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第18話
しおりを挟む俺たちは結局またマンションから離れ、電車を乗り継いで夜の歓楽街を歩いていた。
ちなみに手を繋いでる。
手を差し出したのは彼女の方だった。
それからはずっと手を繋いでいる。
俺はそれよりも警察の目が怖かった。
私服ならまだしもセーラー服のまんまだからな。
そう言うと彼女は「気にしないで」と言う。
いやいや、下手したら捕まるってと思っていると、彼女が「コスプレの帰り」と提案してきた。
無理でしょ。もろ学校の名前が書いてあるし、カバンもそうだし。
「本当に良かったの? 今なら引き返せるよ?」
首を横に振る。
「大丈夫。本田さんといたい…ねえ、下の名前で呼んでもいい?」
なんだかさっきのハグで急接近した気がするのだが…。
「いいよ」
「じゃあ、広くん…なんだか、照れちゃうね♪」
いやいや、照れるのはこっちなんすけど。
あなたも顔に火がついているけど、今の俺も絶対負けないぐらい赤いはずなんですけど。
「この後、どうしよっか?」
「広くんの行きたいところでいい…」
なんだか雰囲気がおかしくなってきたぞ。
ちょっと待て俺の残額は?
2000円を切ってますよ、旦那。
ラブホ、いけない…トホホ。
「お金なら私、2万ぐらい持ってる…よ?」
リッチ~! 今時のJKはそんなに日ごろから持ってるのかよ?
「あ、普段は2000円ぐらいしか持ってないよ? 今日は好きなバンドのCDとかブルーレイが出るから…」
バンドねぇ。
「好きなバンドって?」
そう言うとまた頬が赤くなる。
「バンドっていうかアイドルなのかな・・・『赤ちゃんメタル』っていうんだけど」
なん…だと!
「俺も大好きだよ! 赤ちゃんメタル! いいよね、あの娘たち♪」
テンションがあがる俺に、あすかちゃんも負けないくらいテンションがあがる。
「うんうん! 人気が高いから早めに買わないとプレミア化しちゃって大変だから」
「え? 俺は全部持ってるよ? あかちゃんメタルの前のユニット時代から。今度家に…あ、いけなかったわ」
俺が肩を落すとあすかちゃんは繋いでいた手を放し、俺の左腕を組む。
ギュッと力いっぱいするもんだから、間接的に胸の感触がさっきよりもよくわかる。
「今は広くんの方がいい…」
ぼそりと呟いた。
しばらく会話がなく、歓楽街を歩いていると人が少なくなり、気づくとラブホテル街を歩いていた。
お互いの顔を見ないまま、しばらく歩き続ける。
車でイチャつきながら入っていくカップルや入り口で濃厚なキスを続けるカップル。
彼女の胸をまさぐるカップルまでいた。
す、すげーなおい。こんなにカップルってのは解放的なのか?
