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第五章 ~王子のクラフツ留学~
〈298〉スリーディーかたぬき
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アナザーワールドで、メープルと遊びながら、受注している馬車の件を考えていた。
『しゅばいちゅ、それなあに?』
「これは、ユグドラシルから株分けしてもらった葡萄なんだよ」
『ぶどう?』
「ちょっと舐めてみる?」
『うん!』
「じゃあちょっと待ってね」
この世界は、魔法の水は安全だけど、ユグドラシルの湧き水やシュバイツ湖からの水が飲めるロードランダ王国以外は、水道水はいまいち安全じゃないし煮沸しても不味い。
割と硬水だからね。水道水を利用しているシャワーの蛇口なんか、温泉みたいに白い塊が付着して詰まりがちになるんだよね。
時々、冒険者ギルドや安い宿で宿泊してたらそんなハズレなシャワールームがあった。
まあ、そういう時は自力の魔法や精霊ちゃんで出来るから平気だけどさ。個人的には。
大人の飲み物には水の他にはアルコールがあるけど、胃腸がまだ未発達な子供やアルコールが飲めない人はもっぱら、果実を絞ったジュースがメインの飲み物になる。お茶は魔法の水があってこそだ。
ということは、果実を手絞りする道具が色々発達しているんだよね。
葡萄用のもそう。皮つきのまま、下からニードルが出ていたり少し切り込みを入れながら絞る道具があるんだ。
だから結構危ないんだけど、冒険者ギルドやレストランなどにはもっと大きなものがあって、アタッチメントを変えると、林檎、葡萄、柑橘などのジュースが出来る。
その簡易版が家庭用であるんだよね。
日本でも、オレンジやレモンを絞る簡易的なジューサーはあったけど、他のものに対応しているのはミキサーみたいな大がかりなものしかなかったような。
「べろ出して」
『べえー』
コップに絞ったエメラルド色の葡萄のジュースを青色ちゃんに少し真水で薄めたものをスプーンですくって、小さな舌に落としてやる。
『いいにおいー、あまーい』
“うすめたものなら、のませてもいいんじゃない?”
「そうなの?よし」
コップにラップで蓋をしてから、ストローを突き刺す。
これならこぼれにくいだろう。
ファーストフードの飲み物を思い出す。まあ、コーラはウエストポーチにあるから飲めるんだけどね。
「んじゃ、これで飲んでみ」
『うん……あれ?』
ストローを咥えるけど、吸うことが分かってない。
蓋の中の空気の圧力を風魔法でちょっとずつ増やすと果汁が押し出される。
『んん!』
その後はチューっとあっという間に飲んでしまう。
「美味しかった?」
『おいしかったー!』
「そりゃよかった」
とはいえ、この葡萄は食べるために出してきたのじゃないんだよな。
湖の浜の砂をふるいにかけて、細かい砂を取り出す。いつか、薬瓶の為に珪砂を取り出したことを思い出す。そこに商業ギルドで買ってきた粘結材を教わった通りに混ぜる。
ゴブリン舎の一階にある広い土間で作業を始めた。とは言えシャッター全開なので、湖や隣のお屋敷も見えているよ。
ゴブリンは皆それぞれ満月湖と、アンシェジャミンのダンジョン、そしてこのアナザーワールドの奥の方の森へとそれぞれ作業に出かけていて留守だった。
混ぜ終わった砂を、大きな作業台の上に置いてある細長ーい木枠に底溜まりに入れる。その上から落し蓋のようなもので軽く固める。そしてもう一段ふんわりと砂を入れる。その上に、葡萄を蔓と葉、たわわに実ってい房を形よくを意識して細長く置く。
そしてその隙間に砂を入れていく、慎重に隙間なく。
こういう繊細な作業がじつは精霊のスキルが生きていることを実感する。隅々までの様子が感覚として解る。
そして、葡萄が見えなくなってもう少し層が出来るまで砂を埋めていく。
『ぶろーが、すなまみえ』
「うん。ちょっとどいてろよ」
木槌で木枠をコンコンと叩きながらさらに葡萄の粒の周りや葉や蔓の隙間に砂を埋めていく。
「どう?」
“こっちのほうまだ”
“ここもう少し、たたいたほうがいいわ”
黄色ちゃんと緑色ちゃんからのお知らせ。
「おっとどれ、確かに」
コンコンコン
“いいんじゃない?”
