ゆらりゆるり異世界旅行 〜ゆるりとした旅がしたい!〜

夜にすみたい

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序章

過労

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「....くん?幌延くん?急にボーっとしてどうしたのかね?」

「....はっ、すみません部長。少し疲れているのかもしれません。」

「まったく...しっかりしてくれないと困るんだがね。周りを見てご覧なさい、君より後に入ってきた若手の子たちが真面目に働いているというのに、君が疲れていてどうする。この部署の最年長として自覚を持ちなさい。ほら、次の仕事だよ」


現在20:00。目を横にやると大量の書類の山。提出期限はほとんどが明日まで。
視線をあげると死んだ魚のような目をした後輩達。窓の方を見れば優雅に紅茶を飲んでゆったりしている豚野郎....もとい部長。
もはや愚痴すら出てこなくなった頭を再起動させ、再びパソコンに向かう。
俺は幌延ぼたん、名字はほろのべと読む。ご先祖サマが昔住んでいたらしい。
名前は病気で早死した両親に与えられたキラキラネームだが、どうもいかつい見た目と正反対のかわいい名前でよくからかわれてきた。「女みてーな名前だなw」と言われた数は肉眼で見える星の数より多いのではないだろうか。
特になにも成し遂げることもなく平凡な学校を卒業した俺は何を血迷ったかこのブラック企業に入社、効率の悪いやり方を強要され下手すぎるスケジュール取りをする部長のせいで家に帰るのはいつも深夜、睡眠時間は毎日二時間ほどだ。
休日などないに等しく、あってもその全てを睡眠に費やす俺は死んでいるも同然だろう。
いっそのこと転職してみようと数年前考えたこともあったが、転職の不安と部長の圧力で結局変わらぬままとなった。
もちろん自炊なんてできるわけないため食生活は最悪で、ほとんどがカップ麺かコンビニ弁当だ。


「早死しそうだな、俺。」


そう誰にも聞こえない声でつぶやき、自販機にエナドリを買いに行こうと立ち上がる....が


「あれ....なんだが視界が....」


酔いつぶれたときのようにうまく焦点があわず、うまく歩けない


「これ....やばい....」


そのまま床に倒れ、俺は意識を失った...
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