星幽のワールドエンド(第一章完)

白樹朗

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ワールドエンド邂逅編

プロトタイプ・デカ②

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 ふと、獲物を運ぶ蟻の姿を思い出した。
 蟻は自分の身体の倍以上大きい獲物を巣まで引きずって歩くが、当然獲物がどうなろうと気にしたりはしない。

 獲物の足が取れ、首が取れ、胴がもげようと気にする蟻はいない──自分の身体に引っかかっただけの人形のような人間を、あの化け物が気にするはずもない。ギリと歯噛みして、至恩は言った。

「瑛里奈を助けよう」
「どうするの?」

 衝撃波に倒れる木を避け、パーキング後方の鉄塔に危なげなく降り立つと、志恩は視線を巡らせた。

 枝が飛び散り、送電線が爆風に跳ねる。
 巨大ムカデ、もといプロトタイプ・デカは自分で巻き起こした砂塵と木の葉で見失ったのか、口から煙を上げながら赤い目を左右に動かしている。

 まだデカに見つかってはいない。金の影の問いかけに、藍の髪を揺らして、志恩は腕を組んだ。

「……困ったね。どうしよう」
「まさかのノープラン!?」
「いやだって、今までわりと撃ってなんとかしてきたけど、これ撃ったら瑛里奈にも当たるじゃん?」
「うーん」

 レイゼルの悩ましげな声を聞きながら、志恩は自分の左腕を見た。
 銃の甲に刻まれた生命の樹。輝ける至高の光球、二十二のセフィラの半分が消え、それを繋ぐ小径も消えた。銃身に刻まれた文様も、心なしか薄まった気がする。

 圧倒的な魔力不足。このセフィラの量で無限アインソフが一回、そして残りの数少ない光弾。
 ここに来るまで撃ちすぎたなと苦々しく思う。ふとレイゼルは魔力切れになったりしないのかなと元気に踊る足元を見たとき、

「レイゼ──」
「おい、志恩」
「コウちゃん」
「お前、あの化け物と会うの何回目だ?」

 鉄塔のてっぺんまでとはいかなくとも、大きな木が一本分ぐらいの高さはある。そこに軽々と降り立ったコウに、至恩は緑の瞳をまたたかせた。
 どこから来たんだろうと思ったが、有無を言わさないコウの問いかけに、頬をかきながら答えた。

「えーと、よ……三回目? 戦うのはこれで二回目だけど」
「……意外に多いじゃねーか」
「そうかな。でもほとんどレイゼルのおかげみたいなものだし」
「うんうん。もっと褒めていいよ」
「なら、アイツらの弱点も知ってんな?」
「弱点?」

 目を丸くする一人と一影に、変な顔をするコウ。
 ふふんと自慢げに胸を張るレイゼルはともかく、卵の特売を当日に聞かされた顔で、至恩は口を開いた。

「なにそれ」
「なにそれー?」
「……お前らなあ」

 一人と一影が同時にきょとんと小首をかしげる。金の影にいたっては面白そうにぴょんぴょん飛んでもいる。

 頭を抱えるコウを見て、こんなにうなだれる姿は初めて見る、いや亜門の競馬に給料がだいぶつぎ込まれていたのを知ったときも同じような感じだったなと思い出す。

 そのときは、至恩の家にコウが家出をしてきたし、コウにめちゃくちゃな特訓も受けさせられた。
 コウの豪速パンチや豪速キックを避けられることに何の意味があるのかと当時は思っていたが、なるほど今になればそれが生きている。具体的には、大の大人のパンチも、化け物の衝撃波も避けられた。

 いや、そんなことを考えてる場合じゃないなと至恩が恥ずかしそうに頭をかくころ、コウはようやく復活したか、半眼でつぶやいた。

「今までどうしてた」
「なんかとりあえず撃ってた」
「塵となるまで薙ぎ払えー」
「…………体内から核ぶっ壊して破壊するか、外殻ごと核ぶっ壊して破壊するかだから覚えとけよ」
「どっちも同じようなもんじゃん!?」

