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63:謎の人物と高速で現れたヤンデレ
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「えっ??だ、誰かいるでござるか??レイ??」
しかし、誰も答えない。代わりに1枚の紙が差し込まれた。
『レオンハルトです。声を出すと小公爵様に気付かれますのでメモで失礼します』
という返事が書かれていた。
しかし、そのメモに拙者は不信感を抱いた。何故ならその文字はこの国の言葉ではなく前世の日本語で書かれていたからだ。
レオンハルト殿も転生者という可能性もあるが、その場合、叔父上からなんらかの説明はあるはずだし、拙者自身が転生者であるということを明かしていない以上、この文字を使うというのはありえない。
ちなみに、この国の言語は英語に近く、綴り方はローマ字である。つまりローマ字表記なので前世を思い出す前から親和性が高かったのを記憶している。
(しかし、今謎の人物が拙者と厠のドアを隔てて向かいあっているということでござろう、怖すぎるのだが??)
そう考えると差し出された椿油も使用するのは良くない気がしてきた。拙者は知っている。薄い本とかで美少年がそういうよく分からない薬を使えば、確実に破廉恥な展開となるということを。
(そう、エロ同人みたいに、エロ同人みたいに今の美少年の皮を被っている拙者はなんかされる)
『安心してください。俺の好みはルシオン殿下ではないのでそれは本当にただの潤滑油です』
拙者はまた無意識に独り言を話していたらしく、追加でメモが送られてきた。しかも地味になんだろう傷つくタイプのメモだった。
美少年に転生して、前世の記憶が蘇ってから周りが割と好意的、いや、一部ものすごい怖いご仁もいたが割と好意的だったので丁重に断られるショックが地味にきていた。
ただ、この傷ついたのは無駄ではなかった。このメモの人物は間違いなくレオンハルト殿ではない。彼の一人称は『私』であり、主である叔父上の甥っ子の拙者にそんな口調で話したりしないのだ。
とはいっても、この厠の扉を隔てた先にいるご仁は何故、レオンハルト殿になりすましているのか。そして、何故日本語で話しかけてきたのか。
そこまで考えて、拙者は敢えてバカのふりをしてみることにした。
「レオンハルト殿、どうして厠までついてきたでござるか??」
わざと大きめの声で、そう叫んでみた。相手は音を立てないようにしていたのだからそんなことされたらひとたまりもないはずだ。理由はよく分からないと思っていたが、その理由はすぐに明らかになる。
「ルシオン!!誰だ!!ルシオンと『浮気』をしようとするクソムシは!!もれなく殺す!!生きていることを公開させる!!コロスくぁwせdrftgyふじこlp!!」
あまりに興奮して小泉構文からふじこと化したレイが厠の扉を明らかにぶち壊して入ってきた音がした。
そして、すぐに個室の扉もぶち破ってレイが侵入してきた。
「大丈夫かい、ルシオン。ああ、誰だ、ルシオンの可愛いルシオンを剥き出しにさせたのは!!」
レイの言葉に厠の個室故、またズボンを下ろしていたことを思い出した。
「いや、レイ、ここは厠で今その、排泄をしていたのでズボンを下ろしていたのでござるよ」
その言葉に血走っていた目が、いつもの穏やかなものに戻った。そして、その代わり、レイの白い肌が赤く染まるのが分かった。
「そうだ、ここはトイレだった。すまない。その、ルシオンの声が聞こえて……」
「問題ないでござるよ。それより、レイが入ってきた時誰かいなかったでござるか??誰かがこれを拙者に渡してきたでござるよ」
そう言って、2枚のメモを見せるとレイは難しい表情になる。
「これはどこの言語だ……しかし、それでもこれが可愛いルシオンにクソムシが懸想して書いたものに違いない」
まさか、完全に好みじゃないと否定されているとはレイは思っていないらしい。そして、やはりレイの反応が普通だと気付いた時、突然聞き覚えのない声が聞こえてきた。
「うわぁ、嘘、本物の小公爵様!!うほっいい男」
というなんだか聞き覚えのある声が聞こえて来た。正確にはこの世界に来てから聞いたことはないが前世の拙者はいやというほどの聞いたことのあるその声。
「まさか、貴殿は……」
しかし、誰も答えない。代わりに1枚の紙が差し込まれた。
『レオンハルトです。声を出すと小公爵様に気付かれますのでメモで失礼します』
という返事が書かれていた。
しかし、そのメモに拙者は不信感を抱いた。何故ならその文字はこの国の言葉ではなく前世の日本語で書かれていたからだ。
レオンハルト殿も転生者という可能性もあるが、その場合、叔父上からなんらかの説明はあるはずだし、拙者自身が転生者であるということを明かしていない以上、この文字を使うというのはありえない。
ちなみに、この国の言語は英語に近く、綴り方はローマ字である。つまりローマ字表記なので前世を思い出す前から親和性が高かったのを記憶している。
(しかし、今謎の人物が拙者と厠のドアを隔てて向かいあっているということでござろう、怖すぎるのだが??)
