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夕食と口づけ
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夕食はなかなか賑やかに始まった。お父様とレオナルド様はお互い、領地についてお話している。
レオナルド様も領地の勉強は始めたばかりだと仰っていたが、謙遜だったみたいね。とても領地の事を理解してらっしゃるわ。
「ランバード領は肥沃な土地ではありませんので、技術を大切にしております。
技術者の育成を最重要としておりますが、これからはそれだけでは問題だと思っております。」
「確かに、技術者の育成は大切だが、土地を他に転用できないか考えるのも、今後大事になってくるだろう。」
「はい。染料となる草木の栽培にも、もう少し力を入れていきたいのですが、今年は雨が多く日照不足で草木の生育が悪く、思うような成果となっておりません。」
お父様も仕事の話となると、楽しそうです。
私は久しぶりのお父様との食事で、こんな饒舌なお父様を初めて見た気がします。
穏やかな時間の中、夕食は進み、最後のデザートとなった。
「さっき、ランバード伯爵からの手紙は読ませてもらったよ。結婚証明書にも、こちらのサインはしておいたから。2人のサインをしたら、レオナルド殿、王宮へ持って行ってもらえるかな。」
「もちろんです。早速の対応ありがとうございます。今回は急な話しで、婚約期間も設けず、こちらの我が儘を聞いていただきありがとうございます。
兄の件で今は華美な事が出来ませんでしたが、落ち着きましたら、結婚式を改めて行いたいと思っています。
出来れば半年後ぐらいを目安に、準備をすすめていきたいと思っております。
その時には是非出席を。」
「ああ、そうか。ではその時は是非。」
とお父様は嬉しそうに微笑んだ。
結婚式の話しを聞いてなかった私はビックリだ。
レオナルド様には後で文句を言う事が決定した。
夕食後、さすがに2人きりになる事は出来なかったので、私達は当たり障りのない会話で終了した。
本当は文句が言いたかったけど、仕方ない。
翌日、レオナルド様はまた王都に帰っていく。
結婚証明書を提出して、陛下から結婚の許可が降りれば、晴れて私達は夫婦となる。
私は1週間後王都のランバード伯爵邸へお引っ越しだ。
「レオナルド様、お気をつけて。」
「ああ、レベッカも体に気をつけて。1週間後会えるのを楽しみにしてる。」
そう言ってレオナルド様は私の額に口付けをした。
不意打ち。超不意打ち。そんな触れ合い、今まで全くしてきませんでしたけど、ここにきて額に口付け。
私はパニックになりながらも、動揺を隠して
「私も楽しみにしております。」
と、辛うじて言葉にする事ができた。
お兄様以外からの初めての口付け(額ですけど)
レオナルド様は私を殺しにかかってるのかしら?
そんな私の気持ちに全く気がついていないだろうレオナルド様は私達の結婚証明書を持って、颯爽と馬で駆けていった。
私はその背中をボーッと見守る。
そんな私にアンナが
「そんなにレオナルド様とのお別れが寂しいのですか?1週間後には会えるじゃないですか。それからはずっと一緒ですよ。
さぁ、少しずつ、荷物の整理をしませんとね。」
と私を邸の中に誘う。
私は「そうね…」と赤くなった顔を臥せたまま、邸に入っていくのであった。
レオナルド様も領地の勉強は始めたばかりだと仰っていたが、謙遜だったみたいね。とても領地の事を理解してらっしゃるわ。
「ランバード領は肥沃な土地ではありませんので、技術を大切にしております。
技術者の育成を最重要としておりますが、これからはそれだけでは問題だと思っております。」
「確かに、技術者の育成は大切だが、土地を他に転用できないか考えるのも、今後大事になってくるだろう。」
「はい。染料となる草木の栽培にも、もう少し力を入れていきたいのですが、今年は雨が多く日照不足で草木の生育が悪く、思うような成果となっておりません。」
お父様も仕事の話となると、楽しそうです。
私は久しぶりのお父様との食事で、こんな饒舌なお父様を初めて見た気がします。
穏やかな時間の中、夕食は進み、最後のデザートとなった。
「さっき、ランバード伯爵からの手紙は読ませてもらったよ。結婚証明書にも、こちらのサインはしておいたから。2人のサインをしたら、レオナルド殿、王宮へ持って行ってもらえるかな。」
「もちろんです。早速の対応ありがとうございます。今回は急な話しで、婚約期間も設けず、こちらの我が儘を聞いていただきありがとうございます。
兄の件で今は華美な事が出来ませんでしたが、落ち着きましたら、結婚式を改めて行いたいと思っています。
出来れば半年後ぐらいを目安に、準備をすすめていきたいと思っております。
その時には是非出席を。」
「ああ、そうか。ではその時は是非。」
とお父様は嬉しそうに微笑んだ。
結婚式の話しを聞いてなかった私はビックリだ。
レオナルド様には後で文句を言う事が決定した。
夕食後、さすがに2人きりになる事は出来なかったので、私達は当たり障りのない会話で終了した。
本当は文句が言いたかったけど、仕方ない。
翌日、レオナルド様はまた王都に帰っていく。
結婚証明書を提出して、陛下から結婚の許可が降りれば、晴れて私達は夫婦となる。
私は1週間後王都のランバード伯爵邸へお引っ越しだ。
「レオナルド様、お気をつけて。」
「ああ、レベッカも体に気をつけて。1週間後会えるのを楽しみにしてる。」
そう言ってレオナルド様は私の額に口付けをした。
不意打ち。超不意打ち。そんな触れ合い、今まで全くしてきませんでしたけど、ここにきて額に口付け。
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「私も楽しみにしております。」
と、辛うじて言葉にする事ができた。
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