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第六章 ~ゲームと違ってオレのハーレムは自動生成されない~
話が早くて助かるけど早過ぎじゃないか
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「ルサー。今度さ……その内、ハーレムの色々が落ち着いてからでも、さ。オレと一緒に、オレが育った養育所に行かないか? ……会いに行こうよ。」
二十年くらい前。ハーレムに入る為、ルサーが城から連れ出されて以降。
それきりずっと会ってないだろう、アレス所長に。
オレの言葉に、ルサーは何度か瞬きした。
それから視線をすっと下ろして、小さく溜息を吐いた。
「……いいや。俺はもう、リスタニアには…」
「もう二十年近くも経ってるじゃないか。……ルサーから聞いたときにも思ったんだけどさ、その約束ってそこまで拘束力があるものなのかな? ちゃんと調べれば…」
「イグザ。」
ハッキリとした声でルサーがオレを呼んだ。
オレも、喋り掛けた言葉を飲み込んだ。
ルサーは穏やかな表情で、感情が荒れてるようには見えない。
けど……。ルサーはオレを、止めたように思う。
これ以上、この話を続けたくはなさそうだ。
オレは反省した。
所長の名前を出したばっかりだし、養育所に行く話をするのはまだ早かったんだ。
感情とか記憶とかの整理をする時間が必要だろう。
「ゴメンな、ルサー。驚かせたばっかりなのに。この話はまた今度、もっと落ち着いてから、時間があるときにしよう。」
「あぁ……俺こそ、済まん。」
冤罪を掛けられたルサーに課せられた罰は、ハーレム宮殿及び祖国であるリスタニアからの追放だ。
国に入れない以上、必然的に王子としても廃嫡される。
でもそれって、もう……本当にもう、どうにも出来ないんだろうか。
リスタニアからの……って、なんかかなり曖昧な感じがする。
ルサーと話す前に、そこら辺に注意してまた調べ直してみようかな。
「ところで、イグザ。なんか無理しようとしてねぇか?」
「え、えっ? してない、してないぞ?」
「天守になるっつってもよ、何でも無茶出来るってワケじゃねぇぞ? まぁ、分かってるだろうが。」
「わ……分かってる、うんうん、大丈夫。」
なんでかルサーに薄っすら、考えが読まれてる。
心配させないようにとは思いつつ、オレが微妙な返事をした頃。
玄関の呼出ベルが鳴った。
ルサーには居間で待ってて貰って、オレは玄関へ迎えに出る。
訪問者は予定通り、リッカとユーグだった。
リッカは襟が小さめで飾りもあまり無いシャツ、細身のズボン、裾が長めの清楚な感じの上着を着てる。
ユーグはさらっと涼しい色合いのガラ無しスーツだ。中のシャツは乳白色。
二人ともシンプルな服装でまとめた感じだ。
お土産にスイーツをたくさん買って来てくれたみたいで、その場で小洒落たバスケット籠を渡されるオレ。
ちょっと緊張したように見える様子の二人を、さっそく居間へ案内した。
ルサーは一人掛けのソファに。
リッカとユーグは並んで長ソファに座って貰う。
「あ、そうだ。飲み物はアイスティーでいいか? ちょっと待っ…」
「それには及ばん。すぐに終わる。」
「そうだなァ。……イグザはそこに座ってろ。」
顔合わせの緊張を解す手助けになればと思って、お茶でも淹れようかと提案したのをユーグに止められるオレ。
今日はよく止められる日だな。
指示されるままにオレは、お誕生席みたいな位置でソファに腰掛けた。
「そンじゃ、さっそく始めるか。……俺はルサー。この町の兵士をやってる。一応、本…妻の……予定だ。……本妻ではあるが、あまり畏まらないでくれ。」
口火を切ったのはルサーだ。
本妻って言うトコで口籠りそうになったルサーを、オレは力強い頷きで応援した。
ルサーの言葉を受けて、リッカとユーグが頷く。
ここに来る前に決めてあったんだろう、まずはユーグから口を開く。
「初めまして。私はユーグと言う者だ。幾つかの娼館を経営している他は、服飾雑貨関係の商売をしている。イグザのハーレムに……いずれ、近い内に加入したいと考えている。」
「こんにちは、アタシはリッカ。娼館で店員をしてるわ。アタシもユーグと同じ。イグザのハーレムに入れて欲しいって、思ってるの。」
「イグザに聞いた話じゃ……二人とも、すぐにハーレム入りは難しいそうだな?」
「……あぁ。」
「えぇ、……その通りよ。」
「そうか。……分かった。そン時が来たら、まぁ……よろしくな。」
ルサーがニヤリと笑った。
リッカとユーグが「その時はよろしくお願いします」って声を揃えて言う。
あれっ? この流れは、もしかして……?
