1 / 3
ドラゴンスレイヤーは見た!
しおりを挟むここは異世界。
100年ほど前から転生者が定期的に現れては雑に文明をもたらし、なんかすごい発展してきた。そんな感じの世界。
そして現代、帝国都中央に建設された“帝国スカイタワー”とかいう赤いんだか白いんだか、アナログなんだかデジタルなんだか分からない感じの電波塔によってテレビジョンが普及し、民に娯楽を与えていた。
それと共に、帝国都(※首都みたいなところね)では放送局が次々設立され、日夜視聴率の争奪戦が繰り広げられている。
そしてそして、昨今。都内を中心に相次ぐ“ドラゴン被害”について一つのドキュメンタリー番組が作られることとなったのだ!
その名も__!
__え?今日は私、地の文休んでいいんですか!?ヤッター!
◆
某日、我々取材班はとある病院に赴いていた。
病室のベッドに横たわる彼の名前は“ヨサク・アンダーソン”さん(54歳)。
先日、散歩中に“害獣”に襲われ病院に担ぎ込まれたという。
__身体の具合はいかがですか?
ヨサク「だめだぁ…もうなんも“やる気”が起きねえよぅ…。」
ヨサクさんはひどく弱々しい声音で語りかけてくる。
害獣__“ドラゴン”に襲われた者は口を揃えてそう言うのだ。
__被害当時の状況を教えていただけますか?
ヨサク「うぅ…散歩の途中、ゼリーみたいなもんがいきなりわしの首筋に引っ付いてきよったんよ。
…そしたら、そいつがなんやわしのことチューチュー吸いよんね。…気がついたら、わし倒れてしもうて…そっから立つ気力も何かする気力も無くのうてしまったんよ。」
同様の被害が今月に入ってから30件、警察に寄せられている。
被害者達には目立った外傷が見られないのだが一様にこうして生気を失ってしまうのだ。
警察では魔界または異世界由来の外来種と見て捜査を進めているが一向にその出どころや生態は掴めていない。
都民の間では、そのゼリー状の害獣をそれに似た習性を持つと言われる魔界の生物__“ドラゴン”に準えて“害獣ドラゴン”と呼称されている。
専門家「ええ、彼らが吸っているのは血液など体液ではございません。実際それは被害者の容態からも明らかですね。
では、何を吸っているかと言うと…“マナ”です。彼らは人間のマナを吸っているのです。」
__“マナ”…と言いますと?
専門家「マナというのは…そうですね、例えば一人の人間が何か“物を創り出す”行為、言うなれば創造行為を行うことに充てられる“はず”の時間とでもいいますか。
私たちがこうして起きて話をすること、それだけで人はマナを使います。」
__では、それが無くなると?
専門家「今のところ重篤な被害者は出ていないようですが、最悪の場合死に至る可能性もありますね。
即死することはありませんがマナが枯渇した場合、人は緩やかに眠り、そして二度と目覚めることはないでしょう。」
都心で相次ぐドラゴン被害、人々の生活にどのような影響を与えているのか。
我々は街行く人たちに話を聞いてみた。
__害獣ドラゴンを知っていますか?
仮面を付けたデート中の男性「あ、はい!知ってるっス!
