11 / 21
episode:11
しおりを挟む
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「失礼します~!」
彼女は周りの視線を気にせずにクラスへと入ってきた。
「えっ?!麗ちゃん!俺たちの教室に用事?」
「ちょっとね~幸太郎君に用事があってね。」
亮の驚いた声に反応して俺も視線を向ける。
そこにはニコニコと笑顔を振りまいている女の子がいた。
「…どうも。」
「いきなりごめんね~幸太郎君。」
「俺に用ですか?」
「ちょっとね~耳貸してくれる?」
そういうとヒソヒソとした声で小さくつぶやいた。
“特別室3っていう教室知ってる?”
彼女はそういうとすごく楽しそうに話を続けた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
特別室3とかかれた端っこに位置する教室。
普段は使用されることがなく、とある女子高校生たちのたまり場と化した教室がある。
この時間そこには1つ影があった。
“ガラッ”
「ごめん、遅くなりました。」
少し息を切らした男子高校生が扉をあけた。
「いえ、梨々花の方こそ。こんなところに呼び出して悪かったわね。」
梨々花は冷たい表情のまま口を開いた。
2人の時間がゆっくりと経過した。
「外を見ていたのか?」
梨々花の視線の先にはいろんな学生たちが話をしながら下校していた。
「なんとなく外を見ていただけよ。今日も1日疲れたな、とか思いながら。」
「お疲れ様。」
「…お疲れ様。そうだ用事っていうのは、これ。」
梨々花はそういうと1枚の手紙を差し出した。
「さちかに手紙…いつもありがとう。」
「梨々花も楽しいからいいの。」
手紙を受け取って、幸太郎は「フッ」っと笑った。
「かわいいな。」
“ガタッ”
梨々花は座っていた椅子から顔を真っ赤にして立ち上がった。
「かかかかかかわいい?!」
「あぁ、この封筒かわいいなって。」
「あっ、封筒ね!封筒ね!封筒の事ね!」
(かわいいなんて単語聞きなれたはずなのに、なんかびっくりした…。)
梨々花の心臓はドキドキと速く動きだした。
深呼吸をしながら再び椅子に座る。
(心臓…なんかマラソンを走った後みたいに速い…。)
「いいやつだな。」
「あっ!封筒ね!封筒がね!いや全然いいやつじゃないよ!ふつうだよ!」
「いや、今のは夏目さんがね。」
“ガタンッ”
梨々花は驚きのあまり椅子から転げ落ちたのであった。
「えっ!?大丈夫か?」
驚いた幸太郎が慌てて手を差し出す。
「だだだだだ大丈夫に決まってるじゃない!!」
梨々花は差し出された手を素直に受け取り立ち上がる。
手や顔が自分でわかるほど赤く熱くなっていた。
「なんか顔赤いけど、どこかに打った?」
「違う!これは…そう!昨日トマト食べ過ぎてね!ちょっと今日は赤いのよ!!」
そういって手を放す。
なんでこんな言い訳をしたのか、後から考えて梨々花にも意味が分からなかった。
(梨々花としたことが…こんな時に限って手汗が…。)
「夕日…」
「えっ?」
「ここからの夕日…すごくきれいだな。」
そう言った幸太郎の横顔に梨々花の心臓はさらに速くなるのであった。
「いつでも来ればいいわ。」
「けど、友達とのたまり場所なんだろ?」
「幸太郎君を今日から友達にしてあげるって言ってるの。」
「友達?」
梨々花はそっぽを向いて続けた。
「知り合いから、友達に昇格してあげるって言ってるの!」
「それは、ありがとう?」
急な昇格に戸惑う幸太郎をよそになにやら梨々花は考え込んでいた。
「呼び方も変えなくちゃね。梨々花は幸太郎君って呼ぶわ。」
幸太郎も考え込む。
(昇格すると呼び方も変わるシステムなのか…。)
「夏目ちゃんは馬鹿みたいだし…梨々花ちゃんはみんな呼んでいて友達感がないし…決めたわ。梨々花にしましょ。」
「?!」
幸太郎はいきなりの呼び捨てに戸惑う。
急に親族か大親友のような飛び級をした気分になった。
「それは…目立つんじゃないか?」
「もう決めたことだから!さぁ、遠慮なく呼んでみなさい!」
「…。」
急な無茶ぶりに対応できるスキルもなく、幸太郎の顔はみるみるうちに赤くなる。
「…プッ。あははは!照れすぎでしょ!顔真っ赤よ!」
「別に照れてるわけじゃない。」
「じゃあ早く呼んでみなさいよ~。」
一瞬2人は目が合い、時間が停まる。
「…梨々花。」
「えっ…。」
しばらく教室には時計の針の音だけが響く。
「梨々花、またなってるよ。」
「えっなにが…?」
「トマト病。」
梨々花の顔は先ほどにも増して赤くなっていたのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
“バタンッ”
