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高宮 俊

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僕は、この日を境目に、高宮 俊と仲良くなった。
休み時間には、僕の席に寄ってきて話すようにまでなっていた。
「なぁ?蘭って彼女はいるの?」
急に俊に聞かれた僕は、パニクった。
男子同士で話すなら、この話題も出て当然だと思う。
でも……でも………男の娘同士だぞ?
僕が否定しようとしたその時だった。
「そうだよなぁ。女の子に告白しても顔が女の子みたいだからってふられるんだもんなぁ……蘭も同じか?」
僕は、答えるより先に嬉しさが溢れた。
俊が、僕と同じ…………なぜか、胸がドキドキしつつも、高鳴る。
あぁ……僕は、
「高宮 俊に恋をしたんだ……」

俊は、とてもおとなしい性格で親しい人にしか、心を開かないタイプだ。
僕は、運が良い………
「おい、俊。お前、男子トイレ使っただろ?」
「俺は、男だから当然だろ?馬鹿なのか?」
「はぁ?女だろが。いや……男の娘か。」
クラスが笑い声に包まれる。
何が面白いんだ?馬鹿じゃないのか?
それにしても、俊を毎日からかってる
白咲 十夜(はくざき とうや)
あいつは、大嫌いだ。僕の俊をからかいやがって。
僕も我慢の限界だった………
「いい加減にしろや……男の娘で何が悪い?心は男なんだよ‼️」
とうやをおもいっきり教室の後ろまで殴ってやる。
クラスは、ざわめいた……
なにせ、十夜が動かないのだ……
「僕は、人を殺してしまった。」
クラスの数人が、先生を呼びに行く。
誰かが、俺の手を引いて、校外へ走る。
ん?誰かの手?
「馬鹿野郎……俺のためだけに要らない罪背負いやがって……俺も背負ってやるから、とにかく逃げるぞ。」

こうして、僕と俊の逃走劇が幕を開けた。
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