Life 〜【作成】スキルでのほほんサバイバル イカダを改造して戦艦にする〜

なか

文字の大きさ
16 / 23

第16話 ちょっと待てーーーーい!!!

しおりを挟む
 

 朝起きてストレージにあるアンパンうおをコンロに入れる。
 アンパン魚は中身があんこで皮がパン。そのままだがあんこが内臓と思うと初めのうちは少し抵抗があったがすぐ慣れた。

 この世界は抵抗するだけ時間の無駄だ。
 だからアンパンだと思うことにした。

 今日は旅立ちの日、この世界に来てついに自分の意志で動くことを決めた日だ。


「さぁ行くぞ。無限の海原へ向け。わが覇道を止めれるものなど誰もいないのだぁ!!!!」


 静かな世界に波の音が響く。
 こんな事言ってもオールで漕いでいくから大変なんだけどね。

 イカダの後ろに腰を下ろしオールを作成する。


 よく考えたら、これイカダの上に家まで作って......オールなんかで進むのかな?


 俺のその予感はこの世界においては何の意味も持たない。
 この世界はめちゃくちゃだ。
 だからこんなオールでも当たり前のように......




 進むに決まっている。




 意外にもオールは水につけると勝手に、自分の意思があるかのように動き出した。
 どっかのアニメの魔法のホウキのようにスイスイと水を掻く。
 一応手を放してみて勝手に動くか試してみたが、手を離した途端ただのオールになり動きを止めた。

 まぁそうだよね。

 しかしこんなスピードでどこに行くかも決まってないのに大丈夫なのかな?
 そう考えながらもできることは漕ぐことのみ。
 俺は何も考えることなくオールの動きに俺が合わせるように無心で船を進めた。




 太陽が真上を差し、昼が来たのだと世界が伝える。
 あれから何時間ほど漕いだのかわからないが景色は全く変わっておらず、実は進んでいないんじゃないかと思うほど優雅にイカダの旅は続く。


「面白くない。」


 普通エリアが変われば景色も大いに変わってしかるべき。
 それがなんだ。
 移動し始めて数時間。

 ゲームだったらもうクレームを入れてるところだ。

 はぁ、もういい。愚痴ぐちを言っても始まらない。
 飯にでもするか。

 あれだけ嬉しい時間だったはずのごはんタイム。
 今でもうれしいがこの先の事を考えると憂鬱ゆううつにもなる。

 俺はストレージから今日は何を食べようかと魚の名前をスクロールしていく。



 しゃもじ魚
 サケ
 アジ
 アンパン魚
 サメの肉
 サメ吉
 、
 、
 、



 サメの肉かぁ~。
 ちょっと気になるけどうまいのかなぁ?
 ふかひれとかはよく聞くけど肉を食べるのってあんまり聞かないしな。

 うーん。どうしようかなぁ~。

 贅沢ぜいたくな悩みに頭を使っていて気づかなかったけど......


「あれ? なんか今変なのが......」



 しゃもじ魚
 サケ
 アジ
 アンパン魚
 サメの肉
 サメ吉
 、
 、
 、





「サメ吉......忘れてた。こんなの手に入れてたわ。」


 なぞのアイテム。
 普通の好奇心ある若者ならばそれが何か気になって仕方ないだろう。
 だが俺はこの世界に絶望していた。

 どうせ大したことはないと。

 一応何があるかわからないからストレージのサメ吉の文字を見つめる。
 すぐに説明文が現れ俺はそれを恐る恐る読む。




 サメ吉

 サメ界期待のニューホープ。
 口が悪いが根はいい奴だぞ。





 .......

 ......はぁ?



 なんだこれ? 食べ物じゃないのか?
 なんか生きてるっぽい説明文だけど......


 えぇ......使いたくない。


 ロクな事にならなそう。
 このまま置いておくのが吉だろうな。


 ......と分かっていても使ってしまうのがゲーマーの悪い所なんだよな。
 さっきは好奇心ないなんて言ってごめんなさい。
 忘れてただけですごい気になってます。


 よし。謝罪会見も終わったし使ってみるか。

 またサメが出てきたら怖いから端の方で使おう。
 まぁ出てきてもまた倒せばいいからいいんだけど。

 俺はストレージからサメ吉を選択。


 ”サメ吉を使用しますか?”


