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第一章 壊れた日常の始まり
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迅が先日どこかから帰って来て間もないというのに、また会えない日々が続いた。
口づけをしたあの日、杉屋が屋上に慌ててやってきた。迅のおじいさんが亡くなったとのことで、迅は慌てて家に帰った。
「ひろとっ、傍にいれなくてごめん……」
迅が悲しそうな表情でこちらを見た。
「大丈夫だから行って」
そう、大丈夫。俺なら大丈夫。迅を待つと思えば、辛い日々も耐えられるはず……。
迅と会えなくなってからすぐのことだった。1人の客が智の存在に気付いた。智に俺が身体を売っていること、そして家から智を遠ざけることしか考えられなかった自分を悔やんだ。
でも、客が智の存在を知ることのほうが良くなかった。
智のものだと分かりそうなものは全て隠したが、外までは気が回らなかった。
ちょうどこの家に客がやって来る前、智は家を出て行ったところだった。少しして俺は智を追いかけた。この日は寒くて自分のマフラーを智に巻こうと思ったから。家を出てすぐ角のところで智に追いついて、ぐるぐると巻いてやる。この時、男に見られていたらしい。
玄関の前で客と鉢合わせた俺は嫌な予感がした。
「さっきのは弟か?いくらだ?」
家に入るなり男はそう言った。嫌な予感が的中した。俺を普通に買おうとするような客だから、智のことも平気で金で買おうとする。
「弟はっ……」
「お前には聞いてないんだよ」
男は俺の言葉なんて無視して父に交渉し始めた。男の腕を掴み、必死に「お願いだから、やめてください」と懇願する。男は俺を殴り、それでも「やめて」と男に縋りついた。男は苛立ってもう一度殴ったが、俺は縋りついた腕からは離れなかった。男が腕を振り払おうとしたので、咄嗟に腕を噛んだ。男は怒り、隠し持っていたナイフを取り出した。そのナイフが振り下ろされるよりも前に父が俺を殴った。
「おい、お前、調子に乗るな。お前なんて容易く殺すことが出来るんだぞ」
逞しい腕には刺青が入っている。この男が言ったことは本当に簡単に出来るのかもしれない。
「す、すみませんでした……でも、どうか、どうか弟だけは……」
しおらしく謝った俺に、男は少し機嫌を取り戻したらしい。
「……目の前でこいつとヤレ」
男は俺を見た後、父にそう言った。「こいつ」というのは、俺のことだ。この男は俺と父にヤらせようとしているのだ。あまりのことに言葉を失う。
(いったい……いったい何を言ってるんだ……?)
「おい、聞こえねぇのか?こいつとヤレってんだ」
俺の困惑をよそに男はもう一度怒鳴るように言った。父は黙ったまま男を見たが、その後すぐに俺の元へとやって来た。
「……父さん、嫌だ、やめて……」
俺に手を伸ばす父に何度も「やめて」「いやだ」と懇願した。
実の父と、絶対にしてはならない行為。その一線をどうしても超えたくなくて、必死に抵抗すると父が俺を殴りつけた。そのまま無表情な顔をして無理やりペニスをねじ込んだ。
「父さん……やめて……」
何度も何度も願い請う。父さんは目を合わせない。頬に生ぬるい何かが零れ落ち、それが涙だと分かった。これまで何度も客をとらされたけど、涙を流したことはなかった。
目を閉じればすぐに終わるはず。でも、今は目を閉じる度に涙が零れ落ちる。どうしてこんな目に合わなければいけないのだろう……。どうしてこんなことができるのだろう……。
俺に伸し掛かる父の表情を見るも薄暗い部屋ではぼやけて見える。目を合わせないその顔はまるでオバケのようだ。俺の穴にペニスを捻じ込んだ父は、腰を機械的に動かしている。
「うぐっ……うっ、うっ……」
喘ぎ声よりも嗚咽の声が部屋に響き渡る。その声を聞いたか聞いていないかは分からないが、父はペニスを引き抜くと、俺の腰を掴みひっくり返した。俺の顔を枕に突っ伏させる。
「はははっ、こいつら実の親子でヤるなんて狂ってやがる」
男の笑い声が頭に響く。こんな光景を見て興奮するお前の方が、狂ってる。俺や智を抱きたいというお前の方が、狂ってる。
枕に突っ伏した俺の頭を押さえつけると父は、びゅくびゅくと勢いよく中で吐精した。ぬるぬると中を汚し、悲しくも自身も吐精していた。多くの涙を枕が吸収する。
「弟の方もいつか買いたいけど、今日はこれでいい。こんな面白いものを見れて満足だ」