「梨々花様、学校お疲れ様です。」
「桐、待たせたわね。」
「梨々花様、なんだか顔が赤くないですか?」
「…ただのトマト病よ。」
「そうでしたか。」
桐は何かを察したかそれ以上は聞かずにただニコッと笑顔を向けた。
「今日の学校はいかがでしたか?」
「…疲れたけど、悪くはない1日だったわね。さちかちゃんにもこないだ選んだ便箋を使って手紙を書けたわ。」
「梨々花様、熱心に家にある便箋から選んでましたね。きっとさちか様もお喜びになると思いますよ。」
「そうだといいな…。また返事が来た時ようにうさぎの便箋を選ばなくちゃ。」
梨々花は楽しそうに答えた。
(梨々花様、なんだか最近は明るくなられたな。)
車は明るい話題のまま家路へと進んでいった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さちか~迎え遅くなってごめんな。」
某幼稚園では、小さな幼稚園児が自分の荷物を準備していた。
「さっちゃんいい子だからしっかり待ってたよ!!」
さちかは、先生さようなら!と大きな声で挨拶をした。
幸太郎も先生に会釈だけしてさちかの荷物を預かった。
さちかの視線は幸太郎のバックへと向いており、
なにやら言葉を待っている。
視線に気が付き察したように幸太郎はバックから取り出す。
「もしかしてこれか?」
「お姉ちゃん、もうお返事書いてくれたの?!」
目をキラキラさせて、さちかは幸太郎から手紙を受け取る。
「みて!お兄ちゃん!お姉ちゃんからの手紙うさぎさんの紙だよ!」
すごくかわいいね!と何度も何度も見返す。
「お姉ちゃん、さっちゃんがうさぎ好きって知ってたのかな?」
「これを見たんじゃないか?」
さちかがいつも持っているバックを指さす。そこには大きなうさぎのアップリケが付いていた。
「そっか!お姉ちゃんすごいね!優しいね!」
「そうだないいやつだな。」
ニコッと笑うと幸太郎はさちかに手を差し出した。
「さちか、手紙を読むのは帰ったらな?」
うん!と大きく頷くと幸太郎の手を握る。
「お兄ちゃん、今日嬉しそうだし、なんだか顔が赤いね!」
「トマト病かな?」
「トマト病?!なにそれ~~!おいしそう!!」
「…秘密!さぁ早く帰ろ!お腹空いた!」
「え~お兄ちゃんが隠し事した~!」
そして佐々木兄妹は家路へと足を運んでいった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「失礼します~!」
彼女は周りの視線を気にせずにクラスへと入ってきた。
「えっ?!麗ちゃん!俺たちの教室に用事?」
「ちょっとね~幸太郎君に用事があってね。」
亮の驚いた声に反応して俺も視線を向ける。
そこにはニコニコと笑顔を振りまいている女の子がいた。
「…どうも。」
「いきなりごめんね~幸太郎君。」
「俺に用ですか?」
「ちょっとね~耳貸してくれる?」
そういうとヒソヒソとした声で小さくつぶやいた。
“特別室3っていう教室知ってる?”
彼女はそういうとすごく楽しそうに話を続けた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
特別室3とかかれた端っこに位置する教室。
普段は使用されることがなく、とある女子高校生たちのたまり場と化した教室がある。
この時間そこには1つ影があった。
“ガラッ”
「ごめん、遅くなりました。」
少し息を切らした男子高校生が扉をあけた。
「いえ、梨々花の方こそ。こんなところに呼び出して悪かったわね。」
梨々花は冷たい表情のまま口を開いた。
2人の時間がゆっくりと経過した。
「外を見ていたのか?」
梨々花の視線の先にはいろんな学生たちが話をしながら下校していた。
「なんとなく外を見ていただけよ。今日も1日疲れたな、とか思いながら。」
「お疲れ様。」
「…お疲れ様。そうだ用事っていうのは、これ。」
梨々花はそういうと1枚の手紙を差し出した。
「さちかに手紙…いつもありがとう。」
「梨々花も楽しいからいいの。」
手紙を受け取って、幸太郎は「フッ」っと笑った。
「かわいいな。」
“ガタッ”
梨々花は座っていた椅子から顔を真っ赤にして立ち上がった。
「かかかかかかわいい?!」
「あぁ、この封筒かわいいなって。」
「あっ、封筒ね!封筒ね!封筒の事ね!」
(かわいいなんて単語聞きなれたはずなのに、なんかびっくりした…。)
梨々花の心臓はドキドキと速く動きだした。
深呼吸をしながら再び椅子に座る。
(心臓…なんかマラソンを走った後みたいに速い…。)
「いいやつだな。」
「あっ!封筒ね!封筒がね!いや全然いいやつじゃないよ!ふつうだよ!」
「いや、今のは夏目さんがね。」
“ガタンッ”
梨々花は驚きのあまり椅子から転げ落ちたのであった。
「えっ!?大丈夫か?」
驚いた幸太郎が慌てて手を差し出す。
「だだだだだ大丈夫に決まってるじゃない!!」
梨々花は差し出された手を素直に受け取り立ち上がる。
手や顔が自分でわかるほど赤く熱くなっていた。
「なんか顔赤いけど、どこかに打った?」
「違う!これは…そう!昨日トマト食べ過ぎてね!ちょっと今日は赤いのよ!!」
そういって手を放す。
なんでこんな言い訳をしたのか、後から考えて梨々花にも意味が分からなかった。
(梨々花としたことが…こんな時に限って手汗が…。)
「夕日…」
「えっ?」
「ここからの夕日…すごくきれいだな。」
そう言った幸太郎の横顔に梨々花の心臓はさらに速くなるのであった。
「いつでも来ればいいわ。」
「けど、友達とのたまり場所なんだろ?」
「幸太郎君を今日から友達にしてあげるって言ってるの。」
「友達?」
梨々花はそっぽを向いて続けた。
「知り合いから、友達に昇格してあげるって言ってるの!」
「それは、ありがとう?」
急な昇格に戸惑う幸太郎をよそになにやら梨々花は考え込んでいた。
「呼び方も変えなくちゃね。梨々花は幸太郎君って呼ぶわ。」
幸太郎も考え込む。
(昇格すると呼び方も変わるシステムなのか…。)
「夏目ちゃんは馬鹿みたいだし…梨々花ちゃんはみんな呼んでいて友達感がないし…決めたわ。梨々花にしましょ。」
「?!」
幸太郎はいきなりの呼び捨てに戸惑う。
急に親族か大親友のような飛び級をした気分になった。
「それは…目立つんじゃないか?」
「もう決めたことだから!さぁ、遠慮なく呼んでみなさい!」
「…。」
急な無茶ぶりに対応できるスキルもなく、幸太郎の顔はみるみるうちに赤くなる。
「…プッ。あははは!照れすぎでしょ!顔真っ赤よ!」
「別に照れてるわけじゃない。」
「じゃあ早く呼んでみなさいよ~。」
一瞬2人は目が合い、時間が停まる。
「…梨々花。」
「えっ…。」
しばらく教室には時計の針の音だけが響く。
「梨々花、またなってるよ。」
「えっなにが…?」
「トマト病。」
梨々花の顔は先ほどにも増して赤くなっていたのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
“バタンッ”
「梨々花様、学校お疲れ様です。」
「桐、待たせたわね。」
「梨々花様、なんだか顔が赤くないですか?」
「…ただのトマト病よ。」
「そうでしたか。」
桐は何かを察したかそれ以上は聞かずにただニコッと笑顔を向けた。
「今日の学校はいかがでしたか?」
「…疲れたけど、悪くはない1日だったわね。さちかちゃんにもこないだ選んだ便箋を使って手紙を書けたわ。」
「梨々花様、熱心に家にある便箋から選んでましたね。きっとさちか様もお喜びになると思いますよ。」
「そうだといいな…。また返事が来た時ようにうさぎの便箋を選ばなくちゃ。」
梨々花は楽しそうに答えた。
(梨々花様、なんだか最近は明るくなられたな。)
車は明るい話題のまま家路へと進んでいった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さちか~迎え遅くなってごめんな。」
某幼稚園では、小さな幼稚園児が自分の荷物を準備していた。
「さっちゃんいい子だからしっかり待ってたよ!!」
さちかは、先生さようなら!と大きな声で挨拶をした。
幸太郎も先生に会釈だけしてさちかの荷物を預かった。
さちかの視線は幸太郎のバックへと向いており、
なにやら言葉を待っている。
視線に気が付き察したように幸太郎はバックから取り出す。
「もしかしてこれか?」
「お姉ちゃん、もうお返事書いてくれたの?!」
目をキラキラさせて、さちかは幸太郎から手紙を受け取る。
「みて!お兄ちゃん!お姉ちゃんからの手紙うさぎさんの紙だよ!」
すごくかわいいね!と何度も何度も見返す。
「お姉ちゃん、さっちゃんがうさぎ好きって知ってたのかな?」
「これを見たんじゃないか?」
さちかがいつも持っているバックを指さす。そこには大きなうさぎのアップリケが付いていた。
「そっか!お姉ちゃんすごいね!優しいね!」
「そうだないいやつだな。」
ニコッと笑うと幸太郎はさちかに手を差し出した。
「さちか、手紙を読むのは帰ったらな?」
うん!と大きく頷くと幸太郎の手を握る。
「お兄ちゃん、今日嬉しそうだし、なんだか顔が赤いね!」
「トマト病かな?」
「トマト病?!なにそれ~~!おいしそう!!」
「…秘密!さぁ早く帰ろ!お腹空いた!」
「え~お兄ちゃんが隠し事した~!」
そして佐々木兄妹は家路へと足を運んでいった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる