チートな僕と最強少女

夜夢

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始まりの時

再開少女二人

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 謎の生き物の鳴き声で目が覚めた、近くには時計が無く時間が分からない、そもそもこの世界に時計はあるのか。カーテンを開けると眩しいから、朝だろう。

 朝食は野菜のサラダらしい物とクロワッサンに近い物が出されて、僕は静かにそれ等を口に運んでいく。すると周りが少しざわついていた、興味が無いので耳を傾けずただ食べ続ける。

 そう言えばセレスに朝ギルドで待ち合わせしてたんだっけ……ん?あれ、今は朝だよね、朝食をすぐに片付けギルドに足を早めて向かった。

 ギルドの中は人が少なく静かだった、その中に金色の長い髪の少女が椅子に座り足をパタパタさせ空気を蹴っていた。あぁ、セレスの事待たせちゃったよな。

 「セレスおはよう」

 金髪の少女はこちらを向き控えめに微笑んだ。

 「おはようございます、フェスさん」

 セレスはすぐに立ち上がると、僕の手をぎゅっと握って興奮しているように、飛び上がったり、腕をブンブン振り回している、セレス急にどうしたんだ!

 「フェスさん、レッドローブがこのこの街に来てるの、会いに行きましょう」

 セレスはレッドローブの事を昨日熱烈と話してたからなぁ、本当に気になってるんだろう、それがこの街にいると分かったら確かに行きたいよな、ただそいつが今この街のどこに居るのか分からないとすれ違いになるんじゃないか。

 「この街のどこにいるか分かるのセレス?」

 自信満々に大きく頷く。

 「ギルドのすぐ側の噴水の所で誰かを探しているみたいらしいよ、これ位の女の子」

 そう言うとセレスは僕の身長と変わらない位置に手を置く。にしても何で女の子なんかを探しているのだろう、もしやアレか……そんなことは無いよな。

 噴水近くに行くと赤色のローブに剣を常備させている子供が居た、その子どは確か昨日の子供とほぼ一緒の服装だった。
 セレスは指はその子供を指している。

 「彼女かレッドローブ何だよ」

 何処か自慢気に言うセレス、自慢することではないよ、心の中で突っ込む。するとその子供はこちらを向き「あっ」と大きな声を出した。

 「やっと来たか、昨日」

 子供は僕にスタスタと近づいて、目の前で仁王立ちをする、ここでしますか?

 「昨日は油断したけどな、今日は違う正々堂々オレと勝負しろ」

 可愛い少女の声とは裏腹に喋り方が物凄く男っぽい、何か勿体無いな、しかも顔はローブで覆われて見ることが出来ない。それにまた勝負を仕掛けられるなんて、逃げたいです。

 「あぁ、良いよ受けて立つ」

 何で、思ってる事と全く違うことが言葉になるんだよ!
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