染具羅譜(ゾグラフ)家の引越し

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大人たち

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 そろそろ、トッシュと子供たちが帰国したことを対外的発表せねばならない

王家の男子は、周りの国々から見合いの話が、ごまんと来るだろう。

トッシュにも、後妻の話はくるだろうが、トッシュは受けぬだろう。

今は、子供たちが、安全に過ごすことを考えよう。リクとソラの魔力が解放され、予想していた通り、二人の魔力量は無限。さすがは『器』から生まれた者たちだが、本来は『器』から生まれた者『神の代行者』は一人だ。
今回は、三人の『神の代行者』なのだろうか?

リクには、『神の代行者』の話をしたようだが、ソラとリンにはまだ話していないと・・・・

リンは兎も角、ソラは何となく分かっているのではないか?そんな気がする・・・



ここは、鏡の間。 

国王トーチャ、王妃マリアンヌ、長男タロ、次男ジロ、三男トッシュ、執事グレイ、庭師トム、がいる。
普段は、家具を置いていないが、長時間になることを予想し、テーブルとイスが用意されている。
執事がお茶を用意し、庭師と共に王の後ろに立ったまま控えた。

国王が口を開く。

「まず。魔鏡ジギスムント様から、リクとソラの魔力と属性の説明を頂戴する。ワシが、通訳するので、皆。心して聞くように」

皆、固唾をのんで、王の言葉。いや。魔鏡の言葉をまった。

「リクとソラは『神の代行者』である。ただリクは、『神の代行者(勇者)』ソラは『神の代行者(回復師)』と出た。本来『神の代行者』は一人。すべての能力が備わっているが、その能力が三等分されたと思っていい。だが、魔力量は二人とも無限にある。『神の代行者』が三人など、今までなかったことで、オレも想像でしか、言えないが、三人ともそれ相応の能力を持っていると思われる。リクは(勇者)と出たので『力、武力』に特化している。ソラは(回復師)『癒し』に特化している。リンはまだ幼いので、鑑定はできないが、兄たちと同様になにかしらの特化した能力を持っていると予想はできる。リクには『勇者』ソラには『回復師』とだけ伝えてある。『神の代行者』であることは、お前たちが話し合い伝えるかどうか、決めろ。そして以前の『神の代行者』が行った、他種族大量虐殺の話しをしてある。トム。お前はその時代を知っている唯一の生き証人だ。子供たち三人にもっと詳しく語ってやってくれ。そしてこの国にいる他種族の民たちと子供たちが、交流する機会を作れ。まあオレがここまでお節介しなくてもいいのだがな、オレもあの殺戮勇者は、胸糞悪りーだ。あんなことがないようにしてくれ」

魔鏡様は、助言はするが、指示はしない。今回、子供たちに他種族の交流を指示したことは、珍しい。
指示をされた、トムはその場で跪き「かしこまりました」と答えた。

そして、子供たちの父である、トッシュが。

「有難いことに、この国には他種族が大勢すんでいるが、一番、数が少ない魔族はいるのか?俺、魔族に出会ったことないぞ?」



「そうだな、魔族がこの国にいることは確認されているが、誰かまでは、知らないな」長男



「魔族は、どの種族よりも長命であまり子孫を残さない。少数だよね」次男



「わたくしも聞いたことないわね。グレイはどう?」王妃



「申し訳ございません。私も判り兼ねます」執事



「混乱の世の時代に、この国に庇護を求めた魔族長が、当時の国王と謁見していると記録は残っておるが、今、魔族がどうしているか、判らぬな」国王

????

「魔族ならすぐ近くにいるじゃねーか、トッシュの同級生。パン屋のゴンちゃん。ゴンちゃんの父親が魔族長だぞ」

「「えっーーーーーー!!!」」

魔鏡の言葉をすぐ聞ける、国王と三男の悲鳴に似た雄叫び。そして会話の間にちょいちょい?のマークは魔鏡のなんで知らねーんだという気持ち。

三男が立ち上がり

「ゴンちゃん!!ゴンちゃんってあのゴンちゃん??ちょっと小太りで、ふわふわした、のんびり優しいゴンちゃんだよ!魔族要素皆無だぞ!ゴンちゃんの親父さんだって、ガハガハ笑って豪快な人だぞ。俺、ゴンちゃん家によく遊びに行って、親父さんに、「トッシュ元気かー」って毎回、背中バシバシ叩かれるんだよ。痛いのなんのって。ゴンちゃんのんびり屋さんだから、よく苛められて泣いていたし、その度、リリーが庇っていた。ゴンちゃんとリリーは仲良かったなー 俺は、ゴンちゃん家で飼っていた白い大きな犬とよく遊んでた」

三男が叫んでいる間に、パン屋のゴンちゃん一家が魔族であると説明し終わった国王。そしてゴンちゃんを知る長男と次男もあっけに取られているが、魔鏡から補足事項が告げられる。

「・・・・ゴンちゃん、トッシュとリリーに自分が魔族だって告白しているはずだぞ??リリーはちゃんと聞いてたけど・・・・お前、モモ相手に戦隊ヒーローごっこして遊んでるな・・・モモしっぽ振ってるだけだからショッカーには向かないぞ」

「やめろ!ガキの頃の話しを暴露するな!」

馬鹿息子は大事なことを聞かず、犬相手に遊んでいただけかと、ため息がでちゃう国王であった。

「あっ!それと白くデカイ犬。モモな・・・あいつ犬じゃない!魔狼。フェンリルだ。魔族にフェンリルが付くなんて珍しいな・・・・これもちゃんとゴンちゃんお前に伝えているはずだが・・・お前、モモ相手に忍者ごっこしてるな・・・まったく忍んでないぞ」

「だから!!やめろって言ってるだろ!!!」

まったく馬鹿息子がと、洗いざらいすべて皆に伝えた国王。そして顔は笑っているが、目が笑っていない王妃が

「トッシュ。あなた、お友達の大事なお話も聞かず、犬と遊んでいたとは、何事ですか?」

普段よりワントーン低い声で話す王妃。顔だけは笑っているので、逆に恐怖だ。いい年こいた大人なのに、未だにかーちゃんに叱られる三男。かーちゃんの怒りの波動を受けた、長男と次男も何故かビビってる。そして夫である国王はさらに倍ビビってる。かーちゃんの怒りは買わぬほうが得策だ。

「ごごごめんなさい・・・近いうちに子供たち連れて、ゴンちゃんに会いにいき、謝ります」

「そうなさい!まったくあなたは、ちょびちょびして、興味のある方へすぐ行ってしまう。子供の頃はリリーがフォローしていたけど・・・今は大丈夫なんでしょうね?あなたも三人の父親なのよ!」

「大丈夫です!しっかり父親をしています。」

「それならいいわ。ちゃんと、ゴンちゃんとお話してきなさいね。それと折角なので、ゴンちゃんとゴンちゃんのお父様をお城へご招待なさい。晩餐を一緒にして、交流いたしましょう。せっかくこの国に居るのに、魔族のこと知らないなんて、いけないわ。よろしいですか?陛下」

一応、国王にお伺いしているが、ほぼほぼ決定事項だと、執事は晩餐の準備を進めるように手配を考えだしている。そして、一応、お伺いされた国王は「うん!」の一言で即決!した。


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