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帰国⑴
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今日は、溜まっていた有給休暇を消化させるために休みをとって、買い物を兼ねて1人でブラブラと散歩していた。この間、急な残業で先生とまんぷく屋に行きそびれてしまったので、お昼は久しぶりに寄ってみようかなと、ボンヤリ考えていた。
「すいません。ちょっといいですか?」
キャチセールスだったら嫌だなと思いつつ、顔を向けるとジャケットにジーンズというラフな格好で、大きなキャリーバッグを持った男の人がいた。その後ろには、外国の金髪の男性と小学生くらいの子どもがいる。持ち物からして、旅行者かもしれない。
「この辺に、まんぷく屋っていう、ご飯屋というか定食屋があると思うんですが、ご存知ですか?」
「え、あ、はい」
今まさに、行こうと思ってた所が告げられて、びっくりしてしまう。それにしても、旅行者にも泰輔さんのお店が知れ渡ってるとは……と、更なる驚きもあった。
「ここから先が、ちょっとあやふやで……教えていただけたらと……」
「ボクも今から行こうと思ってたんです。良かったら、一緒に行きませんか?」
「助かります」
そう言ってフワッと笑った顔に既視感を覚える。不思議に思ってると、後ろにいた連れの金髪男性に声をかけられた。
「アリガト ゴザイマス。ヨロシク オネガイ イタシマス」
「あ、はい」
屈託無く接してくる金髪男性にボクの方が、なんだがドギマギしてしまう。
5分ほどの道のりを軽く話しをしながら進む。初めに声をかけてきた日本人男性は旅行ではなく、カナダから5年ぶりの帰国らしい。歳は先生よりは上かなと考えているうちに、まんぷく屋に着いた。
ドアを開けると、昼のピーク時は過ぎたようで店内には2組のお客さんしかいなく、ボクに気づいた夕花里さんが、笑顔で近づいてくる。
「真野くん!いらっしゃ……えっ⁈佑輔さん?」
夕花里さんは、ボクの後ろの人を見て驚きの声を上げたので、思わずボクも振り返ってしまう。そこには、今ボクと一緒に来た2人の男性と子どもがいる。
「久しぶりだね、夕花里。結婚式以来だもんなぁ」
「来る時は連絡して下さいよ~。佑輔さんは、いっつも突然だから。近々帰国することは知ってましたけど、ビックリするじゃないですか」
「あははは。びっくりさせたかったからね~」
2人のやり取りに唖然としていると、厨房から苦虫を噛み潰したような顔の泰輔さんが出てきて声をかける。
「夕花里っ、他のお客様もいるんだから、そんな所で喋ってないで、席に案内」
「真野くん、ごめんな。えっと、カウンターでもいい?」
「あ、はい。大丈夫です……えっと……」
「あぁ、こいつは俺の兄貴だよ。前に少し話したことあったよな」
さっきの既視感は、泰輔さんが笑った時に似てたんだと納得する。
「あーえっと……真野くん?だっけ?ありがとね。泰輔とも仲良いみたいだし、良かったらこっちで一緒に食べない?」
「佑兄と一緒だったら、ゆっくり食べれないだろ」
「あ、大丈夫ですよ。お邪魔でなければ……」
「全然。もう少し君と話してみたかったんだ」
「すいません。ちょっといいですか?」
キャチセールスだったら嫌だなと思いつつ、顔を向けるとジャケットにジーンズというラフな格好で、大きなキャリーバッグを持った男の人がいた。その後ろには、外国の金髪の男性と小学生くらいの子どもがいる。持ち物からして、旅行者かもしれない。
「この辺に、まんぷく屋っていう、ご飯屋というか定食屋があると思うんですが、ご存知ですか?」
「え、あ、はい」
今まさに、行こうと思ってた所が告げられて、びっくりしてしまう。それにしても、旅行者にも泰輔さんのお店が知れ渡ってるとは……と、更なる驚きもあった。
「ここから先が、ちょっとあやふやで……教えていただけたらと……」
「ボクも今から行こうと思ってたんです。良かったら、一緒に行きませんか?」
「助かります」
そう言ってフワッと笑った顔に既視感を覚える。不思議に思ってると、後ろにいた連れの金髪男性に声をかけられた。
「アリガト ゴザイマス。ヨロシク オネガイ イタシマス」
「あ、はい」
屈託無く接してくる金髪男性にボクの方が、なんだがドギマギしてしまう。
5分ほどの道のりを軽く話しをしながら進む。初めに声をかけてきた日本人男性は旅行ではなく、カナダから5年ぶりの帰国らしい。歳は先生よりは上かなと考えているうちに、まんぷく屋に着いた。
ドアを開けると、昼のピーク時は過ぎたようで店内には2組のお客さんしかいなく、ボクに気づいた夕花里さんが、笑顔で近づいてくる。
「真野くん!いらっしゃ……えっ⁈佑輔さん?」
夕花里さんは、ボクの後ろの人を見て驚きの声を上げたので、思わずボクも振り返ってしまう。そこには、今ボクと一緒に来た2人の男性と子どもがいる。
「久しぶりだね、夕花里。結婚式以来だもんなぁ」
「来る時は連絡して下さいよ~。佑輔さんは、いっつも突然だから。近々帰国することは知ってましたけど、ビックリするじゃないですか」
「あははは。びっくりさせたかったからね~」
2人のやり取りに唖然としていると、厨房から苦虫を噛み潰したような顔の泰輔さんが出てきて声をかける。
「夕花里っ、他のお客様もいるんだから、そんな所で喋ってないで、席に案内」
「真野くん、ごめんな。えっと、カウンターでもいい?」
「あ、はい。大丈夫です……えっと……」
「あぁ、こいつは俺の兄貴だよ。前に少し話したことあったよな」
さっきの既視感は、泰輔さんが笑った時に似てたんだと納得する。
「あーえっと……真野くん?だっけ?ありがとね。泰輔とも仲良いみたいだし、良かったらこっちで一緒に食べない?」
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「あ、大丈夫ですよ。お邪魔でなければ……」
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