じつは葡萄の蔓の上に幾つかの麺棒を突き刺しながら砂を固めていた。そして箱の端っこから飛び出る蔓。
「んじゃいくよ!」
“おっけー”
まずは麵棒を引き抜く。そして、端っこの蔓に触って、葡萄を丸ごと枠の外に転移させる。
転移だからね、砂は一粒もくっつくことなく葡萄だけがそこに出現する。まあそう意識してやってるからね。
そして、麺棒を引き抜いた穴から濃密な魔素を流し込む。属性は土と聖属性の混合だ。
濃い魔力って実体化するんだよね。土属性の魔素はいつも転写で使っているトナーのような粉みたいなものなんだけど、今回は意識して液体状態の魔素。
ガスマニアの方の魔法学部でこれを見せた時は、ブラズィード教授があきれていた。
「そんな技は、お主とお父上しか無理だろう。相当な魔力が必要だからの」
魔素の液体は聖属性の魔力を纏っているのでキラキラと輝きながら流れていく。
そこでも、俺自身の精霊魔法を最大限駆使して、葡萄が弾き抜かれた隙間を満たしていく。
「もうよさそうだな」
“ええ、このあとかためるのね”
紫色ちゃんの台詞に頷く。
固めるのには闇魔法を使って圧縮する様に固めていく。
ほんのちょっと、砂の型との間に隙間が出来る。
“かたまったわよ”
「よし」
また、転移魔法をつかって固まった魔素を取り出して作業台に置く。
『わあ』
“きれー”
精霊姉妹が驚く顔が可愛い。
『しろくてきらきらー』
メープル、もう色がわかるんだね。
高位精霊としては生まれたてだけど、砂糖楓としての記憶なんかもあるのかな。
よくわかんない。
確かに少しラメが散らかっているけれど、石膏のような真っ白な葡萄の蔓と葉と実のつながったものがそこに置いてある。
ただ、麺棒も二つ再現されているけどな。
これはこれで持ち運ぶために残しておこうかな。
これはまだ、何となく柔らかい。これをさらに重力の魔法で方々から圧力をかけていくと……固まった。しかも表面はマットだけど光沢もある。
“いしみたい”
“いや、これはそこらのいしじゃないぜ”
「まあ、魔素の塊だからな」
鑑定してみる。
〈ロンズデイライト聖魔石:精霊王子の魔素による魔石、重量は木材より軽い、完全硬化後はアダマンタイトより硬質、硬化には焼成でも可能〉
うーんまた意味不明な名前が出たぞ。ロンズデーライトって隕石の石じゃなかったっけ。ダイヤモンドみたいでそれより硬いって言う。
俺の魔素で出来ちゃうんだね。しかも聖魔石ですか。聖属性入ってるから?ま、まあいいか。
完全硬化したらアダマンタイトより硬いのだとしたら、真っすぐな箱のようなものじゃないと無理なのか?しかしそれだと、アラベスクのモチーフとしては使えないのか……
一つの問題にぶち当たったので、蔓の端っこを持って曲げようとしてみる。
硬いね。
「ふんっ」身体強化を使って力任せに……。
硬いね。じゃあこれは?
