異世界転移したら尖った耳が生えたので、ちびっこライフを頑張ります。

前野羊子

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第一章 ~始まりの章~

〈51〉帝都への帰還

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 大変なこともあったけど、セイレンヌアイランド共和国のアジャー島を中心に滞在したバカンスも今日で終わる。もう明日から学園に行かなければね。
 ただ、帝都に帰る船便が次に出るのは二週間後。ヴィーチャと漁師の二人はそれで帰る。
「シュンスケ殿、どうやって帰るのだ?」

 タイナロン様が尋ねる。タイナロン様は今日は副業のギルドマスターをするらしくて、ここの冒険者ギルドのネイビーカラーのアロハシャツの制服にチノパン風のボトム姿。
 この世界の人は兼業多いぜ。
「えっと、瞬間移動うらわざで。一度は行ったことのある場所にしか行けないんで」
「なるほど。空間魔法にはそういう事が出来るものがいるということも聞いたことがあるが、ここからガスマニア帝国の帝都まではかなり距離があるぞ。そうとう魔力が必要になるのでは」
「一昨日の夜、試しに帰ってみたら出来たんですよね」
「なんと」
 クラーケン料理のために洗ったままアイテムボックスには片付けてなかったエプロンを取りに帰ったのだ。だるくなったりとかそういうのも全然なかったし、ステータスでも魔力消費が五桁のうちの三桁しかなかったからね。
「ゴダはどうする?ゆっくり帰る?」
「おいらも一緒に帰りたい。連れて行ってもらえる?」
「全然大丈夫だけど、ゆっくりバカンスすればいいじゃん」
 俺は気を利かせたつもりで言ったのに!王都はまだ寒いし。
 ゴダは少し屈んで、
「そろそろ肉食べたい」こそっ
 なるほど!わかるー!
 この島の料理は、シーフードばっかりで肉は鳥ぐらいだったもんな。うんうん。

「ですから、パッと帰れるので昼過ぎまでは、滞在しあそびたいです」
 そう言いながら、ギルドの大きな窓から海原を見る。今度こそ、海龍のモササと遊びたい!

 アジャー島のヤシの木の生えている、白くて美しい砂浜の端の岬に立つと、モササの濃紺の鱗が太陽の光に輝きながら近付いて来た。
「シュンスケ、私の首のあたりに乗って」
「うん!」
 モササに乗せてもらった俺は、海面をジェットスキーのように走っていく。
「ひゃー早ーい!」
「何言ってるの、貴方が飛んでた時はもっと早かったわよ」
「こうやって飛沫しぶきを上げながらがいいんじゃん」

「シュンスケ!」
「あ、ヴィーチャ!」
 マーメイドに戻ったヴィーチャが俺たちと並んで泳ぐ。周りには他のマーメイドやトリトンの人たちもいらっしゃいました。
 今日の人魚姫は上半身が背中で結んだチューブトップだけで、布の面積が少ない!こぼれそうです♪そんなに速く泳いだら脱げちゃうよー。
「俺も泳いじゃおう」
 ドボーン
 水中眼鏡もフィンもないけど、溺れそうになったって、モササとヴィーチャの二人がいたら大丈夫。
 なんて気楽な気持ちで、水中を潜って行く。
 ごぼっ。うぉっ、鼻から海水が!やば。・・・ってあれ?苦しくないよ?
 これはいい!
 考えたら、クラーケンと戦ってた時も息のことを考えなくても行けたな・・・

 俺は急に海中で動きやすくなったので、調子に乗って海底に潜って行く。
 視界の横には海底宮殿の窓が見えてきた。
 窓越しに東の国のアントニオ王太子様が俺に気が付いて手を振ってきた。
 あ、別の大きな窓には族長のタイナロン様も俺に手を振っている。さっきギルドにいたから、これからは族長さんの仕事かな。
 おれはニコニコして手を振り返す!

