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第八章 新大陸でEになる!
第十八話 絶対領域と言う名の中二病と異世界転生の定番が登場しちゃうんですよね…
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「≪絶対領域≫?」
「そうよ。命名私!いいでしょ?」
命名って…。
ソレイユって中二病だったのね…。
「…??…バカにされたのか誉められたのかわかんないんだけど?」
「だから心を読むなと何回言えば…まあいいわ」
それよりも。
「何なの、その≪絶対領域≫で?」
「職業を極めた人が達することができる人外の領域のこと」
ああ、なるほど。
長年弁当屋さんで働いてる人がしゃもじでご飯をすくっただけで何gか当てちゃう…みたいな。
「……サーチ……随分と庶民的な例えね…」
「わかりやすいでしょ?」
「そうなんだけど…そうなんだけどさ!できればもう少しカッコいい例えを」
「あんた弁当屋さんをナメてんの!?町の労働者の胃袋を支えてんのよ!!弁当屋さんにあやまれ!」
「わかった!わかったから手を離して!…魔王の首絞めてきたのサーチが初めてだよ…」
「あやまれって言ってんの!!」
「それはもういいから!」
「…落ち着いたサーチ?これ以上興奮するなら…」
「わかったわよ!お願いだから外さないで!」
「よろしい。私が確認した限りだと≪絶対領域≫はスキルとして存在している」
「…誰がそんなスキル持ってんのよ…」
「ん~~…今はいない…かな?」
いない!?
「じゃあ絶滅スキルなの!?」
ていうかまた話逸れてるし!
…落ち着け落ち着け。今はそれよりも。
「…その絶滅スキルが私と何の関係があるのよ?」
「短縮バージョンで簡単にしてほしい?長々と詳しく具体的に説明されたい?」
「…はい?」
いきなり何?
「ストレートに言われたいか、暴風回廊の時みたいにじっっっくり解説されたいかって聞いてるの!」
「………ストレートに簡潔にお願いします」
さすがに長々と詳しく具体的に説明されたくはないし…。
「わかった!…サーチが覚える!以上!」
「簡潔過ぎるわよ!もう少し説明を加えなさい!」
「ん~?なら超ロングバージョンを…」
…ソレイユ…遊んでるわね…!
「適度に短いヤツを!」
「クスクス…わかったわよ~」
む、ムカつく…!
「サーチは前世でアサシンをしていたのよね?」
「アサシン…になるのかなあ…」
「ぶっちゃけ後ろから近づいてギャー!が多いでしょ?」
後ろから近づいてギャー!って…。
「まあ…そうね…間違ってはない…」
「じゃあアサシンね。前世と合わせればアサシン歴は長いでしょ?」
そうね…ザッと30年くらいかな。
「そんだけ長くアサシンしてればアサシンマスターくらい名乗ったってバチは当たんないでしょ?そういうことよ」
アサシンマスターは名乗りたくないな…。
「私は熟練の弁当屋さんと同じレベルに達してるってこと!?すご」
「…サーチなんか弁当屋さんに憧れでもあるの?」
いや、何となく…。
「≪絶対領域≫を覚えるとどうなるの?」
「わからないわ。≪絶対領域≫はその人の経験してきた事が現象となって再現されるスキルだから個人個人で異なるの」
どっかの世界の大禁呪かよ!
「……そうなると…覚えるタイミングも人それぞれっぼいわね…」
「アタシが知ってるのは『夕飯の後にデザートを食べてたら開眼』てパターンかな」
…どういう≪絶対領域≫なのかすっごい気になるわね…。
「サーチの今の状態を見る限り、スキルの開眼が近いように感じる。あとはきっかけね」
きっかけ…?まさか!
「さっきソレイユが投げてきた蜘蛛も…?」
「ん…『恐怖を乗り越える』なんてことがきっかけになるかも…とは思ったんだけどね」
ハズレだったみたいね。
「…ただサーチの弱点が発覚しただけだったわね」
クスクスと笑うソレイユ。
うぁ、しまった…。
一番知られてはいけないヤツに知られちゃった…。
「さーて。アタシはそろそろ行くわね」
「えぇ!?」
ホントに急ね!
「アタシだって暇じゃないのよ。エイミアへの処置も終わったし、サーチもからかい…もとい元気づけたし」
「ちょっとだけ『からかい』って単語が聞こえたんだけど…?」
「気のせいよ気のせい…あ、それとね」
「ん?」
「この宿場町過ぎるとダンジョンあるからさ…攻略するなよ♪」
そう言ってウィンクした。
…魔王様のウィンクで萌える世界って貴重かも…。
「あ、もう1つ!」
「…まだあるの?」
「サーチを半殺しにした…えっと…ダンジョン殺しだっけ?」
迷宮食らいよ。
「そうそれ。サクッと絶滅させといたから…じゃ♪」
「はいぃぃぃっ!?」
て居なくなってるし!
「………」
…それが魔王ソレイユなりの好意だったと気づいたのはもう少し後でした。
「…ていうわけでエイミアは安心だって」
「ホントに?」
「ええ。私も見てたから」
「ホントに?」
「大丈夫だって…近い近い」
「ホントに?ホントに?ホントに?ホンぷぎゃっ!」
「しつこいわああ!」
「痛い~!でもよかった~~…びえ~」
エイミア泣いちゃった。
まあ、気持ちはわかるけどね…。
「しかしあっという間に去っていったな…」
リルも呆れ気味だ。
『ナニ言ってんのよー!可愛かったぞニャンコ先生♪』
「「「ぎゃー!」」」
『以上、ニャンコ先生が喋ると発動する伝言魔法でした♪じゃね♪』
「「「………」」」
…ムダなMP使いやがって…。
「もうイヤ~…びえ~」
更にエイミア泣かせてどうするのよ…。
「何か呪いの匂い!」
「リジー…」
呪いじゃなくてドッキリよ…。
「どこに行ってたのよ」
突然消えたと思ったら…。
「魔王様に頼まれた」
「何を!?っていうかいつの間に!!」
あんた湯あたりしてたんじゃなかったの!?
「治してもらった」
なんでリジーだけ?……あの魔王やっぱわからん……。
「魔王様に言われたとおりに探してきた」
そう言って紙の束を差し出してきた。
「何なのよ…なんかソレイユに引っ張り回されてる気が…」
リジーが配った紙には。
異世界転生には必ずついてまわる定番が書いてあった。
『第46回帝国格闘技演武大会のお知らせ』
ソレイユ…これに出ろと言いたいのかしら…?
「そうよ。命名私!いいでしょ?」
命名って…。
ソレイユって中二病だったのね…。
「…??…バカにされたのか誉められたのかわかんないんだけど?」
「だから心を読むなと何回言えば…まあいいわ」
それよりも。
「何なの、その≪絶対領域≫で?」
「職業を極めた人が達することができる人外の領域のこと」
ああ、なるほど。
長年弁当屋さんで働いてる人がしゃもじでご飯をすくっただけで何gか当てちゃう…みたいな。
「……サーチ……随分と庶民的な例えね…」
「わかりやすいでしょ?」
「そうなんだけど…そうなんだけどさ!できればもう少しカッコいい例えを」
「あんた弁当屋さんをナメてんの!?町の労働者の胃袋を支えてんのよ!!弁当屋さんにあやまれ!」
「わかった!わかったから手を離して!…魔王の首絞めてきたのサーチが初めてだよ…」
「あやまれって言ってんの!!」
「それはもういいから!」
「…落ち着いたサーチ?これ以上興奮するなら…」
「わかったわよ!お願いだから外さないで!」
「よろしい。私が確認した限りだと≪絶対領域≫はスキルとして存在している」
「…誰がそんなスキル持ってんのよ…」
「ん~~…今はいない…かな?」
いない!?
「じゃあ絶滅スキルなの!?」
ていうかまた話逸れてるし!
…落ち着け落ち着け。今はそれよりも。
「…その絶滅スキルが私と何の関係があるのよ?」
「短縮バージョンで簡単にしてほしい?長々と詳しく具体的に説明されたい?」
「…はい?」
いきなり何?
「ストレートに言われたいか、暴風回廊の時みたいにじっっっくり解説されたいかって聞いてるの!」
「………ストレートに簡潔にお願いします」
さすがに長々と詳しく具体的に説明されたくはないし…。
「わかった!…サーチが覚える!以上!」
「簡潔過ぎるわよ!もう少し説明を加えなさい!」
「ん~?なら超ロングバージョンを…」
…ソレイユ…遊んでるわね…!