 レイゼルと大して変わんないよ、それと至恩が言うと、コウは心外だとでもいうようにあからさまに嫌な顔をした。

 何が不満なのよとコウを蹴る影。当然当たらずに、ひょいと避けるコウ。その第二開戦勃発を宥めながら、至恩は上を見た。
 それから、むんずとコウのワイシャツの襟首をつかむ。さすがに気温三十五度を過ぎれば暑いか、改造制服はやめていた。半袖のワイシャツで、腰パンと裾の広いスラックスはそのままだったが。それはさておき、

「コウちゃん、これ使おう」
「あ?」

 至恩の顔の先に、平坂の街まで電気を送る配電線がある。てっぺんまでの高さは、デカの体長より頭一つぶんほど高い。
 至恩と同じく見上げ、数秒考えたあと、コウは顎をおろした。

「これか」
「うん。だから、誘導してほしい」

 コウは重々しく頷いて、釘バットで不敵に肩を叩いた。

「いいぜ。わかった」
「ここまで来たら、俺が引きつけるよ。多分、アイツ俺の方に来るから」
「なんでだ?」
「よくわかんないけど、俺あの化け物達に好かれてるぽいんだよね。全然嬉しくないけど」
「……美味そうってんなら、そっちのガキの方だと思うけどな」
「そう? まあ私、史上最強にかわいいからね!」

 全然褒められてはいないのだがなぜか嬉しそうな金色の影は無視し、鉄バットを振りおろしてコウが前を向く。

 爆風が止み、砂塵が落ち着き、木の葉の壁は焼き払われた。黒々とした闇の巨体が動き始める。その動向に鋭く目を細めて、至恩は口を開いた。

「瑛里奈のこと、頼むね」
「ああ。お前こそ気をつけろよ」

 ちらりと肩越しに、視線だけで頷くと、コウは鉄筋から飛び降りた。

 そういえばレイゼルの魔法のある自分はともかく、コウはこの高さから落ちて大丈夫なのか。
 コウが怪我するところなど十年間一度もみたことがないが、コウも魔法のようなものが使えるのか。まさかなと考えていると、急に腰を引っ張られた。

 不安定な鉄筋の上でよろめく身体を柱をつかんで持ち直し、その原因を至恩は文句言いたげに見る。
 落ちたらどうするんだと言いかけたが、またも影から出てきた銀髪の少女が、至恩以上に怒って頬をふくらませているのを見つけて、眉をひそめた。

「シオン、私は!?」

 自分を差し置いてコウが相棒感を出しているのが、もやもやした。
 シオンと一緒にいるのは私なのにコウばっかり、と地団太する少女を見下ろして、至恩はちょっとだけ笑った。

 こんな状況で──コウがいるいないにかかわらず、以前の自分だったら、瑛里奈を助けるどころか恐怖で自分の身も守れずに死んでいただろう──こんな状況でも笑うことができるのは、このどこまでも無邪気な少女のおかげだなと思う。

 怖くないわけではない。化け物も、この銃も、ましてや瑛里奈が生きているか、助けられるか、皆で無事ムンドゥスを抜けられるかもわからない。けれど、恐怖を投げ捨てて優しく至恩は言った。

「お前、俺を守るんじゃなかったの?」

 その言葉に、レイゼルは頬を赤くさせ、太陽が昇るように瞳を輝かせた。

「うん。任せて!」

 瞬間、少女が消え、代わりに金色の風が吹く。
 肩をなでるようなそよ風に微笑んで、至恩は鉄筋を蹴り上げる。そして、鉄塔を駆け上がった。


 その──何気なく少女に言った言葉を、至恩はその後、ひどく後悔することになる。



 /*/



 山が、燃えている。
 風が吹かないせいか、あまりにも局地的な山火事だが。
 とはいえ、ここが世界の影、世界の陽炎だとしても、見慣れた景色が焼かれるのは気持ちの良いものではないなと思う。