ずっと歩いているとラブホテル街から遠のいてしまった。
チャンスだったのに。
ラブホテル街から今度は風俗の通りになってしまった。
リーゼントにスーツで決めたおっさん達が立っている。
「広君…私、ここ怖い」
袖を引っ張られる。自然と先ほど歩いていたラブホテル街に戻ってくる。
「す、すごいよな…みんな」
さっきよりも愛し合うカップルは増え続ける。
「…いいよ」
声が震えている。
あすかちゃんの声は聞こえていたが、敢えて聞き返した。
「え?」
「広君が行きたいなら…どこでも」
俺はその答えに驚いた。だが、心の中でガッツポーズをとる。
その後、選びもせず目の前にあった白いお城のようなホテルに入っていった。
中には誰も人の気配が感じられない。
受付ってどうすんだ? やったことがないのでわからん。
部屋の写真がたくさんあり、下には小さなボタンがある。そして、写真右には値段が書いている。宿泊と休憩別で。
「一万円!?」
どうやら皆さんお盛んなようで。最上階の一番値段が高い部屋しかなかった。
クソ高いじゃねーか。やめよう。別のホテルだ。
「高いから別の所にいこう」
立ち去ろうとするとまたあすかちゃんが俺の袖を引っ張った。
「こ、ここでいいよ…外はもう怖いし…お金なら私ので足りるでしょ?」
彼女の言葉で俺の理性は吹っ飛んだ。
足早にエレベーターに入る。エレベーターのタバコ臭さにイラついたが、多少のことは目をつぶろう。
最上階に着くと廊下の奥に一つだけ部屋があり、701号室と書かれた札が点滅して光っている。
ここに入れということなのだろう。
中に入るとこれまたヤニ臭く、せっかくのムスコくんがなえそうになる。
まあこんな可愛い子とヤレるんだ。文句は言っちゃダメさ。
部屋はかなり広く、ダブルベッドが2つ、カラオケにゲームパッド。
そして、中央にはガラスばりの部屋があり、中には大きなジャグジーがあった。太った俺でもあすかちゃんと一緒に入れそうな大きな浴槽だ。
たぶんこの風呂の中でもヤッてくださいという粋な計らいなのだろう。だが、これは付き合って、かなり場数を踏まないとダメだな。俺たちにはまだ早すぎる。
「私…先、シャワー浴びてきていい?」
なんだ!? この夢にまで見たようなド定番のフレーズは? 最高だ!
もうヤレたら死んでもいいかもしれん!
もちろん彼女の入るお風呂は先ほどの丸見えジャグジーではない。ごく普通の『見えない』方のお風呂だ。
正直見たかったぜ…いやいや、文句を言ってはいかんぞ!
このあとでたっぷりと拝めるのだから! グヒヒ!
「お、お先にどうぞ…」
俺も緊張して、思うように声が出ない。
洗面台前の引き戸が閉まる。
さあどうしたもんか…。とりあえず、小便でもしておくか?
トイレに入って小便しようとしたが、フルMAXになったムスコが暴れまわり、小便が集中して出せない。
小便をトイレ中に撒き散らしてしまい、トイレットペーパーでふく姿はなんとも情けないぜ……。
落ち着けムスコよ、34年も……待たせたな!(涙目)
お前はあともう数十分もすれば、目くるめく官能の世界を味わうことになる。
「ん……ヤバイ!」
思い出してしまった・・・コンドームがないがな!
どどど、どうしよう! な、生でやんの? エロマンガみたいに?
腹に出すんだっけ? いや~初めてのオマ●コが、あまりの気持ちよさで中に出しちゃいそうだよ……。
悩みながら、ベッドにダイブする。
ベッド上にあったボタンを押して遊ぶ。部屋の明かりが全て消えて、周りの電球のみが点いている。
そして、部屋中の壁に星が現れ、キラキラと輝いている。どうやら部屋を暗くすると星が現れるらしい。
奥から引き戸が開く音がした。
心臓を打つ音が激しくなり、少し息苦しい。いい意味で。
「ごめんね、先に入って……」
想像した姿とは違っていた。こういうときはバスタオル一枚で胸の谷間や太ももを拝めるものだとばかり思っていたのだが・・・。
あすかちゃんはピンク色のバスローブを着ていた。
もちろんお身体はまだ拝めない。
「広くんも入る?」
言われてやっと気がついた。そうだよ、そうだよ。
俺こそ身体中、汗臭い。
実家で入ってないから汗でベタベタだし、大事なムスコも臭かろう。
「う、うん」
洗面台に向かう前に彼女の方を見るとジッと床を見つめていた。どうやら緊張しているらしい。
まあ俺もめっちゃ緊張しているけど。
風呂の中で丹念に股間と脇を洗った。臭い汚物は焼却じゃー!
ボディシャンプーでムスコを洗っていると何日か出してないせいか、少し快感を覚え、立ちっぱなしのムスコから発射しそうになった。
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