「適度に短いヤツを!」
「クスクス…わかったわよ~」
む、ムカつく…!
「サーチは前世でアサシンをしていたのよね?」
「アサシン…になるのかなあ…」
「ぶっちゃけ後ろから近づいてギャー!が多いでしょ?」
後ろから近づいてギャー!って…。
「まあ…そうね…間違ってはない…」
「じゃあアサシンね。前世と合わせればアサシン歴は長いでしょ?」
そうね…ザッと30年くらいかな。
「そんだけ長くアサシンしてればアサシンマスターくらい名乗ったってバチは当たんないでしょ?そういうことよ」
アサシンマスターは名乗りたくないな…。
「私は熟練の弁当屋さんと同じレベルに達してるってこと!?すご」
「…サーチなんか弁当屋さんに憧れでもあるの?」
いや、何となく…。
「≪絶対領域≫を覚えるとどうなるの?」
「わからないわ。≪絶対領域≫はその人の経験してきた事が現象となって再現されるスキルだから個人個人で異なるの」
どっかの世界の大禁呪かよ!
「……そうなると…覚えるタイミングも人それぞれっぼいわね…」
「アタシが知ってるのは『夕飯の後にデザートを食べてたら開眼』てパターンかな」
…どういう≪絶対領域≫なのかすっごい気になるわね…。
「サーチの今の状態を見る限り、スキルの開眼が近いように感じる。あとはきっかけね」
きっかけ…?まさか!
「さっきソレイユが投げてきた蜘蛛も…?」
「ん…『恐怖を乗り越える』なんてことがきっかけになるかも…とは思ったんだけどね」
ハズレだったみたいね。
「…ただサーチの弱点が発覚しただけだったわね」
クスクスと笑うソレイユ。
うぁ、しまった…。
一番知られてはいけないヤツに知られちゃった…。
「さーて。アタシはそろそろ行くわね」
「えぇ!?」
ホントに急ね!
「アタシだって暇じゃないのよ。エイミアへの処置も終わったし、サーチもからかい…もとい元気づけたし」
「ちょっとだけ『からかい』って単語が聞こえたんだけど…?」
「気のせいよ気のせい…あ、それとね」
「ん?」
「この宿場町過ぎるとダンジョンあるからさ…攻略するなよ♪」
そう言ってウィンクした。
…魔王様のウィンクで萌える世界って貴重かも…。
「あ、もう1つ!」
「…まだあるの?」
「サーチを半殺しにした…えっと…ダンジョン殺しだっけ?」
迷宮食らいよ。
「そうそれ。サクッと絶滅させといたから…じゃ♪」
「はいぃぃぃっ!?」
て居なくなってるし!
「………」
…それが魔王ソレイユなりの好意だったと気づいたのはもう少し後でした。
「…ていうわけでエイミアは安心だって」
「ホントに?」
「ええ。私も見てたから」
「ホントに?」
「大丈夫だって…近い近い」
「ホントに?ホントに?ホントに?ホンぷぎゃっ!」
「しつこいわああ!」
「痛い~!でもよかった~~…びえ~」
エイミア泣いちゃった。
まあ、気持ちはわかるけどね…。
「しかしあっという間に去っていったな…」
リルも呆れ気味だ。
『ナニ言ってんのよー!可愛かったぞニャンコ先生♪』
「「「ぎゃー!」」」
『以上、ニャンコ先生が喋ると発動する伝言魔法でした♪じゃね♪』
「「「………」」」
…ムダなMP使いやがって…。
「もうイヤ~…びえ~」
更にエイミア泣かせてどうするのよ…。
「何か呪いの匂い!」
「リジー…」
呪いじゃなくてドッキリよ…。
「どこに行ってたのよ」
突然消えたと思ったら…。
「魔王様に頼まれた」
「何を!?っていうかいつの間に!!」
あんた湯あたりしてたんじゃなかったの!?
「治してもらった」
なんでリジーだけ?……あの魔王やっぱわからん……。
「魔王様に言われたとおりに探してきた」
そう言って紙の束を差し出してきた。
「何なのよ…なんかソレイユに引っ張り回されてる気が…」
リジーが配った紙には。
異世界転生には必ずついてまわる定番が書いてあった。
『第46回帝国格闘技演武大会のお知らせ』
ソレイユ…これに出ろと言いたいのかしら…?
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