土属性の魔力を少し流して曲げようとすると。
ぐいっ。
「曲がったな」
『まがったー』
同じように土属性を纏わせた指でロンズデイライト聖魔石の葡萄をもいでみる。
「取れたな」
『とれたー』
これをまた引っ付けようとし土属性を纏わせたまま元の位置に近づけたけど……
「もうくっつかないな」
“あたしがてつだう”
キュアが接合部分を抑えてくれると
「くっついたな」
『付いたー!』
ということは、切り離すのは土属性だけでいいけど、接合には聖属性を混ぜるってことだね。この素材はそもそもその組み合わせだからな。
その後はその属性の魔石でも加工が出来ると分かって一安心。モチーフと魔石を渡しておけば、アラベスク職人にお任せでも良いしね。
あとは貼り付ける時に何を使うかの研究だろうけど、何に貼り付けるかによるから、その後だな。
とりあえず、砂型はまだあるのでたくさん作っておこう。足りなくなるより良いよね。
今度は完全硬化前の状態で保存しておこうかな。その方が加工しやすそうだしね。
十本ぐらい作ったところで、スフィンクスがサンドイッチとスープを持ってきてくれたので、ランチにした。その間は、彼がメープルと遊んでくれている。
まあね、育児休暇だからってべったり四六時中子供と遊んでいるわけじゃないよね。
メープルは排せつもしないし、殆ど水しか飲まないしさ。
でも、緑色ちゃんが言うには三か月後には普通の食事をしても良いと。
早く一緒に美味しいものを食べたいけど、ここは緑色ちゃんの言うことを聞いて、我慢。そのかわり彼女と沢山遊ぶ。もちろん思い出の写真や動画もいっぱい取っておく。この世界ではない風習でも、二十歳の誕生日に見せてもらった母さんたちの愛情を、次に引き継いでいく。そうしたいからしたいだけ。全力で。
さて、葡萄の蔓の型取りは、元の葡萄を変え、砂型を作り直しながら沢山作ることが出来た。こんどそれを出来上がった馬車に張り付けてもらおう。
アナザーワールドで作業をしながら、メープルと遊びながら充実した数日を過ごす。
“おうじ、くりすからおてがみ”
緑色ちゃんからのお知らせを貰う。
クリスというより、学園長と設計製図教授からの手紙だった。
これからのカリキュラムの内容と予定。
仕事が早くて助かるね。
『しゅばいちゅ、それなあに?』
「これは、ユグドラシルから株分けしてもらった葡萄なんだよ」
『ぶどう?』
「ちょっと舐めてみる?」
『うん!』
「じゃあちょっと待ってね」
この世界は、魔法の水は安全だけど、ユグドラシルの湧き水やシュバイツ湖からの水が飲めるロードランダ王国以外は、水道水はいまいち安全じゃないし煮沸しても不味い。
割と硬水だからね。水道水を利用しているシャワーの蛇口なんか、温泉みたいに白い塊が付着して詰まりがちになるんだよね。
時々、冒険者ギルドや安い宿で宿泊してたらそんなハズレなシャワールームがあった。
まあ、そういう時は自力の魔法や精霊ちゃんで出来るから平気だけどさ。個人的には。
大人の飲み物には水の他にはアルコールがあるけど、胃腸がまだ未発達な子供やアルコールが飲めない人はもっぱら、果実を絞ったジュースがメインの飲み物になる。お茶は魔法の水があってこそだ。
ということは、果実を手絞りする道具が色々発達しているんだよね。
葡萄用のもそう。皮つきのまま、下からニードルが出ていたり少し切り込みを入れながら絞る道具があるんだ。
だから結構危ないんだけど、冒険者ギルドやレストランなどにはもっと大きなものがあって、アタッチメントを変えると、林檎、葡萄、柑橘などのジュースが出来る。
その簡易版が家庭用であるんだよね。
日本でも、オレンジやレモンを絞る簡易的なジューサーはあったけど、他のものに対応しているのはミキサーみたいな大がかりなものしかなかったような。
「べろ出して」
『べえー』
コップに絞ったエメラルド色の葡萄のジュースを青色ちゃんに少し真水で薄めたものをスプーンですくって、小さな舌に落としてやる。
『いいにおいー、あまーい』
“うすめたものなら、のませてもいいんじゃない?”
「そうなの?よし」
コップにラップで蓋をしてから、ストローを突き刺す。
これならこぼれにくいだろう。
ファーストフードの飲み物を思い出す。まあ、コーラはウエストポーチにあるから飲めるんだけどね。
「んじゃ、これで飲んでみ」
『うん……あれ?』
ストローを咥えるけど、吸うことが分かってない。
蓋の中の空気の圧力を風魔法でちょっとずつ増やすと果汁が押し出される。
『んん!』
その後はチューっとあっという間に飲んでしまう。
「美味しかった?」
『おいしかったー!』
「そりゃよかった」
とはいえ、この葡萄は食べるために出してきたのじゃないんだよな。
湖の浜の砂をふるいにかけて、細かい砂を取り出す。いつか、薬瓶の為に珪砂を取り出したことを思い出す。そこに商業ギルドで買ってきた粘結材を教わった通りに混ぜる。
ゴブリン舎の一階にある広い土間で作業を始めた。とは言えシャッター全開なので、湖や隣のお屋敷も見えているよ。
ゴブリンは皆それぞれ満月湖と、アンシェジャミンのダンジョン、そしてこのアナザーワールドの奥の方の森へとそれぞれ作業に出かけていて留守だった。
混ぜ終わった砂を、大きな作業台の上に置いてある細長ーい木枠に底溜まりに入れる。その上から落し蓋のようなもので軽く固める。そしてもう一段ふんわりと砂を入れる。その上に、葡萄を蔓と葉、たわわに実ってい房を形よくを意識して細長く置く。
そしてその隙間に砂を入れていく、慎重に隙間なく。
こういう繊細な作業がじつは精霊のスキルが生きていることを実感する。隅々までの様子が感覚として解る。
そして、葡萄が見えなくなってもう少し層が出来るまで砂を埋めていく。
『ぶろーが、すなまみえ』
「うん。ちょっとどいてろよ」
木槌で木枠をコンコンと叩きながらさらに葡萄の粒の周りや葉や蔓の隙間に砂を埋めていく。
「どう?」
“こっちのほうまだ”
“ここもう少し、たたいたほうがいいわ”
黄色ちゃんと緑色ちゃんからのお知らせ。
「おっとどれ、確かに」
コンコンコン
“いいんじゃない?”
じつは葡萄の蔓の上に幾つかの麺棒を突き刺しながら砂を固めていた。そして箱の端っこから飛び出る蔓。
「んじゃいくよ!」
“おっけー”
まずは麵棒を引き抜く。そして、端っこの蔓に触って、葡萄を丸ごと枠の外に転移させる。
転移だからね、砂は一粒もくっつくことなく葡萄だけがそこに出現する。まあそう意識してやってるからね。
そして、麺棒を引き抜いた穴から濃密な魔素を流し込む。属性は土と聖属性の混合だ。
濃い魔力って実体化するんだよね。土属性の魔素はいつも転写で使っているトナーのような粉みたいなものなんだけど、今回は意識して液体状態の魔素。
ガスマニアの方の魔法学部でこれを見せた時は、ブラズィード教授があきれていた。
「そんな技は、お主とお父上しか無理だろう。相当な魔力が必要だからの」
魔素の液体は聖属性の魔力を纏っているのでキラキラと輝きながら流れていく。
そこでも、俺自身の精霊魔法を最大限駆使して、葡萄が弾き抜かれた隙間を満たしていく。
「もうよさそうだな」
“ええ、このあとかためるのね”
紫色ちゃんの台詞に頷く。
固めるのには闇魔法を使って圧縮する様に固めていく。
ほんのちょっと、砂の型との間に隙間が出来る。
“かたまったわよ”
「よし」
また、転移魔法をつかって固まった魔素を取り出して作業台に置く。
『わあ』
“きれー”
精霊姉妹が驚く顔が可愛い。
『しろくてきらきらー』
メープル、もう色がわかるんだね。
高位精霊としては生まれたてだけど、砂糖楓としての記憶なんかもあるのかな。
よくわかんない。
