理想のオトコ、飼ってます。

初瀬 叶

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プロローグ

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私は男を見る目がない。

高校1年生で初めて出来た彼氏は、超ナルシストで、プライドが高かった。
「俺と付き合えて幸せだろ?」なんて本気で言う奴、実際目の前にいると引く。
その上、隙あらばセックスしようとする。キスも下手くそなくせに。
なんとか、貞操を守りつつ、1年でお別れした。

その後付き合った彼氏は優しくて、穏やかな人だった。
でも、体の関係を持つようになると、束縛が激しくなった。
他の男と話すだけで、土下座させられた。それ以外は、一応優しかったし、約2年付き合った。お互い受験で忙しくなり、そのまま私は連絡を取らなくなった。大学もお互い地元を離れたし、そのままフェードアウトしたつもりだったが、ストーカーになった。
身の危険を感じて、警察に相談した。
それでやっと別れる事が出来た。

大学に入って出来た彼氏はイケメンだった。なのでモテた。
彼を狙う女に嫌がらせを受けるようになった。それでも、彼が好きだったから、我慢した。彼に嫌われないようにダイエットも頑張ったし、同棲を始めてからは料理も掃除も頑張った。
そしたら、お母さんにしか見えなくなったと言われた。軽く病んだ。

その後付き合った彼氏は、ギャンブルが好きだった。借金してギャンブルしてた。私は父親が借金して、母が苦労している姿を見てきたから、借金する奴は無理だった。その彼とも別れた。

その後付き合った彼氏も、まぁ整った顔をしてた。なのでモテた。
彼は来るもの拒まずだった。気がつけば、私が浮気相手になっていた。
速攻別れた。

もうイケメンはこりごりと思って、今度は平凡な顔の人と付き合った。所謂、フツメン。
就活に失敗した彼は宗教にのめり込んだ。
私は、典型的な日本人だから、クリスマスはケーキを食べるし、正月は初詣に行くし、お盆はお墓参りをする。そんな私には宗教に傾倒していく彼が理解できなかった。やっぱり別れた。

就職して付き合った彼は、大人だった。
喧嘩なんてする事もなく、私の我が儘を可愛いと許してくれた。でも、結婚してた。知らなかったとはいえ、自分が不倫している事に驚愕した。速攻別れた。

でも、これ全部向こうから告白されて付き合ったんだよなー。そう考えると男運がないとも言う。
そんな私の名前は佐久間  奏(かなで)26歳。病院でレントゲン技師をしている。
最後の不倫野郎と別れてから3年、彼氏なし。
父親の借金のせいで離婚して私をシングルマザーで育ててくれた母は1年前に病気で儚くなった。私のウェディングドレスを見たかったと最期に言われて、望みを叶えられなかった事を申し訳なく思った。

でも、もうこうなると、男と付き合うのが怖い。次はどんな奴が来るのかと思うと身構えてしまう。結婚は、今の私にはハードルが高すぎた。

近くに親戚もなし、母の遺産でもある築30年の分譲マンションで、猫1匹と気楽な1人暮し。男が居なくても、毎日楽しい。
まぁ、これはこれでありかなぁ~なんて考えている。
これはそんな私に起きた、びっくり仰天な物語だ。
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