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41 帝国の政略と舞踏会
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パインフィルド帝国のガヌロン宰相は、皇城の一室を訪れていた。
そこは勇者教育係の控室に充てられている。
「ミヤイ騎士、タビチ騎士。 勇者召喚した2人と一緒に、ラフラン王国の舞踏会に出席してくれ」
「ラフラン王国の舞踏会ですか? フランク王国時代からロゼワール迎賓館で行われてる、貴族憧れのパーティーです」
と、前歯に特徴があるミヤイが言った。
「その後、かの地で暫く修行してもらうから、荷物を全部持って行くように」
「はい。 ……私は嬉しいのですが、魔王討伐はいいのですか?」
「魔王は暫く復活しないと報告がきている。安心して故郷に帰るがよい」
「はい」
スキンヘッドで小柄なタビチが口を開く。
「もう、召喚した2人を勇者として育てなくても良いと言う事なのですか?」
「あぁ。帝国に渾名す事が無い様に、適当に洗脳してくれればよい。レベル上げはしなくてよいぞ」
「はい……2人とも不真面目で、ほとんどレベルアップしていません」
「それでよい。 ラフラン王国行きは、レドケルン公爵が仕切る事になっているから、その指示に従ってくれ」
「「分かりました」」
「六皇子殿下と公爵令嬢も出席するが、お主達とは関係無い。くれぐれも失礼が無い様に気を付けるのだぞ」
「「ははっ」」
パインフィルド帝国皇帝は夕食にレドケルン公爵を招き、ラフラン王国の舞踏会に付いて話し合っている。
帝国の未来に関する展望を、皇帝はしばしば公爵に打ち明けていた。
レドケルン公爵のローラン(ファーストネーム)は、皇帝一族から勇者ルミナの血を繋ぐ公爵家へと婿入りしているので、皇帝とは血の繋がった一族であり、子供の頃から仲が良い。
パインフィルド帝国は、ルミナと魔王の件や政略結婚など、実力では無く謀略や政略で帝国を拡大してきた歴史があった。
「ローラン、ラフラン王国の舞踏会に、娘のジェルソミーナと一緒に行ってほしいのだ」
「はい」
「出来たら、ラフラン王国第1王子とジェルソミーナを婚約させてほしい」
「はっ。 しかし慣例で、娘は公爵家の後継ぎとして婿を取る事に成っておりますが」
「先月生まれたお主の次女を後継ぎにしてはくれまいか? 最友好国としてラフラン王国とは深く血縁関係を結んでおきたいのだ。それに現ラフラン王国王妃はわしの妹だ、安心して娘を託してほしい」
「はっ」
「そして、これも無理強いはせんが、わしの息子の1人とラフラン王族の女子とも婚約を結んでほしい。
ラフラン王国の領土は広大だ。あわよくば、王子がラフラン王国の有力地方領主であるルクセンブルク大公に成れるように政略を頼みたいのだ」
「皇子をルクセンブルク大公にですか……。そこまで内政に口を出せるか疑問ですが」
「ルクセンブルクは大陸中央に位置する要衝の地だから、是非とも帝国の衛星都市として確保しておきたいのだ。
ラフラン現王妃が我が妹で、次期王妃がローランの娘と成り、帝国の皇子が王族の娘と婚姻するとなれば、後宮からのゴリ押しも通るかも知れぬだろう?」
「はぁ、妻の閨の繰り言はたまりませんからなぁ……」
「そうなのだ。ワシでさえ、最高権力者は皇后ではないかと思うほどだ」
「「ハハハハハッ……、ハァ」」
皇帝と公爵、2人揃って溜息を付き項垂れてしまった。
「しかし、ルイ国王には王子が3人で、娘はいない筈ですが……」
「ふむ。それが最近、行方不明だった王姉が16歳の娘を連れて帰って来たという話だ。噂では中々の美人だという事だ。皇子がもし気に入ったら、縁談を持ちかけてほしい」
「婚約を決めてしまっても宜しいのですか?」
「あぁ、ローランに任せる。6人も息子が居ると相手を探すのも大変なのだ。出来れば属国の王か有力領主に成って欲しいと思っているのだ」