そう言って、男は大金を置いて部屋を出て行った。
父は何も言わず、ほとんど脱いでいなかった服を整えると部屋を出て行った。
口づけをしたあの日、杉屋が屋上に慌ててやってきた。迅のおじいさんが亡くなったとのことで、迅は慌てて家に帰った。
「ひろとっ、傍にいれなくてごめん……」
迅が悲しそうな表情でこちらを見た。
「大丈夫だから行って」
そう、大丈夫。俺なら大丈夫。迅を待つと思えば、辛い日々も耐えられるはず……。
迅と会えなくなってからすぐのことだった。1人の客が智の存在に気付いた。智に俺が身体を売っていること、そして家から智を遠ざけることしか考えられなかった自分を悔やんだ。
でも、客が智の存在を知ることのほうが良くなかった。
智のものだと分かりそうなものは全て隠したが、外までは気が回らなかった。
ちょうどこの家に客がやって来る前、智は家を出て行ったところだった。少しして俺は智を追いかけた。この日は寒くて自分のマフラーを智に巻こうと思ったから。家を出てすぐ角のところで智に追いついて、ぐるぐると巻いてやる。この時、男に見られていたらしい。
玄関の前で客と鉢合わせた俺は嫌な予感がした。
「さっきのは弟か?いくらだ?」
家に入るなり男はそう言った。嫌な予感が的中した。俺を普通に買おうとするような客だから、智のことも平気で金で買おうとする。
「弟はっ……」
「お前には聞いてないんだよ」
男は俺の言葉なんて無視して父に交渉し始めた。男の腕を掴み、必死に「お願いだから、やめてください」と懇願する。男は俺を殴り、それでも「やめて」と男に縋りついた。男は苛立ってもう一度殴ったが、俺は縋りついた腕からは離れなかった。男が腕を振り払おうとしたので、咄嗟に腕を噛んだ。男は怒り、隠し持っていたナイフを取り出した。そのナイフが振り下ろされるよりも前に父が俺を殴った。
「おい、お前、調子に乗るな。お前なんて容易く殺すことが出来るんだぞ」
逞しい腕には刺青が入っている。この男が言ったことは本当に簡単に出来るのかもしれない。
「す、すみませんでした……でも、どうか、どうか弟だけは……」
しおらしく謝った俺に、男は少し機嫌を取り戻したらしい。
「……目の前でこいつとヤレ」
男は俺を見た後、父にそう言った。「こいつ」というのは、俺のことだ。この男は俺と父にヤらせようとしているのだ。あまりのことに言葉を失う。
(いったい……いったい何を言ってるんだ……?)
「おい、聞こえねぇのか?こいつとヤレってんだ」
俺の困惑をよそに男はもう一度怒鳴るように言った。父は黙ったまま男を見たが、その後すぐに俺の元へとやって来た。
「……父さん、嫌だ、やめて……」
俺に手を伸ばす父に何度も「やめて」「いやだ」と懇願した。
実の父と、絶対にしてはならない行為。その一線をどうしても超えたくなくて、必死に抵抗すると父が俺を殴りつけた。そのまま無表情な顔をして無理やりペニスをねじ込んだ。
「父さん……やめて……」
何度も何度も願い請う。父さんは目を合わせない。頬に生ぬるい何かが零れ落ち、それが涙だと分かった。これまで何度も客をとらされたけど、涙を流したことはなかった。
目を閉じればすぐに終わるはず。でも、今は目を閉じる度に涙が零れ落ちる。どうしてこんな目に合わなければいけないのだろう……。どうしてこんなことができるのだろう……。
俺に伸し掛かる父の表情を見るも薄暗い部屋ではぼやけて見える。目を合わせないその顔はまるでオバケのようだ。俺の穴にペニスを捻じ込んだ父は、腰を機械的に動かしている。
「うぐっ……うっ、うっ……」
喘ぎ声よりも嗚咽の声が部屋に響き渡る。その声を聞いたか聞いていないかは分からないが、父はペニスを引き抜くと、俺の腰を掴みひっくり返した。俺の顔を枕に突っ伏させる。
「はははっ、こいつら実の親子でヤるなんて狂ってやがる」
男の笑い声が頭に響く。こんな光景を見て興奮するお前の方が、狂ってる。俺や智を抱きたいというお前の方が、狂ってる。
枕に突っ伏した俺の頭を押さえつけると父は、びゅくびゅくと勢いよく中で吐精した。ぬるぬると中を汚し、悲しくも自身も吐精していた。多くの涙を枕が吸収する。
「弟の方もいつか買いたいけど、今日はこれでいい。こんな面白いものを見れて満足だ」
そう言って、男は大金を置いて部屋を出て行った。
父は何も言わず、ほとんど脱いでいなかった服を整えると部屋を出て行った。
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