家にも出てきてヤバかったけどなんとか追い払えたっス。
…ああ、でも食べると意外と美味しいって聞いたっス!」
__害獣ドラゴンについてどう思いますか?
自転車練習中の少年「さぁ、俺も実際見たことないからなんとも言えないけど……そういえば、他の公園でそんなの売ってるって人たちがいるよ。」
__売っている?
自転車練習中の少年「うん。……ちゃんと許可取ってやってるのかなぁ、あれ。」
◆
ディレクター「ミズミチくぅん、君はまだそんなもの追ってるのかぁい?」
無精髭をさすりながら中年太りした男が尋ねてくる。
ディレクター「中年太りとはなんだい、君ぃ。中年太りとは。」
彼は“フジオ”ディレクター。我らが“ほっこりTV”所属のベテラン演出家で、私、“ミズミチ”ADの直属の上司である。
ディレクター「え?こんなところまで撮っているのかい?…ま、それはいいとしてだね。
世間ではマッチングアプリの開発者が逮捕されたりゼネコンの社長が逮捕されたりで大賑わいって時に、何たってこんな害獣騒ぎを特集しようっていうんだぁい?」
__御言葉ですが、この害獣騒ぎはそれらの終わった事件とは違います。我々はメディアとしてこれからの脅威を伝えていかないと……。
「そう熱くなるのもいいけどね、君ぃ。私たちももうあとがないんだよ、わかっているのかい?」
ディレクターの言う通り、我らほっこりTVは万年視聴率最下位の憂き目を見ていた。
事態を重く見た上層部は大規模な番組改編を行うことを取り決め、その打ち切りの筆頭に上がったのが我々の放送枠だった。
ディレクター「うちの内情をそんなペラペラ喋るんじゃぁないよ、君ぃ。」
__ですが、害獣騒動の足掛かりは掴めています。
この害獣ドラゴンなる物を売買しているという人物がいるという証言がある。
もし、それが本当ならばこの被害は人為的に起こされたものであるという可能性が高い。
これら害獣は、その人物たちによって組織的に養殖、流通させられているのだとしたら。
__これは大スクープになりませんか?
ディレクター「…はぁ、まったく君というやつは。
その謎の人物とやら、西公園で目撃情報があるらしいよ。」
__調べてくれていたんですか?
ディレクター「仮にも私は上司だからねぇ。やるだけやってみなさいよ。
ま、そんなに期待しない方がいいと思うけど。」
◆
ディレクターの情報をもとに私はとある公園へと向かった。
平日昼間、冬の公園はがらんどうとしている。こんな場所に本当に例のドラゴン売りは出没するのだろうか。
それにしても、先ほどからほのかに異臭を感じる。何かを焼いたような匂いだ。
匂いの元を辿って行くとある出店を見つけた。
辺りには店員らしき男が三人ほど、垂れ幕には大きく“焼きドラ”と書いてある。
__……焼きドラ?
謎の男A「あ、いらっしゃいませぇ~~~↑↑(ビブラート)!いや、今日もお寒いですねぇ。」
出店の中を覗くと、そこには何やら焼き目のついたゼリー状の物が串に刺されて売られている。
__こちらは何を売られているんですか?
謎の男B「へっへっ、ドラゴンですよ。ドラゴン。
最近、巷を騒がせてるっていうアレね。」
謎の男C「見た目は多少グロテスクだが、味はいい。しかも食えば精がつくぞ。
メニューは串焼きに煮込み、そしてローストドラゴンだ。
ちなみに、おすすめは俄然このローストドラゴン。前日から仕込んであるぞ。」
男たちの口から聞かされた言葉は衝撃的なものだった。
確かにこのゼリー状の物体は害獣ドラゴンの特徴と一致していた。
何故、調理、販売を?
何よりドラゴンには“物理的衝撃”が効かないはず。故に警察も苦労しているのだ。
様々な疑問が頭の中を巡る。そして一つの質問が口から自然に溢れた。
__あなた方は一体、何者ですか?
すると、男たちがどよめき出す。
謎の男A「え?何者?なんでそんなこと…あ、あんたまさかお役所の偉い人!?
ちょ、たすけて!源ちゃーん!!ケツモチの源ちゃーん!!」
ケツモチの源ちゃん「なんじゃいワレぇ…!なんか文句あるんかワレぇ…!」
男に呼ばれてやってきたのは長い金髪をオールバックに固めてサングラスをかけたチンピラ風の……少女だった。
謎の男A「話だけは聞いてくださいよぉ、お役人さん!
ボクたち家に出てきた害獣を駆除して調理してからお出ししてるだけなんすよぉ…!
調理の方も徹底した衛生管理に基づいてやってるんで食中毒なんて出ませんよぉ…!」
__駆除?
男は確かに駆除と言った。駆除方法など確立されてないはずのドラゴンに対して。
__一体どうやって駆除を?
謎の男B「ええっと、それはですね…最初にこいつが現れた時、びっくりして俺たちのパンツが入った洗濯機に入れちゃいましてね。
一緒に洗濯したら動かなくなったもんで…これはもしかしてと思って俺たちのパンツから抽出したエキスを培養して奴等に吹きかけたらコロッと逝っちゃいまして……。」
謎の男C「おい、馬鹿やめろ!それ話したら売れなくなるだろうが!」
謎の男B「ふえぇ…!?だってこんなインタビュー形式で聞かれたら嘘つけねえよぉ…!」
ケツモチの源ちゃん「ぶるるぁぁぁ!!今聞いたことは忘れるぉ…!こいつがどうなってもいいのかぁ!?」
謎の男A「え!?なんで俺!?」
彼らは勝手にヒートアップしている様子だった。
話をするためには誤解を解くしかない。
__失礼いたしました。私は“ほっこりTV”の者です。
謎の男A「え?ほっこりTV…テレビ関係者さんですか?」
謎の男B「なぁんだ!口コミを聞きつけてドラゴン料理の取材にいらっしゃったというわけですね!