「なぁ、もう終わったのか?」
三人が完全に『終了した』空気を発してる中、確認するオレ。
苦笑したルサーが「早かっただろ?」って言ったから、間違いなく終わったんだ。
メチャメチャ早くて、オレ、驚愕。
フィロウやビリー達との顔合わせは……いや、事情が違うからなのか。年齢による違い、ってワケじゃないよな、きっと。
「少し早めだが昼食にするか。この後の予定が詰まってンじゃなかったら、二人も一緒にどうだ? イグザが張り切って下ごしらえしてた、手料理なんだが。」
「今日は夕方までスケジュールを空けてあるから問題無い。有難く頂こう。」
「アタシも大丈夫よン。喜んでいただくワ。」
「待って、待って。まだ出来てないから。全っ然、油断してた。」
三人の話が終わったんだったら、オレはのんびりしてられないぞ。
スパゲッティの麺っ。麺を茹でなきゃ。
待てよ? 温野菜サラダの方が先か?
とにかく、こうしちゃいられない。
「待っててくれ、すぐ仕上げるから。ルサー、悪いんだけど二人にアイスティー出して貰えるか? 冷蔵庫に入ってるから。」
慌ただしく立ち上がったオレは急いで台所へ向かった。
二十年くらい前。ハーレムに入る為、ルサーが城から連れ出されて以降。
それきりずっと会ってないだろう、アレス所長に。
オレの言葉に、ルサーは何度か瞬きした。
それから視線をすっと下ろして、小さく溜息を吐いた。
「……いいや。俺はもう、リスタニアには…」
「もう二十年近くも経ってるじゃないか。……ルサーから聞いたときにも思ったんだけどさ、その約束ってそこまで拘束力があるものなのかな? ちゃんと調べれば…」
「イグザ。」
ハッキリとした声でルサーがオレを呼んだ。
オレも、喋り掛けた言葉を飲み込んだ。
ルサーは穏やかな表情で、感情が荒れてるようには見えない。
けど……。ルサーはオレを、止めたように思う。
これ以上、この話を続けたくはなさそうだ。
オレは反省した。
所長の名前を出したばっかりだし、養育所に行く話をするのはまだ早かったんだ。
感情とか記憶とかの整理をする時間が必要だろう。
「ゴメンな、ルサー。驚かせたばっかりなのに。この話はまた今度、もっと落ち着いてから、時間があるときにしよう。」
「あぁ……俺こそ、済まん。」
冤罪を掛けられたルサーに課せられた罰は、ハーレム宮殿及び祖国であるリスタニアからの追放だ。
国に入れない以上、必然的に王子としても廃嫡される。
でもそれって、もう……本当にもう、どうにも出来ないんだろうか。
リスタニアからの……って、なんかかなり曖昧な感じがする。
ルサーと話す前に、そこら辺に注意してまた調べ直してみようかな。
「ところで、イグザ。なんか無理しようとしてねぇか?」
「え、えっ? してない、してないぞ?」
「天守になるっつってもよ、何でも無茶出来るってワケじゃねぇぞ? まぁ、分かってるだろうが。」
「わ……分かってる、うんうん、大丈夫。」
なんでかルサーに薄っすら、考えが読まれてる。
心配させないようにとは思いつつ、オレが微妙な返事をした頃。
玄関の呼出ベルが鳴った。
ルサーには居間で待ってて貰って、オレは玄関へ迎えに出る。
訪問者は予定通り、リッカとユーグだった。
リッカは襟が小さめで飾りもあまり無いシャツ、細身のズボン、裾が長めの清楚な感じの上着を着てる。
ユーグはさらっと涼しい色合いのガラ無しスーツだ。中のシャツは乳白色。
二人ともシンプルな服装でまとめた感じだ。
お土産にスイーツをたくさん買って来てくれたみたいで、その場で小洒落たバスケット籠を渡されるオレ。
