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2.モブ、旅立ちを決意する
2-11.ケモ娘は健気
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宿に残されたオレとカレルは、ウルサイのがいない間に夕食を食べておくことにし、階下へと降りた。
階の食堂は祭りの客で混雑していて、注文をしても伝わっているのかいないのか分からないくらいの喧噪ぶりだった。頼んでもいない皿がテーブル置かれ、手をつけるかどうかで迷っている間に隣の客に奪われる。かわりに回りの客からも料理の皿と杯が次々と回って来る。田舎の正月の宴会みたいな状態だ。
最初は果物の汁が入っていたオレのコップにも、いつの間にか頼んだ覚えのない酒が注がれていた。どんな味がするんだろ? 好奇心から口をつけようとしたら、横から伸びてきたカレルの手が素早くコップを奪っていった。
「一杯くらいいいじゃん!」
ケチ! と隣に座る大男に向かって舌を出すと、
「ダメだ。酒も薬と同じように心身に働きかける。お前は昨夜、薬の作用で自分が何をしたか、覚えてないのか」
と横目で睨まれて、オレは慌てて舌を引っ込めた。
昨日自分がしでかしたことは、前半部分はしっかり覚えている。女の子ともしたことないのに、オレは隣の大男とディープなキッスをして、Bカップくらいありそうな雄っぱいを揉んだ。忘れたいのにぜ~んぶ覚えてるんだよな~! 絡めた舌の柔らかさと熱さが口の中によみがえってきて、酔ってもないのに一気に顔に血が上る。
───何だよ。そっちこそ、忘れてるのかと思ったら覚えてるんじゃん
オレはなるべくカレルの方を見ないようにしながら、思い出してしまった生々しい感触を誤魔化すように、食べ物を口に詰め込んだ。
いい加減腹が一杯になって、酔っ払いの客達と話をするのも面倒になった頃、まだ開けっぱなしの入り口からフードを目深に被ったルチアーノと、もう一人顔を完全に布で隠した小柄な人物がひっそりと入ってきて、すぐに階上へと向かった。オレとカレルも目立たないように後を追う。
部屋に入ると、一脚だけある椅子にちょこんと腰掛けて不安そうにしているマイアリーノを、ルチアーノが厳しい顔で見下ろしていた。
「やあ、意外と早く再会しちゃったね」
オレが小さく手を振ると、マイアリーノは緊張した面持ちのまま、少しだけ口元を緩めた。
「マイアリーノ、隠さず正直に答えて欲しい。君はどうやってこの石を集めた? それが貴重な物だと何故知っている?」
ルチアーノはいきなり尋問モードだ。
マイアリーノは大きな目を不安げに瞬かせながら小声で話し始めた。
「私たち、毎日神殿と大聖堂のお掃除します。人のいない時間にやります。時々、教主様たちが、この石を祭壇の奥に運んでいくの、見ます。でもこの石は盗んだのじゃない。私が森で見つけた」
ルチアーノは厳しい顔つきのまま追求する。
「どうやって見つけた?」
「におい」
マイアリーノは自分の顔の中心を指さした。
「におい?」
オレはベッドの端に出しっぱなしの赤い石を一つ摘まんで嗅いでみた。無臭だ。同じようにしたルチアーノも分からないと首を振る。
「におい、しますよ! とても甘くて懐かしいにおい。木や草のにおいじゃない。動物とも違う、特別なにおいだよ」
必死に言いつのるマイアリーノを安心させるようにカレルが大きく頷いた。
「嘘ではないな。この石にはほんの微かにだが香りがある。今オレはヒトの姿だから、鼻先に持ってこなければ嗅ぎ取れないが、あの子は遠くの臭いでも嗅ぎつけられるんだろう」
マイアリーノは誇らしげに顔を輝かせた。
「そう、わたしの鼻はかしこいよ! だから遠くからでも分かる。だから草取りで森の奥に行った時、石を見つけた。これは大事なもの。覚えてたよ。だから拾って隠した」
「香りか……だから人間には見つけられないんだな。では、あそこにいた豚たちは皆密かに森で滅石を集めているのか?」
「集めてるのはわたしだけ。みんなは何も知らないよ」