「シュンスケ!こっちよ」
 ヴィーチャに手を引かれて、サンゴ礁の海を東の方へ泳いでいく。ほかの人魚族の人は付いてこないようだ。

 だんだん、サンゴ礁の風景が乱れてきた。
「ここって」思わず声を出す。水中で。
 っていうか、おれ海中で話せてるじゃん。
「そうよ、この辺りもクラーケンが暴れた後なの。こんなところまで来ていたなんて」
 あ、俺が暴れた後じゃなくてよかった。
「でも、脅威はなくなったもの、そのうちにまた美しいサンゴ礁に戻るでしょう」
「そうか、いつかは戻るだろうけど、サンゴ礁って時間かかるんだよね」
「ええ」
「じゃあ、ちょっとだけサンゴ礁の復活をお手伝いをしちゃおうかな」

 俺はゆっくりと全身から回復魔法を海中に放つ。

 今は周りにはヴィーチャとモササしかいないから、聖属性の回復魔法が効果的にいきわたれば良いな、海流にのって広がれば良いな。
 首の身分証のひもを、ドミニク卿にもらった黒い石と一緒に、水中のままアイテムボックスに直接収納して目を瞑り左耳のピアスを触る。
「リセット」
 長い耳に感じる海水が触れる感触が割と気持ちいい。
 “おうじ、ひかってるねー”
 “そう?”
 “きらきらがきれー”
 “さんごもきれー”
 さんご?あっわあすごい!
 海底で珊瑚がまるで早送りのように成長していく。色とりどりの花が咲いていくみたいだ。
「本当にきれいだなあ」
 サンゴの間には海藻も伸びていっているのが分かる。
 色とりどりの珊瑚の間には、イソギンチャクだろうか、触手を伸ばしているのも見える。
 ああ、熱帯魚もきれいだな。

 サブボックスから、クラーケンの破片を一つかみ出し、手の中で水魔法で細切れにすると手を広げる。すると、熱帯魚がいっぱい寄ってきて、クラーケンの身を啄みだした。
 熱帯魚寄せ成功!
 ほら、お食べ!君たちはあのでっかい脅威を食べているんだぞーなんて。小さい口でパクパクしているのが可愛いぜ。

 ふふふ、楽しいな。ずうっと海にいてもいいかも。

 “シュンスケ、あまり遊んでいるとウォーデン神に連れていかれてしまうぞ”
 頭の中にムーさんの言葉が響く。
 そうだね、それは困るな。でもこのいつまでも潜っていられるのは、ウォーデン神様の加護のおかげかな。

「無邪気に遊ぶシュンスケもいいけどねー」と言いながら海中で揺蕩っている俺をモササが鼻先で掬い上げて浮上する。そうして、海上に出るとポーンと放り投げられた!
「あはは!たのしい!」
 おれは空をそのまま跳んで行く。もう、イルカショーのボールじゃないんだから、なんて。
 『そろそろふやけるぞ』
 空に飛ばされた俺を、ムーさんがふわっとやさしく拾ってくれた。
「ムー様、そのままシュンスケを島に連れてくれますか」
 『あい、わかった』
 島へ帰る白鯨の上で俺は人間の姿に戻る。
 ムーさんの背にはヴィーチャも座っている。

 海岸では、また現れた白鯨を見ようとたくさんの人が出てきて見上げていた。

「今年は、皆さんがムー様の何度も姿を見られて、きっと良い年になりますね」
「そうだね、皆の励みになるといいね」
 『そうか、たまには姿を見せてやるか』
「うん!見せてやって」

 『シュンスケ、帰る準備が出来たら、連れと一緒にガスマニアに送ってやろう』
 『ほんと?わかった!』

「おーいゴダ!帰るよ」
 陸に降り立った俺はゴダに向かって走る。
「え?もう?」
「ムーさんが送ってくれるって。瞬間移動より少し時間かかるけど、ゴダも空を飛んでみない?」
「う、うんわかった。じゃあ支度してこよう」
「うん」

 シャワーをしっかり浴びて、アロハと半ズボンのおそろい姿の俺とゴダは、セイレンヌアイランド共和国アジャー島の族長タイナロン様と、東の国のトルネキ王国のアントニオ王太子殿下、フェリーの船長さんなどたくさんの人に見送られていた。

 海では白鯨がフェリーの隣で待機してくれている。

「シュンスケ殿、またぜひ来てくれ。常夏だからいつでも遊べるぜ。今後ともヴィーチャとも仲良くしてくれよ」
「はいタイナロン様、わかりました、また」

「シュンスケ殿、東の国は遠いですが、ぜひ来てください。私がガスマニアに行くかもしれませんが」
「あー、アントニオ殿下、俺はそのうちに旅に出ると思います。お手紙致します」
「そうですねわかりました。お手紙が来たらお返事しましょう」

 “シュンスケ、そろそろ”
 白鯨からの合図。
 “うん”
「ゴダ」
 ゴダの手を繋ぐ。
「うん」
 そうして魔法でゴダごと浮き上がり、ムーさんの背に乗る。柔らかくて高級なソファーみたいなんだよね。
「うわ、結構高いね」
「手すりがないからそう思うだけだよ。帆船魔道フェリーの展望デッキよりは低いよ」
「そ、そうだね」
 あれ?腰が引けている?浮上する前からそんなのでどうするんだよ。

「おーい、またねー、ほら、ゴダも手を振る!」
「むり、片手があげられない」
 そういって、見送る人たちにペコペコしている。

 『では、しっかりつかまりなさい、浮上するぞ』
「え?どこにつかまるの?うそーわわわっ」
「早く慣れてゴダ、もうすぐ寒くなるから、服を着なくちゃいけないんだよ」
「ひゃー」

 海から浮かんだ白鯨はぐんぐん高度と速度を上げる。俺は黄色ちゃんと一緒に、白鯨の周りを流れていく風を自分とゴダの周りだけ制御する。 
 もはや、周りには海しかない状態だ。
「ほら、少し寒くなってきた。上着出すよ」高度と緯度で直ぐに寒くなる。
「う、うん」
 ゴダがそろそろと白鯨の背中から手を放して俺が出した上着を着る。
 俺も上を重ねる。
「次は、長ズボンだぜ」
「へ?」
「ほら、立って」
「む、むり」
「じゃあ座ったままで履いていいよ」
 ゴダが座ったままでじりじりと短パンを脱いでゆっくり長ズボンを履く。
 『ははは、どっちが兄さんか分からぬな』
 まあ、実際は俺の方が年上のはずなんだよな。

 しばらく白鯨の上で水平線を眺めている。
 時々海鳥がムーさんの背中で休んでいたりする。
 スケールの大きな空の旅を満喫する。
「ゴダ!ほら雲の中を通るよ」
「え?ふわわっ・・・わあ、曇の中って霧みたいなんだな」
「がっかりした?」
「いや、皆に自慢する」

 一時間も乗ってると、ゴダも慣れてきたみたい
 ぐう
「はらへったなー」
「そうだな、もう少しだ。肉が俺たちを待っているぜ」
「ははは。そうだ。肉だ!」

「なあ、シュンスケ、アジャー島でのことひょっとしたら、帝都のギルドでも騒ぎになるんじゃない?」
 先輩冒険者のゴダが言う。
「どうして?」
「クラーケンの討伐って帝都のギルドにも依頼貼ってたけど、Aランクの依頼だったんだぜ」
「まじか・・・」
「なんだかんだ言っても、シュンスケは目立つよね」
「う・・・」

 『シュンスケ、半時間で到着するぞ』
「うん」
「お、陸が見えてきたぜ」
「ほんとだ、冒険者ギルドの灯台だ!」
 “おうじ、せばすちゃんと みあに れんらくしたよ”
 黄色ちゃんはできる子だ!
 “え?もう?”
 “おうじが むーにのったときには もうれんらくした。いまぐらいに つくよって”
 “はや!”そしてえらい!