確かに少しラメが散らかっているけれど、石膏のような真っ白な葡萄の蔓と葉と実のつながったものがそこに置いてある。
ただ、麺棒も二つ再現されているけどな。
これはこれで持ち運ぶために残しておこうかな。
これはまだ、何となく柔らかい。これをさらに重力の魔法で方々から圧力をかけていくと……固まった。しかも表面はマットだけど光沢もある。
“いしみたい”
“いや、これはそこらのいしじゃないぜ”
「まあ、魔素の塊だからな」
鑑定してみる。
〈ロンズデイライト聖魔石:精霊王子の魔素による魔石、重量は木材より軽い、完全硬化後はアダマンタイトより硬質、硬化には焼成でも可能〉
うーんまた意味不明な名前が出たぞ。ロンズデーライトって隕石の石じゃなかったっけ。ダイヤモンドみたいでそれより硬いって言う。
俺の魔素で出来ちゃうんだね。しかも聖魔石ですか。聖属性入ってるから?ま、まあいいか。
完全硬化したらアダマンタイトより硬いのだとしたら、真っすぐな箱のようなものじゃないと無理なのか?しかしそれだと、アラベスクのモチーフとしては使えないのか……
一つの問題にぶち当たったので、蔓の端っこを持って曲げようとしてみる。
硬いね。
「ふんっ」身体強化を使って力任せに……。
硬いね。じゃあこれは?
土属性の魔力を少し流して曲げようとすると。
ぐいっ。
「曲がったな」
『まがったー』
同じように土属性を纏わせた指でロンズデイライト聖魔石の葡萄をもいでみる。
「取れたな」
『とれたー』
これをまた引っ付けようとし土属性を纏わせたまま元の位置に近づけたけど……
「もうくっつかないな」
“あたしがてつだう”
キュアが接合部分を抑えてくれると
「くっついたな」
『付いたー!』
ということは、切り離すのは土属性だけでいいけど、接合には聖属性を混ぜるってことだね。この素材はそもそもその組み合わせだからな。
その後はその属性の魔石でも加工が出来ると分かって一安心。モチーフと魔石を渡しておけば、アラベスク職人にお任せでも良いしね。
あとは貼り付ける時に何を使うかの研究だろうけど、何に貼り付けるかによるから、その後だな。
とりあえず、砂型はまだあるのでたくさん作っておこう。足りなくなるより良いよね。
今度は完全硬化前の状態で保存しておこうかな。その方が加工しやすそうだしね。
十本ぐらい作ったところで、スフィンクスがサンドイッチとスープを持ってきてくれたので、ランチにした。その間は、彼がメープルと遊んでくれている。
まあね、育児休暇だからってべったり四六時中子供と遊んでいるわけじゃないよね。
メープルは排せつもしないし、殆ど水しか飲まないしさ。
でも、緑色ちゃんが言うには三か月後には普通の食事をしても良いと。
早く一緒に美味しいものを食べたいけど、ここは緑色ちゃんの言うことを聞いて、我慢。そのかわり彼女と沢山遊ぶ。もちろん思い出の写真や動画もいっぱい取っておく。この世界ではない風習でも、二十歳の誕生日に見せてもらった母さんたちの愛情を、次に引き継いでいく。そうしたいからしたいだけ。全力で。
さて、葡萄の蔓の型取りは、元の葡萄を変え、砂型を作り直しながら沢山作ることが出来た。こんどそれを出来上がった馬車に張り付けてもらおう。
アナザーワールドで作業をしながら、メープルと遊びながら充実した数日を過ごす。
“おうじ、くりすからおてがみ”
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クリスというより、学園長と設計製図教授からの手紙だった。
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