やだなぁもう!さっきのとこカットしといてくださいよ~!」
__いえ。料理の方ではなくドラゴンについてお話しを伺いたいのですが。
ケツモチの源ちゃん「え、ドラゴン?なんで?」
私はこの害獣ドラゴンが街で大きな被害を出していること、通常の方法では対処できないことを彼らに伝えた。
謎の男C「そんなことになっていたのか…。」
謎の男B「俺たち最近忙しかったから知らなかったぜ…。」
謎の男A「なるほど、“ドキュメンタリー”に“害獣”ね。……ん?待てよ?
あ!!いい事思いついた!!」
謎とケツモチの三人「「「は?」」」
◆
同日午後、ほっこりTVにあの四人がやってきた。
謎の男A「あ!いたいた!ミズミっちさん!ちぃーす!」
やや大柄の謎の男Aがこちらに気づいて手を振ってきた。
彼の名前は“海野物郎”というらしい。
四人は何やら半透明の衣装ケースや袋のついた掃除機など謎の器材を持ち込んできたようだ。
私は彼らを空いていた会議室へと通した。そこには前もって呼んでおいたフジオDが鎮座している。
ディレクター「…えーと、どういうことだい?ミズミチくぅん?誰?この人たち。」
謎の男B「いや~俺たち巷を騒がせてるドラゴンってやつを駆除して販売してる者なんすけどぉ…。」
謎のBが両手を揉みながら話を切り出す。
彼の名前は“十文小吉”、しゃがれ声が特徴的な男である。
ディレクター「えぇ?駆除だってぇ?」
謎の男C「今日はそのことで、ある企画を持ち込みに来たのだ。まずはこれを見てくれ。」
そう言って謎の男Cがテーブルに置いたのは、あの衣装ケースだった。
彼の名前は“佐渡一”、長い髪が印象的な男である。
ケツモチの源ちゃん「じゃ、開けるぞ。せ~の…デケデケデケデケ……!」
海野「そういうのいいから。」
やたらと厳重に固められていた箱の蓋をケツモチの源ちゃんが力ずくで開封する。
彼女の名前は“根鎌源治”、何故か中年男性的な雰囲気のある少女である。
そこにいたのは生きた害獣ドラゴンだった。
ディレクター「え?」
__え?
害獣ドラゴン「ピキー!!」
ディレクター「うわあああ!!???」
そのドラゴンは真っ先にディレクターに飛びかかった。
ディレクター「あああ!!…あれ?」
そのまま顔面に張りつこうという瞬間、掃除機の吸引音と共にドラゴンは消失した。
その真後ろには掃除機を構えた海野が居た。
__吸われた…?
海野「ええ、この通り。あいつら軽いから掃除機とかで吸えば簡単に捕まえられちゃうんですよ。
…で、この袋を。はい。」
根鎌「ジャブ、ジャブ。」
掃除機についていた袋が根鎌に渡され、何やらバケツに入った謎の液体に袋ごと浸し始めた。
根鎌「じゃじゃーん!」
根鎌が袋を広げると萎んで動かなくなったドラゴンが現れた。
ディレクター「うっそでしょ!?これって…!」
十文「ええ、死んでますぜ。」
佐渡「なんならこのまま調理もできるぞ。」
ディレクター「うわっ…!マジだこれ…。」
ディレクターがドラゴンの死骸を指で突く。
信じられない光景だったが、それはまさしく公園で聞いたドラゴンの駆除方法と一致していた。
しかし、同時にある疑問が私の胸に飛来した。
__何故これを私たちに?
ディレクター「そうだね。まさか、この方法をウチに売り込みに来たというのかい?」
海野「いやいや。技術だけだったらテレビ局になんて持ち込みませんよ。
へっへっ…聞いたところによると、お宅の局、視聴率が伸び悩んで困ってるんでがしょう?」
ディレクター「まぁ…それはそうだけど。」
海野「あっしらにいい企画があるんですよ…。」
__企画…ですか?
◆
明朝、一つの電話がとある廃雀荘に響き渡った。
海野「はい!こちら“ドラゴンスレイヤーズ”でございます!__かしこまりました!すぐに向かいます!」
受話器を置き、素早く身支度を整える作業着姿の男の名は海野物郎(35)。
__出動ですか?
海野「ええ!ドラゴン被害はね!もたもたしていると依頼者さんの命が危ないんでね!もうスピード勝負ですよ!」
勢いよく階段を駆け降りた先には特殊な器材の乗ったミニバンが停められておりエンジンは既にかかっていた。
十文「早く乗りな。…チッ、風が湿ってやがる。こりゃ一雨来そうだぜ。」
運転席に居た男は十文小吉(35)。いつでも出動できるように車でスタンバイしていたらしい。
そこにポリタンクを持った男が合流してきた。
佐渡「フッ…こちらも培養液の補充を終えたところだ。いつでも行けるぞ。」
その男は佐渡一(35)。対ドラゴン専用培養液“パンデモニウム”管理のスペシャリストである。
根鎌「ソルジャァ…ソレジャアイマカラシュッポ…シュッパツスルワヨ!!……イクワヨ!!」
そして、その指揮を執る少女は根鎌源治(35)__
海野「待って待って、カメラ止めて。」
__はい。
海野「どした?源ちゃん。」
根鎌「ス…ハー…スーハー…!やっべえ…スー…カメラ回ってるとなんか…思ったより緊張する…ハー……!!」
十文「何でだよ。いつもあんな図々しくしてるくせに。」
根鎌「だってカメラは違うじゃん…!勝手が…!」
海野「もうちょっと頑張れよ。ほらミズミっちも気い使って小さいカメラ持ってきてくれたわけじゃん。」
__いや、これは予算が降りなかっただけです。
海野「え、そうなの?」
根鎌「うう畜生…俺こんなカメラだめだったのかよぅ……!」
佐渡「……良い案がある。カメラの前で緊張したくないのなら、自分が既に芸能人だと思い込めば良いのだ。
要は、モノマネだ。イメージしやすい芸能人のモノマネをすればいい。」
根鎌「ええ…モノマネする芸能人つってもピンとこないんだけど…。」
海野「じゃ藤◯弘、でどう?◯岡弘、。」
根鎌「俺のイメージで真っ先に出てくんの藤岡◯、なの?」
海野「でもやれるでしょ?藤岡弘◯。」
根鎌「えぇ…わあったよ、ちょっと待ってろ?今、降臨すから。」
__トントントン
根鎌源治、「みなさん、こんにちは。根鎌源治、です。
本日は、市井の人々の平和を脅かす害獣を成敗しに参ります。それでは。
行くぞ!お前たち!」
十文「おお、憑依った。」
◆
朝焼けに向かって四人を乗せた車が発進する。
__混沌とした時代、謎の怪物の出現により私たちの日常は奪われようとしていた。
__怪物の名は害獣ドラゴン。人々から生気を吸い取り何処かへ去っていく。まさに死神のような獣である。
__そしてここに、怪物に立ち向かうべく熱き四人の男たちが立ち上がった!
根鎌源治、「待っていろよぉ…!ナトゥー!!」
海野「ナトゥーじゃなくてドラゴンね。」
__そう、彼らは“ドラゴンスレイヤーズ”!
密着ドキュメンタリー
『実録!ドラゴンスレイヤーが来る!!』
ご期待ください。
◆
根鎌「……あれ?ていうか、この車どこ向かってんの?本当は電話なんて入ってないよね?」
海野「しーっ!そういう“体”でしょ!
あの画が欲しかっただけだから。」
十文「え、じゃこのまま帰る?」
佐渡「帰る……か?」
十文「ま、うん。することねえし。」
海野「…帰ろっか。」
根鎌「ああ、帰ろ帰ろ。」
海野「じゃがりこ買って帰ろう。」
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
真実の愛を見つけた王太子殿下、婚約破棄の前に10年分の王家運営費1.5億枚を精算して頂けます?
ぱすた屋さん
恋愛
「エルゼ、婚約を破棄する! 私は真実の愛を見つけたのだ!」
建国記念祭の夜会、王太子アルフォンスに断罪された公爵令嬢エルゼ。
だが彼女は泣き崩れるどころか、事務的に一枚の書類を取り出した。
「承知いたしました。では、我が家が立て替えた10年分の王家運営費――金貨1億5800万枚の精算をお願いします」
宝石代、夜会費、そして城の維持費。
すべてを公爵家の「融資」で賄っていた王家に、返済能力などあるはずもない。
「支払えない? では担保として、王都の魔力供給と水道、食料搬入路の使用を差し止めます。あ、殿下が今履いている靴も我が家の備品ですので、今すぐ脱いでくださいね?」
暗闇に沈む王城で、靴下姿で這いつくばる元婚約者。
下着同然の姿で震える「自称・聖女」。
「ゴミの分別は、淑女の嗜みですわ」
沈みゆく泥舟(王国)を捨て、彼女を「財務卿」として熱望する隣国の帝国へと向かう、爽快な論理的ざまぁ短編!
「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」
歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。
「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは
泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析
能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り
続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。
婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる