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70:閉ざされた街とついにスキルを使う時
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棒の消毒作業を終えた拙者とレイは、そのままその棒をレイの魔法で格納してその足で店を出たのだが、そこでありえない光景を目にすることになった。
「嘘でござろう??」
先ほどまである程度の人でにぎわっていた通りから人が消えていた。そして、その代わりに明らかに何者かに荒らされたような略奪の跡が残されていた。
「これは……」
「少年、無事だったか」
といきなり尻から棒を出した人、もといダン殿がどこから出て来たか知らないが、こちらへやってきた。
「これは一体、何があったでござるか??」
「実はこの街に騎士どもが来て、戦いのための物資調達だと言いながら略奪していったんだ」
「騎士……帝国の??」
そう聞いたレイに対して、ダン殿は横に首を振りそして悲し気な顔で答えた。
「いや、違う。王国の連中、イスカリオテ侯爵家の騎士団だと聞いている」
「……イスカリオテ。まさか……」
レイの顔色が悪くなるのが分かる。それもそうだろう。レイのダッチワ〇フでソロプレイするようなご仁がいる家庭なのでその嫌な記憶が蘇れば当然怖いという気持ちが湧くのは仕方ない。
「レイ、大丈夫でござるよ、拙者がいるでござるから」
精一杯キリっとした顔をして、レイの手をはじめて拙者から握りしめた。しかし、推しの手を握るとか握手会くらいしか経験がないので内心で心臓がバクバクしていたけれど、それを悟られるのはクールではないので必死に我慢する。
「ルシオン。ありがとう。私もいつまでも逃げている訳にはいかない。落とし前はつけないといけない」
「レイ……」
思わずふたりで見つめ合いいい雰囲気になったその時……。
「くさぁああああああああ!!!うっ、悪い。俺はなんかそういう甘い空気が駄目なんだ。もっとこうシモいのは平気だけど青春真っ盛りの美しい恋愛とか無理なんだくそおおおおおおおおおっ!!ドラゴンバ〇ブふたりともぶち込んでやろうか!!!」
と空気をぶち壊す叫びをダン殿が上げた。間違いない。この尻から棒を産む人は某ふんどし履いた風属性の精霊タイプの人、いや竜族だと。
「いや、拙者まだそういう領域には達していないので結構でござる」
「私も、ルシオン以外に挿入するのもされるのもいやだ」
「よし、いやらしい空気に変わったな、これなら俺も空気が吸えるぜ」
色々、ぐちゃぐちゃになったが、一旦冷静に状況を整理した。
「……ルシオン、ここは危険だ。一旦家に戻ろう」
「今この辺りは通常魔法が使えないぜ。使えるのはスキルだけだ。イスカリオテの連中がこの辺の略奪のために魔法禁止の結界を張ってやがるからな」
魔法禁止の結界内ではスキル以外の魔法が使用できなくなることは、確かどこかで習ったことがあった。その魔法が張り巡らされた状態では通常魔法の瞬間移動は使用できない。
「ならば、イスカリオテの騎士をどうにかしないといけないようだが……」
あの後場所を移動して気付いたのはところどころでまだ騎士が略奪を繰り返していること、見つかればただではすまないこと、この場所を去るにはたったひとつしかないゲートをくぐる必要があるがそこのは沢山の騎士が配備されているという事実だった。
この状況の中で、いつも頼りになるレイが困ったような顔をしている。
その理由はレイのスキルによるものでもある。レイのスキルは実はまだ目覚めていない。この国で一番強い魔力を持つレイだがそれ故にスキルは不要だったこともあり今までそれを気にかけたことはなかったのだ。
「レイ大丈夫でござる。拙者に任せてくだされ。ダン殿がうみ……いや作った棒もあるので一度拙者の力を試させて頂きたい」
「ルシオン??」
拙者は隠れていた場所から歩み出て、騎士達の側へ歩み出た。
「なんだ、お前……んんっ??まさかルシオン殿下??」
こちらを見ている、騎士の前で拙者は静かに目を閉じる。……そして、
『スキル発動、魅了∞。コンサート開幕!!』