「よし、最初の一つを拾った経緯は分かった。しかし何故すぐに我々に報告しなかった?」
「報告したよ」
「誰に?」
ルチアーノの当然の追求に、マイアリーノは急に黙った。俯いて細い眉を苦しげに寄せ、
「……わすれた」
と首を振る。鈍いオレには明らかに何かを隠しているのが分かる。ルチアーノは苦虫を噛みつぶしたような顔をしたが、ますます手厳しく質問を重ねた。
「そんな言い逃れが通ると思うのか? 君は誰に話したかを忘れ、君から話を聞いた人間もまた、上へ報告するのを忘れたと? そして君は自分の考えだけで勝手に森へ何度も出かけ、他の石を探したというつもりか? 誰の指示もなしに? できるはずがない」
マイアリーノはジッと俯いて唇を噛んだ。
「君たちは何も考えず神に奉仕することだけが義務だ。自由は一切許されていない。マイアリーノ、君は何故禁を破って何度も森をうろついた? 何故石を集めて隠した? 必ず君にそれを指示した人間がいるはずだ」
ルチアーノは厳しく追及するが、マイアリーノが答えないまま、しばらく重苦しい沈黙が続いた。
「話さないなら、君を仲間の元へ返すわけには行かないよ」
ルチアーノは溜息と共にそう吐き出した。マイアリーノは俯いていた顔をルチアーノの方へ向け、涙のたまった大きな目で彼を見つめる。
「わたし、ルチアーノ様のお役に立ちたかっただけ……」
「そう考えること自体があり得ないんだ」
ルチアーノは両手で頭を抱え、ベッドの端にドサリと腰を下ろした。再び疲れたような溜息をつく。
「ちょっと待てよ。なんでマイアリーノがルチアーノの役に立ちたいと思うことが変なんだ? 世話になってる上司にプレゼントしたいって思うくらい、普通だろ」
それにマイアリーノはルチアーノのことが好きなんだし。
オレが疑問を差し挟むと、ルチアーノは即座に首を振った。
「普通ではないんだ。少なくとも、彼女を管理している大聖堂の関係者達はそう判断する……。参ったな……彼女を元の場所には戻すことはできないが、大聖堂に引き渡せば死ぬより酷い事になるだろう」
「わたし、何も言わないよ! ここで話したことも、石を拾ったことも忘れる。二度と勝手に森に行かない。だから、帰らせて……」
マイアリーノは両手で顔を覆って泣き出した。
「ダメだ。君に石を集めろと指示した者の名を言ってくれ。そいつはファタリタに敵対する人間である可能性が高い。放置するわけにはいかない」
「ファタリタの敵? ちがうよ! 絶対に違う」
「つまり、君は指示した者が居ることは認めるんだな。その者が敵ではないと何故言い切れる?」
鋭く問い返されるとマイアリーノはあっと口元を抑えた後、再び強情に黙り込んだ。
誰も口を開かないまま時が過ぎていく。夜が更けて階下から聞こえていた喧噪が聞こえなくなった頃、部屋の隅でジッと腕を組んで立っていたカレルが、低い声で切り出した。
「ルチアーノ、お前は大聖堂の騎士として組織内部に潜り込んだ害虫駆除をしたいのか、巡礼者として恋人を救うという願いを叶えたいのか、どちらなんだ?」
ルチアーノは弾かれたように顔を上げ、カレルを睨む。
「この娘を命願教幹部に引き渡し、その後お前はすぐに旅に出られるのか? 一通り調べが済むまで、お前も拘束されるのではないか? なにしろ、この娘はお前に石を渡したかったのだからな」
カレルは皮肉な笑みを浮かべて言う。言われてみれば、ルチアーノごと捕まる可能性はあるよな。だって何の罪も無い俺も、怪しいってだけでいきなり牢にぶち込まれたんだもん。
「大聖堂内部に、その娘をそそのかした人間が居るにせよ、居ないにせよ、どちらにしても、その娘を元の場所へ戻せば命が危ない。お前が扱いに困るというなら、この娘はオレたちが連れて行こう。アキオ、構わないか?」
オレはカレルの案に大賛成で頷いた。
「もちろん! マイアリーノが匂いで石の在処を突き止められるなら、他の巡礼者が気づかない分まで拾っていけるじゃん。すごく有利だよ」
それに、男しかいないパーティーで冒険に出るなんて、つまらないと思ってたんだよね! 一人は女の子がいないと!