 YES   NO



 生唾をゴクリと飲んでYESを選択する。
 すると......



 ”サメ吉が仲間になりました”
 ”バトルフィールドへのタイマーがスタートします”



「仲間? バトルフィールド? ちょっと待て! なんだこれ?」


 ワタワタと慌ててしまう。
 視界の右上に0:59:42とタイマーが減っていっている。


「1時間後? なんだこれ? 整理させろよ。」


 ドタバタしてる俺だったが、新な時、突然海から――



 ザバァーーン!!!!!



 と勢い良く水しぶきを上げ何か巨大な何かが飛び出してきた。
 俺はそれを見て転げながらイカダの真ん中へ逃走していく。
 その姿は俺のよく知っている、青黒いシャープなフォルム。
 鋭利なナイフのような歯、筋肉質な背びれ。

 こいつはまさか――


「サメだ!!!!!!」


 俺は慌ててストレージから水中銃を取り出しサメに向けて構える。
 引き金を引こうとしたその時――


「ごっきげんよーーーーうってちょ待て待て待て!!!! あっこらバカヤロウ!!!!」


 えっ?

 周囲を見回すが誰もいない。


「こらこらこらぁー!!!! 俺っちだよしゃべってるのはよ!!! いきなり撃とうとするやつがあるかってんだ!!!」


 うそ、まさか.....


「サメがしゃべってる。」


 水族館のショーの時にイルカがよくやる立ち泳ぎのような格好で、そのサメは海面から上半身? を海面から出し胸ヒレを人間の手のように器用に使いながら身振り手振りでしゃべっていた。


「お前が召喚してお前が殺してたら世話ねぇーな。なんだよまったく、しかたねぇな。んじゃもう一回初めからいくからよく見とけよ。いつもはこんなサービスしねぇーんだからよ。いくぞ......。」


 サメはちょこちょこと器用に立ち泳ぎをしながら俺に背中を向ける。
 クルンと振り返りさっきの謎のあいさつの続きをしたいのだろう。
 にわかには信じられない光景に、俺はまた水中銃をサメに向けて構えた。


「よいしょよいしょ......そんじゃ改めて......ごっきげんよーーーうってコラァーーー!!!! 何銃向けてんだこの野郎!!!!!」


 うん。世も末だ。
 それだけは確信した。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

帝国の王子は無能だからと追放されたので僕はチートスキル【建築】で勝手に最強の国を作る!

雪奈 水無月
ファンタジー
帝国の第二王子として生まれたノルは15才を迎えた時、この世界では必ず『ギフト授与式』を教会で受けなくてはいけない。 ギフトは神からの祝福で様々な能力を与えてくれる。 観衆や皇帝の父、母、兄が見守る中… ノルは祝福を受けるのだが…手にしたのはハズレと言われているギフト…【建築】だった。 それを見た皇帝は激怒してノルを国外追放処分してしまう。 帝国から南西の最果ての森林地帯をノルは仲間と共に開拓していく… さぁ〜て今日も一日、街作りの始まりだ!!

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

男女比1:50の世界に転生したけど、前世の感覚で普通に接してたら幼馴染も姉妹もお嬢様もみんな沼にハマっていった件 ~ダンジョンにも潜ります〜

ベリーブルー
ファンタジー
男女比1:50――この世界で男は、守られ、大切にされ、穏やかに生きることを求められる存在。 だけど蓮は違った。 前世の記憶を持つ彼には、「男だから」という枷がない。女の子にも男の子にも同じように笑いかけ、距離を詰め、気負いなく手を差し伸べる。本人にとってはただの"普通"。でもこの世界では、その普通が劇薬だった。 幼馴染は気づけば目で追っていた。姉は守りたい感情の正体に戸惑い始めた。名家のお嬢様は、初めて「対等」に扱われたことが忘れられなくなった。 そして蓮はと言えば――。 「ダンジョン潜りてえなあ!」 誰も見たことのない深淵にロマンを見出し、周囲の心配をよそに、未知の世界へ飛び込もうとしている。 自覚なき最強のタラシが、命懸けの冒険と恋の沼を同時に生み出す、現代ダンジョンファンタジー。 カクヨムさんの方で先行公開しております。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...