 至近距離で無差別に吐き出されるビームは命中率が低く、しかしそれ自体が一種の防壁となって近づけない。
 ビームを四方八方に吐き散らし、火の粉を舞いながら這いずり回るデカの足元で、牽制するようにバイクを走らせるコウの姿が見えた。
 時折、バイクから黒い稲妻が走る。
 赤い炎の海を焼く稲妻は、デカを攻撃するというよりは、その重すぎる腹と地面で、拘束された瑛里奈が轢死してしまわないように気を引いて誘導している、というのが正しい。ちょろちょろと足元を動いて邪魔をするコウを攻撃するために、デカは上半身を上げて走ることを余儀なくされている。

 釘バット改め、コウの黒塗りのバイクは、そのビームの色も含めて昔放映していたコウが憧れるダークヒーローのバイクそのものだった。本当に、好きなんだなあと思う。自分の星幽兵器にしてしまうほどに。

 とはいえ、志恩は笑わなかった。
 細く息を吐き、左手の甲をなでる。意識を集中させる。間違いは許されない、外すことも、許されない。
 ムンドゥス内にいるせいか、視力が上がり、山道を駆け下りて来るコウがよく見える。デカの多すぎる足に抱えられた、瑛里奈の姿も。

 そして、ようやく自分を捕捉したどす赤い光に、志恩は視線を鋭くさせた。

「シオン」
「うん。わかってる」

 送電鉄塔の高さは地上から約百メートル。そのうち地上六十メートルの場所に、志恩は立っていた。
 眼下を見下ろしながら、松明を灯すように、導くように、光弾を放つ。

「……珍しいな。デミが人質を取るなんて」
「ん?」
「餌で獲物を釣るなんて、そんな知恵が回る知能もないはず。食うか殺すしかできないやつらなのに……成長、いや、まさかデミに可能性なんて──」

 レイゼルが独りごちた瞬間、文字通り燃え滾るレッドカーペットを踏み荒らし突進してきたデカが、その巨体で鉄塔に体当たりする。
 そのまま多足を鉄筋に絡ませて猛スピードで駆け上ってくる様子に、一瞬怯んだが、首を降って至恩はレイゼルに頷く代わりに自分も鉄筋を昇りはじめた。

 クレーンで作る鉄塔に当然階段などないから、デカと同じく外側の鉄筋伝いに昇ることになる。
 大きな鉄の鉄塔を、玩具のように揺さぶって近づいてくる振動と唸り声に、踏み台のステップボルトを掴む手に冷汗がにじむ。
 下を見れば、奈落の底のように開けた口から幾重にも生やされた牙がのぞき、輝く赤い目が、表情など無いだろうに、どこか笑っているようにも見えた。

「──レイゼル!」
「おっけー」

 レイゼルがまるで近所にお使いをするような軽さで請け負うと、デカの口から放たれた熱光線を光の壁を展開させて弾く。
 服の上を金色の膜が包む。弾かれて逸れたビームの衝撃波に、横殴りに身体が揺さぶられて、志恩は手に力を込めた。

 金の障壁が二発、三発と続く攻撃を防ぐ間、ボルトを掴むのも惜しいように、志恩は最後、鉄筋ごと空気を蹴り上げて跳躍した。

「シオン、セフィラに魔力ないよ!?」
「大丈夫。これが最後だ」

 飛びながら頂上に続く梯子に右手を伸ばし、そして下に向けた銃口の、その表面に浮かんだ残り少ないセフィラをさらに輝かせて、志恩は口を開く。

 ガタガタガタと鉄筋を揺らしてデカが迫ってくる。
 その距離はもう、十メートルもない。蠢く爪が、波打つ巨体が、ひしめく牙が、すぐそこにある。

「……聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな」

 もしも神がいるなら、なぜこの化け物の暴虐を許しているのだろう。
 聖句を紡ぎ、吐き気のする汚臭をかぎながら、至恩は思う。
 左手の先に向かって、つま先から、背中から、あらゆる場所から、血液が流れるように、どくどくと熱い奔流が走るのがわかる。
 一瞬でも気を抜けば、四肢がバラバラになりそうなその熱を、必死にコントロールしながら、志恩はデカを睨む。