ちょっと緊張したように見える様子の二人を、さっそく居間へ案内した。
ルサーは一人掛けのソファに。
リッカとユーグは並んで長ソファに座って貰う。
「あ、そうだ。飲み物はアイスティーでいいか? ちょっと待っ…」
「それには及ばん。すぐに終わる。」
「そうだなァ。……イグザはそこに座ってろ。」
顔合わせの緊張を解す手助けになればと思って、お茶でも淹れようかと提案したのをユーグに止められるオレ。
今日はよく止められる日だな。
指示されるままにオレは、お誕生席みたいな位置でソファに腰掛けた。
「そンじゃ、さっそく始めるか。……俺はルサー。この町の兵士をやってる。一応、本…妻の……予定だ。……本妻ではあるが、あまり畏まらないでくれ。」
口火を切ったのはルサーだ。
本妻って言うトコで口籠りそうになったルサーを、オレは力強い頷きで応援した。
ルサーの言葉を受けて、リッカとユーグが頷く。
ここに来る前に決めてあったんだろう、まずはユーグから口を開く。
「初めまして。私はユーグと言う者だ。幾つかの娼館を経営している他は、服飾雑貨関係の商売をしている。イグザのハーレムに……いずれ、近い内に加入したいと考えている。」
「こんにちは、アタシはリッカ。娼館で店員をしてるわ。アタシもユーグと同じ。イグザのハーレムに入れて欲しいって、思ってるの。」
「イグザに聞いた話じゃ……二人とも、すぐにハーレム入りは難しいそうだな?」
「……あぁ。」
「えぇ、……その通りよ。」
「そうか。……分かった。そン時が来たら、まぁ……よろしくな。」
ルサーがニヤリと笑った。
リッカとユーグが「その時はよろしくお願いします」って声を揃えて言う。
あれっ? この流れは、もしかして……?
「なぁ、もう終わったのか?」
三人が完全に『終了した』空気を発してる中、確認するオレ。
苦笑したルサーが「早かっただろ?」って言ったから、間違いなく終わったんだ。
メチャメチャ早くて、オレ、驚愕。
フィロウやビリー達との顔合わせは……いや、事情が違うからなのか。年齢による違い、ってワケじゃないよな、きっと。
「少し早めだが昼食にするか。この後の予定が詰まってンじゃなかったら、二人も一緒にどうだ? イグザが張り切って下ごしらえしてた、手料理なんだが。」
「今日は夕方までスケジュールを空けてあるから問題無い。有難く頂こう。」
「アタシも大丈夫よン。喜んでいただくワ。」
「待って、待って。まだ出来てないから。全っ然、油断してた。」
三人の話が終わったんだったら、オレはのんびりしてられないぞ。
スパゲッティの麺っ。麺を茹でなきゃ。
待てよ? 温野菜サラダの方が先か?
とにかく、こうしちゃいられない。
「待っててくれ、すぐ仕上げるから。ルサー、悪いんだけど二人にアイスティー出して貰えるか? 冷蔵庫に入ってるから。」
慌ただしく立ち上がったオレは急いで台所へ向かった。
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※第25話を少し修正しました。
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※第32話を少し修正しました。
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※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
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