身を乗り出して張り切るオレに微笑んで頷き、カレルは再びルチアーノに向き直る。
「たとえお前とここで別れることになっても、オレたちには何も問題は無い。どうする、ルチアーノ?」
選択を迫られたルチアーノはかなり長い間考え込んでいたけれど、最終的には諦めたように両手を上げた。
「……分かった。私は国よりもフィオレラが大事だ。このままお前達と行こう。マイアリーノは私の監視下に置くことで、ひとまず良しとする」
「やった! マイアリーノ、一緒に行けるよ!」
オレがマイアリーノの両手を取ってブンブン振ると、
「わたしも? ルチアーノ様達と一緒に!?」
と目に涙を残したままのマイアリーノが喜びに顔を輝かせた。半分豚だけどやっぱり可愛いし、良い子なんだよ。
階の食堂は祭りの客で混雑していて、注文をしても伝わっているのかいないのか分からないくらいの喧噪ぶりだった。頼んでもいない皿がテーブル置かれ、手をつけるかどうかで迷っている間に隣の客に奪われる。かわりに回りの客からも料理の皿と杯が次々と回って来る。田舎の正月の宴会みたいな状態だ。
最初は果物の汁が入っていたオレのコップにも、いつの間にか頼んだ覚えのない酒が注がれていた。どんな味がするんだろ? 好奇心から口をつけようとしたら、横から伸びてきたカレルの手が素早くコップを奪っていった。
「一杯くらいいいじゃん!」
ケチ! と隣に座る大男に向かって舌を出すと、
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部屋に入ると、一脚だけある椅子にちょこんと腰掛けて不安そうにしているマイアリーノを、ルチアーノが厳しい顔で見下ろしていた。
「やあ、意外と早く再会しちゃったね」
オレが小さく手を振ると、マイアリーノは緊張した面持ちのまま、少しだけ口元を緩めた。
「マイアリーノ、隠さず正直に答えて欲しい。君はどうやってこの石を集めた? それが貴重な物だと何故知っている?」
ルチアーノはいきなり尋問モードだ。
マイアリーノは大きな目を不安げに瞬かせながら小声で話し始めた。
「私たち、毎日神殿と大聖堂のお掃除します。人のいない時間にやります。時々、教主様たちが、この石を祭壇の奥に運んでいくの、見ます。でもこの石は盗んだのじゃない。私が森で見つけた」
ルチアーノは厳しい顔つきのまま追求する。
「どうやって見つけた?」
「におい」
マイアリーノは自分の顔の中心を指さした。
「におい?」
オレはベッドの端に出しっぱなしの赤い石を一つ摘まんで嗅いでみた。無臭だ。同じようにしたルチアーノも分からないと首を振る。
「におい、しますよ! とても甘くて懐かしいにおい。木や草のにおいじゃない。動物とも違う、特別なにおいだよ」
必死に言いつのるマイアリーノを安心させるようにカレルが大きく頷いた。
「嘘ではないな。この石にはほんの微かにだが香りがある。今オレはヒトの姿だから、鼻先に持ってこなければ嗅ぎ取れないが、あの子は遠くの臭いでも嗅ぎつけられるんだろう」
マイアリーノは誇らしげに顔を輝かせた。
「そう、わたしの鼻はかしこいよ! だから遠くからでも分かる。だから草取りで森の奥に行った時、石を見つけた。これは大事なもの。覚えてたよ。だから拾って隠した」
「香りか……だから人間には見つけられないんだな。では、あそこにいた豚たちは皆密かに森で滅石を集めているのか?」
「集めてるのはわたしだけ。みんなは何も知らないよ」
「よし、最初の一つを拾った経緯は分かった。しかし何故すぐに我々に報告しなかった?」
「報告したよ」
「誰に?」
ルチアーノの当然の追求に、マイアリーノは急に黙った。俯いて細い眉を苦しげに寄せ、
「……わすれた」
と首を振る。鈍いオレには明らかに何かを隠しているのが分かる。ルチアーノは苦虫を噛みつぶしたような顔をしたが、ますます手厳しく質問を重ねた。
「そんな言い逃れが通ると思うのか? 君は誰に話したかを忘れ、君から話を聞いた人間もまた、上へ報告するのを忘れたと? そして君は自分の考えだけで勝手に森へ何度も出かけ、他の石を探したというつもりか? 誰の指示もなしに? できるはずがない」
マイアリーノはジッと俯いて唇を噛んだ。
「君たちは何も考えず神に奉仕することだけが義務だ。自由は一切許されていない。マイアリーノ、君は何故禁を破って何度も森をうろついた? 何故石を集めて隠した? 必ず君にそれを指示した人間がいるはずだ」
ルチアーノは厳しく追及するが、マイアリーノが答えないまま、しばらく重苦しい沈黙が続いた。
「話さないなら、君を仲間の元へ返すわけには行かないよ」
ルチアーノは溜息と共にそう吐き出した。マイアリーノは俯いていた顔をルチアーノの方へ向け、涙のたまった大きな目で彼を見つめる。
「わたし、ルチアーノ様のお役に立ちたかっただけ……」
「そう考えること自体があり得ないんだ」
ルチアーノは両手で頭を抱え、ベッドの端にドサリと腰を下ろした。再び疲れたような溜息をつく。
「ちょっと待てよ。なんでマイアリーノがルチアーノの役に立ちたいと思うことが変なんだ? 世話になってる上司にプレゼントしたいって思うくらい、普通だろ」
それにマイアリーノはルチアーノのことが好きなんだし。
オレが疑問を差し挟むと、ルチアーノは即座に首を振った。
「普通ではないんだ。少なくとも、彼女を管理している大聖堂の関係者達はそう判断する……。参ったな……彼女を元の場所には戻すことはできないが、大聖堂に引き渡せば死ぬより酷い事になるだろう」
「わたし、何も言わないよ! ここで話したことも、石を拾ったことも忘れる。二度と勝手に森に行かない。だから、帰らせて……」
マイアリーノは両手で顔を覆って泣き出した。
「ダメだ。君に石を集めろと指示した者の名を言ってくれ。そいつはファタリタに敵対する人間である可能性が高い。放置するわけにはいかない」
「ファタリタの敵? ちがうよ! 絶対に違う」
「つまり、君は指示した者が居ることは認めるんだな。その者が敵ではないと何故言い切れる?」
鋭く問い返されるとマイアリーノはあっと口元を抑えた後、再び強情に黙り込んだ。
誰も口を開かないまま時が過ぎていく。夜が更けて階下から聞こえていた喧噪が聞こえなくなった頃、部屋の隅でジッと腕を組んで立っていたカレルが、低い声で切り出した。
「ルチアーノ、お前は大聖堂の騎士として組織内部に潜り込んだ害虫駆除をしたいのか、巡礼者として恋人を救うという願いを叶えたいのか、どちらなんだ?」
ルチアーノは弾かれたように顔を上げ、カレルを睨む。
「この娘を命願教幹部に引き渡し、その後お前はすぐに旅に出られるのか? 一通り調べが済むまで、お前も拘束されるのではないか? なにしろ、この娘はお前に石を渡したかったのだからな」
カレルは皮肉な笑みを浮かべて言う。言われてみれば、ルチアーノごと捕まる可能性はあるよな。だって何の罪も無い俺も、怪しいってだけでいきなり牢にぶち込まれたんだもん。
「大聖堂内部に、その娘をそそのかした人間が居るにせよ、居ないにせよ、どちらにしても、その娘を元の場所へ戻せば命が危ない。お前が扱いに困るというなら、この娘はオレたちが連れて行こう。アキオ、構わないか?」
オレはカレルの案に大賛成で頷いた。
「もちろん! マイアリーノが匂いで石の在処を突き止められるなら、他の巡礼者が気づかない分まで拾っていけるじゃん。すごく有利だよ」
それに、男しかいないパーティーで冒険に出るなんて、つまらないと思ってたんだよね! 一人は女の子がいないと!
身を乗り出して張り切るオレに微笑んで頷き、カレルは再びルチアーノに向き直る。
「たとえお前とここで別れることになっても、オレたちには何も問題は無い。どうする、ルチアーノ?」
選択を迫られたルチアーノはかなり長い間考え込んでいたけれど、最終的には諦めたように両手を上げた。
「……分かった。私は国よりもフィオレラが大事だ。このままお前達と行こう。マイアリーノは私の監視下に置くことで、ひとまず良しとする」
「やった! マイアリーノ、一緒に行けるよ!」
オレがマイアリーノの両手を取ってブンブン振ると、
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