 ──正しくは、デカよりさらに下を。
 志恩に気を取られているデカの身体を使い、駆け上がってくる黒塗りのバイクを見つけて目を細めた。

「うらぁぁぁ!!」

 ガチガチと鳴らす牙が志恩の足先に追いつき、長すぎるデカの巨体が鉄塔に貼り付こうとした、その瞬間だった

 かぎ爪で鉄筋をへし折り、波打つようにもたげたデカの身体が、真っ二つに裂けた。
 ドスの利いた叫び声とともに、稲妻をまとわりつかせた釘バットが黒くひらめく。障壁も張らない無防備な腹部を一閃に斬り裂いた。

「コウちゃん!」

 血飛沫を上げて落下していくデカの尾と、二つの人影。
 どろどろと粘着質な赤い雨の中、遠目でも派手な金髪が、黒髪の少女を受け止め抱き上げながら、あぶなげなく落下している。ひとまず瑛里奈は無事なようだ。コウは、きっと不機嫌だろうな。見えない表情を思い浮かべて、至恩はすこしだけ微笑んだ。コウの心配は何もしていない。

 そして、眼下の化け物を見た。
 ずるりと落ちかけた鍵爪を、鉄筋にひっかけて、かろうじてぶらさがる巨大百足を見つめる。その八つの赤い瞳は、腹から先を失ってなおぎらぎらと輝いていた。
 それが本能なのか、やはりデカは笑っているように見える。腹を失ってビームを吐けないくせに、至恩を嘲笑うように、ガチガチと歯を鳴らす。
 至恩は嫌そうに眉を寄せて、吐き捨てるように、銃を向けた。

「……──それは峻厳、それは慈悲。与えるは大いなる献身。無限の救いをここにアインソフ

 銃口がまばゆい光に包まれる。
 放たれた膨大なエネルギーと、目を焼くような光越しでも、デカの赤い瞳から目が離せなかった。
 鋼鉄の牙は次々と折れ、肉が焼き切られていく。なぜか目だけが生き生きとしながら、どんな熱度でさえものともしなかった超霊質硬度装甲皮が爆ぜて、多足ごともげてばらばらと落ちていく。

「やっ……た……?」

 動かないデカの姿を見届けたあと、至恩の手から力が抜けた。
 送電用の電線がつけられた鉄塔頂上の梯子から手が離れ、身体が落ちていく。

 緩やかに落ちながら、鉄塔からも火からも離れた山道で待つ、金髪の少年とその隣りで眠る少女を認めて、至恩はようやく安堵したように目を閉じた。
 風圧で目が開けていられなかったし、地面に着くころになればレイゼルが止めてくれる。そう思い、

「シオン!?」

 突然のレイゼルの悲鳴に至恩は目を見開き、振り向いた。

『──体内から核ぶっ壊して破壊するか、外殻ごと核ぶっ壊して破壊するか……』

 脳裏に、コウの言葉がよみがえる。
 そこには、あり得るはずのないものがあった。

 鉄塔をぐしゃぐしゃにひしゃげて潰して駆け昇ってきた化け物の長い首が、真後ろにある。
 二股に分かれた尾先だと思っていた白い鋼が開き、現れた無数の牙に十に輝く赤い瞳。
 コウに引き裂かれた後、鉄塔の下部に引っかかりべろんとひっくり返っていたデカの下半身だった。

 死んだはずの、それ。

 いや、もしかして、もしかして──こちらが核か・・・・・・
 デカ本来のそれであろう十の瞳が、爛々と点滅している。目の前で嘲笑うように発光した赤に、目がくらむ。視界が霞む。
 どす黒い赤に飲み込まれる。化け物が笑っている──そして、至恩は思い出した。

 腹を裂かれ、肉を噛みちぎられ、引き出した内臓を啄ばまれる痛みを。
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