、リオも声を掛けてくれた。
いやいや、オレ、全っ然慣れてないから。
口髭男がリオ達を殴ろうとしたから、つい止めちゃっただけで。
たまたま相手の動きがセンセイ達より遅かったから、掴めただけで。
揶揄うような含み笑いの表情も、オレがリッカと間違えただけあって、リオの顔は綺麗だ。
褒められて恥ずかしいんだか、ソワソワしてんだか、自分でも良く分かんない感じになる。
リオは顔に掛かってる髪を、指で引っ掻けて後ろへと……。……あれ?
「やだ、ちょっとアナタ。怪我してるわよっ。」
オレが何か違和感を感じたのと、オネェが声を出すのが同時だった。
オネェとはタイミングが重なりがちだな。
確かにオネェが言う通り。
リオが髪をかき上げた方……オレから遠い方の、目の上からオデコにかけて、真っ赤に汚れてた。
そこに触れようとしたリオの手をオネェが掴んで止める。
「駄目よ、触っちゃ。化膿しちゃうわ。」
「あー……さっき転んだ時かなぁ。うわ、ダッサぁ。」
自虐的に肩を竦めてリオが笑う。
「笑ってる場合じゃないわよ。傷が残ったら大変だわ。」
「大丈夫。もう……娼夫、辞めるし。」
「あ……。ゴメン……。」
つい、声が出ちゃった。リオとオネェの注意がオレに向いた。
そうだ。リオ、お店を辞めるって話になったんだ。
先輩方と揉めてたから、遅かれ早かれそうなってたかも知れないけどさ。
でもひょっとしたらオレが首を突っ込まなけりゃ、そこまで大きな話になってなかったのかも知れないって……ちょっと思っちゃって。
あーなんか今、ダメだオレ。思考が悪い方に向きがちぃ~。
オレからポジティブ思考取ったら何が残るんだよぉ。
「………。あ~ぁあ、お店、クビになっちゃったよ?」
オレの正面でリオが、腰に手を当てて仁王立ちする。
そのポーズで、ちょっと下向き加減になってるオレの顔を、下から覗き込んで来た。
「これから、どうしよっかなぁ。」
「あの、ゴメ…」
「……なぁ~んてね? う・そ。」
反射的に謝ろうとしたオレ。
そんなオレの頬を指で突っついて、リオは悪戯っぽい表情に変わった。
「アンタの所為じゃないさ。おれ、そろそろダメかな~って感じだったんだ。おれには合わなかったんだよ、あの店……っていうか、先輩達。だからさ、気にすんな?」
「そ……そうか?」
「そーそー。気にしない、気にしない。」
オレの肩をバシバシ叩くリオ。美人なのにガサツって、どこ狙いのギャップだ?
だけど気を遣ってくれてるんだな、ってのは分かった。
「良かったら手当てしたげるから……ウチ、いらっしゃい。アタシの住んでるとこ、近いのよ。」
オレとリオの様子を見守ってたオネェが、ナイスタイミングで声を掛けてくれた。
オネェはオレも誘ってくれて、三人でオネェの家に。向かってたんだけど。
「あ、そうだ。おれは、リオ。……改めて、二人とも有難う。助けてくれて嬉しかった。」
「どういたしましてン。アタシは……知ってる人もいるみたいだけど…」
リオに答えるオネェが、オレをチラって見てから。
「……アタシは、リッカよ。お店じゃあ、オネェとか、オネェさんって呼ばれてるわン。……兄貴って呼んで来るクソもいるけど。」
………。
………はい?
「名前で呼ばれたのなんて、久し振りだわ……。」
オネェが……。
…………り、リッカあぁぁ~~~っ?
やっと緊張が解れて来たオレに、リオも声を掛けてくれた。
いやいや、オレ、全っ然慣れてないから。
口髭男がリオ達を殴ろうとしたから、つい止めちゃっただけで。
たまたま相手の動きがセンセイ達より遅かったから、掴めただけで。
揶揄うような含み笑いの表情も、オレがリッカと間違えただけあって、リオの顔は綺麗だ。
褒められて恥ずかしいんだか、ソワソワしてんだか、自分でも良く分かんない感じになる。
リオは顔に掛かってる髪を、指で引っ掻けて後ろへと……。……あれ?
「やだ、ちょっとアナタ。怪我してるわよっ。」
オレが何か違和感を感じたのと、オネェが声を出すのが同時だった。
オネェとはタイミングが重なりがちだな。
確かにオネェが言う通り。
リオが髪をかき上げた方……オレから遠い方の、目の上からオデコにかけて、真っ赤に汚れてた。
そこに触れようとしたリオの手をオネェが掴んで止める。
「駄目よ、触っちゃ。化膿しちゃうわ。」
「あー……さっき転んだ時かなぁ。うわ、ダッサぁ。」
自虐的に肩を竦めてリオが笑う。
「笑ってる場合じゃないわよ。傷が残ったら大変だわ。」
「大丈夫。もう……娼夫、辞めるし。」
「あ……。ゴメン……。」
つい、声が出ちゃった。リオとオネェの注意がオレに向いた。
そうだ。リオ、お店を辞めるって話になったんだ。
先輩方と揉めてたから、遅かれ早かれそうなってたかも知れないけどさ。
でもひょっとしたらオレが首を突っ込まなけりゃ、そこまで大きな話になってなかったのかも知れないって……ちょっと思っちゃって。
あーなんか今、ダメだオレ。思考が悪い方に向きがちぃ~。
オレからポジティブ思考取ったら何が残るんだよぉ。
「………。あ~ぁあ、お店、クビになっちゃったよ?」
オレの正面でリオが、腰に手を当てて仁王立ちする。
そのポーズで、ちょっと下向き加減になってるオレの顔を、下から覗き込んで来た。
「これから、どうしよっかなぁ。」
「あの、ゴメ…」
「……なぁ~んてね? う・そ。」
反射的に謝ろうとしたオレ。
そんなオレの頬を指で突っついて、リオは悪戯っぽい表情に変わった。
「アンタの所為じゃないさ。おれ、そろそろダメかな~って感じだったんだ。おれには合わなかったんだよ、あの店……っていうか、先輩達。だからさ、気にすんな?」
「そ……そうか?」
「そーそー。気にしない、気にしない。」
オレの肩をバシバシ叩くリオ。美人なのにガサツって、どこ狙いのギャップだ?
だけど気を遣ってくれてるんだな、ってのは分かった。
「良かったら手当てしたげるから……ウチ、いらっしゃい。アタシの住んでるとこ、近いのよ。」
オレとリオの様子を見守ってたオネェが、ナイスタイミングで声を掛けてくれた。
オネェはオレも誘ってくれて、三人でオネェの家に。向かってたんだけど。
「あ、そうだ。おれは、リオ。……改めて、二人とも有難う。助けてくれて嬉しかった。」
「どういたしましてン。アタシは……知ってる人もいるみたいだけど…」
リオに答えるオネェが、オレをチラって見てから。
「……アタシは、リッカよ。お店じゃあ、オネェとか、オネェさんって呼ばれてるわン。……兄貴って呼んで来るクソもいるけど。」
………。
………はい?
「名前で呼ばれたのなんて、久し振りだわ……。」
オネェが……。
…………り、リッカあぁぁ~~~っ?
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