「分かりました。期待せずに吉報をお待ち頂きます様に」
そこは勇者教育係の控室に充てられている。
「ミヤイ騎士、タビチ騎士。 勇者召喚した2人と一緒に、ラフラン王国の舞踏会に出席してくれ」
「ラフラン王国の舞踏会ですか? フランク王国時代からロゼワール迎賓館で行われてる、貴族憧れのパーティーです」
と、前歯に特徴があるミヤイが言った。
「その後、かの地で暫く修行してもらうから、荷物を全部持って行くように」
「はい。 ……私は嬉しいのですが、魔王討伐はいいのですか?」
「魔王は暫く復活しないと報告がきている。安心して故郷に帰るがよい」
「はい」
スキンヘッドで小柄なタビチが口を開く。
「もう、召喚した2人を勇者として育てなくても良いと言う事なのですか?」
「あぁ。帝国に渾名す事が無い様に、適当に洗脳してくれればよい。レベル上げはしなくてよいぞ」
「はい……2人とも不真面目で、ほとんどレベルアップしていません」
「それでよい。 ラフラン王国行きは、レドケルン公爵が仕切る事になっているから、その指示に従ってくれ」
「「分かりました」」
「六皇子殿下と公爵令嬢も出席するが、お主達とは関係無い。くれぐれも失礼が無い様に気を付けるのだぞ」
「「ははっ」」
パインフィルド帝国皇帝は夕食にレドケルン公爵を招き、ラフラン王国の舞踏会に付いて話し合っている。
帝国の未来に関する展望を、皇帝はしばしば公爵に打ち明けていた。
レドケルン公爵のローラン(ファーストネーム)は、皇帝一族から勇者ルミナの血を繋ぐ公爵家へと婿入りしているので、皇帝とは血の繋がった一族であり、子供の頃から仲が良い。
パインフィルド帝国は、ルミナと魔王の件や政略結婚など、実力では無く謀略や政略で帝国を拡大してきた歴史があった。
「ローラン、ラフラン王国の舞踏会に、娘のジェルソミーナと一緒に行ってほしいのだ」
「はい」
「出来たら、ラフラン王国第1王子とジェルソミーナを婚約させてほしい」
「はっ。 しかし慣例で、娘は公爵家の後継ぎとして婿を取る事に成っておりますが」
「先月生まれたお主の次女を後継ぎにしてはくれまいか? 最友好国としてラフラン王国とは深く血縁関係を結んでおきたいのだ。それに現ラフラン王国王妃はわしの妹だ、安心して娘を託してほしい」
「はっ」
「そして、これも無理強いはせんが、わしの息子の1人とラフラン王族の女子とも婚約を結んでほしい。
ラフラン王国の領土は広大だ。あわよくば、王子がラフラン王国の有力地方領主であるルクセンブルク大公に成れるように政略を頼みたいのだ」
「皇子をルクセンブルク大公にですか……。そこまで内政に口を出せるか疑問ですが」
「ルクセンブルクは大陸中央に位置する要衝の地だから、是非とも帝国の衛星都市として確保しておきたいのだ。
ラフラン現王妃が我が妹で、次期王妃がローランの娘と成り、帝国の皇子が王族の娘と婚姻するとなれば、後宮からのゴリ押しも通るかも知れぬだろう?」
「はぁ、妻の閨の繰り言はたまりませんからなぁ……」
「そうなのだ。ワシでさえ、最高権力者は皇后ではないかと思うほどだ」
「「ハハハハハッ……、ハァ」」
皇帝と公爵、2人揃って溜息を付き項垂れてしまった。
「しかし、ルイ国王には王子が3人で、娘はいない筈ですが……」
「ふむ。それが最近、行方不明だった王姉が16歳の娘を連れて帰って来たという話だ。噂では中々の美人だという事だ。皇子がもし気に入ったら、縁談を持ちかけてほしい」
「婚約を決めてしまっても宜しいのですか?」
「あぁ、ローランに任せる。6人も息子が居ると相手を探すのも大変なのだ。出来れば属国の王か有力領主に成って欲しいと思っているのだ」
「分かりました。期待せずに吉報をお待ち頂きます様に」
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