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本編
いーやーだー…
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体育祭が終わってひと段落、とそんな訳はなく。慌ただしく王学祭の準備が始まった。
過去の情報を元にどれくらいの人が来るのか、また今年の出店の兼ね合いをしつつ在庫の用意を考えて、更には装飾品及び当日手伝ってもらうウエイトレスや料理人の手配。
「やることが多すぎるでしょ!」
もぐもぐと昼食を食べながら二人に対して文句を言う。当日私達はお客側として楽しむ時間が長いのは嬉しいけど、それにしたって多い。理由が理由だと分かってはいるけど、こんなに大変なんて。
学園祭ってもっと楽しいものだったと思うんだけどなぁ。
「ですが、これも未来の自分の為なのですから。それに文句を言いつつ頑張るのは偉いと思いますよ?」
「いや、普通じゃない? これくらい」
「そうでもないよ。一部の人を見るに」
言いたいことを察して声にならない声を漏らす。各ある行事で、一定数サボりが出るのは当たり前というか、しょうがないかとも思う反面、皺寄せがこっちにくるのは勘弁願いたいわよね。
とどのつまり、サボりたいけど思うだけで実行してないから偉いと、遠回しに褒められたのだ。褒められた気分にもならないけど。
役割分担したんだからそれくらい出来ないと、それこそ困るでしょ。
「まあ、1ヶ月切ったわけだし、出来る限りやらないとね」
「だね。体育祭から2ヶ月くらいしか時間ないのはきついけど……」
「実質、1ヶ月半といったところですからね。例年苦労するそうですよ」
そりゃそうだろうね。こんな短い合間にやるっていうんだから詰め込みすぎじゃないかと思わなくもないよ。
幸い装飾品を自作しないから、その分の時間を他のことへかけることが出来る。それだけでもかなり楽なんだけどね。
「……まだ、反感持たれてるのかなぁ」
思わず漏れた声にハッとしたけど、時すでに遅し。
アランもマリも、苦い表情になってしまった。
何に、とは言ってないのに通じてしまうのが、嬉しいやら悲しいやら、複雑。
「……その可能性は、なくもないだろうね。先生に聞いたら、こんな非協力的なことはあんまりないって言われたから」
「チームの訓練成績も最初から悪くなく、また仲が良いのは私達のところぐらいらしいですから。余裕持って作業出来ているのも大きな理由、かもしれません」
「あー……そっか。そうだよね……」
班によって役割分担するのが例年通りだからって今年もそうしたらしいけど、思ったよりうちのクラスは仲が悪いらしく、先生も頭を悩ませているという。
表面化したのが今回の王学祭だっただけで、実際は割と最初からそうだったよってアランは肩をすくめているけど。
「でも、このままだと間に合わないよ? ちゃんとやってくれてる人の負担も増えるだけだし、どうにかしないと駄目なんじゃない?」
「まあ、そこは先生が何がしら考えてくれると思うよ」
後日、アランの言う通りになった。でもそれは、結構地獄だった。
過去の情報を元にどれくらいの人が来るのか、また今年の出店の兼ね合いをしつつ在庫の用意を考えて、更には装飾品及び当日手伝ってもらうウエイトレスや料理人の手配。
「やることが多すぎるでしょ!」
もぐもぐと昼食を食べながら二人に対して文句を言う。当日私達はお客側として楽しむ時間が長いのは嬉しいけど、それにしたって多い。理由が理由だと分かってはいるけど、こんなに大変なんて。
学園祭ってもっと楽しいものだったと思うんだけどなぁ。
「ですが、これも未来の自分の為なのですから。それに文句を言いつつ頑張るのは偉いと思いますよ?」
「いや、普通じゃない? これくらい」
「そうでもないよ。一部の人を見るに」
言いたいことを察して声にならない声を漏らす。各ある行事で、一定数サボりが出るのは当たり前というか、しょうがないかとも思う反面、皺寄せがこっちにくるのは勘弁願いたいわよね。
とどのつまり、サボりたいけど思うだけで実行してないから偉いと、遠回しに褒められたのだ。褒められた気分にもならないけど。
役割分担したんだからそれくらい出来ないと、それこそ困るでしょ。
「まあ、1ヶ月切ったわけだし、出来る限りやらないとね」
「だね。体育祭から2ヶ月くらいしか時間ないのはきついけど……」
「実質、1ヶ月半といったところですからね。例年苦労するそうですよ」
そりゃそうだろうね。こんな短い合間にやるっていうんだから詰め込みすぎじゃないかと思わなくもないよ。
幸い装飾品を自作しないから、その分の時間を他のことへかけることが出来る。それだけでもかなり楽なんだけどね。
「……まだ、反感持たれてるのかなぁ」
思わず漏れた声にハッとしたけど、時すでに遅し。
アランもマリも、苦い表情になってしまった。
何に、とは言ってないのに通じてしまうのが、嬉しいやら悲しいやら、複雑。
「……その可能性は、なくもないだろうね。先生に聞いたら、こんな非協力的なことはあんまりないって言われたから」
「チームの訓練成績も最初から悪くなく、また仲が良いのは私達のところぐらいらしいですから。余裕持って作業出来ているのも大きな理由、かもしれません」
「あー……そっか。そうだよね……」
班によって役割分担するのが例年通りだからって今年もそうしたらしいけど、思ったよりうちのクラスは仲が悪いらしく、先生も頭を悩ませているという。
表面化したのが今回の王学祭だっただけで、実際は割と最初からそうだったよってアランは肩をすくめているけど。
「でも、このままだと間に合わないよ? ちゃんとやってくれてる人の負担も増えるだけだし、どうにかしないと駄目なんじゃない?」
「まあ、そこは先生が何がしら考えてくれると思うよ」
後日、アランの言う通りになった。でもそれは、結構地獄だった。
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