芋虫

メンヘル

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芋虫

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芋虫は毎日泣いています。
芋虫に生きる価値などはあるのか。

皆さんはどう思いますか。

"生まれつき両手両足がない人を"










笑い飛ばす人もいるでしょう。
カメラで撮る人もいるでしょう。
冷たい目で見る人もいるでしょう。

成虫達は自由を手にしているのに、芋虫だけは助けがないと生きていけません。
"人間"の芋虫は厄介者だ。




成虫である立派な大人はこう言う。
「生きて」
芋虫の僕には何故生きてほしいのかが分からなかった。
ただ出来るだけ、この空気から逃れられるような羽を求めていた。

生きる価値が分からない芋虫は毎日のように成虫達に助けられるのは嫌なようです。

「お前らだけはいいよな」
成虫である大人は芋虫の発言を聞き、雌は泣いた。雄は黙っていた。

芋虫は言いました。
「おろしてくれたら良かった」
言った瞬間雄から攻撃が来る。
芋虫だから当然避けれない。

「母さんはそれでもお前を愛している」
芋虫はただ黙って聞いていた。










芋虫は、動く景色が好きだ。
景色は新たな景色を作り、知らない景色を作り出す。まさに進化し続けている。

ただ景色は時に敵になる。
成虫達の目線が僕にいっているのだ。

僕には持つことができない物を成虫達は僕に向ける。
蜘蛛の目のように黒い丸が音をたて僕を撮る。

餌なんだよ僕は。
それぐらい分かっているさ。




















ママパパ、僕を殺して。



























現実を受け入れられる者もいれば、
受けいれられない者もいる。
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