そう考えると差し出された椿油も使用するのは良くない気がしてきた。拙者は知っている。薄い本とかで美少年がそういうよく分からない薬を使えば、確実に破廉恥な展開となるということを。
(そう、エロ同人みたいに、エロ同人みたいに今の美少年の皮を被っている拙者はなんかされる)
『安心してください。俺の好みはルシオン殿下ではないのでそれは本当にただの潤滑油です』
拙者はまた無意識に独り言を話していたらしく、追加でメモが送られてきた。しかも地味になんだろう傷つくタイプのメモだった。
美少年に転生して、前世の記憶が蘇ってから周りが割と好意的、いや、一部ものすごい怖いご仁もいたが割と好意的だったので丁重に断られるショックが地味にきていた。
ただ、この傷ついたのは無駄ではなかった。このメモの人物は間違いなくレオンハルト殿ではない。彼の一人称は『私』であり、主である叔父上の甥っ子の拙者にそんな口調で話したりしないのだ。
とはいっても、この厠の扉を隔てた先にいるご仁は何故、レオンハルト殿になりすましているのか。そして、何故日本語で話しかけてきたのか。
そこまで考えて、拙者は敢えてバカのふりをしてみることにした。
「レオンハルト殿、どうして厠までついてきたでござるか??」
わざと大きめの声で、そう叫んでみた。相手は音を立てないようにしていたのだからそんなことされたらひとたまりもないはずだ。理由はよく分からないと思っていたが、その理由はすぐに明らかになる。
「ルシオン!!誰だ!!ルシオンと『浮気』をしようとするクソムシは!!もれなく殺す!!生きていることを公開させる!!コロスくぁwせdrftgyふじこlp!!」
あまりに興奮して小泉構文からふじこと化したレイが厠の扉を明らかにぶち壊して入ってきた音がした。
そして、すぐに個室の扉もぶち破ってレイが侵入してきた。
「大丈夫かい、ルシオン。ああ、誰だ、ルシオンの可愛いルシオンを剥き出しにさせたのは!!」
レイの言葉に厠の個室故、またズボンを下ろしていたことを思い出した。
「いや、レイ、ここは厠で今その、排泄をしていたのでズボンを下ろしていたのでござるよ」
その言葉に血走っていた目が、いつもの穏やかなものに戻った。そして、その代わり、レイの白い肌が赤く染まるのが分かった。
「そうだ、ここはトイレだった。すまない。その、ルシオンの声が聞こえて……」
「問題ないでござるよ。それより、レイが入ってきた時誰かいなかったでござるか??誰かがこれを拙者に渡してきたでござるよ」
そう言って、2枚のメモを見せるとレイは難しい表情になる。
「これはどこの言語だ……しかし、それでもこれが可愛いルシオンにクソムシが懸想して書いたものに違いない」
まさか、完全に好みじゃないと否定されているとはレイは思っていないらしい。そして、やはりレイの反応が普通だと気付いた時、突然聞き覚えのない声が聞こえてきた。
「うわぁ、嘘、本物の小公爵様!!うほっいい男」
というなんだか聞き覚えのある声が聞こえて来た。正確にはこの世界に来てから聞いたことはないが前世の拙者はいやというほどの聞いたことのあるその声。
「まさか、貴殿は……」
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