「ゴダ、肉の前にさ」
「風呂だな」
「気が合うな」
「南国は暑かったから、おいらはついつい水のシャワーばっかりだったぜ」
「俺はお湯のシャワーにしたけどな」
「もうシャワーだけじゃ物足りない」
「だろ?」

 白鯨はどんどん岸に近づいていく。
 屋敷のプライベートビーチには、セバスチャンはもちろん、ウリサやアリサ、そしてドミニク卿も立っていた。それにプライベートビーチの隣のビーチには、何故かアスランティック皇太子とクラスメイトのセイラード第三皇子殿下そして、同じくクラスメイトのブリドやラスも揃っていた。
 え?みんなでどういう事?
 まあいいか。
「おーい。みんなー」
「ただいまー」

 白鯨から、ゴダと手を繋いで飛び降りる。
「わわわっ、ちょっとシュンスケ」
「ははは」
「おかえりー」
 走ってきたアリサに跳びかかられて抱き着かれた!
「ちょ、ありさ!苦しい」
 やーらかいのが当たってます!

 殿下達もこちらにやってきて白鯨を見上げる。
「「よくぞ、我が国に立ち寄ってくださいました」」
 『よい、シュンスケとは盟友になったのでな。セイラードだったかな』
「はい、私です」
 『シュンスケと仲良くな』
「はい、もちろんです」
 ふふ、あんなにひきつった顔の殿下はなかなか貴重だな

 “では、シュンスケ、何かあったらいつでも呼び掛けてくれればいいから”
 “うん!またね”
 “ああ、また”
 最後は念話で内緒のやり取り。

 そうして、白鯨の精霊は大きな体を優雅に傾けながら、南の海上に高度を上げながら飛んで行く。だんだんと透けていきながら。

「さて、シュンスケ?三日も学校を休んで、何をやらかしたのかな?」
「やらかした?何のこと?ウリサ兄さん。休暇はちゃんと出したよ」
「こっちのギルドがえらいことになっているぞ」
「え?」
「ああ、我が国から南国を救った英雄が出たとか言う話だ」
「セイラード殿下、英雄?何のこと?」
「一人でクラーケンを討伐したんだろう?しかも白鯨のムー様を従えて」
「したっ、従えるわけないじゃん、ムーさんはウォーデン神のお使いだよ?」
「お使いの精霊に乗って帰ってくるなんて普通じゃないぞ」
 皇太子様まで!
「とりあえず俺の馬に乗せてやるから、一緒にギルドに行こうな」
「え?ウリサ兄さん」
「シュンスケはあたしが馬に乗せるわ」
「アリサねえちゃん」
「兄さんおいらも?」
「ゴダは風呂に入ってこい。侍女のミアが肉を焼いている」
「わかった!もうー腹減ってさ」

 うきうきと砂を蹴りながら屋敷に消えていくゴダをぼーぜんと見送る。
「えー俺もお腹すいた」
 肉に負けた。ゴダに捨てられちゃった。
「肉はギルドにもあるわよ」
「はーい」

 そうして、ギルドに連れていかれた俺は、待ち構えていたドミニク卿に会議室に連れていかれ、ランクを超えて討伐することに関しての危険性やデメリットなどを、ポリゴンのギルマスでもある俺の後見人としてコンコンとお説教された。
 ペコペコと「すみません」を連呼しながら、心の中では〈えーだってー〉を連発する。

「でも、まあ、ランクに関しては、お前の年齢が追い付いてないだけだからな。ちょっとステータスを見せろ」
「あの、後でにしませんか」
 ドミニク卿はチラリと殿下達をみて、
「しょうがないな」と言いながら右手でエールのジョッキを持ち上げる。

「それより、アジャー島のギルドで引き取ってくれなかった、クラーケンを漁協で引き取ってくれないでしょうか」
「ああ、大丈夫だ、水産用の魔法の収納庫がある」
「やった」
「そっちだ」

 ギルドにつながっている漁協の倉庫に連れて行ってもらって、収納の扉を開けてもらう。冷凍庫のような扉だ。
「では」
 と言って俺はサブボックスから魔法の倉庫に直接残りのクラーケンを直接突っ込む。
「ちょ、ちょっと待ってください、あああー」
 扉の横のタッチパネルみたいなものを見ていた漁協の係の人が叫ぶ
 しかし、クラーケンは無事に全部サブボックスから移す事が出来た。
「あーやれやれ」
「ああ、魔法の倉庫がいっぱいだー。余白が少しになってしまった」
 でしょー、大きかったんですよね。
 漁協のスタッフさんはタッチパネルに記されていた数字を紙に書き写して、
「この紙をギルドに出してください。買取料が入金されるでしょう」と言ってきた。

「それにしても、ウォーデン神の使いのムー様をこの目で見られたとは。幸運だな」
 ギルドのレストランコーナーのテーブルで皇太子さまがつぶやく。
「おれらも、こっちの海岸から見ましたぜ。すごく大きかったですな。」
 隣の席から、一般の冒険者も会話に加わり。他の人達も相槌を打つ。
 この国は殿下達との垣根が低くて良いななんて思ってたら、冒険者ギルド内は治外法権だからなんだって。

「ムー様に乗ってクラーケンを討伐するなんて、その場面をこの間の転写の魔法出来ない?」
 第三皇子が無茶ぶりをする。
「だから、授業の時も自分はプリントできなかったんですよ」
「そうだったな。私もシュンスケの雄姿を見たかったんだがな」
「雄姿って・・・」

「すごいことになったなシュンスケ」
「ウリサ兄さん」

 はっきり言って、ここのギルドでのやり取りが一番気疲れしたけれど、討伐祝いと、仮が取れるのを待ってるだけのAランク昇格のお祝いに、美味しいお肉を皇太子殿下のポケットマネーでご馳走してもらって、俺の五日間の休みは終わった。


 二週間後、学園から戻った俺は、屋敷のホールの壁にバーンと貼られている大きな絵に腰を抜かしそうになって素で叫んでしまった。
「なんじゃこりゃぁ」

 水の女神さまと母さんの額装写真の間にあった俺の写真を端に追いやられて、壁の真ん中にドーンと貼られているのは、白鯨に乗って、クラーケンと戦っている俺の姿を描かれたものと。エルフの姿でヴィーチャと歌を歌いながらチェンバロを弾いている俺の絵だった。こっちはキラキラのエフェクトまで描かれていた。どちらも戸板三枚ぐらいの大きさがあった。しかもあの美しいヴィーチャがめちゃくちゃ小さくなってて、俺がメインでバーンと描かれている。どんな構図だよ。
 チェンバロを弾いて歌っているシーンは、みんな見てたよ。でもクラーケンと戦ってたのは誰も見てないでしょう?すごいなー画家の想像力って。
 帰ってくる帆船魔道フェリーに間に合うように大急ぎで描かせたらしい。

「坊ちゃま、こちらの白鯨のムー様とのお姿ですが、もう一枚ありまして。そちらはギルドに掲示するそうです」
 なんだとぉ
「もー恥ずかしくて、ギルドに行けない」

「まあまあ、南国の英雄様なんだから、堂々としなさいよ」
 アリサが慰めにもならないセリフを言う。
「そうだ、お前みたいな小さいのはこういうもので活躍をアピールするといいぜ」
 ウリサが追い打ちをかける。
「俺は目立ちたいわけではないんですぅ。せめて〈ウリアゴ所属〉ってプレートを貼ってください!」
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