と自分でもどこから出たのかという位の綺麗な声、表現するなら普段の声がジャイア〇だとしたら、綺麗なジャイア〇位の差があるだろうくらい綺麗な声でそう叫び、脳内に鳴り響くメロディに合わせて拙者は踊りそして歌ったのだった。
「嘘でござろう??」
先ほどまである程度の人でにぎわっていた通りから人が消えていた。そして、その代わりに明らかに何者かに荒らされたような略奪の跡が残されていた。
「これは……」
「少年、無事だったか」
といきなり尻から棒を出した人、もといダン殿がどこから出て来たか知らないが、こちらへやってきた。
「これは一体、何があったでござるか??」
「実はこの街に騎士どもが来て、戦いのための物資調達だと言いながら略奪していったんだ」
「騎士……帝国の??」
そう聞いたレイに対して、ダン殿は横に首を振りそして悲し気な顔で答えた。
「いや、違う。王国の連中、イスカリオテ侯爵家の騎士団だと聞いている」
「……イスカリオテ。まさか……」
レイの顔色が悪くなるのが分かる。それもそうだろう。レイのダッチワ〇フでソロプレイするようなご仁がいる家庭なのでその嫌な記憶が蘇れば当然怖いという気持ちが湧くのは仕方ない。
「レイ、大丈夫でござるよ、拙者がいるでござるから」
精一杯キリっとした顔をして、レイの手をはじめて拙者から握りしめた。しかし、推しの手を握るとか握手会くらいしか経験がないので内心で心臓がバクバクしていたけれど、それを悟られるのはクールではないので必死に我慢する。
「ルシオン。ありがとう。私もいつまでも逃げている訳にはいかない。落とし前はつけないといけない」
「レイ……」
思わずふたりで見つめ合いいい雰囲気になったその時……。
「くさぁああああああああ!!!うっ、悪い。俺はなんかそういう甘い空気が駄目なんだ。もっとこうシモいのは平気だけど青春真っ盛りの美しい恋愛とか無理なんだくそおおおおおおおおおっ!!ドラゴンバ〇ブふたりともぶち込んでやろうか!!!」
と空気をぶち壊す叫びをダン殿が上げた。間違いない。この尻から棒を産む人は某ふんどし履いた風属性の精霊タイプの人、いや竜族だと。
「いや、拙者まだそういう領域には達していないので結構でござる」
「私も、ルシオン以外に挿入するのもされるのもいやだ」
「よし、いやらしい空気に変わったな、これなら俺も空気が吸えるぜ」
色々、ぐちゃぐちゃになったが、一旦冷静に状況を整理した。
「……ルシオン、ここは危険だ。一旦家に戻ろう」
「今この辺りは通常魔法が使えないぜ。使えるのはスキルだけだ。イスカリオテの連中がこの辺の略奪のために魔法禁止の結界を張ってやがるからな」
魔法禁止の結界内ではスキル以外の魔法が使用できなくなることは、確かどこかで習ったことがあった。その魔法が張り巡らされた状態では通常魔法の瞬間移動は使用できない。
「ならば、イスカリオテの騎士をどうにかしないといけないようだが……」
あの後場所を移動して気付いたのはところどころでまだ騎士が略奪を繰り返していること、見つかればただではすまないこと、この場所を去るにはたったひとつしかないゲートをくぐる必要があるがそこのは沢山の騎士が配備されているという事実だった。
この状況の中で、いつも頼りになるレイが困ったような顔をしている。
その理由はレイのスキルによるものでもある。レイのスキルは実はまだ目覚めていない。この国で一番強い魔力を持つレイだがそれ故にスキルは不要だったこともあり今までそれを気にかけたことはなかったのだ。
「レイ大丈夫でござる。拙者に任せてくだされ。ダン殿がうみ……いや作った棒もあるので一度拙者の力を試させて頂きたい」
「ルシオン??」
拙者は隠れていた場所から歩み出て、騎士達の側へ歩み出た。
「なんだ、お前……んんっ??まさかルシオン殿下??」
こちらを見ている、騎士の前で拙者は静かに目を閉じる。……そして、
『スキル発動、魅了∞。コンサート開幕!!』
と自分でもどこから出たのかという位の綺麗な声、表現するなら普段の声がジャイア〇だとしたら、綺麗なジャイア〇位の差があるだろうくらい綺麗な声でそう叫び、脳内に鳴り響くメロディに合わせて拙者は踊りそして歌ったのだった。
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